市長定例記者会見(令和4年12月27日)

情報発信元 旭川市

最終更新日 2022年12月27日

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開催概要

日時:令和4年12月27日(火曜日)午後3時30分~午後4時30分

場所:第1委員会室

動画

令和4年12月27日定例記者会見

資料

01_旭川市いじめ問題再調査委員会(01_旭川市いじめ問題再調査委員会(PDF形式 1,721キロバイト)

02_第64回旭川冬まつりの開催について(PDF形式 165キロバイト)

発表項目

旭川市いじめ問題再調査委員会(令和4年度第1回)の開催について

本市で発生したいじめの重大事態に係る再調査につきまして、第1回の会議を12月22日に東京都内で開催しました。当日は、3名の委員が会場に、また2名の委員はオンラインで参加され、5名全員揃っての会議となりました。会議では、出席した3名の委員に委嘱状を交付したほか、教育評論家の尾木直樹さんが委員長に選出され、私から尾木委員長に対し、諮問書をお渡ししました。諮問の内容は、・いじめの認定の再検証・いじめと自死との関連性の再検証・学校及び市教委の対応についての再検証と再発防止策の提言の3点です。これらの事項の調査、検証に当たっては、いじめ防止対策推進法に基づく事実関係の解釈や、思春期の精神・心理に特有の背景の考察、学校や教育委員会について教育行政の面と教育現場の面の双方から検証するなど様々な専門性が求められます。今回選任した委員は全員がいじめの重大事態に係る調査委員会委員の経験を有しており、尾木委員は教育評論家として幅広い見識と経験を、斎藤委員は思春期の精神医学について特に高い専門性をお持ちであり、仲委員は特にこうしたセンシティブな事柄においての子ども達への聴取手法である司法面接の第一人者であります。また、野村委員、伊東委員はいずれも、弁護士の中でもいじめの重大事態に係る調査委員を多くの自治体で歴任された、経験豊かな専門家であります。また、委員の皆様には、今回の事案が社会に与えた影響の大きさも十分に理解された上でご就任頂いておりますが、こうしたことも踏まえ、公平性・中立性を確保することの重要性をより一層意識されていることもお聞きいたしました。これは、文部科学省の「いじめの重大自体の調査に関するガイドライン」で示す、公平性・中立性の確保、加えて専門的知識及び経験を有する、という調査組織の構成要件は(もちろん、市議会の附帯決議にも)合致しており、ベストな調査委員会が構成されたものと考えております。委員の皆様は、それぞれの専門分野で豊富な知識と実績をお持ちですし、いじめ問題への対応についても非常に精通された方ばかりですので、徹底した調査と分析を行っていただき、真相が解明されることを強く願っています。また、このような悲しく痛ましい事態を二度と起こさないためにも、効果的な再発防止策が必要ですので、その点についてもご提言をいただき、今後予定している市長部局への「いじめ対策専門部署」やいじめ対策における「旭川モデル」の取組に生かしていきます。私も、市民の生命と安全を守り抜く責務がある市長として、再調査委員会の適確な実施に最善を尽くしてまいります。

第64回旭川冬まつりについて

2月7日から12日までの6日間の日程で開催される「第64回旭川冬まつり」につきまして、概略を紹介させていただきます。今回は、3年振りの石狩川河川敷河畔でメイン雪像を制作しての旭川冬まつりの開催になります。来年1月11日から、陸上自衛隊第2師団様の御協力により、大雪像の制作に入りますが、今回のメイン雪像は、タイトルを「みんなの想いが溢れる冬」とし、3年振りの大雪像を中心とした旭川冬まつりを開催することができる喜びを表現したデザインとなっております。バルコニー雪像につきましては、今年、旭山動物園が開園55周年を迎えたことから、旭川市を代表する施設である旭山動物園をテーマとしてデザインを公募し、旭川市立陵雲小学校3年生の宮﨑永愛(みやざきとあ)さんの作品「旭川が大すき!」を採用させていただきました。また、平和通買物公園会場において開催される氷彫刻世界大会には、タイとオーストラリアから氷彫刻家が来旭し、高い芸術性を発揮していただきます。その他、会場内での様々なイベントの実施も含め、多くの市民の皆様や観光客の方々にお楽しみいただけるよう、準備を進めておりますので、是非広く取材、報道をよろしくお願いいたします。

