市長定例記者会見(令和6年3月27日)

情報発信元 旭川市

最終更新日 2024年4月10日

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開催概要

日時:令和6年3月27日(水曜日)午後3時30分~午後4時05分

場所:大会議室A

動画

令和6年3月27日定例記者発表・質疑応答(新しいウインドウが開きます)

資料

発表項目

皆様こんにちは。大変お疲れさまでございます。
まずは、2月20日から3月25日まで第1回定例会開催をされておりましたが、この間、皆様には予算の内容あるいは条例などなどについて報道賜りまして、心から感謝を申し上げます。
今回は私の方から、4点説明をさせていただいて、その後、皆様から御質疑をお受けをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

旭川市初の健康づくり支援アプリ『あさひかわ健幸アプリ』について

まずは、旭川初の健幸づくり支援アプリ「あさひかわ健幸アプリ」についてです。
旭川市では昨年の6月にスマートウエルネス旭川プラン~「歩く」ことから始める健幸づくり~を策定し、健幸づくりの取組を進めてまいりました。
本市では、男女ともに身体活動量が低下していることや、市の健幸づくりに関する取組が知られていないことが課題となっているところです。身体活動量というのは、例えば、歩く歩数も、旭川市民の1日当たりの平均歩数は4980歩ということで、全国平均の男性6793歩と比較して、大きく下回ってる状況です。
また、がん対策や健幸まつり、がん普及予防パネル展など、色々な取組を進めてきているものの、残念ながらアンケートにおいては、スポーツや運動への参加について全くしていないという回答が4割を超える状況がありますので、健幸づくりの取組をさらに進めていく必要があると考えております。
市民の皆様のヘルスケアへの興味関心を高めていく、健康増進活動の促進を支援するため、健幸づくり支援アプリとして4月1日からあさひかわ健幸アプリをリリースいたします。
アプリのホーム画面等では、旭川市在住のイラストレーター「ナカジマヨシカ」さんによる旭川の風景や動物が歩数に応じ登場をします。
アプリでは、毎日のログインやウォーキング、イベント参加等で健幸ポイントを貯めていただき、このポイントを使ってアプリから直接、地場産品などの協賛品が当たる抽選に応募できます。
バーチャルウォーキング機能では、歩数に応じてアプリに設定されたコースを進むことができます。オリジナルコースとして野外彫刻をめぐるコース、旭山動物園を一周するコース、北海道一周コース、これはバーチャルでありますけども、実装し、旭川らしさを感じられるアプリになっているところです。
私はプロトタイプ版をダウンロードして使用してみましたが、機能も多岐にわたり、歩数で自分の順位が分かりますし、グループや企業単位で申し込みして競争することもできます。
ぜひ皆さんダウンロードしてお使いになっていただきたいと思います。
協賛品は、3000ポイントまたは5000ポイントの2コースをご用意しております。
健康に関する商品をはじめ、脳ドックなどの健診の受診券、お米、ラーメンなどを予定しており、現在約60社の皆さんに寄附を頂いておりますが、3月22日時点で確定している44社から541名分の協賛品を提供頂くこととなっています。
令和6年度中には約700名分の協賛品を提供頂けるものと考えております。このアプリに関しましては、1人でも多くの市民の皆様に楽しみながら健幸づくりに役立てて頂きたいと考えており、今後は、市のホームページやSNSなどを活用した周知のほか、様々な場に職員が直接出向き、アプリの機能や利用方法などについて説明を行ってまいりたいと思います。
特に高齢者の方はデジタルデバイドの問題がありますので、スマホのアプリ操作方法を含めた説明会なども開催をしてまいります。協賛につきましては、今後も随時受付をしておりますので、皆様の協賛の御協力、あるいはダウンロードを賜りますようお願い申し上げます。

