市立小中学校における冷房設備の整備について(令和5年12月1日)
開催概要
日時:令和5年12月1日(金曜日)午前10時45分~午前11時00分
場所:第2応接室
動画
令和5年12月1日 市立小中学校における冷房設備の整備について (新しいウインドウが開きます)
資料
発表項目
市立小中学校における冷房設備の整備について
今夏の記録的な猛暑を受け、熱中症対策や適切な教育環境の整備といった観点からも、学校における暑さ対策は喫緊の課題であると認識しており、9月初旬には小中学校に対し学校施設の実態調査を実施しました。
調査の結果については、資料中一番上の表に記載がありますが、エアコン設置状況については、普通教室で、わずか3校、12室にとどまっている状況です。
なお、職員室にエアコンが設置されている学校は、1校もないことがわかりました。
また、学校の実態としては、多くの学校で教室内の室温が高温になり、子どもたちの健康や教育活動への影響が大きいことがわかりました。
特に7割近くの学校で、普通教室が南向きであり、室温は上の階から高くなっています。最上階の平均温度は37.2度、教室全体の平均でも35.8度、職員室または特別教室においても平均で35度前後と厳しい状況となっていることが明らかになりました。
資料中段に今後のスケジュールをお示ししておりますが、エアコンが未設置の全ての普通教室、保健室、多目的教室、職員室への整備を、できる限り3年以内に進めていきたいと考えています。
まず、早期的な対策として、エアコンが整備されていない保健室26校について、令和5年度中の整備を目指し、エアコンを整備します。
また、普通教室にルームエアコンが整備されるまでの措置として、令和6年の夏までに、全ての教室に簡易クーラーと遮熱カーテンを設置します。
令和6年度以降の中長期的な対策としては、令和9年度までに、市内小中学校74校全ての学校の普通教室にエアコンを整備することを目指します。
また、少しでも早く整備が完了できるよう、児童数が多い小学校のうち、受変電設備改修の影響が少ない10校について、今年度中に調査・設計を行い、先行して整備を進めるよう計画しています。
受変電設備ですが、エアコンを設置しようとしても、電源の設備が整っていなければ、いわゆる落ちる状態になってしまいますので、そうした状況を回避することが目的です。
事業費については、現時点で総額27億円を想定していますが、現在、来年度の予算編成に向けて現地調査をするなど、詳細について精査しているところですし、今後の物価高騰についても精査していかなければならないと考えています。
質疑応答
北海道新聞
以前の議会での答弁で全部の教室にエアコンを設置すると40数億かかるとの試算だったと思うが、27億ということでルームエアコンにしたということは金額を押さえるという考えか。
市長
本格的なパッケージエアコンだとそれぐらいの金額になりますので、今の財政状況が厳しいということで、北海道総合研究機構と相談しながら、今回のような試算をさせていただいたところです。
北海道新聞
ルームエアコンでも十分にやっていけるということか。
市長
そのとおりです。
北海道新聞
簡易クーラーと遮熱カーテンに関して、令和6年度中に全教室に設置するということか。
市長
はい。来年の夏までに設置を予定しています。
北海道新聞
ルームエアコンが整備が進むと、簡易クーラーが不要になると思われるが、その後はどうなるのか。
市長
体育館に移動して使用したり、或いは他の特別教室などでしっかりと活用し、無駄にならないようにしていきたいと考えています。
毎日新聞
夏休みの期間延長などの話もあるが、児童会館等のエアコンの設置についてはどのようになっているか。児童会館も検討課題の一つとなっているのか。
市長・総合政策部長
新年度予算でやっていく形(令和6年度中)になります。子どもたちの環境整備の大きな一環として取り組んでいきたいと思います。
北海道新聞
道内の他都市、例えば小樽市でも全教室整備ということで人口規模は違うものの、小樽市は1年で整備という中で、旭川市は令和9年までとなっています。旭川の場合だと1年で整備できないのか。
市長
早期にできるところは、既にエアコンが設置されている数が旭川とは状況が違うということがあります。旭川は現状で設置されているところが少ないというところがありますので、それが基本ベースとして違いがあると思います。あわせて今回も関係部局において、整備に関わる設備や、電気関係の組合の皆様と意見交換をさせていただきましたが、学校特有の工期確保の難しさがあります。
ふだん授業をやっていますので、工事できる期間が休みの日などに限られてしまっているということがあります。また、各業界の人手不足などもあり、一定程度整備の平準化が必要であるとの中で最速を目指していくというものです。御理解頂けると幸いです。
NHK
エアコンの整備以外にも学校修繕などやることはあると思いますが、それらが疎かにならないように財源の確保など進めていくのか。
市長
はい。学校関係やそれ以外も、旭川市の予算編成は本当に多岐にわたる中で、厳しい財政状況の中で優先順位をつけていかなければならないと思います。
学校ですと、例えば学校の壁の色が落ちたりとか、電気を交換しなければならないとか、あるいは赤水が出たりとか、細かいことはたくさんあります。例えば、今はいろんな無償の御寄附を頂いて、塗装組合の方がペンキを塗ってくれたりとか、そのようなことも行っていただいているところですが、クーラーに関しては、やはり生命、あるいは健康に関わる喫緊の課題ですので、これは最優先で取り組んでいきたいと考えています。その他、様々な設備的な課題もありますが、これもできる限り厳しい中ではありますが、順を追ってしっかり取り組んでいきたいと思います。
北海道通信社
受変電設備改修の影響が少ない10校の学校名は。
市長
後ほど担当からお話しさせていただきます。
北海道新聞
先議分は感染症対策補助金、あとは財政調整基金となっており、通常分に関して市債を積むということだが、文科省からエアコン関連の補助金があったと思う。市債を積むのは財政状況が厳しい中、かなり決断の要ることだったと思う。将来負担を考えても、早急に整備すべきだという市長の考えか。
市長
例えば、今後、予算編成の中で財調を切り崩したりあると思いますが、命を守っていくところには大胆にお金を使っていかなければならないと思っています。