旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2023年7月のしいくのぶろぐの記事

初めまして!新しくぺんぎん館の担当になりました

 初めまして!4月からペンギンの担当になりました松尾と申します。小さい頃からの夢である動物園の飼育員という仕事が始まってから、嬉しさと生き物を扱う難しさを実感しており、日々、勉強の毎日です。勤務してから現在までの3ヶ月あまりを振り返ってみたいと思います。
 勤務して初めの頃はペンギン全羽の個体識別ができるように観察することからでした。旭山動物園のペンギンは名前がついておらず、それぞれ識別番号があり、翼(フリッパー)についたバンドの色で番号を見分けます。しかし、換羽といって羽が生え変わる時期にはバンドを外したり、バンドが裏返っていたりすることがあります。そこで先輩方のアドバイスを受け、バンドの色だけで個体識別するのではなく、ペンギンの個性や、どのペンギンがペアになっているかなどを観察し、特徴を覚えることバンドに頼らずとも識別できるようになりました。
 現在の課題は、もぐもぐタイムでガイドをする際に、より分かりやすく、様々なペンギンの生態についてお客様にお伝えできるように、ペンギンについて学び、観察することです。また、潜水してプール掃除ができるようになるために、潜水士の資格取得のための勉強をしています。
 まだまだ課題も多いですが、先輩方や園のスタッフの方などの助けをいただきながら、より多くの方にペンギンの魅力について知っていただけるように努めたいと思っています。ぜひぺんぎん館にお立ち寄り下さい。

キングペンギン

何気ない一枚

もぐもぐタイム中

もぐもぐタイム中に同じ格好で寝ていた3羽


ぺんぎん館担当:松尾美優

春の保護タヌキ

 すでにSNSやインスタライブではご紹介していますが、3月に保護されて来園したエゾタヌキについて、改めてご紹介します。

 道端で衰弱した状態でいるところを保護されたのですが、顔とお腹の皮膚がごわごわしていて疥癬(かいせん)にかかっていました。疥癬はヒゼンダニというダニが原因で起こる皮膚病で、毛が抜けてしまいます。そして免疫力が落ちたりして、野生では死亡してしまうことも少なくない病気です。

 保護当時は毛が抜ける前だったので、タヌキらしさがありましたが、まず顔の毛が抜けて、一見タヌキとはわからないような見た目になりました。

3月30日

3月30日。タヌキっぽくない見た目。目の周りの黒い部分は皮膚が黒いわけではないようです。


 その後、お腹の毛→背中の毛と脱毛が進みました。一方で顔の毛は徐々に生えそろってきて、日々、外見の変化がありました。
 まだ気温の低い時期だったので、ときどきケージごと日光浴に外に出る以外は暖かい部屋で過ごしていましたが、ケージの中は退屈なのか敷いてあったスノコを破壊する日々でした…。

5月2日

5月2日。日光浴中。


 5月中旬、まだ背中の毛は生えそろっていませんでしたが、気温が落ち着いてきたので屋外(非公開)へ引っ越しました。
 現在はすっかり毛は生えそろい、しっかりエサを食べて、元気です。
 ちなみに、性別はオスです。
 いまのところ展示の予定はありませんが、日々の様子はSNSでお知らせします。

5月13日

5月13日。引っ越し先にて。背中の毛はまだスカスカ。

6月19日  

6月19日。すっかりタヌキらしくなりました。

北海道産動物舎・サル舎担当:佐藤和加子

シンリンオオカミのレラ・ワッカ・ノチウ

 朝開園のアナウンスが鳴るころになると、ワッカがソワソワし始めます。
 アナウンスが始まるやいなやワッカの遠吠えが始まり、ワッカに続きノチウも遠吠えを始めます。3頭の中で下位のオオカミのレラは、少し離れた場所でウロウロしているか休んでいることが多いです。

レラ

少し離れた場所で休むレラ


 ワッカは「アウー、アオー」と最初は不安定に吠え出しますが、中盤になると、腹の底から叫ぶような遠吠えが印象的です。一方ノチウはワッカに寄り添うように低めの声で最初から終わりまで安定した遠吠えをします。

ワッカ

遠吠えするワッカ


 遠吠えが終わると、ワッカとノチウは尾を振りながらレラの元へ歩き出し、両側から顔をすり寄せることが多いです。そうなるとレラはどう振る舞えばいいのか分からないのか、少し逃げ腰で歩いて行きます。3頭の関係性が悪い時は、ワッカがレラを監視するような行動をしますが、関係性が良い時は好んでレラの近くで休んでいるようにも見えます。

ノチウ

遠吠えするノチウ


 今年はワッカがいち早く換毛が始まり、現在はスッキリした夏毛になっています。
 今はレラとノチウの換毛がすすんでおり、表面がボロボロになっています。放飼場には、オオカミたちが金網に擦りつけたり後足でカリカリかいて落ちた毛がたくさん落ちています。それを拾い集めると、手がとても温かかったです。ガイド中も、足を使って冬毛を落とそうとしたり、水の中に入って体を冷やしたりしているのを見ると、今年は6月も30度になる日があったため、この毛をまとっているオオカミたちは暑かったのかなと思いました。

換毛ノチウ

換毛がすすむノチウ


 3頭の関係性は、良い時もあれば悪い時もありますが、今年に入ってからはあまり大きなケンカがなかったように思います。リーダーだったケンが死亡して3年、母親のマースが死亡して2年がたちますが、環境が変わっていく中で、3頭姉弟の関係性も時間をかけて少しずつ築かれていっているのかなと感じています。

 この先もどんなことがあるかは分かりませんが、ケンとマースがのこした3頭の群れを注意深く見守っていきたいと思います。

3頭

近くで一緒に寝ていた3頭の朝

オオカミの森担当 原田 佳