旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2017年2月のしいくのぶろぐの記事

こたつを飛びだそう!

 冬は寒いから外に出るのは・・・それはもったいない!
 2月26日(日)に旭山動物園・自然観察会「雪の中の不思議 大捜索!」を開催します。

 観察会を行う旭山公園(動物園の横にある)は、いろいろな種類の野生動物、樹木が暮らしている自然豊かな場所です。
 冬は、そんな野生動物たちの痕跡が発見できるかもしれません。
 雪の上を歩く時にスノーシュー(かんじき)を使いうことで、夏では行くことの難しいところにも自由に突き進むことができます。
 今しかない体験できないことが盛りだくさんです。

 スノーシューは、無料レンタルできますのでお気軽にお申し込みください。

 さあ、温かいこたつから飛び出して、自然を楽しみましょう!

 ※イベントは終了しました。

   

冬は自由だ

冬は自由だ!

さる山・あざらし館担当:鈴木悠太

飼料担当のおしごと

 今日はわたし、中野が担当している飼料の仕事の話を少し。旭山の飼育スタッフにはそれぞれ担当動物が割りあたっているのですが、動物と直接関わらない「飼料担当」というものもあります。各動物の飼料(特に肉・魚類)の計量と取り分け、飼料の在庫管理、発注・納品管理、業者への飼料代の支払事務などなどです。けっこう机に向かう時間が多いです。
 動物の飼料は各担当者が栄養面や嗜好性を考えて、品目と量を決めています。私の仕事は、指定された通りに飼料を準備したり、飼料が足りなくなったりしないように全体の量を把握し、日々の管理をしていくことといった感じでしょうか。

 動物たちも、人間と同じ様に変なものを食べると調子が悪くなります。与える飼料の質が悪くないか、汚染されていないか、結構神経を使って仕事をしています。
 ちなみに人間が普通に食べているものでも他の動物にとっては猛毒、なんてこともあります。犬にネギを食べさせてはいけない!とかは有名ですね。

 与えている飼料の一例です。

盛り合わせ

「盛り合わせ」

 

 左上から時計まわりにシカ肉、丸鶏、ヒヨコ、ホッケ、ウズラ、馬肉です。他にも様々な種類の飼料があります。
 これらの肉魚類はほとんど冷凍品なので、毎日必要量を冷凍庫から出して翌日分を解凍しています。

冷凍庫内

「冷凍庫内」

 

 冷凍庫の中は在庫の飼料が山済みですが、せいぜい一か月分あるかないかの量です。

 上の写真の、ヒヨコやウズラは少しグロテスクで残酷だと思うかも知れませんが、一緒に写っているホッケや馬肉も昔生きていた動物の体やその一部です。よく考えたらただの肉に切り分けられてしまった馬肉の方が残酷なんじゃ…ともおもいます。
 動物は他の命を食べなければ生きていくことができません。
飼料担当になり、多くの「もと命」に触れることで、自分も毎日命だったものを食べて生きているんだなぁ、とより実感するようになりました。

エゾシカの森・飼料担当:中野奈央也