あさひばし 平成30年11月号「特集 企業誘致で元気なまちに」

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2018年11月15日

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選ばれる旭川

少子高齢化や人口減少などが進む中、まちの元気を生み出すためには、地域の資源や特性を生かして、地域経済を持続的に発展させていくことが重要です。そうした中で、市では、地震などの大規模災害の少なさや冷涼な気候など、まちの強みをPRして、積極的に企業誘致の推進に取り組んできました。平成20年以降、これまでに製造業やIT関連、試験研究施設など合計15社の企業誘致に成功しています。国内外で事業展開する様々な業種の企業が、旭川に工場や事業所を新設し、新たに1千500人以上の雇用を生み出しています。また、立地した企業と既存の市内企業との取引により、地域全体の経済の活性化にもつながっています。今回は、立地した企業から見た旭川の強みや、市の企業誘致の取組みなどについて紹介し、新たな雇用の創出や地域産業の活性化など、企業誘致がもたらす様々な効果について考えます。

旭川に立地した企業に聞きました

株式会社ヤマザキ

旭川工場では何を作っていますか?

北海道産の農作物を使い、ポテトサラダやかぼちゃサラダ、肉じゃがなど、真空パックの総菜を製造しています。

立地を決めた理由は?

原料の産地にこだわっていて、旭川工場ができる前は、北海道で収穫した農作物を静岡県の工場に輸送していました。しかし、農作物を収穫してすぐに加工することで、さらにおいしい製品を作ることができるため、北海道の中央にある旭川に注目しました。道内の他の地域も候補に挙がっていましたが、人材確保のために人口が多いことも魅力でした。工場から高速道路が近く、物流の利便性が良いのも理由の1つです。道内から年間5,000t以上のジャガイモを集めて作られた製品は、全国の大手スーパーやコンビニエンスストアなどで広く販売されています。

立地して良かったことは?

市内企業の株式会社エフ・イーのカボチャ洗浄機などを導入したことで作業効率が上がり、また、農家や地元の方から、雪を活用して農作物を貯蔵するヒントをもらうなど、旭川ならではの良い関係に恵まれたことです。

働く人に聞きました

旭川工場長 柴山昭人(しばやまあきひと)さん

工場開設時に比べると製造量が約2倍になったので、人材をさらに増やしたいです。全国の様々な場所で購入できる総菜を作っているのが旭川工場だと、市民の皆さんに知ってもらいたいです。

旭川工場 生産管理リーダー 斎藤虎太郎(さいとうこたろう)さん

前職は道内での転勤が多く、生活を落ち着かせることができませんでした。転職を考えていたときに、ハローワークでヤマザキのことを知り、食品作りに対する真摯な姿勢に感銘を受けました。食材へのこだわりと、製品の品質の高さには自信があります。旭川工場には約240人の従業員がいますが、ほぼ全員が地元採用です。温かい人ばかりで働きやすい職場ですし、生活の基盤が安定したことがうれしいです。

日本コンセントリクス株式会社

開設した理由は?

東京や沖縄など国内9か所にコールセンターを開設し、大手通販サイトなどのお客様対応をしています。北海道には既に札幌と美唄に開設していましたが、道内で事業を拡大したいと考えていたとき、旭川市から熱心にお誘いを受けたことが、きっかけの1つです。コールセンターの業務は電話でやり取りをすることなので、言葉が大切ですが、旭川は比較的方言が少なく標準語に近いことも条件として適切でした。

旭川で仕事をすることの良さは?

私自身は広島県出身で、自然豊かな北海道に憧れ、大学から道内で暮らしています。現在は美瑛町から通勤していますが、通勤時間は首都圏と変わらないです。旭川は都市としての機能が充実している上に自然が豊かで、とても働きやすいと感じています。

今後の展望は?

コールセンターで働くならコンセントリクスで、と言われるようになりたいです。立地に適した条件がそろっているため、市内にコールセンターをさらに増設し、地元雇用を増やしたいです。

働く人に聞きました

スタッフマネジャー 中野英生(なかのひでお)さん

旭川の人は、研修に真剣に取り組み、すぐに仕事を覚えてくれます。クレームの電話を受けることもありますが、半年ほど経つと受け止め方も身に付いていきます。様々な研修やサポートを行い、長く勤務してもらえる体制づくりに力を入れています。

有名企業のコールセンター業務を請け負っていることが、働く者にとっての魅力の1つです。旭川市内に、長く勤められる安定的な職場があることを知ってもらい、若い人たちが就職するときの選択肢の1つにしてもらいたいです。研修に加えて、先輩が様々なサポートをしてくれるので、安心して仕事ができます。会社の雰囲気は自由で、花見やボウリング大会などのイベントも多く、楽しく仕事をしています。

株式会社デジタライズ

旭川にデータセンターを開設した理由は?

