旭川市のあゆみ
沿革
上川地方には2万年前頃から人の生活が始まっている。
14世紀前後にアイヌ文化が形成されたが、上川もその文化の担い手であるアイヌの人たちの世界であった。
18世紀になって、北海道の重要性に注目した当時の徳川幕府は、この地に多くの探検家を送り込んだ。
明治2年に北海道を統括する開拓使が設けられ、蝦夷地を北海道と改称して、11国86郡の行政区画が設定され、上川盆地一体は石狩国上川郡となった。
当時の上川は強風もなく、高燥平坦な肥沃な大地があり、幾数10年も移出できる樹木や試作した穀菜類の成育がすぐれているという報告に強い印象を受けた司法大輔、岩村通俊卿は、明治18年に永山武四郎(屯田兵本部長)とともに近文山に上って国見を行い、この地に「北京を置くの議」を、明治15年に続き再び政府に提出した。
明治22年には岩村長官の後任となった第2代北海道長官永山武四郎の建議に対して、当時の宮内大臣から総理大臣に「上川郡のうちに他日一都府を立て、離宮を設けるよう仰せいだされ候」との宣達が出されたが、計画は日の目を見ることなく、歴史の中に消え、今も幻の上川離宮を物語る碑が建っている。
「旭川」という地名の由来については、忠別川のアイヌ語で「チュプ・ペッ」を語源にしている説がよく知られている。「チュプ」は「日」の、「ペッ」は川の意味で、「日」を「旭」に置き換えて「旭川」と意訳して名付けたと言われているが、諸説があって定かではない。
本市は、明治23年9月20日に上川郡に初めて旭川村、永山村、神居村の3村が置かれ、明治24年から開発の尖兵として屯田兵が入植し、旭川は上川の中心として開拓が進められた。
明治31年には鉄道が開通、明治33年には旭川村から旭川町に改称され、札幌から第7師団が移駐するなど、産業・経済の基盤が成立し、道北の要としての使命を担ってきた。さらに先人たちの偉大な努力により大正11年8月市制施行、昭和30年から近隣町村との合併が進み、昭和45年に人口30万人、昭和58年には人口36万人を超え、北海道では札幌に次ぐ第2の都市となった。
また、主要国道4本、JR4線の始終点となっているほか、平成2年10月道央自動車道が旭川まで開通、さらに平成9年2月旭川空港2,500メートル滑走路が供用開始されるなど、北北海道の中核都市のみならず、道北・道東地域の商業流通の拠点都市として着実に発展を遂げている。
平成12年4月1日、道内初の中核市に移行するとともに、「世界にきらめく いきいき旭川 ~笑顔と自然あふれる 北の拠点~」を目指す都市像に掲げ、市民が高い志と誇りを持ちながら、いつまでも住み続けたいと思えるまちづくりを進めている。
あゆみ
明治・大正(1868年から1926年まで)
和暦 | 西暦 | 出来事 |
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明治2 | 1869 | 蝦夷地を北海道と改称、上川を石狩国上川郡とする。 |
明治18 | 1885 | 岩村通俊・永山武四郎一行、上川に入り、近文山より国見 |
明治23 | 1890 | 上川郡に旭川・神居・永山の3村を置く。 |
明治24 | 1891 | 永山村に屯田兵入地(翌年、旭川村(現東旭川地区)に入地) |
明治26 | 1893 | 旭川郵便電信三等局開局 |
明治30 | 1897 |
旭川警察署開庁 上川郡役所を旭川に移転開庁 郡役所を廃して支庁を置く。 |
明治31 | 1898 | 上川線滝川・旭川間鉄道開通 |
明治33 | 1900 | 旭川村を旭川町と改称。 |
明治34 | 1901 | 第七師団司令部、札幌より移転 |
明治35 | 1902 |
氷点下41.0度を記録(国内最低気温) 1級町村制施行 |
明治37 | 1904 | 初代旭橋完成 |
明治40 | 1907 | 旭川~釧路間鉄道全通 |
明治41 | 1908 | 旭川電燈株式会社(現北海道電力)、電力供給開始 |
