2021年3月のしいくのぶろぐの記事
【春よ!】
皆さんこんにちは。
今年の冬は大変雪が多かったと思っているミカンの国出身者です。
そして、やっと、やっと春の気配を感じる日々がやってきました。
私もさすがに6年も北海道で生活していると0度を超えてくると暖かいとか言う言葉が出てくる様になってきましたが、その上プラス一桁台の気温が続くと春だ春だと騒ぐようになってしまいました。ミカンの国に住んでいた時にはあり得ない言葉です。でも、ほんとーに春なんですよね、雪国の皆さん。
気温が上がってきて春の気配を感じますが、そこではっきりした証拠はないかと園内を探し歩いてみたので、見つけた物をあげてみます。
その1「根開き(ねあき)」。これは春の季語らしく、木の根元の雪が先に溶けて地面がまるく見える現象のことです。
たくさんの根開き
なぜ起こるかを調べてみると、木は春先に活発に地下水を吸い上げる様になるのですが、その地下水は周りより暖かいため、吸った木の根元も暖かくなり先に雪が溶けて地面が見える様になること、もう一つの理由は木と雪の太陽光の反射率の違い(木は黒いのでより太陽光を吸収して温かくなる)によって周りの雪が溶けるとのことでした。
その2「フキノトウ」。 ド定番ですが雪解けの地面から覗いていました。
緑っていいね
満開の花々も恋しいですが、雪が溶けたところに緑が見られるようになるのはとてもうれしいですね。
その3 「トビ」。ミカンの国にすんでいた時は年中みられる鳥でしたが、旭山だと真冬にはほぼいなくなり3月からまた頻繁にみられる鳥なので、トビを見るとああ春が来るんだと感じるようになりました。
今年は旭山はまだまだ雪が残っていますし、春だ春だと騒いでみてもまだまだダウンのコートは手放せませんが、あとちょっと、頑張ります!。
(副園長:池谷 優子)
【誰の餌?】
みなさんこんにちは。突然ですが、誰の何の餌だと思いますか?
すでにわかった人もいるのではないでしょうか。では、徐々に答え合わせをしていきましょう。
まずはじめに、この凍った板を冷凍庫から引っ張り出します。実はこの板一枚約14キログラムが二枚セットになっているため約28キログラムとなかなかの重労働。腰をいたわりながらの作業です。
次にこの板を金槌と斧で四等分に割ります(意外とこれもきつい)。これが一回の量です。
そしてそして、翌日の分は冷蔵庫に入れてゆっくり解凍です。残りは冷凍庫に戻します。
(ちょっとだけヒントが)
ここまで来るとわかった人も多いのではないでしょうか?では、先にこれは何なのか、それは
OKIAMI?そう、オキアミです。何の動物の餌になるのでしょうか、それはズバリ
フラミンゴです!
みなさんわかりましたか?夏期開園中に池に撒いているピンクのやつです。さらっと撒いていますが、意外と準備が大変なんです。しかし餌の準備も飼育員の大切な仕事。フラミンゴたちのために手は抜けません。
ほかの動物たちの餌も各担当者が工夫しながら準備しています。ですので、動物園に来られたらどんな風な餌かな?とか少し気にしてみると何か発見があるかもしれません。
また無事夏期開園が出来れば、今回登場したフラミンゴもオキアミを撒いているところも見ることが出来ます。そのときは頑張って割ったオキアミなんだな。と思い出していただけると少しうれしいです。
2021年3月11日 | しいくのぶろぐ
『シマフクロウ繁殖記~第1弾~』
『シマフクロウ繁殖記~第1弾~』
みなさんこんにちわ~ 新人飼育員のあらきちと申します。
今回は、繁殖シーズン真っ只中の『シマフクロウ』について書いていきます。
現在「産卵期」を迎え、今日(3月9日)1卵目の卵を産みおとしました。それに伴い、オスも私も絶賛そわそわ中です。
「すごく分かりづらいけど、卵発見!」
さて、お気づきの方もいると思いますが、こちらは新しい巣箱です。
2018年繁殖時に使用したものではなく、それよりも低い位置に設置してあり、現在使用中です。
虹別で保護活動をされているコタンコロカムイの会さんから譲っていただき、せっせと設置しました。野生下での繁殖実績があり、毎年改良を重ねているそうです。そのおかげもあり、無事メスのモコさんが気に入ってくれてホッとしてます。
コタンコロカムイの会の方々の活動は、後日改めて書きます。フィールドに足を運んで感じたことをみなさんとぜひ共有したいです!
メスが既に抱卵に入っているため、2卵目は確認できていませんが、順調にいけば4月中旬に孵化予定です。この繁殖記が1弾で終了せず、みなさんにいい報告ができるよう飼育員としてできる限りのことを努めていきます。
なぜ、新しい巣箱を設置したのか…?!は、『シマフクロウ繁殖記🌟~第二弾~』でつづります。ヒートアップしてきそうなので、今回はここら辺でドロン致します。
と、その前にオフショットをどうぞ。
「リアルタイムで抱卵状況がみれます。園内でもへき地にありますが、ぜひお楽しみください!」
「見下ろすオス ロロさん」
「のぞき込むオス ロロさん」
それでは、どうぞみなさまご自愛ください。
フクロウ・てながざる館担当:荒木地 真美