質疑応答

北海道新聞

旭川市いじめ対策に関する有識者懇談会において、市からは学校や市教委の対応について改善を促すような是正要請という新たな権限を持つことができる案が示された。これに対して条例の制定が必要だという意見があった。是正要請の意義などについての市長なりの考え方は。

市長

市長部局による勧告については、寝屋川市をモデルに進めてきたところですが、私たちの考えている寝屋川方式が、果たして現実的に今の旭川市の状態にふさわしいのかどうかを議論していただきたく、是正要請を行うことに対して検討を進めているところです。
市長部局でいじめ対策を行う重要な意義の1つは、教育委員会や学校とは異なる受け皿になるということです。
また、直接いじめ対策を市長部局で行うことで児童や保護者の不安、学校や先生方の負担が少しでも減る取り組みを行うことが大切だと思います。私としては、教育委員会との中立性を保ちながら、どこまで行政が対策を行っていけるのか慎重に見極めて、議論を聞きながら判断していきたいと考えています。

北海道新聞

懇談会において条例制定が必要だという意見が出たことに対して、これまで令和5年4月に条例を施行させることで準備を進めてきたと思われるが、まだパブリックコメントが終わっていないなど作業が遅れているのではないかと考える。予定通りの施行は可能か。

市長

令和5年4月の施行が理想ですが、野崎教育長からは4月1日の施行は現状難しいということを聞いています。
確かに条例の施行は4月1日以降になると思いますが、事務を行う市長部局の体制は4月1日からしっかりと準備をして、条例が制定され次第、すぐに活動できるように、又は、条例が制定されていなくてもできることはあると思いますので、できるところから行っていきたいと考えています。

北海道新聞

旭川100フェスの開催によりスタルヒン球場の芝生の一部が剝がれてしまい、1,000万円以上の修復費用が必要になったようだが、このことについての受け止めは。

市長

今回の旭川100フェス開催に当たって、特に芝の養生についてはできる限りの準備をしていましたが、残念ながら天候に勝てなかったということだと思います。一方で、今回チャレンジをして実施したことは意義が大きかったとも思っています。
準備の詳細についてですが、養生は関係者と協議し、可能な限り現状の芝を残す方針の下、軽量な養生材を使用すること、日照時間を確保することなどを重視して今回施工したところです。関係者は100年担当、土木部、公園緑地協会、施工業者です。
検討内容としては4つほど案がありました。
1つ目が、敷鉄板を芝の上に敷き、その上をトラックが通り資材を運搬するという方法です。
2つ目が、芝の一時退避です。芝を一度剥がして別の場所で保管して、また元に戻すという方法です。
3つ目が、特別な養生材、つまり透明な強化プラスチックを置いて、日も当たるようにする方法です。しかし、課題があり2,000万円から3,000万円の費用がかかるものです。
4つ目が、最終的に決定した、今回実施した方法です。
そもそも、今回の事態に至った理由は、養生材の設置開始から撤去作業の終了までは10月10日から18日まででしたが、雨が降らなかったのが前日15日のリハーサルと、16日の本番のみで、他の日はほとんど雨になっていたということにあります。
今回の原因として考えられる大きな要因は、コンパネを芝の上に敷いて、プラスチックの板を敷いた訳ですが、雨によって地盤が軟弱化してしまったことにより、プラスチックの板が割れてしまったということです。その上をトラックが通り、あぜができてしまったことで、そのことが直接的に芝を痛めてしまったということになりました。私どもとしてはここまでの雨は予想できなかったということと、できる限り、今ある芝を残した中で最適なプランとして今回実施した方法としたところです。
1つ目の敷鉄板を敷く方法では、養生に110万円、新しい芝を張り替えるのに1,000万円を要することになります。
2つ目の方法では、養生に110万円、移設費用に300万円を要するのですが、戻したとしても根付きが弱くなるため、野球を行うときに芝がずれてしまうなど更に修繕費用がかかる恐れがあったため見送りました。
3つ目の方法は、費用が2,000万円から3,000万円かかり非常に高額であるということと、過去に甲子園で著名なアーティストのライブの開催時にも透明な強化プラスチック板が使用されましたが、雨が降ったことによって効果を発揮しなかったということがあり見送りました。
最終的に芝を一部生き残らせて、修繕費用も最小限で済む、今回の方式を採ったところでです。
その上で、実施前に現地にて土木部、公園緑地協会、企業の皆様が、もう一度最終案について確認し、クッションとなる根土の事前散布、コンパネを敷くこと、日照時間を確保すること、最大でも4tとした作業車両の軽量化など、さらなる強化を行ったところです。
しかしながら、ステージ設営から撤去までの間、連日雨天となり、地面が極端に柔らかくなり、搬出入路に轍が生じることで、当初の見込みを超える損傷が芝に生じてしまったということです。以上が、現状の報告です。

