旭山にゅーす・ぶろぐ

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2022年5月のすべての記事

2022年6月の壁紙カレンダーができました

2022年6月カレンダー

6月の壁紙カレンダーの動物はホッキョクグマです。

6月のWEBカレンダーの動物はホッキョクグマです。

ホッキョクグマは北極周辺の陸地や氷上を活動エリアとしているクマ科の大形哺乳類です。泳ぎが得意で、クマ科では唯一の海洋性です。そのため、他のクマよりも体が長く、流線型の体形をしています。

旭山動物園では昨年12月にホッキョクグマの子どもが生まれました。令和4年度夏期開園より一般公開となり、5月中旬からは一人で泳ぐこともできるようになりました。

お越しいただいた際には、ホッキョクグマの子どもの成長の様子をぜひご覧ください。

 WEBカレンダーのダウンロードはこちら。

お使いのパソコンのモニターのサイズ(ピクセル)を選んでクリックしてください。
カレンダー2205_16:9(画像形式(JPG) 1,678キロバイト)
カレンダー2205_16:10(画像形式(JPG) 1,888キロバイト)
壁紙2205_iphone(画像形式(JPG) 578キロバイト)

過去の壁紙カレンダー

過去のカレンダー
2022年5月分(ホッキョクグマ)
2022年4月分(ダチョウ)
2022年3月分(キタキツネ)
2022年2月分(ライオン)
2022年1月分(アムールトラ)
2021年12月分(エゾシカ)
2021年11月分(シンリンオオカミ)
2021年10月分(イワトビペンギン)
2021年9月分(オオコノハズク)
2021年8月分(アビシニアコロブス)
2021年7月分(インドクジャク)
2021年6月分(ワオキツネザル)
2021年5月分(エゾモモンガ)
2021年4月分(フラミンゴ)
2021年3月分(オオワシ)
2021年2月分(キングペンギン)
2021年1月分(エゾユキウサギ)

「動物のことを少しだけ考えて暮らしてみた」

 ブログ読者の皆様、はじめまして。

 今年の4月から旭山動物園に配属され、エゾシカ及び教育を担当している上江と申します。


 私の動物飼育経験としては、昔実家にいたネコやイヌの飼育を少し手伝ったことがあり、最近はSNSでかわいいネコの動画をよく見る、といったくらいで、多くの方々とほとんど同じか、少し乏しい経験からのスタートだったと思います。


 そんな私ですが、この約1ヶ月間で担当のエゾシカについて感じたことをお話します。


 エゾシカは、北海道にたくさん生息していて身近な動物である一方、「車とぶつかった」「農作物を食べられた」などの被害がクローズアップされており、一般的にはあまり良いイメージがない動物かもしれません。私自身もそうでした。


 私が給餌の際に初めてエゾシカと同じ空間に入った時には、そうした先行イメージと実際の体の大きさに驚き、「いつ襲ってくるのだろうか」と、非常に緊張しました。怖いばかりで、ウサギやリスといったかわいい小動物の担当の方が良かったと思いました。


 しかし、ほぼ毎日顔を合わせている今では、エゾシカはかしこくて、かっこよくて、勇ましいけど臆病で、少しのんきな一面もあり、旭山動物園で1番魅力的な動物だと感じています。(まるで親バカですが、距離感に関して油断しないよう肝に銘じております)


 自分が一生懸命掃除しているのに、ゆったりと座って、まるでガムをかんでいるかのように反芻したり、あくびをしてこちらを見ていたときは、少しイラッとして笑ってしまいました。


 これまでエゾシカは、肉や皮などを目的とした乱獲や天敵であるオオカミの駆除などにより、絶滅寸前まで追い込まれたり、現在では数が増えすぎて年間10万頭以上駆除されるなど、ヒトの行いに振り回されてきた動物といえると思います。

