令和3年度予算案記者発表(令和3年2月5日)

情報発信元 旭川市

最終更新日 2021年8月30日

ページID 072542

印刷

市長と市政記者会との懇談会(市長定例記者会見)

開催概要

日時:令和3年2月5日(金曜日)午後2時00分~午後3時30分
場所:第1委員会室
カメラ:4台

記者:18名

内容

発表資料

第8次緊急対策(追加分)(PDF形式 234キロバイト)

令和3年度予算案の概要(PDF形式 7,300キロバイト)

動画

令和3年度予算案記者発表動画(YouTube動画が開きます)

発表内容 

第8次緊急対策について

皆様、お忙しい中をお集まりいただき、誠にありがとうございます。

本日は、令和3年度予算案の発表ということでありますが、冒頭、まずは、令和3年、第1回定例会に提案を予定しております補正予算案、新型コロナウイルス感染症に関する第8次緊急対策(その2)につきまして発表させていただきます。

お手元の資料「新型コロナウイルス感染症に関する第8次緊急対策(その2)」をご覧ください。
まず、資料に記載の事業費でありますが、基本的に「億千万円単位」の概数となっております。

現在、全国・全道的に新規感染者の発生が続いており、政府は、2月7日までの期間で、全国三大都市圏を含む、11都府県に緊急事態宣言を発令しております。
しかし、この度、政府は、現在の感染状況なども踏まえ、栃木県を除く10都府県に対し、3月7日まで緊急事態宣言の延長を決定したところであります。

一方、本市では、医療機関や福祉施設における3件の大規模クラスターが全て終息し、新規感染者も減少傾向に転じておりますが、1月20日には、新たに高齢者施設で、市内10例目となるクラスターが確認されるなど、引き続き、危機感を持って、感染防止対策を徹底していかなければなりません。

この度の対策につきましては、こうした本市の現状を踏まえ、引き続き、クラスター発生の抑止などの感染防止対策と事業継続への追加支援を行うため、第8次緊急対策(その2)として取りまとめたものであります。
はじめに、予算規模でありますが、事業費ベースは、8億9千万円で、地方創生臨時交付金の対象事業となる項目には、黒い印で交付金の「交」という印、国や北海道の補助金を活用した対策には、丸い白抜きの印で 「国」「道」という印を付しております。

医療・保健、市民生活対策

継続的な医療・検査体制の確保をはじめ、感染拡大の防止に向けて、国や北海道の財源を活用し、障害者施設における感染リスク低減の取組に対し財政支援を行うほか、指定管理者施設の利用キャンセル料に対する補てん措置、子どもの安全・安心の観点から、小中学校における感染症対策用品の追加購入や、施設の改修工事、さらに、児童生徒の感染防止を図るため、修学旅行等を延期・中止した場合のキャンセル料に関わる保護者負担の軽減など合わせて、6億7千万円を計上しました。

生活者の視点からの経済対策

障害者の就労機会の確保としまして、国の制度を活用し、生産活動収入が減少している就労継続支援事業所に対し、生産活動を下支えする材料費や固定経費などを助成するほか、国の制度拡充に伴う、不妊治療への助成拡大に要する経費として、合わせて、2千万円を計上しております。

事業者の視点からの経済対策

はじめに、外出自粛に伴い、飲食店やホテル旅館業と合わせて影響を受けているクリーニング店や酒類卸業者などへの支援として、医療従事者や妊産婦などがおられる世帯に利用していただく
クリーニング割引チケットの配布のほか、飲食店割引券付き地酒セットの追加販売を行うことといたしました。

なお、クリーニング業界を通じて実施するこの事業は、事業者への支援と合わせて、医療従事者をはじめ、妊産婦の方々への支援という側面を併せ持ったものとして、中央上段の医療保健・市民生活対策の末尾にも再掲しておりますが、今回、この事業には、新型コロナウイルス感染症対策基金を充当することとしております。
また、旭川空港に就航する航空会社や、バス事業者といった公共交通事業者、指定管理者施設への財政支援のほか、市独自の融資制度に関わる、令和3年度以降の利子補給金を、新たに基金へ積み立てる費用を含め、合わせて、2億円を計上したところであります。

以上が、第8次緊急対策(その2)の内容でありますが、今後も、国の緊急事態宣言や、北海道の集中対策期間の動向をはじめ、本市の感染状況や市内経済の状況を注視しながら、国の第3次補正予算に基づく地方創生臨時交付金を活用し、引き続き、機動的に追加対策を講じてまいります。