毎日新聞

芝は春の高校野球開催に間に合うのか。

市長

ゴールデンウィーク明けから開催されることが予定されているため、それに間に合うように準備を進めることを考えています。
そのためには、2月の議会で補正予算を組む必要がありますので、今後、議会の皆様にご理解をいただいて補正予算を組み、仮に議会の承認を得られた場合には、4月の中旬前後から工事を開始したいと考えています。
なお、ビッグロール方式という76cm、10mの芝を、土を削って埋め込んでいく工法で行う予定です。これによって芝の張り替えよりも、しっかりと根付いていきます。また、現在の芝と非常に近い品種を使用する予定ですので、高校野球に影響を与えないようにしっかりと準備を進めているところです。

北海道新聞

優佳良織工芸館等3館の利活用方法について、主体は旭川市ではないと思うが、その検討状況については。

市長

優佳良織工芸館等3館につきましては、今年の2月に売却が決定し、取得された事業者とは3館を含むエリアの活用に向けた協議を続けているところです。
一方で、取得事業者の施設活用に向けた事業計画などの考え方もあり、私はそれが第一だと考えていまして、その意向を踏まえつつ、3館跡地の活用に向けた検討が円滑に進むようしっかりと協力したいと考えています。

あさひかわ新聞

旭川市立大学の新設されるデザイン学部について、市中心部に校舎を設置したいこと、2月中にはそれを決定するという話がこれまであった。現状の進捗は。

市長

いくつか中心部の候補地があり、年度内を目途に方向性を出していきたいというご説明をしてきています。しかしながら、正式な決定については、4月に旭川市立大学が開学して、その理事会などで決定していくと考えています。

あさひかわ新聞

現状ある建物を利用するのか、新設するのか。

市長

その両方を含めて、様々な可能性を含めて検討をしているところです。

あさひかわ新聞

市中心部での設置を諦めざるを得ないということになれば、現状の旭川大学のものを利用するということか。

市長

当初は、旭川大学の敷地内ということであり、その後、市中心部で検討を進めています。できる限り市中心部で進めていきたいという中で、現在検討しています。

あさひかわ新聞

どれくらいの予算かということも検討しているのか。

市長

はい、財政的な点も含めて検討しています。

あさひかわ新聞

その数字は公表される段階にないのか。

市長

はい、申し訳ありませんが、もう少し検討のお時間をいただきたいと思います。

HTB

買物公園などでの電動キックボードの使用について、市長の公約で掲げている反面、21日付で市民から反対の要望書の提出もあった。電動キックボードの安全性や、その需要があるのかといったことが反対の主な理由だと思うが、要望書への受け止めと、来年度以降の社会実験や実証実験について考えに変化はあるか。

市長

市民団体の方々から、安全面などの問題から電動キックボードについてのご意見をいただいたことは、今まで、買物公園のことについて議論する場もなかったし、誰がどこに言っていいのか分からない状況だったことから考えれば、今回、実行すると決めた訳ではなく提案させていただいたところですが、私としては良かったと考えています。
賛成、反対どちらでもたくさんの意見を出していただいて、未来の買物公園について皆で話し合っていきたいと思います。
併せて、皆が買物公園が好きで、どうにかしたいという思いがあるのだなと分かりました。だからこそ今回のような意見が出てくる訳です。地域振興部でもアンケートを取っていますし、来年からは買物公園の今後の在り方を考える懇話会を開催していきたいと考えています。議会でも様々な意見があります。どんどん意見を出していただいて、皆で考えて、皆でつくる買物公園を目指していきたいと思っています。

