旭川市いじめ防止対策推進条例全文

情報発信元 主幹付(いじめ対策担当)

最終更新日 2023年7月3日

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旭川市いじめ防止対策推進条例

中学1年生の時に深刻で重大ないじめを受けていた、当時中学2年生の女子生徒が、令和3年3月に市内公園において遺体で発見されるという痛ましい出来事が起こりました。
本市では、教育委員会及び学校において、いじめ防止対策推進法に基づくいじめの認知やいじめへの組織的な対応が十分に行われなかったと反省し、二度とこのようなことが起こらないよう、これまでの取組を見直すとともに、教育委員会及び学校が、いじめの問題への対応を最重要課題の一つと認識し、同法に基づく対応が徹底されるよう、市が問題の解決に取り組む組織体制を構築するなど、いじめの防止等のための対策を抜本的に改めることとしました。
未来の創り手となる子どもたちは、かけがえのない存在であり、一人一人が尊重され、健やかに成長する権利を有しています。いじめは、いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものであり、児童生徒だけの問題ではなく、様々な場面で起こり得る社会全体に関する問題といえるものです。
そのため、全ての市民が「いじめは絶対に許されない。」、「いじめは卑怯な行為である。」、「いじめはどの子どもにも、どの学校でも、起こり得る。」との意識を持ち、それぞれの役割と責任を自覚して、いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処に取り組み、児童生徒が安心して生活し、及び学ぶことができる社会の実現を目指さなければなりません。
ここに、いじめの防止等のための対策に関し本市の基本理念を定め、当該対策を推進し、児童生徒の生命と尊厳を守るために、この条例を制定します。

(目的)
第1条 この条例は、いじめの防止等のための対策に関し基本理念を定め、並びに市、市立学校及び保護者の責務、児童生徒の心構え並びに市民等の役割を明らかにするとともに、いじめの防止等のための対策の基本となる事項を定めることにより、その対策を総合的かつ効果的に推進し、もって児童生徒の生命と尊厳を守ることができ、かつ、全ての児童生徒が安心して生活し、及び学ぶことができる社会の実現に資することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
⑴ いじめ 児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。

