旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2020年6月のしいくのぶろぐの記事

【続 シンリンオオカミ ヌプリとアオイの近況】

 3月のしいくのぶろぐでシンリンオオカミのヌプリとアオイのペアの交尾をお伝えしましたが、4月下旬の出産予定日を過ぎ、残念ながら今年は繁殖に至らずという結果になりました。

 交尾の後、アオイは産室にこもる時間が長くなるなど行動に変化が見られるようになりましたが、予定日が近くなってもお腹が大きくなる様子もなく、念のためレントゲン撮影をしましたが赤ちゃんの姿は写りませんでした。

 この時点で妊娠している可能性は極めて低いと判断しました。

 そのまま出産予定日を過ぎましたが、アオイは産室からなかなか出てきませんでした。むしろ産室にこもる時間がどんどん長くなり、そのうち与えた餌を産室の床材(木のチップ材)に埋めて隠すようになりました。

 妊娠期間を考えると出産の可能性は考えられなかったのですが、行動だけ見ると出産前の兆候に似ているため、念のため継続して経過観察することにしました。

 結局その状態は5月下旬まで続きましたが、徐々に外に出る時間が増え、6月に入ると餌も隠すことなくすぐに食べるようになりました。

 今ではすっかり普段の状態に戻り元気に過ごしています。

 今回のこの行動は偽妊娠というもので、実際には妊娠していないけどホルモンの変化によって妊娠時のような身体の変化や行動が現われる生理的な現象です。

 じつはアオイは昨年も同じ時期に同様の行動をしています。今回はしっかり交尾をしていたので期待をしていたのですが残念です。

今後アオイの出産は年齢的に厳しいですが、このままヌプリと仲良く暮らしてほしいと思います。

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最近夏毛に生え変わりました

(おらんうーたん舎・オオカミ担当:佐橋 智弘)

ヒツジの毛刈りを行いました

 6月に入り、暖かく過ごしやすい季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。


 こども牧場では、ヒツジの毛刈りを6月9日に実施しました。例年は5月中に毛刈りを行っているのですが、毛刈り専用のバリカンにトラブルがあり、本来の予定から大きく遅れてしまった次第です。皆さんも、一大イベントの前には道具の下準備とメンテナンスを忘れないようにしましょう。


 さて、ヒツジは暑さに弱い生き物です。ほかの動物と異なり、夏と冬で毛が生えかわらないうえ、ヒトのように汗をかくこともできません。そのため、暑い季節が来る前に毛刈りをすることで、夏を乗り切ることができるのです。


 現在、こども牧場にはヒツジが2頭しかいないため、今年の毛刈りは1日で終わりました。羊毛は、皮膚を保湿したり、雨に降られてびしょ濡れにならないように油を多く含んでいるため、バリカンの刃がなかなか入っていかず大変でしたが、なんとかきれいに仕上がりました。

 こども牧場では、刈り取った羊毛をヒツジの放飼場のそばで展示しています。すっきり涼しいいでたちになったヒツジと合わせて是非ご覧ください。

毛刈り前
毛刈り前 もこもこ
毛刈り後
毛刈り後 すっきり!

こども牧場担当 堀川草太

 きたきつね

 5月2日にキタキツネのオス(推定で生後約3週間)を保護収容しました。

4月下旬、道端に1頭だけでダンボールに入ってすてられていた生後数日のまだ目も開いていない「仔犬」を拾って育てているという方がその「仔犬」を連れて動物園の事務所を訪ねてきました。

「犬用ミルクで順調に育っているのですが、もしかしたらキツネかもしれない」


「仔犬」をよく見てみたところ、鼻先がとがり、そこだけはキツネ色(体はもっと濃い茶色)でしっぽの先は白。ほぼ間違いなくキツネのこどもでした。

自然に帰すという選択肢はなく、また、個人で飼える動物ではありません。

動物園での飼育スペース確保の目処をつけ、保護収容することになりました。


現在は離乳し、順調に成長しています。

展示開始時期は未定ですが、日々の様子はSNSでお伝えできればと思っています。


それにしても、なぜキツネの仔がダンボールに入ってすてられていたのでしょうか…

き
(5月5日撮影)
きつ
(5月30日撮影)

                                 サル舎・北海道動物舎担当:佐藤和加子

閉園中の園内でも・・・

 皆さんこんにちは。はじめにこれだけは言わせてください。とうとう開園しました。皆さんに動物たちと会ってもらえる日々が待ちどうしかったです!


 さて、今年の春の閉園から臨時閉園にかけていつもの動物園の日常と最も違うところは園内の人の数です。コロナ禍で人がいなくなった街などに動物たちが出てきたというニュースを見聞きした方も多いと思いますが、やはり人の数が減った動物園内でもそうではないだろうか?という変化が見られました。


 変化その(1)、カラスの数が増え行動が大胆になりました。嬉しくはないですがこれが1番目立ちました。


 変化その(2)、野生のエゾリスが園内でも走っているのを見るようになりました。園外の森には生息しているので、人がいないのをこれ幸いと餌を探しにきたのでしょう。

園内にでたエゾリス

園内に入ってくるようになったエゾリス


 変化その(3)、園内には野生のエゾユキウサギが生息しているのですが、あまり人のこと気にせず姿を見せるようになっていました。

出没したユキエウサギ

昼間から出没するエゾユキウサギ


 これらの変化も人の数が元に戻ってくると以前の状態に戻ってしまうでしょう。でも、人がいなくなるということが他の生き物にとってどういうことか実感できる変化であり、人と周りの生き物の力関係を目に見えて捉えられる出来事でした。

 それに対して動物園の動物たちはどうかというと、あまり変化は無いという印象です。彼らは北海道の春をいつもどおり楽しんでいるなあという感想です。


 今後もコロナ禍で制限のある生活がしばらく続くでしょうが、、対策はしてありますのでせっかくの良い季節、動物園の動物たちに会いにきてください。


副園長・トナカイ担当:池谷優子