あさひばし 平成28年8月号「特集 大きく羽ばたく旭川空港50周年」

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2016年8月19日

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JAL航空機のフロント写真 

昭和41年に開港した旭川空港は、6月に50周年を迎えました。

スタートは、プロペラ機のYS-11型機による東京までの1日1往復。

現在は国内3都市を結び、国際線も複数運航する空港となりました。

安全運航の取組みや、旭川空港ならではの魅力などを紹介します。

プロペラ機からジェット機、そして国際線の就航へ

地域の熱意が生んだ空港

旭川空港は、市内中心部から南東へ約16キロメートル離れた旭川市と東神楽町にまたがる地域にあります。

日本では、昭和26年に民間航空が再開し、同年千歳空港が開港。道内空港の建設が国から示される中で、旭川でも空港建設の気運が高まり、同30年に市議会で空港設置促進が決議。設置促進の期成会もでき、一丸となって国への要望や候補地の選定を進めた結果、同38年に国が設置を許可。2年半の整備工事を経て、同41年に、市が管理する滑走路が1,200×30mの空港として開港しました。

丘を削る大工事によって完成

田村哲男さんの写真
開港時を語る田村哲男さん

当時市職員として整備工事に携わった田村哲男さんは「滑走路などを造るため、丘を削って平らにする工事をしましたが、1年間で削り取った土の量は20万立方メートル以上にもなりました」と振り返ります。

こうして完成した空港の開港式典にも田村さんは出席。初就航した日本国内航空(現日本航空)のYS-11型機(60人乗り)の到着と出発も見守りました。田村さんは「利用者が増え、ここまで発展してきたことがうれしいです。旭川空港は北海道の真ん中にあり、どこにでも行きやすいことを、北海道を訪れる人にもっと知ってもらえれば、さらに発展すると思います」と空港への思いを話します。

滑走路の工事写真開港記念式典の写真プロペラ機の就航写真開港当時のターミナルビル写真
開港を祝うパレード写真

旭川から全国各地・海外へ

地域の熱意から生まれた空港は今年で50年。この間、航空機はプロペラ機からジェット機へと変わり、滑走路や駐機場の拡張、ターミナルビルの建設など整備を繰り返して現在に至ります。国内3都市の他、海外4都市を結び、それらの都市を経由して様々な地域へ行くことができる利便性の良い旭川空港。さらに魅力を高め、多くの人に親しまれる空港にする取組みも進められています。

旭川空港のあゆみ
旭川空港のあゆみ
昭和 30年 旭川市議会で空港設置促進を決議
31年 旭川飛行場設置促進期成会が結成
38年 旭川空港の設置が国から許可
41年

市管理の第3種空港として開港(滑走路1,200×30メートル)

東京線が就航

55年 第2種B空港(主要な国内航空路線に必要な飛行場)になる
57年

ジェット機の運航を開始

滑走路2,000×45メートル供用開始
62年 初の国際チャーター便が韓国から就航
平成 3年 大阪線が就航
4年 名古屋線が就航
9年 滑走路2,500×60メートル供用開始
12年 現在の旅客ターミナルビルが完成
16年 管制官が配置され、飛行場管制業務を開始
18年

初の国際定期便ソウル線が就航

旅客ターミナルビル国際線施設が完成

19年 税関が常駐し、業務開始
20年 検疫が常駐し、業務開始
24年 台北線が就航
26年

上海線と北京線が就航

出入国管理が常駐し、業務開始

28年 国際線旅客ターミナル増築を決定

到着から出発まで万全の体制で

平成28年8月現在、旭川空港では、国内線が東京・名古屋・大阪へ、国際線はソウル・台北・上海・北京へ就航しています。航空機を安全に離着陸させるために、それぞれのスタッフは万全の体制で業務を遂行します。到着から出発までの国内線の動きを追いました。

7月7日 14時 ANA325便が名古屋から到着

到着したANA航空機の写真

チェックイン

チェックインの写真
 搭乗する方は、出発15分前までに、1階の出発カウンターへ

荷物を預ける

荷物を預ける写真

大きな荷物や機内に持ち込めない物は、1階の手荷物カウンターへ

気持ちの良い旅のスタートを

旅客チームの写真
旅客チームマネジャー越田みどりさん(前列左から2人目)