令和3年度予算案について

本市を取り巻く状況については、人口減少や少子高齢化、労働力不足などの様々な課題に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により、一時は医療提供体制がひっ迫するなど、まさに災害といえる事態となりました。こうした危機的状況の中、医療従事者の皆様の懸命な治療や看護、また市民の皆様一人一人の感染対策により、これまでの難局を乗り越えてまいりました。

予算編成においては、財政調整基金を6億5千万円取り崩すなど、厳しい財政状況にありましたが、コロナ禍においても、医療・経済両面で市民の安全・安心を確保し、さらなる飛躍を目指すため、医療機関などにおけるコロナ対策の強化、子育てや教育環境、地域経済活性化の取組を充実させるなど、社会環境の変化に柔軟に対応し、活力あるまちづくりに向けた予算案を作成いたしました。
お手元に配布いたしました「令和3年度予算案の概要」の1ページをご覧ください。

令和3年度各会計当初予算額について
資料の上段になりますが、一般会計予算額は、1,601億3千万円で、前年度と比べて3.2%の増となっております。
次に、表の下段になりますが、特別会計予算は、企業会計を含め、1,209億690万7千円で、0.7%の増となっております。
表の一番下になりますが、一般会計と特別会計との合計では、2,810億3,690万7千円で、2.1%の増となっております。
2ページは、過去10か年の予算規模の推移を表とグラフに表しております。

3ページ「歳入歳出予算の概要」をご覧ください。

令和2年度との比較では、左側の表の歳入におきまして、
「1市税」で10億円の減、「7地方交付税」で19億1,400万円の減、「23諸収入」で23億7千905万2千円の増、「24市債」で34億4,150万円の増となっております。

次に、右側の表の歳出では、「2総務費」で24億786万1千円の増、「7商工費」で18億2、430万円の増となっております。
この主な要因としては、総務費は、庁舎整備推進費の増などにより増加、商工費は、中小企業振興資金融資事業費の増などにより増加しております。

5ページ「主な歳入項目の状況」をご覧ください。

下段の表になりますが、令和2年度との比較では、市税で10億円、地方交付税で19億1,400万円減少しておりますが、
地方交付税の振り替わりである臨時財政対策債で20億300万円の増となっており、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた、いわゆる「実質的な地方交付税」は、369億9,700万円で、8,900万円の増加、地方消費税交付金では、3億5,500万円増加しております。

6ページ「主な歳出項目の状況」をご覧ください。

下段の表の左側の経常費では、令和2年度と比較しまして、扶助費で8千800万円、人件費で2億500万円、公債費で7千300万円、それぞれ増加しており、その他の経常費では、3億6千300万円減少しております。
人件費の増は、会計年度任用職員の共済費の増などによるものです。
経常費全体では、前年度とほぼ同額になっております。

臨時費では、投資的経費が25億1,400万円の増となっております。
これは、新庁舎建設工事などの増によるものでございます。
特別会計繰出金は、介護保険事業特別会計に対する繰出金の増などにより、
5億5,700万円の増、その他の臨時費につきましては、18億2,600万円の増となっております。

臨時費全体では、48億9,700万円の増となっております。

7ページ「市債の状況」をご覧ください。

令和3年度の市債額は、144億9,100万円で、前年度より34億4,100万円の増となっております。
これは、主に、新庁舎建設などの投資的経費の増に伴い、建設事業等債で14億3,800万円増加するほか、地方交付税の振り替わりである臨時財政対策債で、20億300万円増加することによるものであります。

8ページ「市債償還額と市債残高」をご覧ください。

左側にあります、市債の元利償還額のうち、元金は、借入利率の見直しによる増のほか、令和2年度に発行予定の猶予特例債の償還などにより増加し、利子は、市債残高の減や借入利率の低下により減少となりますが、元利合計では、前年度より7,600万円増加しております。
資料右側の市債残高については、令和3年度は、2年度より4億4,200万円減少する見込みであります。

9ページ「基金の状況」をご覧ください。

基金の残高は、全体では令和3年度末で、78億7,600万円と推計しております。
このうち、財政調整基金は、8,800万円減の32億6,700万円、減債基金は100万円増の4億7,300万円、庁舎建設整備基金は2億4,400万円減の22億2,500万円となっております。
財政調整基金繰入金は、令和元年度決算で9億円、令和2年度決算見込では10億3、400万円、3年度予算では6億5千万円を計上しております。

