ナス
ナス
家庭菜園で人気があるナス。水の管理や整枝など、多少の「お世話」が必要ですが、その分栽培する楽しみが多い野菜です。少し手をかけるだけで大きな果実が実ります。
※一般的なポット苗を用いて紹介します。
準備
プランター深型、支柱(約1.5m)、仮支柱(約50cm)
苗植え
初めに、ポット苗を購入する際は、少し高価になりますが、半身萎凋病などの病気に強い”接ぎ木苗”の購入をお勧めします。
深さが30cm程度ある大き目のプランターを使用します。
土に苗の大きさ程度の穴をあけ、苗を植えます。
ナスは縦横に大きく育ちます。株間は50cm必要となりますので、プランター1つに1株としましょう。また、高温性野菜のため、早植えに注意し、気温が高くなる5月下旬ごろから植えましょう。
水やり
苗植えから根付く(2週間ほど)までは、土を乾かさないよう水をやりましょう。
根付いた後の生育期間は、土の中まで乾いているかを確認してから水をやりましょう。
ワンポイントアドバイス
ナスは乾燥が苦手ですが、多湿も苦手です。定期的に行うのではなく、土の状態を確認しながら、こまめに水をやりましょう。
日当たり
日照を好む陽性植物です。ベランダで栽培する場合は、できるだけ日当たりの良いところで管理しましょう。
栽培管理(整枝)
1番花が開花したら、わき芽処理を行います。
わき芽とは、主枝(中心の一番太い茎)と葉の間から出る新芽です。わき芽が伸びてしまうと、主枝の養分を奪ってしまい、生育不良や収量の減少につながります。また、極端に葉が生い茂ると、風通しが悪くなり、病害虫が発生する可能性も増します。
1番花の下の葉から出ているわき芽(わき芽1)とその下のわき芽(わき芽2)を残し、その2本より下のわき芽(わき芽3より下)は摘み取ります。
湿気の多い雨の日は避け、手で摘み取ります。他の枝葉を傷つけないよう注意してください。
主枝とこの2本の枝を残し、3本の主枝として伸ばします。(3本立て)
ナスはこの主枝から出るわき芽を利用して収穫します。
それぞれの主枝が伸び、花が咲いたら、花から2つ先の葉を残して摘心します。
摘心とは生長点(芽)を切ることで、わき芽など他の芽や実の生長を促し、全体的な収量を増やす目的があります。
収穫と栽培管理
夏になり温暖な気候になると、作物はどんどん生長します。
下段になる実を収穫し、栽培管理を行うことで中段、上段の生長や結実につなげます。
実が大きく(品種によって大きさや形がかなり異なります。写真は長卵系の品種で、10-15cm程度が収穫適期です。)なったら、はさみで切って収穫します。
その後、収穫した実がついていた枝をわき芽が出ている分岐点(右写真参照)で切ります。(切り戻しといいます。)
これにより次のわき芽が生長し、花が咲き、また実がなります。
ナスの収穫と栽培管理は「摘心→収穫→切り戻し」のサイクルの繰り返しです。品質の良い実を長期間収穫するため、生育状況に応じた栽培管理を行いましょう。