いじめ防止等対策委員会への質問書手交についての会見(令和4年6月9日)

情報発信元 旭川市

最終更新日 2022年6月9日

ページID 075448

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開催概要

日時:令和4年6月9日(木曜日)午後3時10分~午後3時30分

場所:第1委員会室

いじめ防止等対策委員会への質問書手交について

先月、御遺族並びに弁護団から所見書が提出されました。
それを受けて、旭川市いじめ防止等対策委員会の辻本委員長に対して、私から質問書をお渡しさせていただきました。
その内容についてお話しさせていただきたいと思います。

【質問書】
貴対策委員会が先にとりまとめた「重大事態調査における中間報告」に対する所見書が令和4年5月30日付けで旭川市いじめ事件遺族弁護団から当職宛てに提出されました。
当該所見書では、いじめとして取り上げる事実6項目を認定したことは一定の前進であり、評価すべき点がある一方で、御遺族に対し十分な事実確認をしておらず、加害者と教職員の供述だけで事実を認定していることや、いじめの認定根拠、判断プロセスを明示していないことなどの疑義が列挙され、更に充実した調査・検証が行われるよう強く求められています。
最終報告に向けては、御遺族の想いにしっかりと応えていくことが必要であると考えており、下記のとおり、質問しますので、期日までに御回答くださるようお願いします。

【質問事項】
(1)いじめ認定のために御遺族を聴取する予定の有無及びその具体的日程
(2)最終報告において、いじめ認定の判断プロセスを明示する予定の有無
(3)今後の調査において、被害者側(御遺族等)の内心的苦痛や心情に配慮し、これを事実認定に反映させる考えの有無
(4)所見書の概要版において、「第三者委員会が中間報告で被害者の衝動的な行動を強調している部分には、被害者の「衝動性」を自死の「原因」に結びつけようとする意図が明確に示されています。遺族及び弁護団としては、調査の行方に重大な懸念を抱かずにはいられません。」とされているが、これに対し説明する考えがあるか。説明する考えがない場合には、なぜ 中間報告書で衝動的な行動を記載したのか、また、説明する考えがある場合には、最終報告において、医学的所見に基づく、より専門的かつ詳細な根拠を示す予定の有無
(5)最終報告において、所見書の「第4 中間報告における事実認定(2019年4月~6月の事実経緯)の問題点」の疑義に対する回答を明示する見込みの有無
(6)最終報告書の提出時期については、先に委員長自ら本年8月末を期限とする旨を明示しているが、本当に本年8月末までに同書を提出することが可能か
それぞれの項目において、その考え、予定及び見込みがない場合には、各々その理由も合わせてお示しください。

以上について回答期日は、令和4年6月23日(木)とさせていただき、先ほど辻本委員長にお渡しさせていただきました。

質疑応答

毎日新聞

回答いただいた後はどうされる予定か。

市長

回答を見ながら、御遺族あるいは教育委員会などと協議をしていきたいと考えます。

朝日新聞

質問に対して、委員長からはどのような言葉があったか。

市長

委員長からは、「1~6項目の中で答えられるところから返答してもよいか」ということがありましたので、「そのようにお願いをしたい」とお伝えしました。

朝日新聞

それは23日より前に、段階的にということか。

市長

項目についてはまだお話しできませんが、この中で答えられるところから答えていくというお話しでした。

朝日新聞

23日の締切期限の設定というのはどういう意味があるのか。

市長

社会一般的にこのような質問状を出した場合には、ある程度先方の準備期間を考慮しなければならないことから2週間としました。

NHK

質問書に対して辻本委員長から前向きに回答するようなお考えはあったか。

市長

前向きなお考えというよりは先ほど申し上げたように、お答えできるところからお答えするというようなお話でした。

NHK

質問書の内容に対するリアクションは。

市長

項目に対する問いなどはありませんでした。

NHK

大前提としてこれを提出するに至った市長の考えや気持ちは。

市長

所見書概要版の最後のまとめの中で、

「中間報告の内容は被害者遺族の声を無視し、加害者の言い分に偏った事実認定が大部分を占めています。被害者に寄り添った調査というには程遠い内容であると言わざるを得ません。被害者遺族の声を反映しない調査であれば、遺族及び弁護団としては、今後の調査協力を拒絶することも検討せざるをえない。」
と記載されています。
私もこの所見書を拝見させていただき、御遺族に対する十分な事実確認がされていなかったり、加害者と教職員の供述だけで事実認定をされているなど、問題点が多岐に渡っていると私自身考えており、最終報告に向けて改めて御遺族の心情に寄り添った対応を行っていただきたいと考え、本日、申し上げたところです。
重大事態の調査に対するガイドラインには、「御遺族の心情を理解して丁寧に対応すること、必要な時間を取りながら丁寧に説明を尽くし、根気よく信頼関係の構築に努め、寄り添いながら調査を進めること」と記載されています。
ただ残念ながら、所見書からはそのように第三者委員会が進めていると見受けることはできませんでした。
そのことから、今回そのような意味も込めて質問書を提出させていただきました。