10ページ「一般会計予算を家計に例えると」をご覧ください。

この資料は、一般会計予算を年収500万円の家計に置き換えたものです。
令和3年度予算においては、収入では、下段の表の右側にありますように、給料とパート収入の合計額が298万円、親からの仕送りは144万7千円になり、いずれも前年度より減少しております。
一方で、収入の不足を補うための、貯金の解約や借金は増えています。
次に、11ページになりますが、支出では、下段の表の右側にありますように、食費、教育費・医療費、ローンの返済など固定的にかかる義務的経費の合計が286万2千円と、前年度より減少しておりますが、将来に備えた家財の購入や経常的にかかる光熱水費などは増加しております。

12ページの「新型コロナウイルス感染症対策」をご覧ください。

この資料は、令和3年度一般会計予算に計上した新型コロナウイルス感染症対策につきまして、対策の柱ごとに整理した資料となっています。
新型コロナウイルス感染症対策に係る令和3年度当初予算は、総額29億6,200万円となっており、このうち、「医療・保健対策」で、5億2,800万円、「市民生活対策」で、2,800万円、「生活者や事業者への経済対策」で、24億600万円となっております。
主な対策の内容につきましては、13ページの「新型コロナウイルス感染症関連対策」に掲載しておりますので、この後、説明させていただきます。

主要施策の概要について

次に、令和3年度の主要施策についてであります。
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症から市民の皆様の命を守り、社会経済活動と両立させることを最優先として、新型コロナウイルス感染症対策及び第8次旭川市総合計画における『こども』『しごと』『地域』の3つの重点テーマに、手厚く予算を配分いたしました。

令和3年度主要施策の概要

初めに、新型コロナウイルス感染症対策に関連する事業であります。
まず、ページ左側の、「(新規事業)新型コロナウイルス感染症対策費」では、医療機関と連携して感染症の発生対応を行うほか、感染予防に関する普及啓発を実施します。
「PCR検査費用助成費」では、高齢者施設への新規入所者及び新規採用職員に対して実施する、任意のPCR検査の費用を助成します。

「学校ICT環境整備費」では、学校の臨時休業などにおける、インターネットを利用した学習などに備え、家庭に通信環境がない児童生徒へモバイルルータを貸し出します。
「中小企業振興資金融資事業費」では、新型コロナウイルス感染症の影響により、経営が悪化した事業者の資金繰りや経営の安定化を支援するため、信用保証料や利子に係る補助金を交付します。
「(新規事業)イノベーションモデル創出支援費」では、コロナ禍で変容した社会に対応するため、新たなビジネスモデルを創出する事業者を支援します。
「はたらく環境づくり支援費」では、テレワークを普及促進するための助成金を創設します。

ページ右側の、「(新規事業)教育旅行等誘致促進費」では、 教育旅行等の誘致を促進するため、市内のホテル宿泊者に飲食やお土産の購入に使用できるクーポンを配布します。

次に、14ページをご覧ください。

重点テーマ1『こども 生き生き 未来づくり』

続きまして、重点テーマ1『こども 生き生き 未来づくり』に関連する事業であります。

ページ左側「妊娠・出産・子育てに関する支援の充実」についてであります。
・「(新規事業)児童虐待防止対策費」では、虐待防止啓発と相談窓口を周知するカードを児童生徒に配布するなど、児童虐待防止に向けた取組を実施します。
・「(新規事業)児童虐待予防・早期発見推進費」では、児童虐待の発生予防と早期発見のため、関係機関と連携を図り、妊産婦、児童とその保護者・家庭の状況に応じて、訪問などにより必要な支援を実施します。
・「(新規事業)虐待防止情報共有システム導入準備費」では、転出入などの際に、過去の相談内容等の情報を共有できる国のシステム導入に向け、相談記録の入力及び児童記録票を整理します。
・「母子保健推進費」では、乳幼児健診に加え、新たに10か月児健診を実施します。
・「不妊対策推進費」では、国の制度拡充に伴い、不妊治療費助成対象者の所得制限を撤廃し、2回目以降の助成額を15万円から30万円に引き上げます。

・「出産支援推進費」では、新たに成長発達記録機能を備えた電子母子手帳を導入するほか、里帰り出産など、市外で産婦健診を受けた方への費用を助成します。

次に、ページ右側、「子育て環境の充実」についてであります。

・「私立認可保育所等建設補助金」では、認定こども園など2カ所の増改築工事に対し、補助を実施します。
・「私立一時預かり事業費」では、保育所や幼稚園等が実施する一時預かり事業の補助項目などを、国の制度に合わせて拡充します。
・「放課後児童クラブ開設費」では、5か所を増設するとともに、新たに放課後児童健全育成事業を実施する民間事業者1者に対し、運営費を補助します。
・「特別支援保育事業補助金」では、支援を要する児童を受け入れる認定こども園などを3か所追加します。

