チンパンジーの近況

最終更新日 2023年9月3日

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チンパンジーの近況

 お盆時期も終わり北海道らしく涼しくなると思いきや猛暑日を記録するなど暑い日が続きました。9月に入り残暑を感じながらも一歩一歩季節は秋へと近づき緑の葉も色づき始めます。
 さて、旭山のチンパンジーは暑い日々のなか元気です。ピースケ(21才)の群れとキャロ(15才)の群れで夏期開園中は基本、屋内と屋外の1日交代展示しています。
 7月から各群れの雄と雌を分けての飼育とし、経過を観察しています。
 2021年12月26日にキーボ(53才)が亡くなり、雄の個体は青年期を迎えディスプレイ行動も頻繁になり、雌は高齢化が進み、群れ編成をどうすべきか考えてきたところです。
 キーボが健在だった2015年7月から今の11頭が2つの群れで過ごしニナが成長に伴い群れを変わったことがありました。しかし、2つの群れに分けてきた根本はキーボの存在でありました。旭山で約47年間過ごしたキーボ、天国からチンパンジーたちを応援してくれていると思います。現時点では雄と雌を分けていますが、個体間の関係を見ながら今後の方向性を探っていきますので、見守っていただければ幸いです。
 雌の高齢化もありますが近親交配を避けて避妊など行ってきましたが、近親交配を避けていた群れの中で、フルト(43才)が8月14日に赤ちゃんが産まれました。母子共に健康で、授乳も問題なくベテランの母親らしくしっかり赤ちゃんを朝も夜も離さず抱きしめています。生まれてから3才半から5才くらいまで母親のお乳を吸っていますので母子はいつも一緒で深い絆で結ばれます。母親は約5年周期で次の出産ということになります。展示はいまのところ未定です。

フルトと子ども

フルトと子ども

ちんぱんじー館担当:髙井正彦