イタリア・ミラノサローネ国際家具見本市への訪問について

続きまして、イタリア・ミラノに4月に訪問をしますので、その内容についてお話をさせていただきます。
4月14日から21日まで、ミラノサローネ国際家具見本市を訪問いたします。ミラノサローネのサローネというのは「見本市」という意味です。
毎年4月にイタリアのミラノで開催されます世界最大規模の家具の見本市になります。
この訪問に至る経緯ですが、イタリアの建築家のデザイナーで「ミケーレ・デ・ルッキ」氏という方がいらっしゃいます。このミケーレ・デ・ルッキ氏とはどういう方かといいますと、ミラノに拠点を置く、世界のデザイン界の巨匠と言われ、住宅、オフィス、文化施設、あるいは世界の重要な建築プロジェクトに関わっていらっしゃる方です。
例えば、スイスの製薬会社のノバルティス本社、あるいはミラノのトリエンナーレ美術館などの建築を手がけております。(興味ある方は、こちら置いてまいりますのでミケーレさんのいろんな建築物出ておりますので、ぜひ御覧になっていただきたいと思います。)
そして、そのミケーレ氏が1月18日に旭川にお見えになったときに、今までのデザイン都市の取組や旭川のデザインの歴史、現在、取組を進めている他の都市との連携や、国内のデザイン都市との連携、さらに、今年10月のデザイン創造都市サブネットワーク会議など、いろいろと市の状況を御説明をさせていただきました。
また、ミケーレ氏も、旭川市及びこの周辺を大変気に入っていただいたということでしたので、私も思い切ってミラノサローネの重要なポジションに就いているミケーレ氏ということは存じ上げていたものですから、何とか参加をさせていただけないかということをお話をさせていただいた結果、ミケーレ氏の働きかけによって、ミラノサローネのゼネラルディレクターにお話をしていただき、私あてに今回の招待状を頂いたものになっております。
また、その際は旭川創造都市推進協議会の渡辺会長、カンディハウスさんの染谷社長、建築デザイナーの成ヶ澤伸幸さんにもご同行していただきました。こういった機会をいただきました関係の皆様にも、この場をお借りし、感謝を申し上げたいと思います。
今回の訪問の目的です。
一つ目、サローネ期間中に開催されるイベントである、Japan Asahikawa Nightの場で、世界各国のデザイン関係者に対してデザイン都市旭川や旭川家具のPRを行うことです。
二つ目、ミラノ市長を始めとする、現地のデザイン関係者、ここはまだ調整中ですが、懇談や意見交換などを行い、交流を行っていくことです。
三つ目に、ミラノサローネの視察を通して、デザイン先進国であるイタリアの最先端の展示や表現を学びたいと思っています。
ミラノサローネにつきまして、昨年は、世界181か国から約30万人が来場されました。そして、大きく二つに分かれています。
一つ目が、フィエラと呼ばれる家具の見本市です。これは家具に限らず、世界各国の最新のインダストリアルデザイン、いわゆる大量生産の工業製品のデザインだったり、インテリアデザインなどの展示、加えてフォーリオと呼ばれる周辺のショップ、ショールーム、美術館、大学などでデザイン関係者の様々な展示が行われます。これがフォーリオと言います。
フィエラとフォーリオを合わせたミラノデザインウィーク全体としては100万人規模の人出になるということです。
フィエラだけを限定いたしますと、いろんな説明媒体によって広さが違うのですが約14万平方メートルから約17万平方メートルという面積の中に、30万人から40万人が集まってデザインに関しての意見交換をするということです。
約14万平方メートルから約17万平方メートルが、旭川ではどのぐらいの大きさかというと、秘書課調べですが、常磐公園が15万8、500平方メートル、そして、街区ですと、曙1条1丁目の旭川赤十字病院当たりから4条西1丁目のローソンさん、スシローさん、ツルハさんなどがあるところから、1丁目から4丁目までの範囲が大体同じような規模です。その範囲の中に、旭川市民が全員集まっているということを想像していただければ、どれだけの人数の方が集まるか、お分かりになっていただけると思います。
出張期間は、4月14日から21日までの8日間になっています。4日間はミラノにおりますけれども、その他の4日間は移動日ということになります。またこの間は、常に連絡が取れる状態になっていますので、今のところ、市長の職務代理者を置くことは考えていません。ミラノでの4日間では、ミラノサローネの視察、プロモーション活動、関係者との懇談を行います。先ほどお話ししたことに加えて、ミラノ工科大学学長などとの懇談でしたり、在ミラノ日本国総領事館、ジェトロミラノ事務所、在イタリア日本商工会議所など、日本とイタリアの貿易あるいは企業進出などいろいろなことについて、情報交換を行う予定をしています。
さらに、先ほど申し上げたJapan Asahikawa Nightですけれども、ミラノサローネの2日目、17日水曜日の夜にありまして、ルッキ氏の主催で、ルッキ氏の事務所のアトリウムを会場にして行われます。この場所をお借りして、旭川をテーマにしたイベントを開催したいと思っています。内容は現在調整中ですが、藤本壮介氏、東神楽出身のですね、この方も世界的な建築家でいらっしゃいますが、藤本氏とルッキ氏とのコラボレーションによるインスタレーション、インスタレーションとはまさに空間をデザインして、そこを芸術作品として表現するというものを行う予定です。そのインスタレーションを中心に、旭川や周辺地域を紹介するような内容になるということを伺っていまして、この場所に多くの世界の方が集うわけですから、デザイン関係者の方と意見交換をしていきたいと思います。
また、私も少しわがままを申し上げさせていただいて、10月にデザイン都市サブネットワーク会議があり、現在29都市に参加のお話をいただいておりますが、このサブネットワーク会議49都市が世界にありますため、この49都市の方々にもご案内を差し上げさせていただくことをミケーレ事務所さんから許可をいただきましたので、この29都市の関係者の皆様にも、あるいは参加の申込みをまだ旭川にいただいていない皆様にも、この機会を通して、旭川に興味を持ってもらって、旭川に行ってみたいと思えるような交流をしてまいりたいと思ってます。
さらに、今回の交流でいろんな連携を深めていくことによって、デザイン都市旭川の価値を高めていくこと、そして国内の旭川家具も、デザインの本場イタリアとの連携によってイメージアップやブランド力を向上させて、一層、世界に向けて発信をしていきたいと思います。私自身も、オリジナルの法被を今から作って、気合を入れて臨んでいきたいと思いますし、しっかり成果を上げて、皆様に、来月末に報告できるように行ってまいりたいと思います。

