旭川市総合計画市民検討会議第3分科会第2回会議の記録

情報発信元 政策調整課

最終更新日 2016年2月24日

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会議概要

日時

平成26年6月24日(火曜日)午後6時30分~午後8時30分

場所

旭川市1条8丁目フィール旭川 7階
旭川市まちなか市民プラザ 旭川市シニア大学 講座室

出席者

委員12名

東委員、小川委員、踊場委員、坂井委員、重綱委員、高橋委員、鶴見委員、富田委員、橋本委員、古里委員、松野委員、山本委員(50音順)

欠席委員

なし

会議の公開・非公開

公開

傍聴者の数

2名

会議資料

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会議内容

1 委員(5名)による意見発表と意見交換

(委員)

  • 明るい街づくり ― 心と街灯 ― に関して

生きがいがあり楽しく日々を過ごしていくためには、心も街も明るくする必要性があるのではないか。バス・JR・旅行関係の仕事がら様々な道内他都市を見てきている。買物公園や緑橋通りは、イルミネーション等ロマンチックな演出がされており、明るい雰囲気となっているが、一方、その他の部分は全体的に暗いイメージがあり、防犯上も問題が無いのかと思う。

  • 生活保護不正受給問題に関して

行政が困っている人に扶助するのはいいことだが、不正受給などの問題もある。旭川は容易に受給できると、雑誌等で言われており、受給基準や定義には問題がないか審議する必要がある。人手不足と言われている福祉業界等への就職先の斡旋を行い、労働の対価として扶助をするのはどうか。それと併せて生活環境改善等のフォローも必要ではないか。

  • 観光都市として

旭川の観光は滞在型ではなく、観光客は周辺町村の温泉宿やホテルに宿泊する。旭川は道北の中心地のため、海のものも山のものも質が良く、低価格で手に入り、食の文化は豊かである。滞在型観光を進めるためには、夜の観光資源の開発が必要であり、函館の夜景を参考に、サンタプレゼントパークや嵐山からの夜景を観光名所にしてはどうか。時間によって電気をつけて夜景を充実させるような策を講じるのはどうか。その際は省エネとして太陽光などの自然エネルギーを用いる。

  • 大企業の誘致に関して

旭川は雪が多いものの、災害は少ない。また、東京等の都心と旭川空港で結ばれており、アクセス性の強みから、大企業を誘致することで旭川を企業の発信点にしてはどうか。大企業の研修地にすることで実際に旭川の安全性を知ってもらい、大企業の誘致や経済の発展につなげていく。豊かな食資源もセールスポイントとなる。旭川の良さ、安全性を少しずつ周知し、認識してもらい、それが旭川の経済的発展、都市基盤の強化、安全にもつながる。

(委員)

釧路には福祉の自立支援モデルがある。旭川ではどうか。

(職員ワーキンググループ)

旭川にも担当窓口がある。
(委員)

生活保護の受給者は減ったが、それは対象者となる人が近隣町村等から旭川への流入が止まり、札幌などに流出しているからであると聞いている。根本的な解決が必要。
(座長)

明かりが暗くて危険ではないかとあるが、防災面ではどうなっているのか。
(職員ワーキンググループ)

防災とは直接は関係ないが、防犯対策として行われている。

(委員)

防犯灯は各市民委員会で管理しており、防犯上では必要な灯りが確保されている。危険な場所には防犯対策がなされている。また、省エネ化の推進のため、旭川市ではLEDに交換したり電気代の面も考慮されている。街が明るくきれいに見せるには、まだ難しい面もあるのでは。

(委員)

都市部に近いほど、防犯灯の設置はされているかと思うが、郊外部では、普及が遅れているように思う。電信柱が少ないからなおさら明かりが少ないこともある。LEDも普及はしてきているが、全体として普及させるには時間がかかる。自分の町内では、自分たちで防犯灯設置のため、電信柱を建てた取り組みもある。

(委員)