NHK

質問書に配布用と書いてあるが、辻本委員長に提出したのも6項目ということでよいか。

市長

皆様にお配りしたものと、辻本委員長に渡したものは同じ内容です。

NHK

これに追加して他の質問があるということはあるか。

市長

ございません。
ただ、再度私からは8月中に最終報告をお願いしたいと改めて口頭でお願いさせていただきました。

北海道新聞

辻本委員長とどのようなやり取りがあったのか。

市長

今お伝えしたとおりのやり取りになります。

北海道新聞

先ほど、御遺族あるいは教育委員会などと協議をしていきたいとの話があったが、質問の回答について中身を精査して協議していくということか。

市長

そのとおり。お考えをお聞きするということです。

北海道新聞

質問書の(4)について、被害者の「衝動性」を自死の「原因」に結びつけようという事が示されていることについて、御遺族からも指摘があった。これについて市長としての見解は。

市長

中間報告で被害者の衝動的な行動を強調している部分については、御遺族と弁護団が調査の行方に重大な懸念を抱いておりますし、私も同様の考えを持っています。
これについて説明する考えがあるのかお伺いしたいと思います。
その上で、質問書にもありますが、説明する考えがない場合には、なぜ中間報告書で衝動的な行動を記載したのか、また、説明する考えがある場合には、最終報告において、医学的所見に基づく、より専門的かつ詳細な根拠を示す予定の有無をこの度確認をさせていただきたいと思っております。

STV

以前、第三者委員会の調査と並行して、市が実施する調査も検討していきたいとあった。中間報告の時には遺族側から意向が有ればという話があったが、現時点では意向や予定はあるか。

市長

現時点では御遺族からも弁護団からも、所見書の中でもそのような要請は今のところございません。

STV

8月末までに最終報告がなされる事になっているが、それ以降、どのような判断をされるということを現状考えているか。

市長

まずは8月を目途に、報告書を取りまとめていただきたいと強くお願いをしたところです。
仮に、特段の理由なく8月末までに最終報告がされない場合は、私自身、御遺族の心情に寄り添った調査とはならないものだと評価するものであり、対策委員会には、今回の質問書に応えて8月末までに最終報告をまとめていただきたいと強く望んでいるところです。その後、どのような手法があるかという事はさらに対応・検討していく必要があるのではないかと思っています。

STV

内容のいかんにかかわらず、8月末より遅れる場合は市長としては何らかの動きをしないとならないとの考えか。

市長

まずは8月中に報告が成される事を強く望んでおります。

TVH

6項目の質問内容について、事前に御遺族と話しされたか。

市長

全てではないですが、今回の所見書提出後に御遺族側と連絡をとって進めております。

TVH

全てではないが御遺族の心情が反映された質問もあるということか。

市長

そのとおり。

TVH

回答が来た場合は公表するか。

市長

回答がきてから拝見させていただき、その後の対応になると考えています。

朝日新聞

バラバラで回答が来る可能性があるが、その際はバラバラに公表されるのか。

市長

実際にバラバラに来るか不明なので、状況を見て判断したいと考えております。想像する上では、ある程度の項目がまとまってくるのではないか考えます。

読売新聞

23日までに回答提出する旨、委員長から発言はあったか。

市長

今回は、受取っていただいたという事です。

共同通信

質問事項について御遺族と調整されたという事だが、質問事項は市長が作成したのか。

市長

所見書も多岐に渡ります。所見書で御遺族の方は思いを伝えていると思います。その中でも、報道機関に配布されている概要版は4ページですが、詳細版は21ページあります。これを読み解いた上で自分なりに考えたものが、今回の6項目の質問事項になっています。

共同通信

今日出席された方は。

市長

私と熊谷総合政策部長、辻本委員長、黒蕨教育長と品田学校教育部長になります。

北海道新聞

仮に回答がバラバラで出された場合、定例記者会見などで公表していく予定か。

市長

定例記者会見になるか、臨時会見になるか、文書での配布になるか未定です。

HTB

質問書の(1)に関して、御遺族への聴き取りの具体的日程とあるが、市長としてこのような質問があるということは、御遺族への聴き取りがあって然るべきと思っていると思うが、具体的にどのくらいあれば十分という基準など、御遺族と連絡を取る中でそのような話はあるのか。

市長

そもそも今まで一度しか行われていないという事実がありますが、聞かれている内容が、いじめ加害認定の関係性に乏しい質疑内容、これは例えば所見書にあります、職業、生活習慣、親子関係、交友関係などそのような質疑内容となっており、加害者と教職員だけの供述だけで事実認定している事が御遺族の大きな不満の一つでありますから、しっかりと御遺族が納得するまでお話を聞いていただけるものだと思っています。

メディア旭川

明確な回答が示されなかった場合や、御遺族に寄り添うような意向が示されなかった場合は、市として何かリアクションを行う予定があるか。

市長

御遺族の意向が一番重要視されるべきだと思っています。

毎日新聞

質問は御遺族の意向を受けて、市長が代行して行ったという認識でよいか。

市長

質問事項は私が考えたものです。その上で御遺族の方に質問内容をお知らせしており、御遺族からは感謝しているという言葉をいただいております。

毎日新聞

回答については御遺族にすべて伝えるということか。

市長

そのとおり。