搭乗手続きを担当しています。お客様が気持ち良く旅に出発していただけるように心掛けています。小さなことでも分からないことは、お気軽に声を掛けてください。

搭乗検査

搭乗検査の写真
 出発15分前までには、2階の搭乗待合室入り口で保安検査を済ませます

安全のためにご協力を

多田野彩加さんの写真

保安検査隊 多田野彩加さん

お客様が機内に持ち込む手荷物や身に着けている物を、X線やCTスキャンなどの機器を使って検査します。ベルトのバックルなどの金属は、ゲートを通ったときにブザーが鳴ることもありますが、安全確保のためにご理解ください。

搭乗

搭乗の写真
 車椅子や病気などで手助けが必要な方、小さな子供のいる方から搭乗 

停止位置へ誘導

誘導員の写真
地上誘導員の指示によって、航空機を所定の位置に停止させ、ボーディングブリッジを装着します。次の出発に向けて、スタッフが一斉に動き出します

航空機を誘導

中島千鶴さんの写真

マーシャラー(地上誘導員)中島千鶴さん

パドルという道具でパイロットに合図し、誘導します。急ブレーキなどで乗客が大きな振動を感じないよう、スムーズな誘導を心掛けています。小柄な私ですが、大きな航空機を動かす醍醐味があります。

積出し

ベルトローダーの写真
乗客が降りると、清掃員が機内へ。一方で、搭載されてきた手荷物は、ベルトローダーなどの特殊な機材を駆使し、限られた時間内で確実に乗客へ 

給油

給油の写真
航空機に燃料補給車を横付けして、ジェット燃料を翼の下にある給油口に注油。旭川から名古屋へは、片道分で約5,700リットルを給油します 
 

積込み

積込みの写真
手荷物の積込みの際は、重量のバランスを取りながら、何をどのコンテナに積み込んだか分かるように、チェックシートにシールを貼ります 

離陸に向けて

トーイングカーの中の写真
荷物を搭載したら、グランド責任者であるキーマンが最終チェック。乗員の指示に従い、トーイングカーで航空機を自走できる場所まで押し出します

管制塔

管制塔の中の写真
地上23メートルの管制塔最上階にある管制室は、360度ガラス張りになっています。航空管制官は上空や滑走路の状況を見守り、パイロットに無線で離着陸の許可や指示を出します 

空の安全を守る

富安裕哉さんの写真
航空管制官 富安裕哉さん

大雪山連峰などの雄大な景色を背景に航空機が離着陸する旭川空港は、カメラマンの間では、人気のある撮影スポットだという話を聞きます。一般の方も航空機を身近に感じられる、貴重な空港だと思います

7月7日 14時35分 ANA326便が名古屋へ出発

出発したANA航空機の写真

パイロットや客室乗務員から見た旭川空港は、どんな空港なの?

JAL航空機の写真

多くの乗客を乗せて空を飛び、旭川空港に離着陸するパイロットや客室乗務員は、旭川空港をどのように感じているのでしょうか。日本航空(JAL)のパイロットと客室乗務員に聞きました。

神経を集中して着陸した後、旭川の雄大な景観に癒やされます

髙井健さんの写真
JAL機長の髙井健さん

JALの機長として航空機を操縦する髙石 健さんは「実は旭川空港は山岳地帯も近く、進入するときに技術が求められる空港です。それだけに緊張度も高いのですが、無事に着陸した後、窓の外に広がる雄大な景観に心癒やされます。空港近くの小高い公園(グリーンポート)から手を振っている人の姿を目にすると、大きな空港とは違った温もりを感じます」と笑顔で話します。

旭川の上空を通るときは街並みがよく見えます

高正愛さんの写真
JAL客室乗務員の高正愛さん

旭川出身のJAL客室乗務員、高正 愛さんは「上空から大雪山連峰や畑、牧場が見られるので、到着する前から乗客の方は『北海道に来た!』と気分が高揚するようです。大雪山の景観は本当に美しく、特に秋の紅葉や冬の真っ白な雪景色は、旭川ならではです。また、着陸前はまちの上を通ることもあるので、街並みがよく見えます。プライベートで航空機に乗るときは、通っていた学校や公園を見つけるのが密かな楽しみです」と話します。 

旭川からひとっ飛び!さあ、どこへ行こう?

