旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2021年4月のしいくのぶろぐの記事

シマフクロウ繁殖記★~第2弾~

 

 さて、みなさんこんにちわ~ 

 新人(二年目)飼育員あらきちです。今回は、シマフクロウ繁殖記~第二弾~ということで、前回の続きからお話したいと思います!

 前回の内容についてはこちらから! 


っと、その前に現時点の報告です。

 3月9日と3月13日に卵を産み、計2卵を順調に抱卵していました。ですが、3月末に1つ破卵が確認されました。

 非常に残念なことではありますが…、シマフクロウたちは残った1卵をいまも大切に抱卵しています。

 ですので、みなさんにはぜひあたたかく見守っていただけたら嬉しいです。有精卵か無精卵かはわかりませんが、孵化予定日は4月13日~17日です。お楽しみに!!

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2卵確認。

 さて、今回は「なぜ新しい巣箱を設置したのか?」ということについて話を膨らまていきましょう!

 以前、使用していたものの他に新しい巣箱を設置した経緯についてです。

 旭山動物園では、2018年にオス「ロロ」メス「モコ」のペアが繁殖し、2羽の雛が誕生しましたが、その頃からメスのモコが自分の羽根をむしってしまう「毛引き行為」がみられました。縄張り意識の強い彼らにとって、なにがストレスになっているのか推測の域を越えません。

 ただ、メスのモコは風切り羽がないことと筋力低下によって高いところまで飛ぶことができなくなってしまいました。

 そのため、急遽低い位置に巣箱を設置したのです。

 現在こちらに卵を産み、抱卵しています。展示場を見る際には、巣箱の様子にも目を向けていただけたらなと思います。

 つづいて『野生のシマフクロウ』について話を移しましょう!保護活動で使っている「巣箱」について話したいと思います。

 今回は、「コタンコロカムイの会」さんに譲っていただいたものを旭山動物園で使用しました。

 実際に野生のシマフクロウも好んで使っていたものです。毎年、よりフクロウが好むサイズ・形にと改良されているそうです。また、人力で上まで持ち上げる為、より軽量にという工夫もされています。

 このような活動によって、繁殖のサポートが行われています。

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とっても高い位置にあります。高所恐怖症の私は登るのに一苦労でした。これを毎年手入れしているのはすごい!!


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テンなどの侵入を防ぐ為屋根をつけたそうです。」


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巣材には、大きめの朽ち木を入れてました。あとは、シマフクロウが好きなサイズにくだくようです。

 そもそもなんでシマフクロウに巣箱が必要なの?!というところですが…

 シマフクロウは、体高70センチメートル、翼長180センチメートルの大型フクロウです。

 彼らは、木の洞の部分に巣をつくります。シマフクロウが使う洞は、樹齢300年くらいの大きな木です。土地開拓・森林伐採などによって、大きな影響を受けている生き物はたくさんいます。


 シマフクロウ繁殖記~第3弾~では、『シマフクロウと自然環境について』猛禽類医学研究所さんで勉強してきたことをまじえ、お話したいと思います。

 それでは、どうぞみなさまご自愛ください。

(フクロウ・てながざる館担当:荒木地 真美)

【サケの稚魚を放流してきました。】

 ほっきょくぐま館では、旭川市公園緑地協会さんからサケの卵をお借りして孵化させ、稚魚を飼育してきました。

そして成長した稚魚を4月10日に石狩川へ放流しました。

 当日は天気も良く、サケの放流会には大勢の方が参加していました。

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 放流した稚魚たちは元気よく海に向かって泳いでいきました。

 これから自然がサケに与える試練を乗り越えて、数年後に立派に成長した姿で帰ってきてもらいたいと思います。

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 そしてこの度、公園緑地協会さんの許可をいただき、稚魚の一部を動物園に残して飼育を継続することにしました。

 放流するとその後の成長過程を見ることはできませんが、飼育を継続することで、放流したサケが今どのくらい成長しているか、また海に降りて海水で生活するようになったサケの身体にどのような変化が起こるのかを展示することができると考えたのです。

 水槽の水はすでに人工海水に切り替えており、稚魚たちは海水に適応して元気に成長しています。

 今後もほっきょくぐま館で、サケの成長や変化をお楽しみください!

(ぺんぎん館担当:高橋 太郎)

【退職のごあいさつ2】

 あざらし館飼育スタッフとして1年間勤めてくれた森田さんもこのたび退職となりました。森田さんからもみなさんへ一言いただいておりますので、ご紹介します。

【一年間お世話になりました】

 2020年4月から1年間、あざらし館担当として過ごしてきました。

 旭山動物園では、新たな命の誕生に喜び、そして命の終わりを目の前にしては自分の無力を痛感し・・・動物たちを見る来園者の笑顔に癒やされ、たくさんの経験をすることができました。

 1年というのは長い人生の中ではたった一瞬の出来事のように感じますが、旭山動物園で過ごしたこの1年間は、私にとっては一生の宝物であり、この先忘れることのない経験になると思います。

