2020年7月7日旭川市長臨時記者発表(質疑応答)
7月7日臨時記者発表(質疑)
北海道新聞
第4次緊急対策について、目玉や全道的に珍しい事業はありますか。
市長
今回は特に医療・検査体制の拡充、感染拡大防止に重きを置いた緊急対策です。
その中でも市立旭川病院の感染症センター(仮称)の開設のため、必要予算計上をいたしました。
しかし、当センターは病棟の大規模改修でありますことから、今回の対策で完成することはありません。次回以降の緊急対策でも完成に向けて必要な予算を計上する予定です。
現在は設計業務を進めていく段階であります。
北海道新聞
第5次緊急対策の見通しと時期を教えてください。
市長
9月にある第3回定例会の時期になる可能性があります。
場合によっては、前倒しして臨時会を招集する可能性もあります。
北海道新聞
第3次緊急対策の記者発表時の質疑でお答えしていた、郊外の飲食店への支援は第5次以降の緊急対策で実施するということでしょうか。
市長
現在、中心市街地の活性化に向けたプレミアムチケットの制作・販売を予定しているほか、全市で利用できる飲食券、商品を購入できるプレミアム商品券の発行に向けて準備を進めています。
できる限り、飲食券や商品券の利用期間が重複するのは避けたいと考えています。
現在発行を予定しているチケット等との状況を見据えて、全市で利用できる飲食券の準備をする予定です。
想定としては、第5次緊急対策に入れてるのがタイミングとして適当かなと思っています。
北海道新聞
新しい生活様式に対応した旭川家具開発支援やクラフトコンペティションとありますが、想定やイメージを教えてください。
市長
これから、家具業界の方に助言をいただいてから実施することになります。
例えばテレワーク(在宅勤務)用の机やイスの製造などが可能性の1つにあるのかなと考えていますが、多様な視点から御提案をいただければありがたいと思っています。
北海道新聞
PCR検査態勢の強化について、検体採取所設置は、いつ、どこに設置されるのか、概要を教えてください。
市長
場所については、国からの指示で、公表してはいけないことになっておりますので、旭川市内には設置しますが、詳細については非公表とさせていただきます。
設置時期は、これから開催される予定の臨時会において議決をいただければ、契約・工事となりますので、9月頃からの運用開始となる予定です。
北海道新聞
濃厚接触者も検査できるようになるとのことですが、現在よりもどのくらい検査可能数が増えるのか教えてください。
市長
まず、今回の検体採取所の設置目的についてお話しします。
現在、全国的にピーク時に比べ検査状況がある程度落ち着いて、検査態勢に余裕がでてきており、海外渡航者、妊婦さん、無症状の濃厚接触者などに検査対象者の幅を広げています。
今回それに合わせて旭川市としても構えを整えていく中で、特に無症状の濃厚接触者の方を全員検査する、ということになりました。
しかし、全くの無症状の方が、わざわざ病院に行って、検査を受けるということにはなりませんので、その分を旭川市独自に検体採取所をもうけ、無症状の濃厚接触者専用に検体採取を実施いたします。
発熱などの症状がある方で検体採取を行う場合には、これまでどおりの対応となります。
また、今回設置する検体採取所については、咽頭拭い液を「採取」することに特化した施設となり、「検査」を実施するわけではありません。
検体検査(PCR検査)数については、1日100件程度、それを超えると民間ラボに委託し検査を実施すると考えています。
北海道新聞
乳幼児健診の緊急対応について、「3月中の遅れを取り戻すため」とありますが、今回の幼児死体遺棄事件との関連ありますか。
市長
関連はありません。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、健診の実施ができていなかったという状況がありました。
そこで4か月児検診の実施について医療機関に委託し、今遅れている健診を取り戻すことが今回の緊急対応の主旨になります。
北海道新聞
4か月児健診だけを医療機関に委託した理由などはあるのでしょうか。
市長
特にありません。
