2020年11月のしいくのぶろぐの記事
2020年11月27日 | しいくのぶろぐ
【絵が届いています!】
【オオカミウオ】
こんにちは。
ほっきょくぐま館で展示しているオオカミウオについてお話していきたいと思います。
オオカミウオは岩手県以北~北部日本海やオホーツク海、ベーリング海に生息しているといわれています。
両あごの前部には大きな犬歯状歯が5~6本あり、口の奥にはしっかりとした臼歯状歯もあります。その強力な歯で硬い貝殻やウニ、エビやカニなどの甲殻類も噛み砕いて食べてしまいます。
見た目は怖いですが、実は顔に似合わず臆病で用心深い魚です。水槽の清掃などで手を入れてもむやみに襲いかかってくることはありません。
今回はオオカミウオのお話をしていきましたが、ほっきょくぐま館だけでなく他の館内の水槽にも様々な生き物が展示されていますので、ご来園の際は水槽にいる生き物たちにも注目して、楽しんでいただきたいと思います。
(ぺんぎん館担当:高橋 太郎)
【ととりの村の冬】
10月19日に鳥たちが水禽舎に入り、からっぽになったととりの村では、夏に咲いたあじさいが秋の色になった後、赤くなったもみじに雪が積もり、冬が訪れました。
現在のととりの村の様子
真っ白になった橋
カモやコクチョウが歩いていた道も真っ白になり少し寂しく感じますが、水禽舎の中では毎日カモたちが大きな鳴き声で大合唱しており、にぎやかです。
いつもにぎやかなカモたち
室内に入ってすぐの頃は、慣れない様子で餌を食べる量も少なくなりましたが、5日もたてば、環境にも慣れてきて、よく食べ、よく動き、よく水浴びをしています。
今年の夏は、いつもバックヤードで1羽で過ごしていた人工育雛のオオハクチョウを大池に展示しました。
今までこのオオハクチョウは、冬になってみんなが室内に入ってからも単独行動をしていましたが、今年は他のオオハクチョウと一緒に過ごしている時間が多くなり、少し変化を感じました。
オオハクチョウたちの様子
また、今年生まれた8羽のキンクロハジロも、成鳥のキンクロハジロたちと一緒の部屋で過ごしています。成鳥と比べ、まだ羽が幼羽で大きさも小ぶりで飾り羽もはえてませんが、少しずつオス・メスの見分けがつくようになってきました。
卵を自分で割って出てきた小さなヒナたちが、今こうやって成長したことを嬉しく思います。
このまま元気に冬を過ごし、春に外放飼場に出ていけるように、毎日しっかり鳥たちの生活を管理していきたいと思います。
また、今年の冬からシンリンオオカミを担当することになりました。
まだ6頭のオオカミたちにとって私は馴染みのない飼育員ですが、良い関係を築いていけるように、考えながらしっかりと向き合っていきたいと思います。
アオイと紅葉
(ととりの村・オオカミ担当 原田 佳)
2020年11月16日 | しいくのぶろぐ
【絵がたりません!(汗)】
【絵がたりません!(汗)】
「どうぶつの絵を描いてみよう」、11月末まで募集中です!詳しくはコチラ↓
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/event/d071818.html
送っていただいた絵をご紹介しましょう。
キリン。うまい!
結の優しげな雰囲気が出てますね。
ゆっくりロードの動物ぜんぶ描けるなんてすごい!力作です。
お?これは・・・?
なるほど!初めて描いた貴重な絵、ありがとうございます!
朝子と凪子。すごい!!
3年前もそうでしたが、こうした企画をすると必ず、驚くほどの「画伯」が現れます。
絵がだいぶ集まり、文字もここまで完成しました!
どんな文章になるか、そろそろわかってきたでしょうか?
・・・でもまだ絵が足りません!
11月末までの募集で文が完成するか、あやうくなってきました(汗)
心配で心配で・・・秋の担当替えについて語る余裕もありません(笑)
締め切りまであと2週間。なにとぞみなさんのお力をお貸しください!!
よろしくお願いします!
