旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2020年12月のしいくのぶろぐの記事

霧の中の一年でした…

干支引き継ぎ

干支ひきつぎ


 長かったようなとても短かったような一年も終わろうとしています。新型コロナ感染症に関しては様々な予想と現実の中で覚悟を決める年末年始なのかと思えます。
 動物園では、今年はカバの出産に始まり12月はアミメキリンの出産で締まる形になりました。とても充実した一年でした。
 是非見に来て下さい!とは言えない中でしたが多くの命の誕生があり、別れもありました。
 動物の凄い、尊い、美しいを感じて欲しいと思い続けてきましたが、今年は癒やされる、元気をもらえる、気分転換になる、これも動物園の大切な役割なのだと改めて気づかされ、来園された方々の笑顔がなぜかとても印象に残り勇気づけられた一年でした。
 長い冬を乗り切るためにも、皆様が安心して足を運べる場として、安全な環境を提供できる対策を行い、新年を迎えたいと思います。
 今年も一年ありがとうございました。

園長 坂東元

【シロザケが孵化しました】

 ほっきょくぐま館で展示しているサケの卵のふ化が始まりました。

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 卵から出てきて、お腹に「さいのう」と呼ばれる栄養のつまった袋をぶら下げた姿を見せてくれています。

 この時期は「しぎょ」と呼びます。

 その後「ちぎょ」へと成長していきます。

 ふ化したサケ達のこれからの成長を楽しみにしてください。

(ぺんぎん館担当:高橋 太郎)

【アフリカ水槽日記】

 先日もお伝えしましたが、かば館にあるアフリカ水槽(旧ゲテモノ)の担当となりました、大西です。

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 ただ「ゲテモノ」という表現だけは徐々に廃止しようと思ってます。

 だって彼らは自分をゲテモノだなんて思ってないでしょうからね。それにイベリアトゲイモリなんか案外コミカルで可愛らしいですよ。マダガスカルゴキブリは・・・大西も若干ニガテですが(コラ)

 昆虫、ヤスデ、両生類などを、とりあえず全部まとめて「アフリカ水槽」という呼び名で定着できればと考えています。

 まだ初代担当者・白木さんが作った「アフリカのゲテモノたち」の看板も貼ったままですが(汗)

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 飼育展示に個性を出していくのと並行して、呼び名も徐々に移行していこうと思います。


 担当になって最初に試しているのは、植物との共生。コケやら観葉植物を投入してみました。

 そしてアフリカオオヤスデの水槽には、なめこの菌床を埋め込みました!

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なめこの菌床。発酵したような良い香りがします

 野生下のオオヤスデはキノコも食べるらしいです。菌床を埋め込んだらなめこがニョキニョキ生え、それをヤスデが食べるんじゃないかな?という想定です。単純にキノコを餌で与えるより、展示的にも面白いんじゃないかなと。

 30日ほどでなめこが発生するらしいです。12月7日に埋めたので、年明けぐらいでしょうか。本来はビニール袋で管理するものなので、土に埋めてキノコが生えるかはわかりませんが・・・首尾よくなめこが生えてきたらご喝采!


 そんなオオヤスデは現在2頭いますが、11月26日にはなんと交尾らしき行動をしていました。

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 拡大してもらうとわかりますが、精子のようなものを受け渡しています。(なに「拡大したくない」って??)

 幸先よく「ヤスデ繁殖成功!」といくでしょうか?楽しみです。

 このように新担当、案外楽しんで取り組んでおります。

 水槽の展示にまた動きがあればご報告いたしますので、みなさんお楽しみに(ニヤリ)

(アフリカ水槽担当:大西 敏文)

ブタの放飼場

 第2こども牧場のブタの放飼場に頭を使いながらエサを食べることができる給餌器を作りました。

 設置した理由は、実はイヌに負けないぐらい物事の仕組みを理解できる動物です。

 そこでお客さんに「こんなことができえるんだ!」と、「ブタのすごい!!」を感じて欲しかったのと、一番は、ブタに時間をかけて楽しくエサを食べてもらいたかったからです。

 

 ブタエサ箱1

 ポリタンクを加工して作った給餌器(斜めに回ります)

 

ブタエサ箱

 木を加工し組み合わせて作った給餌器(縦に回ります)


 回転させにくいですが、鼻を器用に使ってエサを食べています。

 旭山動物園に来た際には、ブタを見に来てください。

こども牧場担当:山藤洋介

  【どうぶつの絵、募集終了しました!】

 企画「どうぶつの絵を描いてみよう」の募集は11月30日をもって終了しました!

