いじめ重大事態に係る調査報告書の答申の報告についての会見(令和4年9月12日)
開催概要
日時:令和4年9月12日(月曜日)午後3時20分~午後3時40分
場所:秘書課第2応接室前
いじめ重大事態に係る調査報告書の答申の報告について
只今、教育委員会より旭川市いじめ防止等対策委員会、いわゆる第三者委員会の最終報告書、同時にご遺族並びに弁護団からの最終報告書に係る所見書をいただきました。
今日に至るまで、第三者委員会の辻本委員長をはじめ、委員会の皆様におかれましては、昨年の5月21日の第1回開催から、1年4ヶ月間、計45回にも渡る会議を開催していただき、本日、答申をいただいたこととなります。
まずは、この間の取り組みに敬意と感謝を申し上げたいと存じます。
一方で、ご遺族並びに弁護団から所見書もいただきましたが、この1年4ヶ月という期間が、ご遺族にとってどれだけ長かったかということを考えると、ご心痛は察するにあまりあるものがあります。
最愛の我が子がいじめに遭い、また、学校や教育委員会に対して訴えてきたにも関わらず、残念ながら、お亡くなりになりました。
また、亡くなった後も、第三者委員会においては、ご遺族への調査の情報も少なく、中間報告や最終報告の報告期日に関しても、いつになるかわからない中で、常に大きな不安の毎日であったと存じます。
今後におきましては、今日いただいた答申と所見書をしっかりと拝読し、内容を確認した上で判断してまいりたいと存じます。
なお、その結果については、できるだけ早くお伝えしたいと存じます。
質疑応答
北海道新聞
報告書の内容についての概要を伺いたい。
市長
報告書の内容は、ただいま受け取ったばかりですので、これから拝読させていただきたいと思っております。
北海道新聞
所見書も同様か。
市長
はい。
北海道新聞
どのような点を問題視しているかについて、回答できないか。
市長
はい。
ただ、教育委員会から答申があった際にいくつか報告がございました。
その中で、調査報告書の概要についての説明がございました。
まず、いじめがあったかなかったかっていうことに関しては、中間報告の通りであるということ、いじめの重大事態として、学校や市教委は捉えるべきであったということ。こういったことから、学校を指導助言する立場にある市教委の責任が重たい。これは辻本委員長から教育委員会に対して、答申が渡される際の説明があったということでございます。
また、所見書について、ご遺族が再調査の意向を持っているということに関しても、教育委員会から私に対して説明がございました。
北海道新聞
再調査の意向について具体的な理由はなにか。
市長
内容についてはこれからしっかり精査させていただきたいと思います。
北海道新聞
中間報告の通りだということだったが、6項目に新たに加えるようなものはなく、アンケートで明らかになった学校内でのいじめなどは追加されなかったということか。
市長
はい。中間報告の通りということです。
北海道新聞
死に至った経緯といじめとの因果関係については。
市長
これからしっかり調査したいと思います。
朝日新聞
中間報告から今回の最終報告について、どのようなところが主に変更になったのか。主に市教委や学校の対応というところが主眼だったという考え方でよろしいか。
市長
その点に関しても、先ほどいただいたばかりでありますので、しっかりと拝読させていただきたいと思います。
朝日新聞
そのあたりの中身の説明はまだ今日の時点ではなかったのか。
市長
ございませんでした。
読売新聞
所見書のあて先は。
市長
旭川市長と教育委員会に対してです。
読売新聞
それぞれ一通か。
市長
両方とも、私宛と教育委員会あての連名となっています。
読売新聞
再調査の意向については所見書の中に書かれているのか。
市長
ご遺族の意向として、弁護団の意向として所見書の中に書かれているということです。
読売新聞
市教委に対しても再調査を依頼するのはチグハグ感があるが。
市長
しっかり私も拝読させていただき、その点についてもお伝えしたいと思います。
毎日新聞
再調査について、一部の新聞の記事では具体的に進んでいるように書かれていたが、ある程度のスケジュール感などはあるのか。
市長
ございません。
毎日新聞
これからということか。
市長
はい。
朝日新聞
報告書は何章構成で、何ページか。
市長
章の構成等はこれから確認をさせていただきたいと思いますが、まず、答申については、本文159ページ、資料が4ページが添付されており、合計163ページです。
所見書は、本文71ページ、資料が136ページの合計207ページとなっております。
朝日新聞
答申の資料4ページにはどのような項目があるのか。
市長
これから確認します。
共同通信
第三者委員会の調査から1年4ヶ月経過したが、この期間の長さについて。
市長
昨年3月23日に当該児童はご遺体で発見されてから、重大事態とされ、5月21日に、第1回のいじめ防止等対策委員会が開催されました。本日の答申に至るまでおよそ1年4ヶ月を要したところです。
おそらく8月27日だったと思いますが、当時の萩生田文部科学大臣が、ご遺族の意向を伺いながら調査を迅速に進め、遺族の不安感や不信感を軽減させるため、遺族に進捗状況をしっかりと報告することなど、異例ともとれる発言をし、担当課長が市教委に派遣をされたところです。