旭川は広大な土地をもつ都市である。しかし、一世帯当たりの人数の減少や高齢世帯が増加している。生活のインフラも成り立たなくなる。

  • 旭川市の良さの宣伝に関して

旭川の安全性、安心して暮らせる都市機能が充実している部分を全国に宣伝し、移住・企業誘致を積極的に行う。近郊の要所に標識として「日本一安全な街=旭川」と掲げてほしい。安全に暮らせることは大事なことである。標識があることで住民にも意識付けすることができる。
よみがえらせた動物園のある旭川として旭山動物園の再生の過程を展示する。ネット配信等を全国へ発信する。
北海道の中央に位置しているという旭川の特色を生かし、他都市と相互発展のためにも旭川と他の都市との交流を祭り等イベントをして深めていくべき。
インフラ事業として、暖房が不可欠な旭川であるから、民間との協力も視野に入れ、第三セクターを立ち上げることで、灯油を安価で提供できるようなものをつくることも考えの一つとしてどうか。

  • 女性優遇政策に関して

2040年には20~39歳の女性が半減するとの推計がある。対策として雇用における若年女性優遇措置を行なってはどうか。具体的には、新入社員祝い金、市職員の女性枠の拡大、市内企業への女性新規採用のプラス1要請等により、女性の就職の幅を広げる。
結婚応援政策として市が仲人となり、出会いの場所を提供するようなイベントを開催する。また、悩みや願望、問題の傾向をアンケートで把握し、ディスカッションの場を用意する。
また、子育て支援政策として祝い金や高齢者との交流も兼ねた子育てセミナーを開催し、子育てしやすくなるような支援が必要ではないか。
人ありてこそ都市といえることから、人口減少を食い止める施策を率先し実施することが必要。

  • 商業地空洞化問題に関して

大きな無料駐車場を有したイオンなどの商業施設が実績を上げている。買物公園に客を呼び込むために中心市街地も駐車場の値段の上限(300円程度)を決め、庶民にとって駐車場を利用しやすくゆっくりと買い物が楽しめるような環境を作ることで中心街の活性化につなげていく。
デパート・商店街を連絡する空中回廊の設置により、買物公園の魅力を演出し、イベント等を通して外部に発信する。

  • 市民地域交流活動の実施

お互いの町内会の交流を行うことで、市民相互のつながりを深め、わが街に誇りを持ち、「この街に暮らしてよかった」という思いが広がることを期待する。
ロマンチック街道に関して
緑道から買物公園通りの素晴らしさをもっと宣伝することで、美しい街をアピールしていくことが大切である。「ロマンチック街道(恋人通り)」と名付け、価値をもっと市民や市が自覚してアピールしていくことが重要である。

(座長)

印象に残ったのは、買物公園、緑道等、既にある美しい地域資源を見つめ直し、市民もその価値を自覚し、アピールすることが非常に重要であるという考えであり、とても共感できる。

(委員)

旭川市消防団はボランティアの消防組織であり、旭川全域で669名の団員がいる。24時間365日、市内の各地域の安全・安心を守るために活動している。通常は、火災や水害等を想定して日々、訓練等を行っており、また、地域に対して、応急手当の講習会や、高齢者世帯の訪問、自主防災組織への指導などを行っている。

  • 防災に関して

旭川は災害が少ないが、万が一発生したときのことを考えておかなければならない。大雨による洪水の避難勧告は平成23年9月に3箇所において出ている。旭川でも災害は身近なものであり、地区によっては多大な被害が生じる可能性がある。
平成22年に、旭川市洪水ハザードマップが作成されており、その中に一定以上(3日間で285mm以上)の雨量があった場合、地区によっては、5m以上の水害にあう可能性があることが示されている。豪雨時に万が一、地震が重なり、上流のダムが決壊すれば、旭川市全域に危険が及ぶ。
地域まちづくり推進協議会の活動の中で防災手帳を作成した。防災マップに記されている避難場所に避難できるか検討したが、実際は遠いため、実際に避難することは不可能。近場に避難場所を確保する必要がある。さらに、一時避難場所としてさまざまな場所を用意し、その後時間があるときに、大きな避難場所へと移動するような体制が大切である。
避難情報伝達方法の充実化として停電時や時間帯が遅くても機能する防災無線を整備する必要がある。自主避難できない人をどの人が避難援助をするかを決めていくことが必要だが、プライバシーの問題などから受け入れてくれないところもある。しかし、有事の際には、地域の人々の協力・絆が大切になってくる。そのための策を作っていくことが必要ではないか。
災害が来ることがわかっているのなら、逃げる時間を確保するための建物を建てたり、避難するための機能を充実させたりすることが市の取り組みとして重要ではないか。
災害は明日発生するかもしれないことから、より安全安心な住みよい街を目指し、あらゆる面から今一度、検討する必要がある。

