あさひばし 平成28年5月号「動物園からの手紙」
夏期開園で赤ちゃんお披露目の動物が?
49年目の夏期開園が始まりました。この原稿を書いている今は閉園中で、1年で最も忙しい時期真っただ中です。冬期開園中は応急処置で耐えしのいだ施設の修繕や、夏期開園に向けての小規模改修などでたくさんの業者さんが入ってきます。我々も旭山公園の倒木をもらいに行ったりして、動物たちの飼育環境をより豊かにしてあげようと奔走しています。もちろん来園者へのメッセージである手書き看板も一新していきます。
また、園内の無料Wi–Fiエリアの充実も図っていきます。同時に、外国からの来園者に向けた多言語対応のコンテンツも配信を開始できればと考えています。
閉園中には様々な団体のボランティア活動もあります。動物舎などの塗装や清掃等々、たくさんの方に支えられていることを実感する時期でもあります。今年は台湾の台北動物園のスタッフとボランティア8人が、活動に参加するために来日予定です。支えられていることへの感謝と同時に、期待にも応え続けなければいけないのだと感じています。
春といえばやはり繁殖ですかね。季節の変化がある地域に暮らす動物たちは、春から初夏にかけては子育てに最も都合の良い季節になります。厳冬期に産卵し、ふ化を迎える種、ペアリングの時期を迎える種、秋から冬に交尾をし、出産を迎える種など、僕たちの期待も膨らみます。もしかしたら夏期開園に合わせて初お披露目なんて動物もいるかもしれません。どの動物かを書きたいのに書けないじれったさ!歯切れが悪い物言いなのは、この手紙が近未来予想手紙の一面があるからで、慎重にならざるを得ないのです。申し訳ありません。
今年もコブシとサクラが同時に咲くような予感がします。一斉に春全開です。49年目のシーズンが穏やかで笑顔のあふれる日々になればと祈りつつ、汗、泥にまみれて頑張っています。皆さんの来園を待っています!
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