旭川市景観づくり基本計画について
旭川市景観づくり基本計画とは
旭川市の景観づくりを総合的かつ計画的に進めるために、旭川市景観条例に基づいて定められた計画です。
本市の景観の特徴を踏まえた、旭川らしい景観づくりを進めていくための目標や方針、推進方策を示しています。
目次
旭川の景観の特徴
旭川の景観の特徴を、「自然」と「生活」のふたつの面から整理しています。
「自然」に基づく特徴
- 周辺の山並み
大雪山連峰、十勝岳連峰などの山並みは、丘陵や橋、堤防から見えるまち並みの背景となります。 - 丘陵の斜面
市街地の背景に連なる丘陵の斜面の緑地は、まち並みを彩り、季節感をもたらします。 - 河川
市街地を流れる多くの河川は、まちにまとまりや変化をもたらします。 - 季節感
降雪、寒暖差、動植物などから感じる季節の変化は、北国旭川を印象づけます。
「生活」に基づく特徴
- 道路や鉄道
幹線道路や市街地の格子状の道路と市内で集結する鉄道は、移動することにより地域ごとの変化を見ることができます。 - まち並み
地域の歴史や文化、産業を反映した、たたずまいを見せるまち並みは、人々の生活を映し出します。 - 田園
平野に広がる水田、周辺丘陵地にある畑作地や果樹園は、豊かな農地を持つ旭川を印象づけます。 - 歴史
開拓や産業発展、都市整備の歴史の積み重ねは、旭川らしさを生み出します。 - 活動
季節ごとのイベントや日常の生活の様子などの人々の活動は、景観をつくりだします。
こんなまちにしていきたい
旭川の景観の特徴を大切にした、景観づくりの目指すまちの「姿」です。
- 自然と調和したまち
旭川の景観の素顔となる自然を生かしたまちを目指します。
- 暮らしがみえるまち
人々の生活の様子がまちの表情としてみえるまちを目指します。
- 景観づくりの意識の高いまち
人々が景観づくりに係わっているという意識を高め、自ら実践することで、誇りと愛着を持つことが出来るまちを目指します。
景観づくりの目標
素顔を活かして表情豊かに成長するまちづくり
景観づくりの方針
「景観づくり」は、人びとが暮らす場所の整備と、景観を守り、育て、つくる活動が一体となって、進めていくものです。
場所に関する方針「まち並みづくり」と活動に関する方針「活動づくり」の基本的な考え方を示します。
「まち並みづくり」の基本的な考え方
広がりある景観(景観ゾーン)
- 地域としてのまとまりを感じさせる
- 生活感を感じさせる
- 山並みなどの自然や周囲の雰囲気と調和させる
連なりのある景観(景観ライン)
- 川や丘陵縁辺のつながりを活かす
- まちの表情が感じられる道を目指す
- 川や道路などを魅力あるものとする
点的な景観(景観ポイント)
- ポイントそのものがまち並みを引き立て、深い印象を与えるものとする
- 緑や水など、旭川らしさが感じられる要素を取り入れる
- 景観ポイントを引き立てる周辺の整備を行う
「活動づくり」の基本的な考え方
市民
- 旭川の景観づくりについて関心を持つ
- 自らが可能な範囲で取り組む
- 地域のまち並みづくりへ参加する
事業者
- 旭川の景観について認識を深める
- 地域の資源を活かし、まち並みとの調和を図る
- 地域の景観づくりに協力し、事業者自らも参加し実践する
市
- 先導的な役割を担う
- 関連する事業や制度を横断的に活用する
- 庁内外の連絡調整体制を確立する
- 景観づくりの普及啓発を行う
- 景観づくりに関わる市民活動を支援する
景観づくりを進めるために
景観づくりの普及啓発
市民や事業者の皆さんが、景観づくりについて興味を持ったり、景観づくりの手法について知ることが出来るように普及啓発を進めます。
例えば
- ホームページでの旭川の景観の紹介
- シンポジウム、景観ウォッチングの開催
- 公民館、小学校などでの景観づくりの勉強会 など
景観条例で定めた制度
- 市民活動を推進するための制度
景観づくりを行っている人やグループを登録してお互いの情報交換が出来るような仕組みをつくります。また、景観づくりに貢献している団体や景観に関する協定を結んだ団体を認定し、その活動を広く紹介したり、技術的なアドバイスや活動資金の助成を行っていきます。さらに、景観づくりの普及啓発のため優れた景観づくりを表彰していきます。
- 景観づくりに大きな影響を及ぼす行為に関する制度
大きな建築物や構造物は、それ一つで景観に大きな変化をもたらします。そこで一定規模以上の行為について、景観づくりに配慮すべき事項に関して指針を定めます。そして、行為を行う事業者に届け出をしてもらい、周辺環境と調和した良好な景観づくりが図られるよう指導していきます。
- 景観づくりを進める上で重要な地区に関する制度
旭川市には、豊かな自然景観や田園景観があり、私たちはこれらを守っていかなければなりません。また、旭川の顔となる中心部や新たに開発される地域では、意識して景観づくりを進めていく必要のある場所があります。今後、これらを景観形成地区として指定し、この地区での景観づくりの方針や基準を定めます。そして地区内で行為を行う事業者には、届け出をしてもらい方針や基準に適合するよう指導していきます。
- 景観づくりを進める上で重要な建物等に関する制度
まちの中や地域の中でシンボルとなっている建物や樹木など、景観づくりで重要な役割を果たしているものがあります。こういったものを指定して良好な維持管理のための助成や指導を行います。
景観づくりのネットワーク
景観づくりは、市民・事業者・市、それぞれが役割を分担し、協力し合いながら実践していくことが重要です。市と市民あるいは事業者と情報を交換しながら、より協力し合える体制をつくっていきます。