これまで、本社のある名古屋圏にサーバーを置いてシステムの開発・運用、データ管理などを行っていましたが、業務の拡張に伴い、圏外にデータセンターを設けたいと考えていました。旭川は自然災害リスクが少なく、お客様の大切なシステムとデータを安全に管理できます。気候が冷涼なため、サーバーの冷却コストや環境への負荷を削減できると考え、さらに、大都市圏と比べて土地が安価な上、旭川空港から中部国際空港への直行便があったことも決め手でした。

今後の展望は?

旭川市が実施する企業ニーズに沿った人材育成研修が大変心強く、積極的な採用活動につなげていくことができます。地元採用を計画的に増やしていきたいです。

株式会社アールエフ

旭川事業所での業務内容は?

国内シェアナンバー1の主力製品である歯科用CTの製造と、産業・医科・歯科用など多分野の製品の販売やサポート業務を行っています。

立地を決めた理由は?

事業所と店舗を併設できる広さの土地と建物、駐車場が必須でした。道内を色々探しましたが、旭川はこれらの条件を満たしていました。北海道のほぼ中央にあり、工業団地の先には旭山動物園があるので、全国の開業医の方に、観光を兼ねて、気軽にお立ち寄りいただけるよう選定しました。

今後の展望は?

旭川を、道内での当社製品全ての製造・出荷の中心拠点にしていきたいです。高品質な製品と迅速なサポートで、お客様に満足してもらいたいです。

誘致企業を増やすために

市の主な取組み

市では、本市が持つ魅力や立地における優位性を広くPRするため、東京や大阪などで、実際に立地した企業の方の講演や、旭川の農産品・加工品の試食会を行うなど、誘致に向けたセミナーを開催しています。東京サテライトオフィスを開設してからは、定期的な企業訪問などにより、一層誘致が進んでいます。旭川に立地してくれた企業に対しては、土地の取得に係る費用や建物の改修費用などを助成する他、課税免除も行っており、助成限度額は道内トップクラスです。さらに、立地した企業が求める人材を安定的に確保するための会社説明会や、社員のスキルアップ研修などの人材育成も行っています。また、UIJターン就職希望者を対象に、首都圏で就職相談会や移住イベントを開催し、移住促進と、企業の人材確保を同時に解決するよう支援しています。 

新たな産業団地を整備

旭川に進出したい企業や事業拡大を検討している企業向けの事業用地として、10月から「動物園通り産業団地」の全区画の分譲を開始しました

旭川地域企業誘致東京サテライトオフィス

鷹栖町・東神楽町・東川町と共同で、平成26年に東京に開設した事務所を拠点に、旭川地域が協力して企業誘致に取り組んでいます

平成20年以降に立地した企業(操業開始順)

・株式会社アルフレックスジャパン(家具製造)

・株式会社ヤマザキ(食品製造)

・アクサ損害保険株式会社(コールセンター)

・ダイキンHVACソリューション北海道株式会社(機械器具製造、試験研究施設)

・株式会社デジタライズ(情報処理)

・ワタキューセイモア株式会社(医療用衣料等クリーニング)

・ヴィオニア日信ブレーキシステムジャパン株式会社(自動車部品製造、テストコース)

・株式会社SPPS(ソフトウェア検証サービス)

・日本コンセントリクス株式会社(コールセンター)

・横浜ゴム株式会社(ゴム製品製造、テストコース)

・M-SOLUTIONS株式会社(情報処理)

・株式会社アールエフ(精密機器製造)

・アクサダイレクト生命保険株式会社(コールセンター)

・サイバートラスト株式会社(情報処理)

・株式会社アーグ(情報処理)


市では、引き続き地域の特性を生かした企業誘致を進めていくため、旭川空港や道央自動車道へのアクセスが良好な東旭川地区に新たな産業団地を整備し、4月から一部区画の分譲を、10月からは全区画の分譲を開始しました。今後、地方での拠点強化を図る企業やデータセンター等の他、地域の良質な農畜産物などの素材を生かす食品加工業等の誘致に取り組んでいきます。また、首都圏等からの本社機能の移転を検討する企業の誘致や、テレワーク、サテライトオフィスといった多様な働き方に対応する企業の誘致など、雇用の創出や地域経済の活性化に向けた取組みを進めていきます。

【詳細】企業立地課 電話0166-25-9172

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旭川市総合政策部広報広聴課広報係

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