⑵ いじめの防止等 いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処をいう。
⑶ 学校 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校のうち、市内に所在する小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校(幼稚部を除く。)をいう。
⑷ 市立学校 旭川市立小中学校設置条例(昭和39年旭川市条例第22号)に規定する小学校及び中学校をいう。
⑸ 児童生徒 学校に在籍する児童又は生徒をいう。
⑹ 保護者 親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。
⑺ 市民等 市内に住所を有する者、市内に居住する者又は市内に通勤し、若しくは通学する者及び市内において事業を営み、又は活動を行う個人又は法人その他の団体をいう。
(基本理念)
第3条 いじめの防止等のための対策は、いじめが、いじめを受けた児童生徒の尊厳を傷つける行為かつ重大な人権侵害であるとの認識の下、全ての児童生徒が安心して生活し、及び学ぶことができるようにし、並びに学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすることを旨として行われなければならない。
2 いじめの防止等のための対策は、全ての児童生徒がいじめを行わず、他の児童生徒に対して行われるいじめを知りながら見て見ぬふりをせず、いじめの防止のために主体的に行動できるようにするため、児童生徒のいじめの問題に関する理解を深めることを旨として行われなければならない。
3 いじめの防止等のための対策は、いじめを受けた児童生徒の生命及び心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ、市、学校、保護者、市民等及び関係機関の連携の下、当該児童生徒が苦痛を感じている状況を積極的に捉え、速やかに対応するとともに、いじめの問題を克服することを目指して行われなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、基本理念にのっとり、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進する責務を有する。
2 教育委員会は、基本理念にのっとり、市立学校の教職員がいじめの防止等に迅速かつ適切に取り組むために必要な措置を講ずる責務を有する。
(市立学校の責務)
第5条 市立学校は、いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号。以下「法」という。)第22条に規定する組織を置くとともに、基本理念にのっとり、当該市立学校全体でいじめの防止等に取り組む責務を有する。
2 市立学校は、在籍する児童生徒がいじめを受けていると思われるときは、法第22条に規定する組織において、迅速かつ適切に対処する責務を有する。
3 市立学校は、市長が実施するいじめの防止等のための対策に協力するものとする。
(保護者の責務)
第6条 保護者は、その保護する児童生徒がいじめを行うことのないよう、当該児童生徒に対し、他の児童生徒に対する思いやりその他の倫理観を養うために必要な指導を行うよう努めるものとする。
2 保護者は、その保護する児童生徒がいじめを受けていると思われるときは、適切に当該児童生徒をいじめから保護するとともに、学校、市又は関係機関に相談するよう努めるものとする。
3 保護者は、市及び学校が行ういじめの防止等のための対策に協力するよう努めるものとする。
(児童生徒の心構え)
第7条 児童生徒は、互いの人権を尊重し、他の児童生徒に対して思いやりを持って接するよう努めるものとする。
2 児童生徒は、いじめが、いじめを受けた児童生徒の尊厳を傷つける行為かつ重大な人権侵害であること及び他の児童生徒に対して決して行ってはならないことを理解し、いじめの防止に主体的に取り組むよう努めるものとする。
3 児童生徒は、いじめを受けたと思われるとき、又は他の児童生徒がいじめを受けているとき、若しくはいじめを受けていると思われるときは、速やかに、学校、保護者、市又は関係機関に相談するよう努めるものとする。
(市民等の役割)
第8条 市民等は、基本理念にのっとり、児童生徒に対する見守り、声かけ等を行うなど、児童生徒と触れ合う機会を大切にするよう努めるものとする。
2 市民等は、児童生徒がいじめを受けているとき、又はいじめを受けていると思われるときは、速やかに、市、学校又は関係機関に相談又は通報を行うよう努めるものとする。
(市いじめ防止基本方針)
第9条 市は、本市におけるいじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するため、法第12条の規定に基づき、旭川市いじめ防止基本方針(以下「市いじめ防止基本方針」という。)を策定するものとする。
2 市いじめ防止基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
⑴ いじめの防止等のための対策の基本的な方向に関する事項
⑵ いじめの防止等のための対策の内容に関する事項
⑶ その他いじめの防止等のための対策に関する重要事項
3 市は、児童生徒を取り巻く社会情勢の変化等を勘案し、必要に応じて市いじめ防止基本方針の見直しを行うものとする。
4 市は、市いじめ防止基本方針を策定しようとするときは、あらかじめ、旭川市いじめ防止等連絡協議会等条例(平成31年旭川市条例第8号。以下「協議会等条例」という。)第2条に規定する旭川市いじめ防止等連絡協議会の意見を聴かなければならない。
5 市は、市いじめ防止基本方針を策定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。
6 前2項の規定は、市いじめ防止基本方針の変更について準用する。
(学校いじめ防止基本方針)
第10条 市立学校は、法第13条の規定に基づき、学校いじめ防止基本方針を策定するものとする。
2 市立学校は、毎年度、学校いじめ防止基本方針の見直しを行うものとする。
3 市立学校は、学校いじめ防止基本方針を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表するとともに、保護者及び市民等の理解及び協力を得るよう努めるものとする。
(相談体制等の整備)
第11条 市は、児童生徒、教職員、保護者及び市民等が安心して、いじめに関する相談及び通報を行うことができる体制を整備するものとする。