明治45 | 1912 | レルヒ中佐、第七師団着任、スキー指導。 |
大正3 | 1914 | 区制施行 |
大正5 | 1916 | 常磐公園開園 |
大正8 | 1919 | 旭川商業会議所(現旭川商工会議所)設立 |
大正11 | 1922 | 市制施行 |
大正12 | 1923 | 北海道旭川師範学校(現北海道教育大学旭川校)開校 |
昭和(1926年から1989年まで)
和暦 | 西暦 | 出来事 |
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昭和4 | 1929 | 第1回慰霊音楽大行進(現北海道音楽大行進)開催 |
昭和5 | 1930 | 市立診療所(現市立旭川病院)開設 |
昭和7 | 1932 | 石北線全線開通 現旭橋完成 |
昭和8 | 1933 | 旭川放送局放送開始 |
昭和9 | 1934 | 旭川ガス株式会社、市内にガス供給開始 |
昭和11 | 1936 | ロータリー完成 |
昭和15 | 1940 | 国策パルプ工業株式会社(現日本製紙)旭川工場操業開始 |
昭和20 | 1945 | 師団通を平和通と改称 |
昭和21 | 1946 | 市立窯業指導所(現工芸センター)開設 市立図書館(現中央図書館)開設 |
昭和25 | 1950 | 北海道開発大博覧会開催 |
昭和30 | 1955 | 神居村・江丹別村合併 |
和暦 | 西暦 | 出来事 |
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昭和33 | 1958 | 現市庁舎(総合庁舎)完成 |
昭和35 | 1960 |
第1回旭川冬まつり開催 3代目旭川駅舎完成 市民憲章制定 |
昭和36 | 1961 | 永山町合併 |
昭和37 | 1962 |
陸上自衛隊第2師団編成完結 第1回旭川夏まつり開催 アメリカ、ブルーミントン市と姉妹都市提携(ノーマル市とは昭和62年に提携) |
昭和38 | 1963 | 東旭川町合併 |
昭和41 | 1966 | 旭川空港開港、東京便就航 |
昭和42 | 1967 |
旭山動物園開園 ソ連(現ロシア)、ユジノサハリンスク市との友好都市提携 園芸センター(現農業センター)開設 |
昭和43 | 1968 |
神楽町合併 第1回小熊秀雄賞授賞式(詩) |
昭和45 | 1970 | 第1回中原悌二郎賞授賞式(彫刻) |
昭和46 | 1971 | 東鷹栖町合併 |
昭和47 | 1972 | 全国初の恒久的歩行者天国、平和通買物公園オープン |
昭和48 | 1973 | 旭川医科大学開校 |
昭和50 | 1975 |
市民文化会館開館 旭川地方に集中豪雨、市内3,000戸が浸水 |
昭和51 | 1976 | 「ナナカマド」と「ツツジ」を市民の木、花に制定 |
昭和53 | 1978 | 「キレンジャク」と「カンタン」を市民の鳥、虫に制定 |
昭和54 | 1979 | 総合体育館開館 |
昭和56 | 1981 | 第1回旭川国際バーサースキー大会(現バーサーロペット・ジャパン)開催 |
昭和57 | 1982 |
旭川空港にジェット機就航 北海道立旭川美術館開館 夜間急病センター開設 |
昭和59 | 1984 | スタルヒン球場オープン |
昭和60 | 1985 | 道立旭川21世紀の森オープン |
昭和61 | 1986 |
中小企業大学校旭川校開校 旭川大雪アリーナ開館 |
昭和62 | 1987 | 道北地域旭川地場産業振興センター開館 |
昭和63 | 1988 | ときわ市民ホール開館 |
平成(1989年から現在まで)
和暦 | 西暦 | 出来事 |
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平成元 | 1989 | 韓国、水原市と姉妹都市提携 |
平成2 | 1990 |