令和6年度定期人事異動について

次に、令和6年度定期人事異動についてです。
昨日、人事異動を行う部長職に辞令書を交付いたしました。
資料にありますとおり、17名の配置換えを行うほか、6名が昇任で新たに部長職となります。計23件と、近年では最大規模の部長人事となるわけですが、新たに就任をする桝井副市長とともに、旭川市の新時代を創造するための布陣が整ったと考えているところです。
次長職以下の異動、昇任につきましては、3月28日に発令する予定です。消防、市立旭川病院を除き、職員全体の異動件数は673件、令和5年度の681件程度とほぼ例年並みの規模となる見込みです。
また先ほども、ネットニュース等々で報道されていましたが、坂東元園長が勤務延長の終了に伴い退職となります。長年にわたり動物園を牽引をしていただいたことに、あるいは旭川の環境をリードしていただいたことに改めて感謝を申し上げたいと思います。
また、坂東氏は、ご案内のとおり豊富な経験、あるいは人脈、知見をお持ちですので、これまでと違った形で動物園、あるいは本市に活かしていただきたいということから、非常勤特別職の参与のオファーをさせていただきましたところ、ご理解をいただいたところで、新たに統括園長という名称で勤務をいただくことになります。
後任の園長につきましては、3月28日に発令となるところです。

令和6年度旭川市職員採用候補者資格試験の実施について

最後に、次年度の職員採用試験です。
配布資料の年間スケジュールに沿って実施をしてまいります。
大学卒と社会人区分からスタートしまして、11月までに短大、高校卒、障害のある方などの区分の試験を実施していきます。
前期日程の各試験の募集人員数、それぞれ大学卒の部・事務は32名、大学卒の部・技術は8名、社会人の部・事務は7名、同じく社会人の部・技術は1名、資格職の部・保健師は1名程度、資格職の部・保育士が1名程度となっています。
大学卒の部、社会人の部は、本日、3月27日から募集を開始し、資格職の部は5月20日から募集を開始いたします。
面接試験に重点を置いた人物重視の選考となっていまして、一次選考にお申込みいただいた方は、全員に対してWeb面談を行います。その後、書類審査等を経ていきたいと思っていますので、ぜひ、旭川新時代をつくるために、一緒に取り組んでいただける、情熱、バイタリティーのある方のお申込みをお待ちしています。何卒、よろしくお願いします。