2 市は、いじめに係る情報の一元化を図り、関係機関及び団体と連携し、いじめに迅速かつ適切に対処ができるよう組織体制を強化するものとする。
(いじめを受けた児童生徒等の支援等)
第12条 市は、いじめを受けた児童生徒とその保護者に寄り添い、いじめの早期解決に向けた必要な支援を行うほか、必要に応じて、いじめの事案に係る情報を適切に提供するものとする。
2 市は、いじめを行った児童生徒とその保護者に対し、必要に応じて、いじめの再発を防止するために必要な支援を行うものとする。
3 市は、関係機関及び団体と連携し、学校に対して、いじめの防止等のために必要な支援及び協力を行うものとする。
4 市は、いじめを受けた児童生徒及び当該いじめに関する情報を適切に共有し、当該児童生徒へ継続的に支援及び配慮を行うことができるようにするため、学校相互間の連携協力体制を整備するものとする。
(市長による勧告等)
第13条 市長は、市立学校に係るいじめ又はいじめと思われるものに関する相談又は通報を受けたときは、その事実を確認し、及び解決を図るために、必要に応じて調査、調整等を行うことができる。
2 市長は、前項の規定による調査、調整等のため、必要があると認めるときは、市立学校又は教育委員会に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができる。
3 市長は、第1項の規定による調査、調整等の結果、いじめの事実又はいじめの疑いがあり、かつ、市立学校又は教育委員会が法に基づく適切な措置を講じていないときその他特に必要と認めるときは、いじめを受けた児童生徒を救済するため、市立学校又は教育委員会に対し、次に掲げる措置を講ずるよう勧告を行うことができる。
⑴ いじめを受けた児童生徒又はその保護者への支援
⑵ いじめを行った児童生徒への指導又はその保護者への助言
⑶ いじめを行った児童生徒の保護者に対して学校教育法第35条第1項(同法第49条において準用する場合を含む。)の規定に基づき当該児童生徒の出席停止を命ずる等、いじめを受けた児童生徒等が安心して生活し、及び学ぶことができるようにするために必要な措置
4 市長は、前項の規定による勧告を行おうとするときは、いじめの防止等に関する専門的知見に基づいて、公平・公正・中立な判断をすることができる者の意見を聴くものとする。
5 市立学校又は教育委員会は、第3項の規定による勧告を受けたときは、当該勧告を尊重し、必要な措置を講ずるよう努めるとともに、当該勧告に係る対応状況を市長に報告するものとする。
(重大事態への対処)
第14条 市立学校は、在籍する児童生徒に法第28条第1項に規定する重大事態が発生したときは、当該重大事態が発生した旨を、直ちに教育委員会を通じて市長に報告しなければならない。
2 市長は、前項の規定による報告を受けたときは、当該報告に係る市立学校が当該重大事態への適切な対処を行うことができるようにするため、必要な支援を行うものとする。
3 教育委員会は、第1項の規定による報告を受けた場合において、必要と認めるときは、法第28条第1項の規定に基づき、速やかに協議会等条例第10条に規定する旭川市いじめ防止等対策委員会(以下「対策委員会」という。)に諮問し、及び調査するものとする。
4 教育委員会は、第1項の規定による報告及び法第28条第1項の規定に基づき市立学校が実施した調査の結果を受けた場合において、必要と認めるときは、同項の規定に基づき、速やかに対策委員会に諮問し、及び調査し、又は審議するものとする。
5 教育委員会は、前2項の規定による調査又は審議を行ったときは、その結果を直ちに市長に報告するものとする。
(再調査の実施)
第15条 市長は、前条第1項の規定による報告に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のため必要があると認めるときは、法第30条第2項の規定により、前条第3項又は第4項の規定による調査又は審議の結果について、協議会等条例第16条に規定する旭川市いじめ問題再調査委員会に諮問し、及び調査することができる。
2 市長は、前項の規定による調査を行ったときは、その結果を直ちに教育委員会に報告するとともに、法第30条第3項の規定により、その結果を議会に報告しなければならない。
(再発防止のための措置)
第16条 市長及び教育委員会は、第14条第3項若しくは第4項の規定による調査若しくは審議又は前条第1項の規定による調査の結果を踏まえ、自らの権限及び責任において、当該調査若しくは審議に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のために必要な措置を講ずるものとする。
(個人情報の取扱い)
第17条 市は、いじめの防止等に関する個人情報を、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)に基づいて取り扱うとともに、その保有する個人情報を漏らし、又は不当な目的に利用してはならない。
(市立学校以外の学校への協力要請等)
第18条 市は、市立学校以外の学校等の設置者又は管理者に対し、市のいじめの防止等のための対策について協力を求めることができる。
2 市は、市立学校以外の学校等に在籍する児童生徒等について、いじめに関する相談等を受けた場合は、当該学校等の設置者若しくは管理者又は当該学校等に速やかに情報を提供するとともに、当該学校等に必要な支援を行うものとし、必要に応じて調査、調整等を行うことができる。
3 市立学校以外の学校等の設置者又は管理者は、在籍する児童生徒等から、いじめに関する相談等を受けた場合は、市に情報を提供するとともに、必要な支援を求めることができる。
(教職員に対する研修)
第19条 教育委員会は、市立学校の教職員に対し、いじめの防止等のための対策に関する研修の機会を確保しなければならない。
(広報及び啓発)
第20条 市は、いじめから児童生徒の生命と尊厳を守り、及び地域社会全体でいじめの防止等の取組を推進するために、必要な広報活動及び啓発活動を行わなければならない。
2 市は、この条例の内容及びこの条例の規定に基づくいじめの防止等の取組について、児童生徒の理解を深めるよう努めるものとする。
(財政上の措置)
第21条 市は、いじめの防止等のための対策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(委任)
第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長又は教育委員会が別に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。

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