次に、15ページをご覧ください。
ページ左側、「社会で自立して生きていく力を培う教育の推進」についてであります。

・「高等教育機関設置準備費」では、旭川大学をベースとした公立大学の設置に向けて、準備体制を整えるなど、関係機関と調整しながら取組を進めます。
・「いじめ問題対策推進費」では、子どもが主体となったいじめ防止の取組を推進するほか、いじめ防止条例の制定に向けた取組を進めます。
・「特別支援教育推進費」では、医療的ケアを必要とする児童生徒のために、看護師資格を有する補助指導員を増員します。

次に、ページ右側「安全・安心な教育環境の充実」についてであります。
・「学校ICT環境整備費」では、令和2年度中に児童生徒一人につき一台ずつ整備されるタブレット端末を授業に活用するなど、GIGAスクール構想を推進します。

次に、16ページをご覧ください。

重点テーマ2『しごと 活き活き 賑わいづくり』

続きまして、重点テーマ2『しごと 活き活き 賑わいづくり』に関連する事業であります。

ページ左側「魅力の活用、発信と競争力の強化」についてであります。

・「デザイン推進事業費」では、デザイン都市旭川として、産業振興、人材育成、文化創造の3つの柱で取組を推進します。
・「戦略的市場開拓推進費」では、国内外でオンラインを活用した商談の支援、地域商社を通じた新たな市場開拓を推進します。

次に、ページ右側「地域産業の持続的発展」についてであります。

・「(新規事業)地域連携技術者育成支援費」では、旭川高専と地域企業との連携を促進し、地域企業の課題解決と持続的な発展を支援します。
・「(新規事業)木材利用・普及啓発推進費」では、森林教室を開催するほか、森林や木材利用について普及啓発活動を行う団体などを支援します。
・「(新規事業)土づくり対策支援費」では、土壌診断の利用促進や適切な肥料の使用等を推進するため、専門指導員が土づくりに関する巡回指導や相談対応などを実施します。

次に、17ページをご覧ください。

ページ右側「まちの活性化と公共交通網の充実」についてであります。
・「中心市街地活性化推進費」では、旭川駅前広場を活用したイベント実施のほか、市民や地域おこし協力隊との協力・連携により、中心市街地の賑わいを創出します。
・「地域公共交通対策費」では、路線バス乗務員の確保を支援するほか、廃止を予定しているバス路線に代替交通を導入します。
・「ICTパーク運営費」では、eスポーツやプログラミング的思考体験の拠点として、中心市街地の賑わいづくりとICTへの関心が高い人材を育成する事業を展開します。

つづいて「スポーツ・レクリエーションの振興」についてであります。
・「通年生涯スポーツ振興費」では、年間を通してライフスタイルに合ったスポーツ振興事業に取り組むほか、新たにサイクルスポーツの普及に向けた取組を実施します。
・「体育振興費」では、 体育大会選手派遣費補助金について、補助単価の上限を1万円、対象人数の上限を30人へと引き上げます。

次に、18ページをご覧ください。

ページ左側「四季を通じた観光の振興」についてであります。
・「北の恵み 食べマルシェ開催負担金」では、今年度はオンラインでの開催となりましたが、新年度は買物公園での開催に向け、感染症対策を徹底した上で、準備を進めてまいります。
・「大雪カムイミンタラDMO推進費」では、 ワーケーションやアドベンチャートラベルの推進とスノーリゾートの形成などに取り組みます。

次に「多様な交流と国際化の推進」についてであります。
・「移住促進費」では、移住促進協議会や地域おこし協力隊と連携し、暮らしのPRのほか、相談や交流体験機会の提供、移住実現に向けた支援を実施します。

次に、ページ右側をご覧ください。

重点テーマ3『地域 いきいき 温もりづくり』

重点テーマ3『地域 いきいき 温もりづくり』に関連する事業であります。

「地域主体のまちづくりの推進」についてであります。

・「高齢者等除雪支援事業費」では、住宅前の道路除雪について、町内会等の地域住民が担い手となる取組地域のさらなる拡大を進めるとともに、対象世帯の要件に関する新たな基準の導入に向けた検討を行います。
・「(新規事業)地域学校協働活動推進費」では、地域全体で子どもたちの学びや成長を支えるとともに、地域と学校が相互にパートナーとして行う連携・協働の推進に取り組みます。