旭川空港就航路線

平成28年8月現在、旭川空港では、国内3都市・海外4都市への路線が運航されています。

空港までは市内中心部から車で約30分。空港行きのバスも運行されていますから、国内へ、また海外へ便利に旅立つことができます。海外からの観光客が増えている中、皆さんも旭川から海外へ足を伸ばしてみませんか。

※時期によって便数や運航時間が変わります。

韓国・ソウル

ソウルの写真

仁川国際空港〈アシアナ航空〉

毎週2往復 9月3日まで

所要時間:3時間

パワーあふれる流行の最先端を感じながらも、韓国ならではの歴史が香る、魅力満載のソウルへ

台湾・台北

台北の写真

台湾桃園国際空港〈トランスアジア航空・エバー航空〉

毎週4往復

所要時間:4時間15分

食や夜市、まち歩きなど、多くの魅力にあふれる身近な海外、台湾。懐かしさと共に、最先端の楽しさを

中国・上海

上海の写真
春秋航空提供

上海東国際空港 〈中国東方航空・春秋航空〉

毎週5往復

所要時間:3時間40分

ヨーロッパの雰囲気が残る地区や江南の伝統を受け継ぐ地区、高層ビル街など様々な魅力満載の上海へ

中国・北京

北京の写真
中国国家観光局駐日本代表処提供

北京首都国際空港〈中国東方航空〉

毎週3往復

所要時間:3時間50分

悠久の歴史と絢爛たる文化を持つ歴史文化都市。万里の長城、北京故宮など世界遺産の数々を満喫できます

東京

東京の写真
(公財)東京観光財団提供

羽田空港〈JAL、ADO/ANA〉

毎日8往復

所要時間:1時間45分

搭乗客数1位の羽田空港。

乗り継ぎも便利なので、東京観光はもちろん、羽田空港を経由して全国各地へ

名古屋

名古屋の写真
伊勢志摩観光コンベンション機構提供

中部国際空港セントレア〈ANA〉

毎日1往復

所要時間:1時間55分

平成25年に式年遷宮が行われた伊勢神宮は1度は訪れたい旅行先。
みそカツなど名古屋ならではの食も

大阪

大阪の写真
(公財)大阪観光局提供

伊丹空港〈JAL〉8月31日まで

関西国際空港〈ANA〉9月30日まで

毎日各1往復

所要時間:2時間

食い倒れのまち大阪。たこ焼きをつまみ、お笑いを観賞して串カツを食べれば、こてこての大阪生活を満喫

旭川空港開港50周年記念事業

旭川空港開港50周年記念 講演会

とき 9月9日(金曜日)午後3時~5時

ところ 旭川グランドホテル(6の9)

詳細 旭川空港開港50周年記念事業実行委員会(電話83-3939)

50thアニバーサリーフェスティバル

旭川や道北地域の他、空路で結ばれている国内外の自慢料理や食品を販売します。

とき 9月10日(土曜日)~12日(月曜日)午前10時~午後4時

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

詳細 旭川空港開港50周年記念事業実行委員会(電話83-3939)

パネルディスカッション

とき 9月10日(土曜日)午後2時~5時

ところ 東神楽町総合福祉会館(東神楽町北1西1)

詳細 旭川空港開港50周年記念事業実行委員会(電話83-3939)

ラーメン甲子園2016

とき9月11日(日曜日)午前11時~午後3時

ところ旭川空港公園グリーンポート

詳細旭川ラーメン甲子園実行委員会(電話070-6600-6502)

空の日/旭川空港開港50周年まつり

いずれも天候や航空機の運航状況により、変更や中止になる場合があります。

申込方法 (1)~(3)(6)(7)(9)は、8月29日(月曜日)必着で希望の内容1つ((1)(2)は希望日と時間)・住所・氏名・年齢・学年または職業・電話番号を往復はがき(1人1応募)に記入し、国土交通省旭川空港出張所(〒071-1562 東神楽町東2線15号)

詳細 旭川空港「空の日」実行委員会(同出張所内 電話83-2541)

(1) JAL整備士体験

とき 9月10日(土曜日)・11日(日曜日) 8時半~10時20分、11時20分~13時15分

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 小学3年生~高校生

定員 各回4人(抽選)