質疑応答

旭山動物園の延長の人事について

北海道新聞

今回新たに統括園長を新設し園長2人体制になると思うが、その狙いと、坂東さんに期待することは。

市長

統括園長は専門的な知識、経験または知見に基づき、旭川市旭山動物園庶務規程第3条、各号に関し必要な助言を行うことを職務としております。対外的に強い発信力を持つことを期待して、園長の名称を使用することにしました。旭川市参与として、環境教育なども所管し、部局間を横断して職務を行うイメージであることから、統括としております。
動物園の業務については、他園館及び関係団体との連携、各種啓発広報活動、施設整備、飼育担当職員の職務能力の向上、ゼロカーボンZOOの推進としており、これまでの知識や経験などを生かした助言を頂きたいと思っています。また、ボルネオの恩返しなど、いろいろと園長の人間関係で行ってきた事業もありますし、先般も博物館登録に動物園が認められました。博物館になると、希少な動物の引受けがしやすくなったり、新たな補助金申請が可能になったりするメリットがありますので、明日発表する新園長と連携をして行っていただきたいなと思います。また前園長の小菅さんは名誉園長という立場であって、今回は統括園長ということで、違いが何かということですが、小菅さんが引退したときには、坂東さんという方がいらっしゃったことが大きいです。このすみ分けの中で、小菅さんには対外的な発信を担っていただいていたということがあるかもしれません。ただ明日、発表する新しい園長も、動物園に勤務して数年がたち非常に心強い方なので、坂東園長としっかりと意見交換をしながら、それぞれ役割分担を進めていただきたいと思っています。

北海道新聞

坂東さんには外部への発信の部分で期待しているということか。

市長

そうです。今申し上げたようないろんな外部への発信でもありますし、やはり園の運営を円滑に進めていくために、新しい園長がしっかりと体制整えるまで、大所高所から御指導頂ければなというふうに思っています。

紅麴の自主回収について

UHB

今日市内で小林製薬の紅麴の関係で、1件自主回収を発表した企業があったが、市長としては本件どのように受け止めているのか。

市長

現在、この因果関係はまだ不明ということでありますが、小林製薬さんの会見にありますとおり、可能性があるということです。旭川市はまだ問合せ1件でありますが、引き続き情報収集に努めていくとともに、健康被害等の情報があれば、迅速に対応していかなければならないと思います。あと今回紅麹製品等について、御心配や御不安がある方については、旭川市保健所の衛生検査課食品保健係まで問合せを頂くか、株式会社ロバ菓子司様に御連絡を頂きたいと思っています。

UHB

現状、健康被害の届けや、相談件数が増えているというような状況はあるのか。

市長

現在のところ1件の相談があります。被害はまだ確認をされていません。

UHB

その1件が今回自主回収決めた企業ということか。

市長

そうです。

北海道新聞

市のほうで積極的な把握に向けた動きは、今のところ考えているのか。

市長

はい、当然考えており、その状況の中でロバさんの商品が該当したということです。具体的にどういった商品かというと、4商品が対象となっています。一つ目が「釜蒸し蔵」、二つ目が「さくらシフォン」、三つ目が「釜蒸しケーキ」、四つ目が「黒だべー」という商品です。この「釜蒸し蔵」「さくらシフォン」「釜蒸しケーキ」は、消費期限が2024年3月25日から3月28日までの商品、黒田米は、消費期限が2020年3月25日から4月6日までの商品です。こういったものは店頭から全て撤去され、事業者のホームページ及び各販売店の店頭ポップにて周知が行われているところです。旭川市としても、しっかり市民の皆様に周知をしていかなければなりませんが、やはりこの因果関係がまだ不明な状況ですので、国の動向や北海道の意見などもお伺いをしながら、あと企業の皆様に必要以上に迷惑をかけてしまわないよう、しっかり対応していきたいと思っています。

UHB

紅麴の件で厚労省から、調査の依頼は市にはまだ来てないのか。

市長

はい、国のほうからは、現在健康被害の情報があれば、厚生労働省が策定している対応要綱に基づき報告を求められているところです。

UHB

現状、市として何か動く予定はあるのか。

市長

今申し上げてきたことが全てになります。

職員に対するハラスメント対策について

北海道新聞

現在旭川市の職員間や、議員、関係企業、市民の方からなど、職員に対するハラスメントでどのような対策をとっているのか。また近年のハラスメントの発生件数は。

市長

本市の職員が受けるハラスメントへの対応としては、旭川市職員のハラスメント防止等に関する要綱を策定し、職員や議員、特別職であるにかかわらず相談できる体制を整えております。また、契約をしている企業の方々、あるいは市民からのハラスメント、いわゆるカスタマーハラスメントですが、平成29年11月に「旭川職員のための暴力、乱暴な言動等の不当要求行為(ハードクレーム)対応マニュアル」を作成しており、具体的な対応方法を示しているほか、庁舎内に警察OB3名と弁護士、弁護士1名をコンプライアンスマネジャーとして配置をして、職員を支援する体制を整えています。
また、2点目の近年のハラスメント発生件数ですが、議員や特別職からハラスメントを受けたという報告は今のところありません。また、カスタマーハラスメントについては、その対応は様々で、件数としては把握していませんが、今後職員のメンタルを守っていかなければなりませんので、関係部局と今年からしっかり把握して、対策できるところから行っていくことを検討しているところです。
職員間のハラスメントについては、直近5年間で、令和元年度にセクシュアルハラスメントが1件、令和3年度にパワーハラスメントが1件、今年度は3月15日に発表しました1件を含む合計3件のセクシュアルハラスメントを認定したところです。令和2年度、4年度は認定に至った事案はありません。

