旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2018年8月のしいくのぶろぐの記事

カバのペアはどうなった?

 カバの百吉と旭子の繁殖目的で4月下旬から同居を始めて4か月がたちました。前回のブログから報告が遅れましたが、なんと5月と6月の旭子の発情期に百吉との水中交尾行動が見られました。15分から30分間にも及ぶカバのマウントする姿を、私たち飼育員たちも間近でみられたことは大変貴重な出来事でした。

カバの水中交尾行動

水中交尾行動の2頭


 しかし、発情期終わるといつものように主導権は旭子に戻ります。互いに距離感を保ちつつ大きな口を開けコミュニケーションをとったり、2頭寄り添って気持ちよさそうに寝たり、時にはテンションが高まるようで活発な泳ぎも見られます。先日、屋外のプールで旭子の左下の歯が百吉と互いの口を開けていた弾みでしょうか歯が欠けてキリンを見ていたお客さまにけがはなかったのですが当たったようです。


  さらに7月、8月と2か月以上旭子の発情期が途切れてしまいました。当然交尾行動が無く様子を見守るしかないのですが、たまに百吉が旭子に近づいていくこともありますが、これはひょっとして妊娠・・・と期待がふくらみます。とはいえ繁殖(ペアリング)に向けてスタートしたばかりです。皆さんもこの2頭の命の誕生を期待して仲の良い様子をぜひ見に足を運んでくださればと思います。なお、同居の展示がない日もありますご理解ください。

お昼寝

仲良くお昼寝

カバ・タンチョウ担当:高井正彦

ブタその後…

 4月に来園したブタ2頭ですが、来園時は体重約30kgぐらいだったのが、現在は約100kgになりました。

4月ブタ

4月来園時

ブタ8月 

8月のブタ2頭

 来園してから4ヶ月を振り返ると、試行錯誤しながらの飼育だったなあと思います。柵や扉を破壊されたり、穴を掘りすぎて芝がなくなってしまったり、木の根っこを…。色々ありましたが、ブタについて本当に勉強になった4ヶ月です。

 これからは、もっとみなさんにブタのすばらしさを伝えられるようがんばりますので、ぜひ今後のブタの成長も楽しみに足を運んでもらえればと思います。

こども牧場・教育活動担当:佐賀真一

【キングペンギンが生まれました】

 7月30日にキングペンギンのヒナが孵化しました。

 孵化した日の体重は250グラムで、大きな声で鳴く元気なヒナです。親もさっそく給餌を始めみるみる大きくなっています。

 キングペンギンのヒナは孵化直後は羽が生えていません。ですので、親のお腹の下(というか足の上というか)の場所で育てられます。つまりお客さんからはほとんど見えません。外の世界に出るようになるのはまだ先ですので、ヒナが見えたあなたはかなりラッキーです。


ラッキーでない方にもヒナをご覧いただけるよう、キングペンギンのヒナ22日齢の体重測定の動画をアップしました!コチラ↓)

www.youtube.com/watch(新しいウインドウが開きます)

1

親から給餌されるヒナ

(獣医師・ぺんぎん館担当:佐藤 伸高)

2018 夏→秋~ヒツジ~

 夜の動物園が終わり、お盆も過ぎ気温が低くなってきました。
 今年は例年より早く、5月上旬に毛刈りをしたヒツジたち。

 真夏は少し毛が伸びてきていたので、来園者の方からは「暑そうだね」「また刈ってあげたら?」と言われることが多くありましたが、最近は快適そうに過ごしています。
 もうすぐ秋がやってきます。

 ヒツジたちは冬も外で過ごすので、秋の間にたくさん栄養をとり、冬を迎える準備をしていきます。
 動物たちも食欲の秋ですね!

無我夢中

無我夢中

こども牧場担当:南翔悟

自然観察会「虫ってすごいな!あなたは虫に勝てるかな?」を実施しました!

 自然観察会「虫ってすごいな!あなたは虫に勝てるかな?」を実施しました!

 夏だからこその虫取り!と思っていたのですが、当日は気温17度の雨模様・・・。

 虫の声も聞こえない状態でしたが、昆虫採集を始めると隠れていた虫たちがたくさんいました。

 今回のタイトル通り、バッタとジャンプ対決を行い、バッタが体長の30倍ジャンプしたことから、人間の身長の30倍を何歩で跳べるか?とみんなで実験しました。

 写真1


 また、アリの巣の観察からアリの好物は何か?とバナナ、砂糖、煮干しで実験したところ・・・大変残念なことに時間切れとなり、結果はこのブログに持ち越しになりました。

そして、1時間後の結果は・・・・

写真2

 3つの中では砂糖がアリの好物でした!

 私たちの周りにはたくさんの自然があります。自然観察会では身近な自然を探す自然観察会を定期的に実施していますので、ぜひご参加ください。

さる山担当:鈴木悠太

【百獣の王子さま】


「しいくにゅーす」でお知らせした通り、群馬県の桐生が岡動物園からライオンのオリト(♂)がやってきました!

