初期研修プログラム(精神神経科)

最終更新日 2016年2月24日

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初期研修プログラム

精神神経科

市立旭川病院精神科の特徴

当科は、旭川市内で数少ない総合病院に開設された精神科です。当科の特徴は以下の通りです。

  1. 外来患者数や入退院患者数が非常に多いので、統合失調症、気分障害、ストレス関連障害、認知症、症状精神病といったあらゆる精神疾患を短期間で経験することができます。
  2. 専門外来として、18歳以下の児童思春期患者を診察する思春期外来を開設しているため、不登校、発達障害、摂食障害といった思春期に特有の疾患を経験することができます。
  3. 総合病院ということから、身体疾患に起因して精神症状が出現した患者の診療に携わる機会が多いことも特徴です。
  4. 当科が精神科救急の当番病院であるため、急性期の精神病患者、自傷や過量服薬患者、自殺未遂患者などの緊急対応が必要な患者の診療が求められます。

精神科の講演会の写真

精神科研修の本当の目的は何か。

精神科研修では、単に精神症状のとらえ方、診断技術、鑑別診断、検査、治療法といった机上の知識や技術を学ぶだけではなく、医師として患者と向き合う時に必要な基本的態度を身につけてもらいたいと思っています。それを以下にまとめました。

  1. 「人間」を診ているという視点
    医療技術の著しい進歩や高度化によって、身体疾患ではエビデンスに基づいた検査や治療がなされるようになりました。しかし、過度に高度化・専門化された医療においては、患者という生身の「人間」が病気になっているという視点を見失ってしまい、身体症状や検査所見のみに目を奪われてしまいがちになります。精神科研修は、病んでいる「人間」を診ているという視点の重要性を改めて認識する機会を与えてくれる研修になると思います。
  2. 患者との関係性に目を向ける
    病いに冒されるということは、精神的にも身体的にもその人全てが病気で埋め尽くされるのではなく、健康な部分と病気の部分とが共存する状態を指しています。したがって、医師は患者の健康な部分に働きかけながら、その人を一人の人間として認め、ありのまま受け入れることが必要です。その結果、自分を担当している医師に対して、自分と一緒になって病気に立ち向かってくれる人であるという思いを患者が抱くことで、医師と患者との信頼や連帯が初めて生まれることになります。このような関係性に絶えず目を向けることができる感覚を養うことが医師には是非必要になります。
  3. 治らない病気を抱えた患者とどう向き合うのか
    病気がつらいのだから、その病気を治せば全てが解決するという考えに縛られたままで患者と向き合うと、「治せない」あるいは「治らない」病気を抱えている人を目の前にして、医師はどのように関わったらよいのかわからず、戸惑ってしまうでしょう。したがって、医師は病気と共存している患者とどのような関わりを持って、彼らと生きる時間を共有することができるかという問題に直面することになります。そのヒントを精神科の研修期間中に体験できるのではないかと思います。

最後に

以上のように、精神科研修では単に精神医学だけの知識を学ぶのではなく、医学全体の根底にある医師としての基本的な態度・姿勢について、指導医や先輩医師との語らいを通して、習得してもらいたいと考えています。皆さんのような若い医師にとって、元々持ち合わせている他人の気持ちを理解する「感性」をさらに磨くことのできる研修になることを強く望んでいます。

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