旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2020年8月のしいくのぶろぐの記事

【フンボルトペンギンが換羽中です】

 ただいまフンボルトペンギンの羽毛が新しく生え変わる時期がきました。

 これを換羽といい、一年に一度だいたい決まった時期に始まり、3週間ほどで終わります。羽毛がボサボサですが、病気などではありませんのでご心配なく。

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 ちなみに、キングペンギンは繁殖期前の春に終わっています。イワトビペンギンとジェンツーペンギンは繁殖期後の来月からはじまります。

(ぺんぎん館・ダチョウ・イボイノシシ担当:田中 千春) 

2羽目オオコノハズク誕生

 7月23日オオコノハズクが自然(母鳥によって)孵化しました。

 さらに、8月15日「夜の動物園」にて、”巣立ち”を迎えました。


 6月に人工(ヒトによって)孵化した雛も展示場デビューしており、2羽仲良く並んでいるショットが見られます。同じ母鳥から産まれたものの誕生には”1ヶ月の差”がある2羽ですが、お互いに羽繕いをし合ったり…なんとも微笑ましいです。母鳥父鳥の育雛の様子も見られるかも。

 羽が完全に生え替わってなく、ふわふわの綿羽を身にまとっています。日中も動きがみられるこの時期ならではの姿をぜひ観察してみてください。


 皆さんとこの2羽の成長を見守られたらと思います。

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写真1 『生まれたて ~孵化から1日目~』


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 写真2 『うっすら目が開き始めました ~3日目~』


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写真3 『羽が生え始めました ~7日目~』


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写真4 『母鳥に守られてます  ~14日目~』


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写真5 『巣立ちの前日 ~23日目~』


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 写真6 『6月生まれの人工雛(ひだり)とくつろぎタイム ~26日目~』

フクロウ担当 荒木地真美

こども牧場のイヌ

 今回はしいくのぶろぐ初登場のイヌの「だいち」です。

 今年の春に旭山動物園のこども牧場にやってきました。犬種はラブラドール・レトリーバーで、愛称が「だいち」といいます。性格は今のところ人が好きで甘えん坊だなあと感じております。ようやく動物園の環境にも慣れ始め、来た頃よりも本当に少しずつではありますが、落ち着いてきました。

 でも、まだまだ吠えたり怒ってしまうこともたくさんあります。
 そんな時は、あたたかく見守っていただけたら…と思っています。
 なでられるのが大好きなので、こども牧場で近くにきたらぜひ触ってみてください。


 また、今年の2月に亡くなったイヌの「サニー」。
 動物園で過ごした約5年間、たくさん来園者の方に愛されて、かわいがっていただき、本当に幸せだったと思います。ありがとうございました。


 私たちにとって、とても身近なイヌの存在。
 これからは、「だいち」を通してイヌのことを伝えていけたらと思っております。

だいち

「だいち」です


サニー
元気な頃の「サニー」

こども牧場担当:安田恵里

【レッサー続報】

 6月29日に生まれたレッサーパンダの双子の続報です。

 生まれてから2ヶ月半ほどが経ち、仔の体も目に見えて大きくなりました。

 体重も1kgほどまで増え、目も開いて、模様も出てきています。

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●尻尾がほんのりしましま

 母の渝渝は現在、授乳のときだけ産箱に入っていく様子で、落ち着いて子育てが出来ています。

 まだ仔は産箱から出てきていませんが、元気いっぱいに部屋を駆け回るのも、そう遠くはないのかなと思います。

 それはそれでまた渝渝がクタクタになる日々が始まりそうです。

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●元気いっぱい

 ちなみに双子の性別は、【オス】と【メス】でした。

 色味や顔つきもなんとなく変わってきています。

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●オス:薄い色。目つきがするどい?渝渝顔?

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●メス:濃い色。まんまるおめめ。プーアル顔?