1

<部屋暗いしオリトが動くので、なかなかピントが合いません。>

 1才1カ月齢で、体重は70kgほど。まだまだコドモです。
 幼獣のみに見られる「まだら模様」がうっすら残っており、表情も幼い感じです。
「百獣の王」ならぬ「百獣の王子さま」といったところでしょうか。


「オリト」って変わった名前ですよね。
 一般公募で名付けられたそうです。桐生市は古くから織物が盛んで、織都(しょくと・おりと)とも呼ばれるようです。地元にちなんだ名前だったのですね!

2

<時々ガウッとかかってくる。チビでもライオンだね。>

 長年、多くの来園者に愛されたライラ・レイラのライオン夫妻が死んだあと、園内では
「ねえ次ライオン見に行こう!」「・・・あれ?ライオンいないの?」
そんな会話が毎日のように聞こえてきます。やはり一般の方にとって、動物園=ライオン=百獣の王!というイメージが強いようですね。
 オリトには、もうじゅう館の新たな顔として歴史を紡いでいってほしいと思います。
 ちなみにオリトのお母さんの名前は「ライラ」だそうです。ちょっと混乱しますけど(笑)これも何かの縁かもしれませんね。

3

<これが一番まともに写った写真。>

 オリトを早くお見せしたいのはやまやまですが、オリトにとっては
「1才になったばかりで急に家族と引き離され、見慣れない場所に来てしまった」という状態。
 今後はじっくり旭山動物園の環境に慣れさせたいと思います。
 その代わり、オリト搬入時の様子をアップしましたのでご覧ください。コチラ↓

www.youtube.com/watch(新しいウインドウが開きます)

 オリトのお披露目まで、もう少しお待ちください!

(もうじゅう館担当:大西 敏文)

【ボルネオへの恩返し企画展「パーム油ってなんだ??」開催中!】

 8月1日よりあざらし館裏のやすらぎの森にて「パーム油って何だ??」と題し、オランウータンの生息地でもあるインドネシアとマレーシアが主な生産国となっている「パーム油」についてのパネル展を開催しています。

 パーム油は私たちにとって欠かすことの出来ない植物油になっていますが、一方で、パーム油を採るためのアブラヤシのプランテーションが拡大することで、野生動物の生息地である森林面積が減少し、農園に侵入したり農作物を食べたりしてしまう野生動物とヒトとの軋轢も生じています。

 このパネル展を通してボルネオやパーム油のことを身近に感じてもらえればと思います。

※また、オランウータン舎横にあるボルネオ自動販売機の横にもサテライト展示としてパーム油に関する写真を掲示していますのでご覧いただければと思います。

1

オランウータン舎横の様子

2

やすらぎの森の様子

(ほっきょくぐま館・猛禽担当:大内 章広)

【来年小学5・6年生になるみなさんへ!】

 今年もサマースクール、無事終了しました!
1

<写真は過去のものです。>

 もう40年ほど毎年開催しているイベントですが、意外と知らない方もおられるようです。
 小学5・6年生を対象に、8月1日~3日まで3日間おこなわれる体験学習です。

 2日間は飼育体験をして、3日目に手書き看板を作ってもらいます。
 看板は園内に掲示しますし、作った子にはコピーをさしあげますので、そのまま学校の夏休み自由研究として提出することもできます。
 毎年、自由研究のネタに頭を悩ませている親御さん!要チェックです!


 飼育係にとっては「一年で最もハードな3日間」といえますが、それでも自分の担当動物の手書き看板を作ってもらえるとうれしいもんです。
(飼育係みんな「自分の動物を書いてもらえるかな?」と内心気にしてるみたい)

2

<今年の参加者が書いてくれた看板です!>

3
<男子の豪快な絵、女子の繊細な絵。個性が表れます。>

 ぼくが飼育係一年生の時、ととりの村担当だったんですけども、まだ教え方も下手だったせいか、ととりの看板を作ってくれた子は一人もいませんでした。(なんてこったい!!)
 これがかなりショックでしたが、落ち込むというより反骨心を燃やして、2年目からは並々ならぬ気合でサマースクールに臨んでいます!
「子ども受けしやすい動物・しにくい動物」というのは、正直あります。でも「ありふれてると思われている動物こそ、じつはすごいんだ!」と伝えるのがあさひやま流なら、「絶対カモの看板を書きたい気持ちにさせてやろう!」と挑むのが正しい姿勢なんじゃないかな、と。
 ととり担当だった頃は、気合入ってたな~。今はもうじゅう館担当だから、少し楽してるかな。(良い事か悪い事かわかりませんが)

 今年くやしい思いをした飼育係がもしいたら、来園は気合を入れ直してがんばってほしいです!


