ミニトマト
ミニトマト
かわいらしい果実が特徴の小さく食べやすいミニトマト。プランターでも栽培でき、大玉トマトよりも管理が容易で実を多くつけやすい野菜です。初心者の方にも気軽に作れますので、第1弾として紹介していきます。
※一般的なポット苗を用いて紹介します。
準備
プランター深型、支柱(約1.5m)、仮支柱(約50cm)
苗植え
深さが30cm程度ある大き目のプランターを使用します。
土に苗の大きさ程度の穴をあけ、苗を植えます。
幅広のプランターであれば、複数株の栽培も可能ですが、株間は30cm程度あけてください。
植付け後、仮支柱を立て、ひもで誘引します。
誘引とは、茎や枝を支柱に固定する作業です。植物の形を整え、安定させることで苗が倒れにくくなる効果があります。
ミニトマトの仮支柱は、ひもで8の字を作るように少し空間を持たせ、緩めに固定してください。
プラスワンポイント
最初の花房に花が1、2個咲いている状態の苗を植付けましょう。
花が咲きすぎていると、苗が根付く前に果実に養分がとられてしまい、株が十分に育ちません。逆につぼみができる前の若い苗は、茎や根に養分がとられ、果実が小さくなる可能性があります。
水やり
苗植えから根付く(2週間ほど)までは、土を乾かさないよう水をやりましょう。
根付いた後の生育期間は水を控えめにし、土の中まで乾いているかを確認してから水をやりましょう。
日当たり
ミニトマトは日照を好む陽性植物です。ベランダで栽培する場合は、できるだけ日当たりの良いところで管理しましょう。
苗植え後の管理

2週間後
わき芽処理
苗植え後、1~2週間で根付いたら、わき芽処理を行います。
わき芽とは、主枝(中心の一番太い茎)と葉の間から出る新芽です。ミニトマトの場合、わき芽が伸びてしまうと、主枝の養分を奪ってしまい、また、極端に葉が生い茂ると、風通しが悪くなり、病害虫が発生する可能性も増します。
天候が良く、気温が高いとすぐにわき芽が伸びてきます。1週間に1回程度はわき芽を確認し、5cmに満たないうちに摘み取りましょう。
プラスワンポイント
切り口から雑菌が入るのを防ぐため、わき芽処理は手で摘み取るか消毒したハサミで切り取り、湿気の多い雨の日には行わないようにしましょう。
支柱立て
苗植えから1か月ほど経過すると、実がなりはじめ、草丈も長くなり、仮支柱では支えきれなくなるため、支柱を立て替えます。
ミニトマトの支柱には、今後の管理が楽になるらせん支柱をおすすめします。
株元近くに挿し、らせん支柱の中心を茎が通るように、茎や葉をひっかけて固定します。
※葉や花が折れないように注意してください。
以降、茎が伸びてき次第、同様に固定させてください。
追肥
最初に元肥配合の土を用意した場合、ある程度の肥料は含まれていますが、より良いミニトマトを収穫するため、追肥することをおすすめします。
写真のような果房が2,3個できたとき、追肥を行ってください。
肥料にはいろいろな種類のものがありますが、肥料の三要素とされる窒素、リン酸、カリの中で、リン酸の割合が高くないものをおすすめします。
※追肥する量は説明書き等を参考にしてください。なお、ミニトマトは肥料過多になりやすいため、”少なめ”を心がけましょう。

肥料の三要素が1:1:1

全体にまき、軽く土と混ぜる
収穫
実が膨らみ、実全体が赤くなってきたら収穫です。下の方から少しずつ赤くなるので、長い期間収穫が楽しめます。
赤くなった下段の方から順次収穫していきましょう。
完熟したミニトマトは、少し触れただけで落ちてしまうことがありますので、注意して収穫してください。
尻腐れ
本センターで栽培していたミニトマトに尻腐れの症状が発生したので、原因と対策をご紹介します。
実が腐ってしまう尻腐れはカルシウムの欠乏が原因で、プランター栽培の場合、畑に比べて水はけがよいため、土の水分量が少なく、養分を吸収できなかったと考えられます。
日光が多く当たる日や夏の暑い日が続いた時は、
土の乾燥に十分注意してください。
なお、症状が出た実をとれば、株全体を処分する必要はありません。水やりの頻度を増やし、それでも改善されない場合は石灰質肥料を追肥しましょう。