2020年12月2日臨時記者発表(テキスト)
まずは、本日、市内におきまして、新型コロナウイルスに関連した感染者の2名の死亡が確認されました。お亡くなりになった方に哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方に心よりお悔やみ申し上げます。
第31回旭川市新型コロナウイルス感染症対策本部会議の開催について
本日、第31回目の対策本部会議を開催いたしました。
旭川市の状況についてでありますが、昨日判明いたしました陽性患者につきましては、吉田病院及び厚生病院の両医療機関におけるクラスターによる新たな感染者を含めて、1日の感染者としては過去最高の46名でありました。
また、複数のクラスターが同時並行で発生している中、昨日、新たに市内福祉施設において利用者と職員合わせて23名の陽性が確認され、昨日発表の1名を含め、合計24名となるクラスターが発生し、これにより市内におけるクラスターの件数は8件となりました。
新たなクラスターへの対応については、施設の規模や内容、影響等を鑑み、現在、全容の解明を行うため、DMATを中心とした支援機関と市保健所が協力して調査を行っているとともに、施設利用者及び職員のPCR検査を順次進めているところであります。
また、陽性患者の重症度について把握するとともに、適切なゾーニングや感染管理への指導、物的・人的支援の必要性の確認なども並行して行っている状況で、関係機関と一体となって速やかに対処し、他のクラスターと同様に、一刻も早く終息させたいと考えております。
学校施設スポーツ開放事業の休止について
次に、昨日、旭川市内のスポーツサークルでクラスターが発生したところでありますが、これに関連して、学校施設スポーツ開放事業を本日12月2日(水曜日)から12月15日(火曜日)まで休止いたします。
当該サークルにおきましては、市内での学校開放事業を利用している団体で、直近では11月24日(火曜日)に学校施設を利用しており、その後の検査で計7名の陽性が判明したところです。
学校開放事業におきましては、これまで各利用団体に対し利用後の消毒を徹底し、当該団体も利用後の消毒を行っていただいており、その後の施設使用には特段問題ないものと認識しておりますが、昨日改めて,消毒作業を行ったところであります。
学校施設の利用につきましては、これまでも、消毒の他、感染防止対策の徹底を利用団体にお願いしてきたところでありますが、今回の件を受け、感染の状況を確認し、開放事業が他の体育施設と異なり学校施設を利用して行われるという特殊性を踏まえ,改めて対策を講じる必要があることから、開放事業の休止することとしました。
なお、利用した学校名など、これ以上の情報につきましては学校や個人への影響を防ぐ観点から控えさせていただきますので御理解願います。
吉田病院理事長のコメントについて
次に、昨日、医療法人社団 慶友会 吉田病院のホームページで旭川市役所と保健所に対する理事長のコメントが掲載された件についてであります。
各団体の個別の考え方について、私の立場からのコメントは差し控えさせていただきますが、私が経過として認識している事実については、皆さんにお知らせしておきたいと思います。
11月25日午後1時に吉田病院の理事長と理事長補佐が来庁され、その際、「自衛隊投入を通じた市民救済のお願い」と言う、A4 1枚の文書を私宛と北海道知事宛に持参されました。
趣旨は表題のとおり、自衛隊の投入をお願いするものですが、
そのなかで具体的にお願いしたい事項として「1 看護師20名以上の派遣」「2 院内消毒の清掃・実施」「3 医療廃棄物の撤去」「4 感染予防具の供給」の4項目が挙げられており、いずれも当該病院への自衛隊の派遣という趣旨でありました。
面談では、災害派遣については、「事態やむを得ない場合」の「緊急的・一時的な」支援とされており、「事態やむを得ない」とは、緊急性、公共性、非代替性を総合的に勘案して判断されることを7月28日の厚生労働省の通知を示して説明したところですが、本日にでも、北海道知事に文書を提出して貰いたいとの趣旨でありましたので、北海道への確認も必要とすることから、時間を頂くこととして、その日の18時過ぎに、総務部長から電話で返答させていただいたところです。
要請は知事が行うものですが、大臣要請に繋がるものでもあることから、衛生主管部局と危機管理部局が連携を早めに図る等十分調整すること求められております。
そのため、北海道に4つの具体的項目を示して派遣要請が可能かどうか確認したところ、今すぐ判断することは難しいとの見解も示されたところであり、市としての対応も北海道の見解に従いたいとの考えを吉田病院にお伝えしたところです。
なお、本年7月28日付けで、「新型コロナウイルス感染症対策に係る自衛隊への災害派遣等による支援要請を行う場合の調整要領」が国から示され、この感染症対策に係る自衛隊の派遣も他の自然災害と同様の手続きにより要請できるとされていることを申し添えます。
おわりに
最後に、前段でもご報告いたしましたとおり、先月から市内の医療機関や施設などにおいて、断続的にクラスターの発生が見られることから、市有施設や様々な施設・団体を所管している部局に対しては、感染管理への対応について改めて見直すとともに、市民や団体等に対して、今一度啓発するよう指示をしたところであります。
感染拡大を食い止めるためには、市民の皆様お一人お一人の基本的な感染防止対策が重要です。感染リスクを回避できない場合の札幌市との往来の自粛、マスク着用や手洗いの徹底、適切な換気の実施、3密を避ける行動など、基本的な対策の徹底をお願いいたします。