スウェーデン王国のカール16世グスタフ国王陛下来旭 国際家具デザインフェア旭川開催(以後3年ごと開催) 開基100年記念事業「日本のまつり・旭川」開催 |
平成3 | 1991 | 「頭脳立地構想」の地域指定を受ける。 |
平成4 | 1992 | 株式会社旭川産業高度化センター(現旭川産業創造プラザ)設立 |
平成5 | 1993 |
井上靖記念館開館 大雪クリスタルホール開館 |
平成6 | 1994 |
中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館開館 旭川冬まつりのメイン雪像「水原城」、世界一の大雪像としてギネス社認定 中央図書館開館 |
平成7 | 1995 |
上川中部地区(1市8町)が地方拠点都市地域の指定を受ける 中国、哈爾濱市と友好都市提携 |
平成8 | 1996 |
近文清掃工場稼動開始 旭川リサーチセンター開設 |
平成9 | 1997 |
旭川空港新滑走路2,500メートル供用開始 旭川市農業センター「花菜里ランド」開設 |
平成10 | 1998 |
三浦綾子記念文学館開館 北彩都あさひかわ着工 地域総合除雪体制本格実施 |
平成11 | 1999 |
道央自動車道、旭川鷹栖~深川間の4車線化工事本格着工 上川支庁など道の6機関、永山の上川合同庁舎に移転 旭川環状線が全線開通 |
平成12 | 2000 |
新火葬場「旭川聖苑」開設 中核市へ移行 旭川空港ビル全面オープン 道央自動車道、旭川鷹栖~和寒間開通 |
平成14 | 2002 | 障害者福祉センター「おぴった」開館 |
平成15 | 2003 | 平和通買物公園リニューアルオープン |
平成16 | 2004 | 旭山動物園の7月と8月の月間入園者数が日本一 |
平成17 | 2005 |
公の施設の管理に指定管理者制度を導入 科学館「サイパル」開館 |
平成18 | 2006 | 旭川ーソウル、旭川空港初の国際定期便就航 |
平成19 | 2007 |
ばんえい競馬、4市開催終了 家庭ごみ有料化 神楽市民交流センター開設 |
平成20 | 2008 |
総合防災センター中核施設運用開始 |
和暦 | 西暦 | 出来事 |
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平成21 | 2009 |
映画「旭山動物園物語~ペンギンが空をとぶ~」が全国公開 |
平成22 | 2010 | 市民活動交流センター「CoCoDe」開館 旭川市開村120年記念事業「北の恵み 食べマルシェ」開催 |
平成23 | 2011 | JR旭川駅新駅舎(4代目)全面開業 |
平成24 | 2012 | 動物愛護センター「あにまある」開設 |
平成25 | 2013 | 旭川スタルヒン球場にナイター照明設置 ロシア、ユジノサハリンスク市で道北物産展開催 |
平成26 | 2014 | 駅周辺開発事業「北彩都あさひかわ」完成 まちづくり基本条例施行 旭川地域企業誘致東京サテライトオフィス開設 |
平成27 | 2015 | 南さつま市と姉妹都市提携 あさひかわ北彩都ガーデンオープン 東部まちづくりセンター開設 末広地域活動センター開館 北彩都子ども活動センター開館 旭川まちなかしごとプラザ開設 |
平成28 | 2016 | 第8次旭川市総合計画策定 常磐公園開園100周年 旭川空港開港50周年 子ども総合相談センター開設 北海道旭川高等支援学校開校 |
平成29 | 2017 | 旭山動物園開園50周年 |
平成30 | 2018 |
旭川市共同墓共用開始 旭川空港国際線ターミナルオープン |
令和元 | 2019 |
ユネスコ創造都市ネットワーク(デザイン分野)への加盟認定 |
令和2 | 2020 | 東光スポーツ公園武道館オープン |
令和3 | 2021 | ICTパークオープン |
令和4 | 2022 | 旭川大雪圏東京事務所開設 市制施行100年記念式典を開催 |
令和5 | 2023 | 旭川市立大学・旭川市立大学短期大学部開校 |