1つの健診を医療機関で実施できれば、その他の検査は保健所で実施できるようになります。その1つの健診がたまたま4か月児健診であったということです。
あさひかわ新聞
「民間文化施設の感染防止対策や施設PRの取組への助成」とありますが、民間文化施設は具体的どこを想定していますか。
市長
「リンク・リンクミュージアム」に登録のある「三浦綾子記念文学館」「西川徹郎記念文学館」「川村カ子アイヌ記念館」「旭川兵村記念館」の4施設について1施設上限40万円の助成をいたします。
あさひかわ新聞
空港の利用促進の中で、バスの無料券の配布とありますが、配布方法を教えてください。
市長
9月の後半にキャンペーン事業を実施する予定です。
その中で、市内から空港に行くバスの無料引換券をホームページからダウンロードしていただく予定です。
NHK
市立旭川病院感染症センター(仮称)について、どのような危機感を持って開設に向けて取り組むのでしょうか。
市長
感染症病棟を6床から10床に増設いたします。
また、6床についても室内にトイレやシャワーが無く、その都度病室からでなければいけない状況であり、感染リスクの軽減に関して課題がありました。
これから秋、冬にかけてコロナウイルス感染拡大の懸念がありますが、市としても危機感を持って気を緩めず対応していかなければいけないと考えております。
その中で、まず患者が発生した場合に市立旭川病院で対応できるような整備をする必要があると考え、今回のセンターの整備を進めていこうと考えています。
NHK
小学校のトイレ洋式化について、感染症対策とした理由を教えてください。
市長
和式トイレでの排せつ時、便器から出る飛沫の量が洋式よりも多く出やすいということで、洋式トイレの方が感染拡大防止に役立つと判断しました。
市内小学校の便器洋式化は毎年の検案事項でもあり、毎年少しずつ進めていましたが、今回を機にさらに進めていこうということで予算計上いたしました。
毎日新聞
5大病院との連携について、上川管内を中心とする道北地方の医療に関しては、旭川市に頼るしかない状況であると思います。
仮に旭川市でオーバーシュート(感染爆発)が発生し、市立旭川病院だけで対応しきれない状況になった場合はどうなりますか。
市長
2月から各医療機関と協議を進めており、まずは市立旭川病院に入院していただき、最大限の対応をいたします。
必要に応じて、協力していただける他の病院での対応となります。
先般申し上げましたが、現在の市立旭川病院は6階病床を休床にしており、スペースの余裕がある状況です。
陰圧室等の無い病床であれば、40数名の収容が現状で可能です。
さらに患者が増えた場合は、6階病棟全てをコロナの患者さんに開放でき、80~90名の受け入れが可能です。
それ以上ということになれば他病院と連携しながらの対応になると思います。
重度・中度・軽度と、さまざま病状があります。
札幌市で実施したホテルでの療養も、市内各ホテルに協力いただきまして対応が可能な状況ではあります。
毎日新聞
感染症対策の病院とは言え、自治体の病院ですよね?簡単に言うと非常に重いかなという風には一般論として感じます。
市長
例えば、札幌の茨戸アカシアハイツでクラスターが発生し沢山の方が亡くなっている状況ですが、旭川市でもいつ起こるか分からない状況です。
市立旭川病院でも院内感染が起こる可能性はあります。
感染防止対策を徹底し、院内感染、医療崩壊を防ぐために必要不可欠だと思います。
医療現場の皆さんはプロですから、それらは心得ているかと思いますが、場合によっては道などからクラスターを経験したドクターチーム等から応援を仰ぐかもしれません。
その前段階で、現場で困ったことや備えについてレクチャーを受けたいと思っています。クラスターが発生した状況でも、初回からしっかりと対応できる準備をしていきます
毎日新聞
自治体病院はたくさんありますから、非常に役目というか非常に道北の病院として少し掛かっているというか普通よりも掛かりすぎているのかなと感じるところがあります。
市長
もちろん、市立旭川病院だけで全て対応できるわけではありませんが、まずはということでいきますけども、市内の五大基幹病院、あるいは旭川市医師会含め、皆さんのチームワークと協力で乗り越えていかなければ、簡単なことでは無いと思います。