アフター5は

最終更新日 2018年4月19日

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アフター5は

 閉園中の旭山動物園。日中は共同作業ということで基本筋肉が悲鳴を上げる力仕事が多いのですが、アフター5は静かに顕微鏡を覗く時間です。何を見ているのかというと、動物のウンチを見ているのです。何のため?それは健康診断のためです。ウンチを顕微鏡でみることで、ウンチの状態が正常なのか=腸内環境は正常なのかを見ることができます。また、中に寄生虫や寄生虫の卵がないかを調べます。え!?寄生虫!?と感じた方も多いかと思いますが、動物のお腹の中に寄生虫がいるのは異常では無く、むしろ当たり前のことなのです。動物たちと寄生虫たちは何千年、何万年という長い時間をかけて、お互いに害のない関係を作り上げてきたからです。でも、まれに特定の寄生虫が増えすぎて、動物の体に悪影響を与えることがあります。ですので、旭山動物園では検査をして、特に何も異常が無くても駆虫薬(いわゆる虫下し)を投与します。このように動物たちの健康状態をチェックすることも閉園期間中の大事なお仕事なのです。

 しかし、夕方に顕微鏡を覗いていると、日中の疲れも相まってウトウトと眠りの世界に引きずり込まれそうになります・・・。は、いかんいかん。集中せねば・・・

写真1

これがアフター5の相棒です

 

写真2

のぞくと何が見えるかな?

 

(ぺんぎん館・獣医師:佐藤伸高)