 なかなか絵が集まらず、ぶろぐでみなさんにSOSを出させていただきましたが(汗)

 その後続々と絵が届きました!

 企画に参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!

 なかには締め切りギリギリに速達で!送ってくださった方もおられました。

 なんとFax送信の方まで(笑)

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                         8才の男の子の作品。躍動感ありますね!お母さんの手紙も添えられていました。

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                     息子さんが「どうしても描いて送りたい」と・・・その心意気、ありがとうございます!

 そしてFaxには送信元と送信日時が表示されます。絵の送信は11/30 9:33 PM 某コンビニより となっていました。

 お母さん!夜の9:30にコンビニまで走っていただき、本当にありがとうございました!(涙)

 さあ、みなさんの絵をつなげて文字を書く計画は、果たして完成したのか??

                          結果はコチラ!!↓

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                   どうでしょう??我ながらうまく貼れたんじゃないかなと。

 たいして下書きや練習もなく貼っていきました。このテクもちょっとだけほめていただけるとうれしいです(笑)

 10年くらい前に中田さんが作ったヒグマの看板も、みなさんの絵の中にうまいこと解け込んでいますね(笑)

 最終的には想定を超える数の絵が届き「53th」の文字を追加することができました!

 重ねがさね、みなさん本当にありがとうございました。


 せっかくなので動画で撮影してみました。

 7分ほどの動画になりましたが、全110枚(プラス大西の絵1枚)すべて映っています。

参加者の方もそうでない方も、完全版「文字絵」をじっくりご覧ください。

こちらからご覧ください!youtu.be/I60Uh_q8RIc(新しいウインドウが開きます)

                                (アフリカ水槽担当:大西 敏文)

クジャクのヒナその後

 8月12日に、ふ化したクジャクのヒナですが、ゆっくりですが順調に成育しています。

 冬期開園は、寒さに弱いことから残念ながら展示はできませんが、暖かい裏側で飼育をしています。

 さて、現在のヒナはというと…

今のヒナ 1か月後のヒナ

 頭の上の羽も生えて、大人と変わらない羽になりました(左) ふ化1ヶ月後のヒナ(右)


 上の写真を比べても、相当大きくなりましたが、親と比較するとまだまだ小さいです。

 親子

 親(左)と大きくなったヒナ(右)


 来年の話をすると鬼が笑うかもしれませんが、来春の夏期開園時には、他の個体と見分けがつかないぐらいな大きさになっています。


 ちなみに、9月ぐらいにきれいな羽が全て抜け落ちてしまったオスたちは…

今のオス 

 暖かいところで来年の春からの繁殖期に向けて羽が伸びている真っ最中です。

こども牧場・教育動担当:佐賀真一

アライグマが来園しました

 10月26日に盛岡市動物公園よりアライグマ(オス・9歳)が来園しました。寝室での検疫を終了し、11月29日から放飼場へ出る練習をしています。

来園4日前

来園4日目


 約1ヶ月の検疫期間中にだんだんと気温も下がり、放飼場はうっすらと雪景色になりました。

 外デビュー初日、外への扉を開けておいてもなかなか出ず…。好物で誘って外へ。しばらくはウロウロしたり、フェンスを登ってみたりしていましたが、最後には小屋の中で落ち着いていました。

 翌日もなかなか出ず、出たと思ったらまっすぐ小屋へ。小屋の中で毛繕いをしたり、スタッフが小屋をのぞいても気にすることなく、落ち着いて過ごしていました。

ひなたばっこ

ひなたぼっこ。アクリル側は壁がないので丸見えです


 現在は午前中に1時間程度の放飼ですが、徐々に時間を長くしていく予定です。

 北海道産動物舎のエゾタヌキの隣にいますので、似てるけど実はいろいろ違うタヌキとアライグマを見比べてみてくださいね。

北海道産動物舎・サル舎担当:佐藤和加子