 みなさんが直接目に出来るのは、もう少し先にはなりますが、放飼上横にモニターを設置していますので、来園した際は是非見てみてください。

 (小獣舎・両生類ハ虫類・ゲテモノ担当:鈴木 達也)

キンクロハジロのヒナが生まれました

 今年はととりの村でキンクロハジロが卵を産みました。

 昨年は卵を産まなかったため、巣箱の中や茂みで卵を抱いているキンクロハジロを見たときには、どんなヒナが見られるのだろうと期待で胸がいっぱいになりました。

卵を抱くキンクロハジロ

卵を抱くキンクロハジロ


 卵が孵った後の安全を考え、孵卵器で人工ふ化を行っていたのですが、待望の1羽目はなんと、ととりの村の池でカルガモがかえしたのです。

 キンクロハジロが卵を産み、出かけている隙にカルガモがキンクロハジロの巣に入って卵を抱き始めたか、キンクロハジロがカルガモの巣に托卵したのか、真相はわかりませんが、キンクロハジロの小さな黒いヒナはしっかりとカルガモの母について行き、元気に成長しました。

 一緒にふ化したカルガモのヒナにつつかれた時は、得意の潜水でかわす姿も見られました。

 時にはキンクロハジロの群れの中で泳いだり、マガモの群れの中にいたりもしていました。

ととりの村でふかしたヒナ

ととりの池でふ化したキンクロハジロのヒナ


 そして現在は、成鳥と同じくらいの大きさまで成長し、くちばしの付け根に白い模様ができ、羽の色もキンクロハジロらしくなってきました。

 孵卵器で温めていた卵も、7月9日から次々とかえり、現在8羽のヒナたちがすくすくと育っています。

ふかしたキンクロハジロ

孵卵器でふ化したキンクロハジロのヒナ


大きくなったヒナ

大きくなりました


 潜水が得意なキンクロハジロのヒナたちが、来年の夏、ととりの村の池で泳ぐ姿をたくさんの方に見ていただけると嬉しいです。


ととりの村担当:原田佳

【ジェンツーペンギンのヒナの近況】

 以前飼育ニュースでお知らせした、ジェンツーペンギンのヒナのその後についてお話しいたします。

 今年は6月26日と6月27日に2羽孵化しました。でも今はヒナが1羽だけなので心配されている方も多いと思います。

 27日に生まれたヒナが体重が増えず、途中から飼育係が育てていましたが、孵化後一週間で衰弱により死亡しました。2羽の兄弟が元気に走り回る姿を見たいと思っていたので、とても残念です。

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 26日生まれのヒナは、体重が3キロを超え順調に育っています(大人は6キロくらいです)。

 最近は生まれた巣から少しずつ外へ出てくるなどして行動範囲が広がっています。もうすぐ換羽も始まり、あと一ヶ月くらいで巣立ちです。

 個人的には今が一番可愛いと思いますので、時間がある時に様子を見にいらしてください。

(ぺんぎん館・ダチョウ・イボイノシシ担当:田中 千春)

キタキツネの「ある」

 2020年7月16日にゆっくりロードのキタキツネ舎で飼育していた「ある(オス・11歳)」が死亡しました。2009年春に兄弟3頭でおびひろ動物園に保護収容され、同年秋に兄弟の「える」とともに来園し、旧北海道産動物舎、現在の北海道産動物舎、そして今年の春にゆっくりロードに新設したキタキツネ舎の3つの獣舎で暮らしました。


 6月に左臀部に腫瘍があることを確認し検査を行い経過を観察していましたが、7月12日より食欲がなくなり、7月16日に衰弱のため死亡しました。


 キタキツネは道外海外の来園者には北海道をイメージする動物として人気があり、いつもカメラを向ける人が絶えません。「ある」もたくさんの方の思い出の写真に写っていることでしょう。


 現在飼育しているキタキツネは「える(オス・11歳・ゆっくりロード)」と「なる(オス・0歳・北海道産動物舎・今年春保護収容)」の2頭になりました。


ある

キタキツネの「ある」


北海道産動物舎・サル舎担当:佐藤和加子