2021年5月25日臨時記者発表(テキスト)

情報発信元 旭川市

最終更新日 2017年1月25日

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本市における新型コロナウイルス感染症の現状と皆さまへのお願いについて

本日、市政記者の皆様には急きょ、お集まりいただき誠にありがとうございます。

本市における新型コロナウイルス感染症の現状と、市民の皆様へのお願いなどについて、お伝え申し上げますので、よろしくお願いいたします。

今月16日に北海道に対して緊急事態宣言が発令され、本市は特別措置区域として道内のほかの地域よりも更に高い措置が執られているところであります。

スタートして一週間が経過しましたが、飲食店や大型商業施設などを中心に、休業要請や時短営業などに御協力いただいていますことに感謝を申し上げます。

また、181の市有施設の閉館も行っておりますので、市民の方々にも大変なご不便をおかけしているところであります。

この緊急事態宣言の発令から1週間以上が経過したところでありますが、ただいま、市保健所から説明があったとおり、本市の感染状況については、宣言前の状況から改善が見られず、むしろ悪化している状況にありますとともに、クラスターについても頻発しており、非常に深刻な感染状況であると考えております。

特に、市中感染の広がりからウイルスが高齢者施設や保育所に入り込んでおり、これが続くと大きなクラスターの発生にもつながりかねない状況でもあります。

緊急事態宣言が出ている間に感染拡大を止めていかなければならないと考えています。

現在、変異株という、通常株よりも感染力が強いとされているウイルスが市内でも50%を越えてきている状況でもあり、さらに危機感を持って対応しなければならないと捉えています。

また、若年層、特に幼児や学生などへの感染拡大や重症化が懸念されており、高齢者のみならず、あらゆる世代の皆さんに十分な注意、警戒をしていただければいけないと考えています。

これまでも何度かお話しておりますが、「今、そこに必ず行かなければならないのか、今、その人に必ず会わなければいけないのか」ということを改めて考えて、日々の生活を送っていただきたいと思います。

週末は商業施設に多くの人が出ているのが市内で見受けられました。

食料品や日用品を買いに行くことは理解できますが、できるだけ買い物に行く頻度を減らすことを心掛けていただきたいと思います。

例えば、まとめ買いをするとか、人の少ない時間を選んで買い物に行くなど、人混みに行かない、密集・密接する場面に自分を持って行かないことが重要だと思います。

また、普段一緒に食事をしない人との飲食も避けてほしいと道から要請が出ています。

基本的には家族との食事を徹底してほしいので、友人・知人との食事、お酒のあるなしに関わらず、不特定多数との会食も控えていただきたいです。

それぞれの家庭、職場、学校において感染対策をとられていると思いますが、今一度見直しをしていただき、さらに徹底を図っていただきますようお願いします。

現在、本市では感染拡大が進んでいますが、入院病床の稼働率が高止まりしており、自宅待機の方も増加しております。

入院病床につきましては、これまで市内の5つの基幹病院のご協力により、重症者用病床を含めて119床を確保してまいりましたが、昨日から旭川医療センターにおいて8床の増床、また、今月中には市立旭川病院を含め、他の基幹病院に協力していただいて40床から60床の増床にむけた協議を進めており、病床確保への一定の見通しが立ってまいりました。

これも感染者が急増すると、さらなる病床増を図らなければなりませんが、当面はこの40床から60床の増床で頑張りたい。

また、宿泊療養施設については、現在、90室のキャパシティでの運用となっておりますが、この施設は本市のみならず上川、留萌、宗谷の各医療圏全体の施設であり、その人口規模からもキャパシティ不足であるとともに、本市のみならず道北地域全体においても感染状況が悪化していることから、これまでも北海道に対して新たな施設の設置や大型化について要請をしてきたところであり、1日も早く設置されるよう、最大限の協力をしながら準備を進めているところであります。

新型コロナワクチンについてでありますが、昨日から、高齢者を対象とした本格的なワクチン接種が始まりました。

5月13日の予約開始以降、各医療機関やコールセンターなどでの予約がすぐに埋まる状況であり、電話が繋がりにくくなるなど、市民の皆様には大変ご迷惑をおかけしております。