(???担当:大西 敏文)
道産近況
ついに旭川も初雪が降り、どんどん日没の時間も早くなり、冬の気配をひしひしと感じる日々です。
さて、北海道産動物舎・ゆっくりロードの北海道小動物コーナーではこの秋にいろいろな変化がありました。
まずはエゾユキウサギ。
9月に札幌市円山動物園より3頭のメスが来園しました。もともといたメス1頭とともに今年の春にゆっくりロードに完成したエゾユキウサギ舎で展示しています。来園して数日でそれぞれの居場所が決まったようで、昼間はそれぞれが落ち着く場所でじっとしています。今は冬毛への換毛中で、まだら模様になっています。
来園3日後。4頭います
次にエゾタヌキ。
10月におびひろ動物園より今年生まれの「うみ(メス)」が来園しました。「うみ」が来園して旭山動物園のエゾタヌキは8頭になりました。ほとんどの個体が高齢で繁殖が難しくなってきたため、「うみ」は期待の新人(?)です。今は北海道産動物舎のキタキツネを展示していたところにいます。
そしてエゾタヌキ全頭のことですが、冬毛でモコモコになったのと、たくさん食べてコロコロになっています。今の時期、エゾタヌキたちは本当によく食べます。夏よりも体重が1.5~2倍くらいになるようにエサを増量しています。 この体重変化がエゾタヌキたちにはとても重要なのです。
「うみ」です!
さいごにキタキツネの「なる」。
10月からゆっくりロードのキタキツネ舎に引っ越して、「える」との同居を始めました。キタキツネは基本的に単独生活をする動物ですが、それぞれ1頭で暮らすよりも適度に刺激があったほうがいいので、「なる」の独り立ちの時期を待っての同居となりました。放飼場はある程度の広さがあるので、ほどよい距離感で、いい関係を作れたようです。 9月にしっぽや背中の毛が抜けて一時夏毛のような姿になりましたが、今はふかふかの冬毛になってきています。
同居開始日の「える(上)」と「なる(下)」
「なる」大きくなりました!
ほかにもエゾリスが冬毛になって耳の房毛がのびていたり、ホンドテンも夏毛の黒い顔から冬毛の白い顔に変わってきていたりと、冬仕様に変化している動物がいます。前に見たときとどこが違うかな?という点に注目して観察するのもオススメです。
北海道産動物舎・サル舎担当:佐藤和加子
2020年11月1日 | しいくのぶろぐ
【エゾシカの体が完成!それと秋の恵み】
【エゾシカの体が完成!それと秋の恵み】
北海道の動物の多くは秋の内にたくさん食べて脂肪を増やし、寒い冬に備えます(-20度を下回るような環境を脂肪と体毛の変化でのり超えられるのは冷静に考えてスゴい能力だなぁ・・・と毎年新鮮に感心します)。
飼育下のエゾシカも野生のエゾシカと同じように冬になっても外で過ごします。暖かい寝室などありません。
そこで季節によって変わる体のリズムを意識した飼育を行ない、秋の初め頃から食べ物の量を増やし、食べたいだけ食べられるように給餌量を大幅に増やしました。
ここ数日ついに食べる量が大きく減り、どうやら冬に向けた体作りが完成したようです。もう体はピッチピチです。
ピッチピチの体
昔、エゾタヌキを担当していた時、なかなか繁殖が成功せず試行錯誤していました。
そこで秋の内にたくさん食べ物を与え、冬に向けた体作りが必要なのでは?と考え、意識的に食べ物の量を増やしました。
その後、無事繁殖に成功し、成功の一つの要素に季節に合わせた体作りがあったのではないかと考えています。
季節に合わせた飼育方法で動物たちの欲求を満たしてあげることが幸せに繋がるのではないかと考えています。これからも、「さて動物たちは今何を求めているのかな?」と考え続けていこうと思います。
話は変わって秋の恵みは食だけではありません。昨年から園内の落ち葉をエゾシカの放飼場にこれでもかというほどに入れるのが私のマイブームです。
ふかふかの落ち葉は座り心地が良いかなぁ、と考えて入れ始めました。落ち葉を入れたらエゾシカはまず角で落ち葉を蹴散らし、多少モグモグ食べた後に期待通り落ち葉の上で休んでくれます。
まずは蹴散らす
落ち葉は人気あり
土の上で休みたいとき、落ち葉の上で休みたいとき、それぞれをエゾシカが選べるように選択肢を増やして過ごしやすい飼育環境を作っていくのが飼育スタッフの仕事です。
さて、他に何か敷き詰める事ができる素材はあるかな?