(委員)

旭川は災害の少ない街ではあるが、アピールするのは慎むべきでは?
災害は少ないけれど、明日災害が起こる可能性もある。アピールするのであれば、市民意識を向上させ、防災対策や避難訓練などを充実し、災害に強い体制を整備する必要がある。安全な街を目指すのであればよいが、市民をはじめとした全市的な防災体制の構築なしに、『安全』と宣伝するのは危険である。また、さまざまな意見がでているが、総合計画においては、理念、方向性といった大所を議論し、共通認識とすることが重要である。

(職員ワーキンググループ)

消防署が全てできるわけではないので、消防団の協力を得ることで災害が起きた時に、地域の人々との連携を図ることができる。しかし、職員の数は決まっており、大規模な災害を想定した場合においては、実際は人手不足となる可能性はある。

(委員)

12年後に旭川の人口が30万人以上を保っていることを目標に、旭川市が考える重点施策にもう一手、二手付け足すものとして以下の内容を提言する。

  • 都市像に関して

「人が輝く 北の文化のかおるまち」というキャッチフレーズから「北の田園都市」へ。旭川市の世界ブランド化を図る。
12年後には人口27万人程度となり、2040年には人口25万人を下回る推計が出ている。北海道の中で旭川市民は「この街に生涯暮らしたい」と考える割合が非常に高く、そういう自分も旭川に住み続けたいと考えている。
推計にあるような人口流出に歯止めをかけるためには、人の集まる都市にしていかなければならない。旭川の魅力は、ある程度の都市機能がある都会だが、身近に自然がある暮らしやすい街(田舎)なのでそれを守っていくことが大事ではないか。

  • 基本目標に関して

もともと、旭川は北の防衛都市として屯田兵を入れて開拓した街であることから、「新屯田システム」を構築してはどうか。移住を希望する熟年層に人口が減っている市の郊外に大きな土地を与えて、家を建ててもらい、家庭農園などをして楽しんでもらえるようなシステムを構築し、募集するのがよいのではないか。全国的、世界的にニーズはあると考える。運営方法等については、販売、賃貸等、具体的に検討する必要はあるが、楽しみを提供しつつ、例えば、家庭農園の野菜等を商品化、販売することも手助けする。花菜里ランドと連携をして農作物を商品化していくことも実現可能であると考える。
身近な自然資源を生かしたサイクリングロードの更なる活用を進めることも魅力の一つにつながる。
全道でも医療密度の高い地区であり、既に市が打ち出している観光医療としての方向性を更に発展させ安心な医療環境を充実させることも重要である。また、旭川ウェルビーイングコンソーシアムを活用、ホールディング化し、私立大学の構想に結びつける。大学誘致には多額の費用を伴うことが想定されるが、様々な手法を検討した上、実現を目指す。既にある各大学等が協力し合い、大学運営を進めることで地元の学生だけでなく全国から学生を集めることができると考える。
企業を誘致するに際しても、地域に人材が整っている必要があるという話が出ていることからも大学設立の検討は必要である。
市庁舎は、仕事をする場所としてだけでなく、広場等を兼ね備えたランドマークとして人が集まれるような場とすることを望む。
空港へのJR乗り入れによって、空港の利用しやすさを向上させる。旭川・札幌間の移動時間の短縮によって、旭川が札幌のバックヤード機能を持ち、お互い不可欠な関係を構築する。
買物公園に横型エレベーター等、新たな公共交通機関の設置。
コンパクトシティとして中心市街地のみが繁栄するのでなく、地域の個性を生かしていく必要がある。
農業を6次産業化することで、農業を発展させていく。

(委員)

  • まちづくりを考える手がかりとして

生活が成り立つ街として、人の生活のベースであるもの(経済・雇用・安全など)の上に、「自慢できる街」、「アイデンティティを持つ」、「旭川はいい街だ」と市民が思えるようにしていきたい。