市民の皆さんのワクチンに対する期待が高まっていることなどから、少しでも早く接種を進めていくことが必要であると考えております。

かかりつけ医である各医療機関や市が設営する集団接種会場において、従来の計画から予約人数を拡大するとともに、複数の医療機関で、平日の通常診療時における接種のほかに、休日にも接種を実施することといたしました。接種体制の拡大について、更に多くの医療機関にもお願いしていきたいと考えています。

6月以降は医療従事者への接種が終了することで、徐々に高齢者の予約人数が拡大していく見込みであります。

新型コロナワクチンは、接種までに少し時間がかかりますが、希望される方は必ず接種できますし、接種に必要なワクチンも確保できる見込みがありますので、予約ができるまでお待ちいただきますよう、お願い申し上げます。

最後になりますが、ワクチン接種の実施を市保健所で行っておりますほか、宿泊療養施設の運営協力に対して市としても道に最大限協力したいと考えております。

その中で、ワクチン接種業務と宿泊療養施設における入所者健康観察業務については、看護師が必要でありますが、現在、看護師の十分な確保がされていない状況にあります。

看護師の確保ができれば、さらなるワクチン接種体制の構築が図られるとともに、宿泊療養施設の早期設置にもつながることから、市民の皆様の中で看護師資格を有している方で、本市のコロナ対策にご協力いただける方を募集したいと考えております。

つきましては、ご協力いただける方や興味のある看護師資格を有する方がおられましたら、「0166-21-3171:市保健所新型コロナウイルス感染症対策担当」までご連絡をいただきますようお願いいたします。

私からは以上でありますが、本市の現状や私からのお願いなどにつきまして、市民の皆様に伝わるよう、報道機関各位におかれましては、報道へのご協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げます。

質疑応答

北海道新聞

看護師の募集ですが、ホテルとワクチンでそれぞれ何人ずつ必要だと思っていますか。

市長

ホテルは2人1組で1日2交代で作業しています。

一概に何人とは決められないが、少しでも多くの人材を確保しておきたい。

できるだけ多くの方に問い合わせしていただいて、その方たちとスケジュールを調整させてもらいたい。

政府は7月末までに高齢者のワクチン接種を終えたいと言っています。

市としては当初は8月末までと計画していたため、7月末までの接種は厳しく、実現するには医療従事者の確保が前提になっています。

当初何割ぐらいの人が接種を希望するかわからない状況でしたので、インフルエンザのワクチン摂取率が5割~6割程度ということを一つの目安にして計画を立てていました。

予約が始まったばかりですが、市民の皆さんの関心が高く、予想よりも多くの方がワクチン接種を希望する可能性が高いと思っています。

それには集団接種会場の場所と接種時間を拡充していく必要があります。

かなり多くの看護師の確保が必要になってきますので、現役の看護師にも協力をいただけるように各医療機関と協議を進めていきますが、1人でも多くの人に御協力いただきたい。

北海道新聞

宿泊療養施設について、その後、道から目星がついたなどの反応はありましたか。

市長

施設についてはかなり具体的に進んでいると聞いています。

あとは人材の部分を1日も早く確保していくことです。

北海道新聞

病床の拡充についてですが、119床に医療センターの8床が加わって127床で、さらに60床加わるという理解でよろしいでしょうか。

市長

そうです。

北海道新聞

内訳について、市立旭川病院の分だけでも教えていただけないでしょうか。

市長

市立旭川病院においては、さらに1病棟を休止していくということで、20床から30床程度は増やせるのではないかと考えています。

北海道新聞

変異株が50%を越えているという話がありましたが、データとしてなのか感覚としてなのか。

市長

データとしてはまだ積み上がっていません。

UHB

緊急事態宣言が延長になるという話が出ていますが、旭川市の現状を踏まえての見解をお願いします。

市長

昨日、北海道知事や特別措置区域として指定されている自治体の首長とのWEB会議があり話をさせていただきましたが、現在の感染状況から5月末での緊急事態宣言の解除は難しいということを私から道に話させていただきました。