北海道新聞

カスハラ対策は今年から把握し検討するということだが、職員の方にアンケートをとるのか。もしくは何か別の方法なのか。

市長

意見を吸い上げるのは、アンケートが1番早いと思います。例えば、除排雪もいろんなクレームを頂く部分があり、それは私たちも、市民の皆様の御希望に沿えない部分は反省をしなければなりませんが、本当に時として、相当厳しい言葉を頂き委託している企業の方々の心が非常に痛むケースが多々あります。例えば行き過ぎたカスハラにはしっかり対応する、そういった電話対応のマニュアルや、録音体制の整備など、しっかりこれから構築していかなければならないと考えております。東京消防庁さんではいろんな電話が鳴り響いる中、場合によっては、ある程度の条件を満たせば、電話を切ったりすることもあるということで、他の事例も見ながら研究していきたいと思います。

北海道新聞

いじめ問題について、再調査委員会の調査が始まって間もなく1年4か月となるが、その報告時期について何か先方から連絡があったのか。

市長

ありません。

北海道新聞

前回の市教委の第三者委員会も1年4か月が過ぎ、それと同じ期間になるが、そのことへの市長の受け止めは。

市長

前の第三者委員会と今回の再調査委員会は、そもそも御遺族への対応が違うということが挙げられると思います。第三者委員会は、委員会メンバーの選定のときから、いじめ防止対策推進法に基づく、遺族への寄り添った気持ちが欠けていること、それから、その都度報告が遺族になされていなかったこと、また『しっかりと報告を早めてほしい』という御遺族からの意見書を、私や教育委員会あてに頂いており、そこが前回の第三者委員会と今回の違うところです。
というのは、今行っている再調査委員会からは、尾木委員長から7月と12月に私も報告を受けていますが、しっかりと遺族に寄り添い、しっかりと説明をしているというところ、そして理解を得ているということは、前の第三者委員会と今回の再調査委員会は違うと思っています。それと、いろんなホームページなどの情報からも、聴取、それから検証、提言についてということで、客観的に審議が行われていることが分かっており、また、先ほど申し上げたように、御遺族の理解を得ながら調査を進めているということです。また今回の調査は、先の調査で明らかにならなかったことを再調査するものであるため、非常に難しいものになっています。そのため1年4か月かかっておりますが、ここは非常に理解をできるところですし、こういった状況は、結果が出るまでしっかり見守っていきたいと考えております。

北海道新聞

いじめ防止対策推進部が設置されて間もなく1年経つが、その総括として、市のいじめ対策を振り返り、何ができていて、何が課題として残されているか。

市長

私どもが進めている旭川モデルですが、まず言えることは、教育委員会の職員と市長部局の職員が、子総相(子ども総合相談センター)という同一の場所で職務をする、そして一体的にいじめの対応を行うということが全国初のケースで、そしてスタートしているところです。またこの間、SOSフリーダイヤルや、手紙・チャット等々を通じて、いじめの認知件数あるいはいじめの疑いがある段階で、しっかりすくい上げる取組の構築を進めてまいりました。いじめの相談については、新たに開設した市のチャットなどによって、前年度の2人から、今年度は2月末で95人になっています。その中には学校の対応に不満を抱く方や、いじめにより長期不登校となっている方も確認しており、学校いじめ対策会議への参加19校、あるいは学校ヒアリング58校等々を通じて、被害者の救済と再発防止を図ってきました。
また、市に相談があった困難ケースについても、専門職、指導主事などで編成する緊急支援チームを学校へ派遣し、いじめの事実や学校の対応状況の確認、必要な支援を迅速かつ組織的に行う仕組みをつくるなど、63校(3月15日現在)へ派遣を行ってきました。認知件数は2月末現在でありますけども、前年度比3.6倍になっております。また、先般もいじめの重大事態の会見もありましたが、こういったことも、この部局ができたことにより上がってきた情報だと受け止めていますので、非常に意義は大きいものと考えています。
課題はいろいろありますが、教育委員会の皆様からは、やはり事務の負担を少しでも軽減するように人員を確保してほしいとか、予算のお話も頂いているところですが、こういったことも、一つ一つクリアしていかなければならないと思っていま
 

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