 職員の皆さまには、社会人1年目で右も左もわからない私を一から指導していただき大変感謝しております。

 旭山動物園は離れてしまいますが、この先も飼育員として、ここで学んだことを糧に精進していきたいと思います。

 本当にありがとうございました。

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(あざらし館担当:森田 瑠奈)

【生まれましたよ】

 3月26日の夜、ゴマフアザラシの「ぽちゃ丸」が出産しました。朝、出勤すると仔はもう泳いでいました。

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出産当日の様子

 プールの斜面側から上がろうと頑張っていましたが床が滑るため上がれずにいたので、陸に引き上げました。

 母親のぽちゃ丸もすぐに上陸し仔の横にいました。しばらく様子を見ているとしっかり授乳もしていて一安心。「あとはぽちゃにおまかせだ!」と思っていました。

 翌朝、ぽちゃは仔のそばにはいますが元気がありません。ついには仔を残しプールへ行ってしまいました。

 泳ぎも緩慢で覇気がありません。仔が鳴いても戻ってくれず水中で漂っている状態です。エサにも全く反応がありません。

 ぽちゃが陸に上がったタイミングで仔をぽちゃのそばに運びましたが、ぽちゃの子育てスイッチは完全にオフです。というよりは自分のことで精いっぱいといった様子でした。時間が経っても状況は変わらなかったため、仔は人工哺育に切り替えました。

 現在仔はミルク期を終え、魚を与えています。まだ自力では食べてくれないので、強制的に口に魚を突っ込みエサだと認識させ馴らしているところです。

 一方母親のぽちゃは、4月5日、やっとエサを食べてくれて体調も戻りました。よかった!

 夏期開園の時は白い産毛も抜けゴマ模様になっているでしょう。成長の過程はまた「しいくのぶろぐ」でお伝えしますね。

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のぞいてます

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ひなたぼっこ

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白い毛は今だけ

(副園長・あざらし館担当:中田 真一)

【飼育スタッフより退職のごあいさつ】

 4月は、人間社会にとっては出会いと別れの季節。旭山動物園でも、こども牧場の会計年度職員・渡部さんと安田さんが約11年の勤務を経て退職することになりました。

 最後にお二人からみなさんへご挨拶のメッセージをいただきましたので、ご紹介します。

【お世話になりました】

 旭山動物園で働き始めて、気が付けば11年も月日がたっていました。

 たくさんの動物が産まれ育つのを見て喜び、人よりも短い生涯を見送ってはその命からたくさんのことを学ばせてもらいました。

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 旭山動物園は離れてしまいますが、この経験を今後もどこかで活かせるよう頑張っていきたいと思います!

 たくさんの人に支えられて今日まで働いてこれたことに感謝しています。

 お世話になりました!

(こども牧場担当:渡部 ゆりか)

【春ですね】

 最近は、ようやく気温も高くなり暖かくなってきました。

 こども牧場にいるイヌのだいちは、日光浴をして気持ち良さそうに過ごす時間が増えてきました。

 だいちが動物園にきて、もうすぐ1年がたちます。

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ひなたぼっこ中

 月日がたつのは早いもので…

 私は、約11年間こども牧場の飼育スタッフとして過ごしてきましたが、今日で終えることとなりました。

 動物たちだけではなく、たくさんの方と出会うことができて、とても貴重な時間を過ごすことができました。

 本当にありがとうございました。

(こども牧場担当:安田 恵里)

ワオベビー

 先日しいくにゅーすでお知らせしましたが、3月14日にワオキツネザルのナスカが出産しました。昨年の双子出産に続いて2年連続です。

 だんだんと大きくなるお腹を日々見ながらいつ出産するのかと待っていたので、無事に出産しこどもがしっかりとナスカにくっついているのを見て一安心しました。


 こどもは順調に成長していて、もう少しで生後1か月を迎えます。

 今はまだ1日中母にくっついていますが最近はまわりをキョロキョロ見ているので、離れて遊び始める日も近そうです。

 日々の様子はSNSに投稿していますので「#ナスカのこども」でチェックしてくださいね。

 3月30日

<3月30日撮影>


 そうそう、昨年生まれの双子はすっかり大きくなり、ほぼ大人と同じ大きさです。

 まだ顔はちょっと幼いような・・・?

 昨年うまれ

<下の手前と上の個体が昨年生まれの双子です>


 昨年生まれたアビシニアコロブスとブラッザグエノンのこどもたちも元気いっぱいです。

 やっと雪がなくなり外で過ごす時間が増え、おてんば&やんちゃっぷりを発揮しています。

 こちらはワオキツネザルよりも成長がゆっくりなのでまだまだ「こども」という感じです。

 おてんばなあんず

<おてんばなあんず>


父母

<ブラッザ親子。左から父・子・母>


 今年もワオ・コロブス・ブラッザの3種のこどもたちの成長を見守っていただけたら嬉しいです。


サル舎・北海道産動物舎:佐藤和加子

旭山動物園の今と昔

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