  • 旭川のよさや特徴に関して

旭川は、単に何もせずに「地震が少ない」といったことだけで「安全」といっているわけでは無く、何度も水害を経験し、それに対しての改善努力を重ねた結果として、現在の安全性につながっている。また、ほとんどの都市部で道路渋滞が問題になっている中、これだけ橋の多い街であるにも関わらず、交通渋滞の無いという現実も今までの取組の成果であり、その上でリスクが少ないということは、街の特性・自慢として宣伝出来るのではないか。
旭川は20km四方ほどの範囲に収まり、都市部と近接した周辺部は自然が多い。また、ほとんどの市街地は10km四方の範囲にまとまっており、コンパクトシティ化はある程度されている。そのため、市の周辺地を切り捨てるのではなく、商業施設や文化施設、行政施設等の再編・再配置などを行い、市街地を住みやすくし、まちなか居住を誘導する方法が成功のカギになる。
旭川は、海の幸、山の幸さまざまな食べ物が入ってくる。おいしさという魅力のほか、食の安全性ということもセールスポイントになる。
地震に対してのリスクがどの程度あるかわからないが、火山災害というリスクはある。
札幌には無い、旭川の道路の広さや広大な土地の良さなどを生かしていく。しかし、冬の交通は不便であるため、バスのダイヤを増やす等、市民のニーズに応えていく必要がある。

  • まちづくりに必要なこと

重要面と満足度で都市機能をみていくことが大切である。
経済的には、外貨を稼ぐことを考えなければならない。色々な方策はあるが、観光、定住促進を図ることも重要。それには魅力アップ、生活基盤の充実、子供の教育基盤、雇用も重要となる。
少子高齢化は、日本全国の共通課題であり、ある程度やむを得ない部分があるが、社会増減への対策が重要。外へ出て行く人を止める、できれば入ってくる人を増やす手立てを積極的に検討すべきである。リタイヤ世代だけでなく、現役世代も呼び込める策は無いかあらゆる検討が必要。
人を呼び込むには所得と行政サービス、環境サービス(地域や環境がもたらす人にとっての恵み)の充実が必要であり、それが旭川の魅力となるのではないか。
リスクやメリットをはっきりさせ、安全性、魅力につなげる必要がある。
旭川は日本の都市の中でも飛び抜けて自然との前線部が近いのが特徴であり、それをどう生かしていくことが良いのかを考える必要がある。都市基盤の一要素として自然環境と都市のバランスを維持して、旭川の自慢とするとともに、守っていく必要がある。
駅の裏手の川にはサケが遡上し、 200年の森が残っているというような自然に満たされた30万人都市というのは希少であり、それだけで誇れることである。こういった広くて穏やかな部分をどうやって自分達の強みとするか、または対外的にアピールする部分とするか考えたい。
自分達のものを変えたり、捨てたりして「おもてなし」するのではなく、自分たちの生活を豊かにして、悠々と暮らしを楽しんでいることに対し、「行ってみたい」、「住みたい」と思って集まる人達に「おすそわけ」する街を作っていくのはどうか。
具体的には豊かな自然を生かしたイベントを実施する(間伐した木で本物のクリスマスツリーを家庭に飾る)。また、各家庭の燃料をバイオマスに変更することで、暖房コストの低下や林業としての地元雇用、生活基盤、更には森林整備として生かせるのではないか。
北海道、旭川は日本の中では北の端であるが、地球規模でみれば、旭川は、朝鮮半島から日本本土を経由するルート、サハリンからのルート、千島・アリューシャン・北米につながるルートの真ん中に位置している。
東京が日本の中心であるなら、旭川は北半球の中心であるともいえるのではないか。

(座長)

第3回目は、1回目、2回目の各委員の意見を練り合わせ、第3分科会としての提言に導く考えをまとめ、修練していく作業を行う。

2 次回の予定

日時

平成26年7月23日(水曜日) 午後6時30分から午後8時30分

場所

旭川市1条8丁目フィール旭川 7階
旭川市まちなか市民プラザ 旭川市シニア大学 講座室

内容

  • 第3分科会(安全と都市基盤)の課題について検討する。

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