 飼育係13年目になった今年もやっぱりヘトヘトに疲れましたが、サマースクールを楽しむ余裕も少しだけ出てきました。学歴の無い自分をこどもたちが「先生、先生」と呼んでくれるのは、ちょっといい気分です(笑)。

4

<写真4:なに「飼育係さんの顔も描く」って?おお!ヒタイを狭く描いてくれたのがうれしいね!(なんの話や)>


 ウン十年前にサマースクールの生徒だった自分が今、飼育係になってサマースクールに毎年勝負を賭けてるなんて不思議な気持ちです。
 さあ来年はどんなネタを仕込もうかなっ!?

 来年小学5・6年生になるお子さんを持つご両親、あるいは身近にお子さんがおられる方は、ぜひサマースクールのことを教えてあげてください!
 5・6年生のみんな!来年も待ってるぞ!


 さてこの後のイベントは「夜の動物園」ということになりますが・・・
 今年のもうじゅう館には、もうひとつのビッグイベントが飛び込んできたのでした!
 その内容は・・・
 まだ秘密です。

(もうじゅう館担当:大西 敏文)

【知ってる動物・知らない動物】

 みなさんこんにちは!
 毎回いきなりですが、みなさんはどれくらい動物を知っていますか?
 例えばペンギンなら「あのペンギンはどこにすんでいる?」「猿の名前と顔は10種類言える!」
 こんな感じで大丈夫です。

 そこでみなさんは世界にどれくらいの動物がいると思いますか?










 なんと100万種といわれています。
 想像もつかないですが、それだけ多くの動物が地球にいるということです。
 その中で、ライオン・ゾウという名前を聞くと頭に浮かぶと思いますが、
「ハシビロコウ」「キンカジュー」と聞くと、なかなか出てこないですよね。

 こんな時動物図鑑を見てみてください。
 知らない動物や聞いたことのない名前がたくさんのっています。
 動物があまり好きではない方も意外とおもしろいと思いますので、
ぜひ名前や見た目からでも興味をもっていただけたらと思います。

 最後に2枚、魚の写真を載せておくので、気になる方は調べてみてはいかがでしょうか?

1


2


(ぺんぎん館担当:畑野 和輝)

【またまた】

 1

<カルガモの親子>


2

<キンクロハジロのヒナ>

 写真はキンクロハジロのヒナ。巣箱の中で孵化したものの、母鳥がいつまでたっても戻って来ず、ヒナだけが巣箱に取り残されていたため、回収して人工育すうしています。

 毎日ものすごい量の餌を食べ、すくすくと成長しています。外放飼場でもキンクロハジロのヒナが孵化しているので、是非、探してみてくださいね。

(ととりの村・教育担当:鎌上 塁)

連携イベントを行いました!

1

7月26日~7月28日に旭山動物園と富良野自然塾と大雪青少年交流の家で連携イベント「46億年 地球の命 ~ぼくらはみんなでいきている~」を行いました!

富良野自然塾では、五感を使った体験や地球の歴史などの環境教育プログラム、植樹体験、大雪青少年交流の家では望岳台のトレッキングや川での自然体験、ナイトハイク、旭山動物園では動物観察とオリジナルテキストなど盛りだくさんの内容で行いました。

動物園では動物のことを知ることができますが、動物たちが生きていくためにはさまざまな環境が必要です。連係イベントだからこそさまざまな環境(森や山や川)で、さまざまな視点を感じてもらえたのではないかと思います。

まだまだ夏休みです!たくさん遊んで、たくさん勉強して、多くのことを体で感じましょう!

ニホンザル担当

鈴木 悠太

「自然観察会・環境学習バスツアーを行います」

今週末、8月5日に『自然観察会・環境学習バスツアー(ウチダザリガニ防除体験)』を行います。

旭山動物園の自然観察会では初めてのテーマ、ウチダザリガニはこんなザリガニです。

 1

アライグマやアメリカミンクと同じ特定外来種で、旭川市内の川にも生息しています。

食用で北海道に持ち込まれた美味しいザリガニですが、もともと北海道にいるニホンザリガニや川の生き物たちなど、生態系に大きな影響を与えています。

2

こんな感じで川に入ってザリガニを捕まえます。

どうです?楽しそうでしょう??

今回は旭川市環境部とのコラボイベントで、対象は小学校3-6年生とその保護者となっています。

直前のご案内になってしまいましたが、まだ定員に余裕があるとのことなので、『行ってみたい!』という方は金曜日(8月3日)までに環境部環境総務課(0166-25-5350)までお申し込みください。

詳細はこちら (自然観察・環境学習バスツアーチラシ(PDF形式 693キロバイト))

『行ってみたいけど対象学年じゃない…』という方も、環境部環境総務課へお問い合わせください。

7・8月はほぼ毎週のように防除活動を行っていますので、事前申し込みで参加可能です。

ちなみにこのザリガニ、無断で捕まえて持ち帰ったり他の川に放したりすると特定外来生物法により罰金が科せられますのでご注意ください。