NHK

嘱託医が見つからず助産院で分娩ができない問題の件で、これまで助産院の助産師の団体から要望書などを受けていると思うが、現段階で市長の受け止めや考えは。

市長

助産院を支援する団体の皆様から要望をいただいています。また、今回、調停ということでお話があったことは、私どもとしても残念に受け止めています。
要望をお伺いさせていただいて、やはり多様な分娩体制は必要だと思っていまして、中村副市長を中心に議論を進めていたところです。
助産院が預かっている赤ちゃんへの出産前後における、万が一の場合の対応として嘱託医は非常に重要な問題です。
そうした点からも、旭川医科大学病院、旭川厚生病院、救急小児医療を担っていただく先生方ともお話を進めていたところです。
実際に、私も厚生病院を訪問してお話をしました。ただ、コロナ禍が発生して、病院においてはクラスターの発生などに非常に気をつかっている状況ですので、時間をおき収束してからということで、延期になっていた事実がありました。
そうしたことが、うまく伝わっていなかったのではないかと思っています。今回、調停に至ったのは、私どもが動いていないのではないか、または、声を聞いていないのではないかという不安や憤りがあったことによるものだと思います。
しかし、私たちは、こうした市民の皆様の意見を大切に受け止めて、今後も行政が間に入って、厚生病院や医大の先生方としっかりとこの問題について話し合うという役目を果たしていきたいと考えています。

NHK

市としては、市内にある産婦人科医のうち、具体的にどの病院が嘱託医となるなどの目標としている状況があるのか。

市長

やはりそれぞれのクリニックの先生方の事情もあり、行政が無理にお願いできるものでもないと思います。双方の話し合いが必要だと思っていますので、市としては間に入るという役目を果たしていくということが重要だと思っています。

NHK

市長としても、助産院での分娩が、市内で行うことが出来る状況が理想だと捉えているのか。

市長

そういう思いがあることは重く受け止めますし、それに応えたいという気持ちもあります。しかし、出産は生命に関わることですので、やはり医療機関の皆様としっかり話し合いを進めていくことが大切だと思っています。

日経新聞

森本CDOが就任してからの成果は。

市長

森本CDOとは逐一意見交換をして、様々な取り組みを進めているところです。
窓口に行っていただければ分かりますが、旭川市も「書かない窓口」を進めていまして、実際に転入届はタブレットをつかって申請することができます。
また、森本さんは今までの経験、知見がありますので、よろず相談として、庁内のDXに関わる様々な相談を受けていただいています。外に出て仕事をされる方がタブレットを使って報告書を作成することの相談事例などがあります。
最近では、来月、旭川大雪圏域連携中枢都市圏の首長サミットを行う予定ですが、町村ではDXの担当者がいない自治体が多いため、ぜひ森本さんと連携を取っていきたいという首長が多いです。森本さんが首長の皆様に講演を行っていただいたり、市としても連携をしていくことが何かあれば取り組みを進めていきたいと思います。
各取組の進捗状況として1から7までの指標があり、現在は3や4が非常に多く同時並行で進めているため、これらがもう少しして5以上になってくると成果が見えてくると思います。

日経新聞

各指標が5以上に進捗する時期の目途はあるか。

市長

それぞれの事業によって、一気に進むものあれば、1、2年かかるものもあって一概に言えないところです。今後、行政改革課の方からお伝えしたいと思います。

日経新聞

除排雪について、他地域では大雪による被害が生じているが、本市では想定外の事態への対応などの考えはあるのか。
また、他地域では、人手不足などを解消するためAIを活用している例があるが、そうした考えはあるか。

市長

道外や紋別市などでも大雪による被害が発生していることについては、私も報道等で拝見し、胸を痛めているところです。
想定外の事態ということは除排雪の範囲を超えてしまい、防災安全部の所掌になってくると思います。そうした事態への備えとして、常日頃から、自衛隊、消防、消防団、警察、行政、地域の皆様と連携をしているところですので、万が一の災害への対策として、大雪という場合も踏まえて行っていく必要があるのではないかと考えます。併せて、開発局や北海道との連携も大切になっていくと思います。
また、旭川市においてもICTの導入を進めています。これまで目視で積雪量を確認しているのを、センサーによって地域ごとの積雪を把握でき、出動の判断ができるのが理想的であり、次年度の予算の検討をしているところです。
また、ホームページに除排雪の状況を色分けして示していまして、どこに除排雪が入っていくかを公開していますので、見ていただきたいと思います。
除雪車両にもGPSを搭載して、走行ルートを把握できるようになっていますので最大限活用したいと考えています。
開発局では、吹雪でも道路が見えるという車両の仕様があるとのことですので、将来的な実装も考えていきたいです。
それから、市民の皆様からの提言をいただいたこともありますので、雪対策の条例設置に向けて取り組んでいき、市民の皆様に協力をいただき、市は予算の確保や国、道と連携したネットワークの構築、企業の皆様との連携をしていく中で、除排雪先進都市を目指していきたいと思っています。

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