(2) JAL飛行機探検と写真撮影+マーシャリング体験

とき 9月10日(土曜日)・11日(日曜日) 8時半~10時半、11時20分~13時20分

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 幼稚園~小学生と保護者

定員 各回20人(抽選)

(3) 管制塔などの施設見学

とき 9月10日(土曜日)9時から、10時から、11時から

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 小学4年生以上

定員 各回10人(抽選)

(4) ホールインワンで遊ぼう

とき 9月10日(土曜日) 10時半から

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 小学生以下

定員 200人

(5) JAL KIDS’STUDIO(制服撮影会)

とき 9月10日(土曜日)・11日(日曜日) 10時半~11時半、13時半~14時半

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 子供と保護者

(6) 空港消防車体験乗車

とき 9月10日(土曜日) 11時~12時(3回)

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 小・中学生

定員 各回2人(抽選)

(7) 千葉常雄さんと飛行機を撮影する会

とき 9月10日(土曜日) 11時半~13時

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 初めて航空機を撮影する方

定員 15人(抽選)

(8) ANA/ADO到着便予想塗り絵大会

とき 9月10日(土曜日) 11時50分~13時半

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 小・中学生

定員 20人

(9) 飛行場見学バスツアー

とき 9月10日(土曜日) 12時から、13時から

ところ 旭川空港(東神楽町東2線16号)

対象 小学生以上

定員 各回22人(抽選)

旭川空港駐車場は有料です

臨時駐車場の地図
東神楽町役場周辺の臨時無料駐車場の地図

9月10日(土曜日)・11日(日曜日)は、アルティモールまたは東神楽町役場周辺の臨時無料駐車場をご利用ください。
アルティモール~東神楽バスセンター~旭川空港を結ぶ、無料シャトルバスを運行します(ご利用の方に粗品進呈)。

さらに魅力ある空港にするために

海外観光客の増加に対応

旭川空港国際線乗降客数のグラフ
旭川空港国際線乗降客数の推移のグラフ

旭川空港に初の国際定期便が就航したのは、2006年の韓国・ソウル線。その後、特にアジア圏における北海道観光の人気の高まりや、地域の魅力を発信したプロモーション活動などにより、外国の航空会社から路線開設の意向も寄せられ、台北や上海、北京などの路線が次々に開設されました。

国際線の乗降客数は、左のグラフにあるように、東日本大震災の影響で一時落ち込んだものの、昨年度は約19万4千人と、多くの外国人観光客が訪れています。

今後も国際線の乗降客数は2020年に35万人、2030年には50万人と増加が見込まれ、施設が手狭な状況になっています。

そのため、国際線旅客ターミナル増築を決め、2018年に供用開始の予定です。これを機により多くの海外の航空路線を誘致し、国内線の充実と併せて、さらに乗降客を増やしていく考えです。

国際線旅客ターミナルのイメージ
2018年供用開始予定の国際線旅客ターミナルのイメージ

 

 

旭川空港を食の一大拠点に

フードコートなどのイメージ
フードコートなどのイメージ

市民や観光客、空港利用者に、北・北海道の魅力を発信する拠点として「SORAの駅」構想があります。その実現に向け、国際線旅客ターミナルの増築に合わせて、北・北海道の食を一堂に集めたフードコートや物販、地域の情報を発信する「空市」を、現在のターミナルビルに設けて、2019年にはオープンする予定となっています。

 

 

 

 

  


 

ADO航空機の写真ラッピングの写真

開港50周年を記念して、あさっぴーなどのキャラクターが描かれた航空機が運航


様々な機能や魅力を持ち、たくさんの人が利用する旭川空港。50年前の開港以来、市が運営していますが、これまで以上に効率的で効果的な運営を目指し、将来的な空港運営の民間委託についても検討を進めています。

降り立つ多くの人や働く人たちが「素晴らしい!」と絶賛する四季それぞれの景観はもとより、冬も雪による欠航は極めて少なく、就航率99.1パーセントを誇ります。

皆さんも、ぜひ旭川空港を利用してください。

【詳細】旭川空港事務所 電話 83-2200


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お問い合わせ先

旭川市総合政策部広報広聴課広報係

〒070-8525 旭川市7条通9丁目 総合庁舎6階
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ファクス番号: 0166-24-7833
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午前8時45分から午後5時15分まで(土曜日・日曜日・祝日及び12月30日から1月4日までを除く)