旭川市工業技術センターでは3Dスキャナを使用することができます

情報発信元 工業技術センター

最終更新日 2021年9月30日

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旭川市工業技術センターでは、高精度の3Dスキャナー(非接触式三次元測定器)を利用することができます。

3Dスキャナの機種

ATOS Compact Scan 5M

スキャナ

3Dスキャナの仕様

測定方法

光投影方式

対象物に縞模様の光を当て、CCDカメラにより縞模様の変化具合(位相差)から対象物の形を読み取り、点群データを作成します。

測定範囲(X,Y,Z)

1撮影当たり

600×450×450mm

または

150×110×110mm

の2種のレンズを用意しております。

複数箇所をスキャンし、1つのデータに合成することができますので、測定範囲より大きい物でも測定することが可能です。

CCDカメラ解像度

500万画素×2台

点群データの点間ピッチ(再現性)

600×450×450mmのレンズ:0.25mm

150×110×110mmのレンズ:0.062mm

3Dスキャナの主な用途

1 リバースエンジニアリング

3Dスキャンで得た点群データをSTL・3DCADデータ化することができます。
設計図のない製品・金型・治具であっても、精度の高い設計データを作成することが可能です。

STLデータは、そのまま3Dプリンタに取り込むことができます。また、3DCADデータ化することでNC加工・設計データの微調整も可能となります。

2 3DCADデータ(マスター品)と成形品との形状比較

測定データと3DCADデータを重ねて、データ同士の誤差をカラーマップで表示することができます。
カラーマップを活用することで、測定が困難なヒケ・反り・うねりを可視化して確認することができます。

製品の3DCADデータがない場合は、マスター製品の測定データで代用して、形状比較することも可能です。

3 各幾何形状の寸法解析(断面等の寸法解析)

測定データの断面解析により、曲げ加工やプレス品などの寸法・形状測定を高精度で行うことができます。
断面形状をカラーマップ表示することで結果を可視化することも可能です。

3Dスキャナの利用方法

ご利用にあたっての注意点

  • 当センターの機器利用は、企業製品の生産・開発・試作・品質管理等でのご利用に限ります。個人的な趣味・DIYのための利用はできません。
  • 動くものはスキャンできません。
  • 座標位置を確認するため、測定中は対象物にマーカーシールを貼り付けます。
  • 反射光を利用する性質上、黒・透明・光沢などがある物は、そのままではスキャンできないため、表面に白い粉状のスプレーを噴射して測定を行います。(スプレーを利用しても測定がうまく行えない場合もあります)

STEP1:事前相談

スキャンしたい物をご持参のうえ、一度当センターまでご相談ください。3Dスキャンが可能な場合は、そのまま物をお預かりし、3Dスキャンを行います。

なお、お預かりする期間は、実物の大きさ・形状・素材やスキャンの用途によって異なります。特にリバースエンジニアリングによる3DCADデータの作成は、時間を要することがあります。

STEP2:利用料金の積算

利用料金は1時間当たり1,380円です。

スキャン作業時間のほか、スキャンデータ(点群データ)の加工作業時間を含めて利用料金を積算します。

すぐに積算できる場合はSTEP1の際に料金をお伝えします。積算に時間を要する場合は、後日電話またはE-mailにてお伝えいたします。

STEP3:スキャン開始

3Dスキャンを行います。

3Dスキャン後は、ご要望に応じて、

  • 寸法解析
  • 形状比較
  • カラーマップの作成
  • STL・CADデータの作成

を行います。

スキャン、データ作成が終わりましたら、センターの方からご連絡いたします。

STEP4:データの受け渡し・対象物の返却・利用料のお支払手続

ご連絡を受けましたら、センターまでお越しください。お預かりしていた対象物や完成データをお渡しいたします。

合わせて、お支払に関するご手続をしていただき、確定した利用料金の納付書をお渡しいたします。

STEP5:利用料金のお支払い

納付書に記載の各金融機関にて利用料金の支払いを行ってください。

お支払いが済みましたら、3Dスキャナのご利用手続は完了となります。

3Dスキャナの活用事例

リバースエンジニアリングの活用事例(機械加工)

図面のない部品や治具をリバースエンジニアリングによりCADデータ化。

その後、マシニングセンタによるNC加工を行い、同形状のものを製造できます。

(1)対象物をスキャン

スキャナ

(2)専用ソフトでスキャンデータをCADデータ化

MasterX

(3)CAMデータの作成

CAM

(4)マシニングセンタでNC加工を行い完成!

完成品1

3Dスキャナと3Dプリンタを組み合わせた活用事例

3Dスキャンデータによって3Dプリントすることで、3DCADを使わずに精度の高い複製品を作ることができます。

(1)3Dスキャナでアンモナイトの化石をスキャン

アンモナイトスキャン

(2)スキャンデータをstlデータに変換

アンモナイトstl

(3)3Dプリンタによる造形。複製が完成!(1/3サイズ)

アンモナイト3Dプリンタアンモナイト

3Dプリンタについては、コチラをご覧ください。

お問い合わせ先

旭川市経済部産業振興課 工業技術センター

〒078-8273 旭川市工業団地3条2丁目1番18号
電話番号: 0166-36-3111
ファクス番号: 0166-36-4461
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受付時間:
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