RSウイルス感染症
RSウイルス感染症
RSウイルス感染症とは
RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症です。生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染するとされています。初めて感染した場合は症状が重くなりやすいといわれており、終生免疫は獲得されないため、どの年齢でも再感染は起こります。特に、慢性呼吸器疾患等の基礎疾患のある高齢者や免疫不全者では、重症化するリスクがあるため注意が必要です。
感染症法で5類感染症の定点報告対象疾患で、市内の定点医療機関からの報告数により流行を把握しています。以前は秋から冬にかけて流行することが多かったですが、2021年以降は春から初夏にかけて増加し夏にピークを迎える傾向が見られています。
全道における流行状況の詳細は、北海道感染症情報センターのページをご覧ください。
症状
通常2~8日間(典型的には4~6日)の潜伏期間を経て発熱、鼻汁、咳などの症状が数日続き、場合によっては、気管支炎や肺炎などへ進展していきます。初めて感染した乳幼児の約70%は軽症で自然軽快しますが、約30%は咳が悪化し、喘鳴(ゼーゼー呼吸が苦しくなること)、呼吸困難などが出現します。重篤な合併症として注意するべきものには、無呼吸発作、急性脳症等があります。
受診の目安として、機嫌がよく、辛そうでなければ、慌てずに様子をみたり、かかりつけ医にご相談ください。ただし、呼吸が苦しそう、食事や水分摂取ができない時は医療機関への受診をご検討ください。
成人では一般的に風邪様症状を起こすだけと言われていますが、特にRSウイルスに感染した子どもを看護する保護者等は症状が重くなる場合があります。また、慢性呼吸器疾患等の基礎疾患のある高齢者において、急性の重症肺炎を起こす原因となることが知られており、特に長期療養施設内での集団発生事例もあり、対策が重要となります。
治療方法
特効薬はなく、症状に応じた治療(対症療法)を行います。
感染経路
RSウイルスに感染した人の咳やくしゃみ、会話をした際に飛び散るしぶきを吸い込むことによる飛沫感染や、ウイルスの付着した手指や物品等を介して鼻や口、目に接触することによる接触感染と言われています。
予防のポイント
飛沫感染対策として、場面に応じたマスクの適切な着脱や、「せきエチケット」(せき、くしゃみをする時は、ティッシュ等で口と鼻を覆う。)を実践しましょう。特に、0歳児や1歳児の周囲にいる方で、咳などをしている方は飛沫感染対策を徹底しましょう。
また、接触感染対策として、日常的に触れるおもちゃや手すりなどはこまめにアルコールや塩素系消毒剤等で消毒しましょう。また、流水・石けんによる手洗い、またはアルコール製剤による手指衛生を日頃から習慣的に実践することが重要です。
さらに、60歳以上の方及び、妊婦(生まれてくる子の予防が目的)はワクチン接種を受けることができます。ただし、いずれも任意接種のため、接種費用は自己負担となります。接種を希望される方はかかりつけ医療機関にご相談ください。
関連リンク
RSウイルス感染症(厚生労働省)(新しいウインドウが開きます)
RSウイルス感染症に関するQ&A(厚生労働省)(新しいウインドウが開きます)
国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報提供サイト(RSウイルス感染症)(新しいウインドウが開きます)
お問い合わせ先
旭川市健康保健部保健所 保健予防課感染症対策係
〒070-8525 旭川市7条通9丁目 総合庁舎4階
電話番号: 0166-25-9848 |
ファクス番号: 0166-26-7733 |
メールフォーム
受付時間:
午前8時45分から午後5時15分まで(土曜日・日曜日・祝日及び12月30日から1月4日までを除く)