感染対策課(感染対策チーム)

情報発信元 経営管理課

最終更新日 2020年5月1日

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感染対策課

令和2年5月1日より感染対策を行う感染対策課を開設いたしました。

はじめに(感染対策チームについて)

治療を目的として入院してきた患者さんが入院により新たな感染症に罹患することは、できる限り避けなければなりません。また病院職員を院内感染から守ることも同様に大切です。当院では2006年6月に院内感染対策に関する組織を抜本的に作り直しICT(感染対策チーム)が誕生し活動をしています。

構成メンバー(2015年4月)

  • ICT(感染対策チーム)責任者医師1名
  • 感染担当医師 2名
  • LNT(感染リンクナースチーム)責任者 1名
  • LNT代表 1名
  • 臨床検査技師(細菌担当)1名
  • 薬剤師 1名
  • ICN(感染管理認定看護師)1名

合計8名の構成からなります。

感染対策の基本方針

  1. 患者と訪問者及び職員(臨時、嘱託、委託職員を含む)を感染から守ること
  2. 合理的で経済的であること
  3. 環境に配慮していること

感染対策の基本的考え方について書かれた図

組織図

感染対策チームの組織図

活動内容の概要

  1. 組織的活動
    ICT(感染対策チーム)会議、ICC(院内感染対策委員会)、LNT(リンクナースチーム)の連携
  2. 院内感染教育
    感染セミナーの開催、ICTニュースの発行、部署研修など
  3. 感染対策マニュアル
    作成・整備と定期的改訂
  4. サーベイランス
    耐性菌(MRSAとESBL)、手術部位感染、CD、インフルエンザなど
  5. コンサルテーション
    感染症例の対応
  6. 職業感染対策
    針刺し・切創・粘膜暴露、肝炎ウイルス、小児ウイルスワクチン、インフルエンザ
  7. 洗浄・消毒・滅菌
    診療材料・器材の整備と中央化

感染対策の実際

組織的活動 ICT(感染対策チーム)会議、ICC(感染対策委員)、リンクナースとの連携

ICT会議(週1回開催)

ICTニュースの写真
ICTニュース

週1回ICT会議をもち、耐性菌(MRSAや緑膿菌)の週間報告と現場への対応策の検討を行っています。また、新規マニュアルの原案作成や、新規導入物品・器材の選定、評価をし、ICC(感染対策委員)提言をします。また感染に関する勉強会やICTニュースの発行準備を行ない、よりタイムリーな話題と院内で起こっている最新情報の提供をします。

ICCとの連携(会議 月1回開催)

感染対策に関する事項を企画・立案してICC(感染対策委員)に提言したり、活動報告を行っています。

リンクナース(LNT)との連携

現場での感染対策の実働部隊であるリンクナースから情報提供を受け、解決策をフィードバックし、更に検討を繰り返しています。感染点検、手洗い点検を行うことで環境の改善や防護具の装着率、手洗いの遵守率の上昇につながっています。

院内感染教育

感染セミナーは、2007年7月から開始され感染症に関わる最新情報や感染予防対策の強化に向けての内容を取り上げています。地域の医療機関にも開放し毎回50人以上の外部参加があります。また年1回外部からの講師を招いて講演会を開催しています。「手術部位感染対策における術後創傷管理」の講演では、その後の外科系の創傷管理や予防的抗菌薬の使用法に大きな影響を与えました。

ICTニュース

  • 麻疹について
  • HB(B型肝炎)ワクチンの質問と答え
  • 水痘、帯状疱疹の感染対策など

感染対策マニュアルの整備と定期的改訂

スタッフがいつでも使えるマニュアル作りを目指して、院内LANと紙面の両方での提供を実施しています。

感染対策マニュアルの写真感染対策マニュアルを開いた写真

感染対策マニュアル

サーベイランス

MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの耐性菌では毎週の発生状況の検討と現場の感染予防策の実際を確認しています。また、抗MRSA薬やカルバペネム系薬の適正使用と長期間使用のチェックと現場への介入を行っています。

感染症例の対応とコンサルテーション

MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、CD(クロストリデュウム・ディフィシル)、ESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)、結核菌、インフルエンザなど病院感染上重要な細菌やウイルスが検出された 場合、直ちに感染対策室に連絡がされるシステムになっています。
コンサルテーションについては、感染対策室ICN(感染管理認定看護師)がPHSでいつでも対応が可能になっています。しかし、ICNでは困難な症例についてはICT(感染対策チーム)責任者のアドバイスと協力を得て、現場の対応に当たっています。

感染症例に対する対応の流れを表した図

職業感染対策

インフルエンザワクチン(2006年度から)とHBV(B型肝炎)ワクチン(2007年度から)は希望する全職員に無料で実施されるようになりました。また、水痘・麻疹・風疹・ムンプスに関しては(2007年度から)ハイリスク部署の希望する職員には無料で、その他の職員には、実費負担で実施されることになりました。また、針刺し・切創・粘膜曝露対策については、マニュアルの整備と同時に針刺し防止キャンペーンとエピネットを導入した取組みが行なわれています。

洗浄・消毒・滅菌の対応

現在は、部署での一次洗浄の完全廃止を目指す中央化構想が進行中です。また、セミクリィティカル器材の無駄な滅菌を廃止して、ウォッシャーディスインフェクターによる熱水消毒で適正化を進めています。