旭山にゅーす・ぶろぐ

【しいくのぶろぐ】一覧

このページでは「しいくのぶろぐ」の記事のみを掲載しています。

「しいくのぶろぐ」飼育展示スタッフによる日々の出来事や想いなどを綴ったブログです。

2020年2月のしいくのぶろぐの記事

今期の流氷ひろば

 毎年あざらし館では、野生の環境を再現しようと、冬になるとプールを凍らせた”流氷ひろば”ができます。
 ゴマフアザラシは流氷とともに北海道近海までやってきて(一部定住しているものもいるが)流氷の上で出産と子育てを行うため、ゴマフアザラシにとって流氷はなくてはならないものなのです。
 赤ちゃんが白い姿なのは、氷の上で目立ちにくいからなのです。

昨年の様子

昨年の「流氷ひろば」の様子


 ですが、今期はというと…できませんでした。

 何もなくてもプールは勝手に凍ると思っている方も多いのですが…凍りません。
 プールの水は常に循環濾過されていて、水がうごいていている状態です。アザラシ達もプールで泳いでいるので、どんなに冷え込んだ日でも氷が張ることはありません。


 なので、流氷ひろばは人力で作っています。

 まず、寒くなる日が数日続く日を待ちます。濾過をとめて、プールの水温を下げます。
 次に冷えこみが強い日に、重機を使用し、雪を何十杯もプールの浅瀬が埋まる位まで入れます。
 その雪をみんなでならしていきます。
 最後に水を撒き完成です。が、今期は圧倒的な雪不足のため、プールに入れる雪も貯まらず、厳しい寒さの日も長く続くかず…。ということで、断念せざる得ませんでした。

今年の様子

今年の様子


 氷の上で寝転んでいる姿や息つぎのための穴から顔を出している姿など、みなさんにお見せすることができず、残念な気持ちです。

 数日前は旭川も-26度近くまで下がったと思いきや、その数日後にはプラス予報です。
 今年の天気は何か変です。これも気候変動という言葉が現実のものとして実感できるできごととなりました。


あざらし館担当:杉村尚美

冬のととりの村

 冬期間ととりの村の鳥たちは水禽舎で過ごします。
 毎日掃除をして、餌を置き、一週間に一度プールの水をきれいにします。
 そんな日々の中いつも思うのですが、鳥たちは本当にきれいな水が好きなんだと感じます。
 プールの水を抜き、水洗いをしてから蛇口を回すと、とたんに鳥たちがそわそわし始め、まだ10センチメートルも水が溜まっていないのに、次々とコクチョウやハクチョウたちがプールの中に入ってきて水浴びをし始めます。たまに、かなりの段差から飛び込んでくる鳥もいるため、足を痛めるのではないかとはらはらしてしまいます。中には、蛇口から直接水を飲んだり、置いておいたホースから出ている水を飲もうとしたり、餌箱の中に水を入れておいたらお風呂のようにつかっているコクチョウの姿も。。。

水がたまる

水が溜まるまで待ちきれない鳥たち


お風呂のように
お風呂のように水につかるコクチョウ

 きれいな水が好きなのはハクチョウやコクチョウだけではありません。
 マガモ・カルガモ・キンクロハジロたちも、プールに新しい水を入れるとプールのふちにある岩の上で飛び込むスタンバイをし始め、一羽飛び込むと次々に飛び込んでバシャバシャと水浴びをし始めます。キンクロハジロたちは、飛び込んだ後に一斉に潜り始めるため、水面に何もいなくなる瞬間も見られました。

プールのふちで
プールのふちでスタンバイするマガモたち


 そんな鳥たちの様子を見ていると、毎日でも水を替えたくなってしまいます。

 水禽舎で過ごす鳥たちのこのような様子も、鳥が好きな人をはじめたくさんの人に見てもらいたいので、時々TwitterやInstagramにもあげてもらっています。

 鳥たちが外の放飼場に出るまであと2ヶ月あまりになりますが、元気で生き生きした姿をみなさんに見てもらえるように、これからも鳥たちの健康管理や環境づくりに力を注いでいきたいと思います。

 そして、鳥たちが安心して冬を過ごしに来られるような環境がずっとあること、コクチョウたちのふるさとでもあるオーストラリアの火災が早く収まることを願っています。

ととりの村担当 原田 佳