第三者委員会は当初からスピード感を欠き、委員の交代など、度々混乱を招いた他、調査の方法や内容に関しても、ご遺族から再三にわたり、所見書や意見書、申入書などが出されるなど、ご遺族の心情に寄り添っていたとは残念ながら言い難いと思っているところでありまして、私及び旭川市教育委員会もその都度、ご遺族に寄り添った対応を求めてまいりましたが、誠に残念ながら、誠実な対応だったとは決して言い難く、ご遺族の怒りや悲しみは計り知れないものがあると、私自身は受けとめているところです。
共同通信
今日ご遺族側とお会いしたのか。
市長
お会いしておりません。
あさひかわ新聞
先ほど再調査に関してスケジュールがないとの発言があったが、改めて、スケジュール感はもっていないのか。
市長
再調査にあっては、一般論としてありますけれども、いじめ防止対策推進法の第30条の第2項におきまして、最終報告書提出後において、調査不足そして遺族の不満がある場合、再調査という方法が定められています。今回、再調査の意向が所見書でも示されたことから、所見書と答申書を精査すること。また、過日、私が第三者委員会に示した質問書の6項目の内容が答申に反映されているか、私自身も当然しっかりと確認をしたいと思っておりますが、担当部署の子育て支援部に指示をする考えです。その上で、内容を見極めて、真相解明のためにどのような対応が必要なのか、できるだけ早い時期に市長として判断してまいりたいと思っています。
HTB
子育て支援部ということは、ご遺族の再調査の意向を受けて市長部局を作られるということか。
市長
真相解明とあわせて、再発防止策も庁内に議論が進んでいるところでありますが、市長部局のいじめ対策推進の部署を担当しているのが子育て支援部ということになります。
HTB
一部の報道では、まだご遺族の意向が示されていない段階で、5人ぐらいの道内外の識者を集めてという具体的な話も出ていたが、現時点で市長部局の体制というのはどのように考えていえるか。
市長
新たな市長部局の体制というのは常に庁内で検討されておりますので、一般論でありますが、その場合は弁護士やスクールカウンセラー等の人選は進めているというところをお伺いをしているところでございます。
ただ、今回は第三者委員会の新たな再調査とはまた別の話ですので、一緒にしないで分けて考えていただければと思います。
HTB
一般的な話でそのような話を今庁内で進めているというのはどのようなことか。
市長
再発防止策の中で、市長の部局をどのような体制にするかというものを庁内で進めているということです。
条例や地域との関わりをどのようにするとか、市長部局にどのような人材を置くなどは以前からお話させていただいた通り検討を繰り返しているところです
HTB
今回の最終報告でご遺族から再調査の意向を受け取ったということで人選などは進んでいないということか。
市長
そもそも再調査をするか否かもまだ発言をしていない段階です。
共同通信
ご遺族から再調査の意向が示されて内容を精査しできるだけ早い期間に判断をされるとのことだが、いつごろになるのか。
市長
まず今日いただいた答申書、所見書をしっかり拝読をして、ご遺族の心情に最大限寄り添いながら、合わせて法の趣旨も鑑み、できるだけ早い時期に判断をしていきたいと思います。
STV
ご遺族からのご意見として、最終報告書の内容についてもご不満だったりご指摘について現時点でわかっていることはあるか。
市長
先ほどの教育委員会から書類をいただいた中で、所見書には、遺族の心情に配慮を欠いた内容との記述が見られること、あるいは再調査を求めているということからも、第三者委員会に対しては強い憤りを感じているのではないかということを拝察しているところです。
STV
再調査の話も早い時期で判断したいということだが、判断は、市教委の内容の公表の後になるのか前になるのかそのあたりの目途は。
市長
まだわかりませんが、できるだけ早いうちにと思っています。
北海道新聞
今後、当時の旭川市教育委員会の幹部達に対する処分について。
市長
その件についてもしっかり今回拝読してからということになると考えています。
北海道新聞
所見書の中でご遺族が再調査を求めていることから、今回、再調査に踏み切るという判断がされると思っていたが、保留されるのはなぜか。
市長
まずは答申をしっかりと読み、どのような答申になっているのかということを確認をする必要があると思います。
その上で、どのようなところについて再調査を望んでいるのかということもしっかり精査した上で慎重に、しっかりと判断していきたいと思います。
北海道新聞
ご遺族の意向を尊重していきたいというのはこれまでもこれからも変わらないということか。
市長
ご遺族の心情に最大限寄り添うという姿勢に変わりはありません。
北海道新聞
一部の市民の声として、市教委の第三者委員会は、情報がクローズドでどのように調査が進められていて、どのような状況なのか全くわからないという厳しい声もあった。仮に再調査がなされる場合、同様にクローズドで進んでいくのか。
市長
申し訳ありませんが、仮のお話にお答えすることはできません。