次に、19ページをご覧ください。

新規、または拡充して実施する主な事業

第8次総合計画における重点テーマの事業以外で、令和3年度に新規、又は拡充して実施する主な事業であります。

・「科学館事業活動費」では、3Dプリンターを活用したものづくり体験ができる「テックラボ」や、地球上の様々な情報を地球儀の上で表現し、学習することができる、インタラクティブ地球儀を設置します。
・「(新規事業)地域歩行空間等整備費」では、災害時の円滑な避難や介助者の負担軽減のため、安全な歩行空間確保に向けた整備を実施します。
・「(新規事業)業務改善推進費」では、民間企業と協働で業務分析を行うとともに、デジタル技術を活用するなど、業務改善を推進し、庁内の業務効率化を図ります。
・「電子市役所推進費」では、現行システムの課題整理と国が定める業務システムの標準化への移行に向けた作業に着手します。
・「女性活躍・ワークライフバランス推進費」では、女性の職業生活における活躍の推進やワークライフバランスの実現に向けて、新たにオンラインセミナーを実施します。
・「雪対策費」では、 市民、企業、行政の協働により雪対策を推進するとともに、新たな課題や市民ニーズを反映させるため、旭川市雪対策基本計画を改定します。

以上、新年度予算案のうち、新型コロナウイルス感染症対策及び3つの重点テーマに関わる施策を中心に、ご説明をさせていただきました。

大学公立化及び児童相談所の設置について

最後になりますが、旭川大学をベースとした公立大学の設置、市立の児童相談所の設置について、ご説明をいたします。

はじめに、旭川大学をベースとした公立大学の設置についてであります。
令和2年度の予算に対して「議会の理解を得てから予算執行を行うこと」という附帯決議が付されておりましたので、昨年10月開催の総務常任委員会で附帯決議などを整理した結果を報告し、皆様の理解を得ることができるよう努めてまいりました。

令和3年度の予算案では、「高等教育機関設置準備費」として、230万円を計上させていただいておりますが、その内容については、令和2年度と同様に、関係機関との調整に係る旅費等を計上しているほか、公立大学法人設立に向けて、公立大学の運営等にも関わってもらえるような有識者の方などに参画していただきながら、市側で整理してきた公立大学法人組織の体制、教育の内容、地域貢献などについての意見交換や、具体的な準備作業を進めるに当たっての助言などをいただきたいと考えており、それに伴う報償費なども計上しております。
旭川大学の公立化については、18歳人口のさらなる減少による学生の確保などの懸念があることも認識しております。私としては、公立化により、安定的な大学運営につなげていくことはできると思っておりますが、加えて、市内の若者をはじめ多くの若者に進学先として選んでいただけるよう、公立化後の大学自身の不断の努力と設置自治体としての関わり、多くの方々のご理解やご協力をいただきながら魅力的な大学にしていくことが必要であると認識しております。地域や社会が必要とする人材を引き続き育成するとともに、教育研究資源を活用した連携など、このまちにある公立大学としての役割をしっかり果たしていくことで、地域の活性化につなげていく考えであります。

今後、市議会でのご議論を踏まえて、正式に公立化が承認された場合には、令和5年度の公立大学開学、令和7年度の新学部設置に向けて準備を進めてまいります。

次に、市立児童相談所の設置についてであります。
昨年、本市においては乳児の死体遺棄という痛ましい事件が発生し、また、児童が保護者から身体的虐待を受けて怪我を負い、児童相談所に保護された事案が複数発生いたしました。

こうした深刻な事案が繰り返されることがないよう、そして、全ての児童の生命と権利を守るため、児童虐待防止に向けた取組強化のほか、市立児童相談所の役割や必要性などについて、有識者懇談会を開催し専門的視点からの意見をいただくなど、児童虐待防止対策に関する基本方針の策定に向けた検討を進めてまいりました。

その中で、市民に最も身近な基礎自治体として、児童虐待をはじめとする子どもと家庭を取り巻く様々な問題に対して、一貫した切れ目のない支援を行うためには、改めて市立の児童相談所が必要であるとの思いを強くしたところであります。

まずは、児童虐待防止対策に関する基本方針を策定し、児童虐待の発生予防や早期発見にしっかりと取り組むとともに、議会の理解を得られるよう市立児童相談所設置のメリットや課題を整理し、関係機関等と連携しながら、できるだけ早期の市立児童相談所設置を目指して、取組を進めてまいります。

おわりに

私からの説明は以上になりますが、市の予算は市民生活の全般に及ぶものであります。
記者の皆様には、各部への取材、報道につきまして、ご協力をお願いいたします。
今後も、これまで取り組んできた事業の継続や拡充、新たな事業の実施により、市民の皆様とともに活力と魅力あふれるまちづくりを目指していく決意でございます。
今後とも、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

関連ファイル

関連記事