朝日新聞

行動変容ができていない部分もあると思うが、市長の分析としてなにが原因と考えますか。

市長

長い自粛期間が続き、市民の皆さんも心身共に疲れているため、少しでも外に出て気分転換したという気持ちがあるのかと思います。

週末に自家用車で市内の様子を見てきましたが、商業施設に車がたくさん停まっていて、それほど人の流れが止まっていないのかなと思いました。

駅前など店を閉めている周辺は数字からも人出が減っていますが、近郊の大規模なショッピングモールなどは通常通り営業しています。

具体的な数字はないが、車を見た感じではそれほど人が減っている印象ではありません。

できれば平日、祝日問わず、意識的に協力していただくことで、少しずつ感染者を抑えていくことができるのではないかと思っています。

朝日新聞

協力をお願いするしかないという状況でしょうか。

行政としての手立てはもうないということでしょうか。

市長

法的な権限はないため、基本的には協力のお願いベースになります。

今後さらに国や道から厳しい措置が出てくるかも知れませんが、市としては市民の皆さんに協力をしてほしいというお願いになります。

朝日新聞

保健所のグラフみたいなものは非常にわかりやすいと思いますが、市長としてSNSやグラフなどを使っての効果的な発信を考えていますか。

市長

感染者数のグラフを作り直してHPに公開しているので、以前よりもかなり見やすくなったと思います。

また、記者会見においても前回からグラフ等を使い示しています。

他の地域では市長や知事がやっているところもあると思いますが、私よりも詳しい人にやってもらった方がいいと思うので、コロナ担当部長から説明してもらっています。

個人的な情報発信よりも、広報係がSNSで今日の状況を流すので、その方が市民の目に留まりやすいと思っています。

断片的に私個人のSNSで情報発信することもあるかもしれないが、それよりもこの場を使って発信する方が有効ではないかと思います。

読売新聞

医療体制がひっ迫しているが、昨年の病院の大規模クラスターと現在を比較するとどうでしょうか。

市長

昨年の大規模クラスターの時と病床使用率は同じくらいです。

UHB

若者世代に感染が拡がっているが、市独自に学校の休校は考えていますか。

市長

現時点では考えていませんが、個別の学級閉鎖や学年閉鎖は行ってきています。

行事や運動会は延期してもらっていますし、部活動も中止してもらっています。

学校については当面そのようにしてもらいたいと思っています。

あさひかわ新聞

集団接種の予約が受付から7分ぐらいで満杯になった。

これは人が足りていないのかワクチンが足りていないのかどちらですか。

市長

いま供給されているワクチンに対しての締め切りです。

6月になれば入ってくるワクチンの量が増えるだろうと思います。

あさひかわ新聞

ワクチンの量に関しては、問題なく入ってくるということでよろしいですか。

市長

そのように聞いています。

それを前提にして計画を進めていくのと、電話がつながりにくいのは回線の問題もあるため、回線を増やしていかなければなりません。

それと、ワクチンが来ても接種できる人と場所がなければ接種できないため、それを拡充していくためにスタッフの募集と会場を増やしていかなければならないと考えています。

あさひかわ新聞

接種会場をどれぐらい増やす計画ですか。

市長

まだそこまで具体的にはありませんが、平日も動かして接種回数を増やしていきたいが、そのためのスタッフが確保できていません。

STV

クラスターの起きた保育所の名前を公開したことによる風評被害などが心配されますが、そういった面で呼びかけたいことはありますか。

市長

コロナウイルスが発生したときからお願いしていますが、いつどこで誰がかかるか分からないものであります。

もし身近なところでの感染が分かったとしても、誹謗中傷等はしていただきたくない。

改めてそのお願いをさせていただきたいので、御協力をお願いします。

HBC

飲食店はお酒を提供していたら20時までの営業となっていますが、利用客はより強い自粛が必要でしょうか。

市長

飲食店については、お酒を出さないあるいは20時までということですので、行く場合でも日頃同居している方と一緒に行っていただき、長居しないで短時間で帰るということをお願いしたい。