 だからといってエゾシカは、ヒトを威嚇したり襲ったりするわけではありません。生きるために必死に食べて、時にはのんきに暮らしたいだけなのです。私たちと同じですよね。


 エゾシカと接していると本当に多くの気づきがあり、家に帰っても動物のことをを少し考える時間ができて、環境や動物に関するニュースなども注目するようになりました。

 これから、私自身もっと多くのことを学び、展示や教育活動を通じて皆様にエゾシカや動物の魅力を伝えていきたいと考えています。


 さて、エゾシカの森では、5月におびひろ動物園からメスのエゾシカを迎え、繁殖を目指しています。また、今年もエゾシカとの共生を形にした野菜農園をつくる予定です。

 皆様もぜひ、私と一緒に楽しみながら動物のことを知ってもらえたら幸いです。

エゾシカ1

岩山でたたずむエゾシカ


エゾシカ2

角が片方落ちたエゾシカ

エゾシカ3

おびひろ動物園から来たエゾシカのメス


エゾシカ・教育担当:上江昌弘

ゲンちゃん日記・令和4年5月「保全・共存のプラットホーム」を目標に、夏期開園がスタートします」

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(引越ししたばかりのとんこ )

この手紙を書いているのは4月中旬。夏期開園準備のため、一年で最も忙しい休園期間中です。今年の夏期開園は、約9年ぶりの大型施設である「えぞひぐま館」のオープン、ホッキョクグマの子のお披露目など、自分たちも今からワクワクしています。

エゾヒグマのメス・とんこの新居への引っ越しも無事に終わり、今は新居の寝室で過ごしていて、少しずつ慣らしている段階です。引っ越しは麻酔で眠らせて行うので、とんこにすると目が覚めたら「ここはどこ?」状態です。新居の寝室の檻や寝室の出入りの仕方などは「もうじゅう館」と同じ材質・形状にしていますが、新築の建物なので生活の気配がない無機質な空間になっています。もうじゅう館では向かいの寝室にトラがいて、にぎやかでした。とんこは、母グマが駆除されて旭山動物園で暮らすことになり、子グマの頃から今までずっと、もうじゅう館で暮らしてきました。もうじゅう館では母親にもなりました。新居に住むのはとんこだけなので、とんこも戸惑っていると思います。
でも徐々にとんこ自身の匂いや飼育員の匂い、人の出入りの気配などを感じて少しずつ落ち着ける場所になっていくはずです。とんこの生活空間として、まずは寝室と室内放飼場に馴染んでもらい、最後に屋外放飼場へ、という流れになります。もうじゅう館では発現する機会のなかった、よりヒグマらしい感性や行動が目覚めてくれると期待しています。今までよりもとんこが尊く見える、輝いて見える姿を想像しながら、えぞひぐま館を建てました。
今年、誕生から55年を迎える旭山動物園。「保全・共存のプラットホーム」を新たな目標に、スタートを切りたいと思います。
コロナ禍による空白の2年間を一気に取り戻します!

                                     令和4年5月20

                                     旭山動物園 園長 坂東 元

シマフクロウの仔、順調に成育しています

 4月14、18日に2018年以来2回目のヒナの誕生がありました。2018年以来となります。

前回の繁殖時とは営巣場所(巣箱)が違うため、どうなることかとワクワクドキドキしながら観察を続けていましたが、無事に産卵、孵化を迎えることができました。

 抱卵中からモニターを設置し、来園者の皆さんに見てもらえるようにしていましたが、最近では何度も通って見てくれていた方もいるようで、「ヒナ大きくなってるねー。」なんて声も聞こえてきます。嬉しい限りです。

 途中メス親に巣内のカメラを翼で叩かれ、ズレて見えなくなってしまいましたが、奇跡的にまたメス親がカメラをいじったことで修復され見えるようになりました。

 野生下では165羽程度しか生息していないシマフクロウ。野生のシマフクロウの子育ての様子はまず見ることができないと思いますが、それが動物園だとずっと観察することができます。動物園で希少種を飼育する意味はまさにこういったことで、少しでも来園者の皆さんに野生動物の生態や現状を知って興味を持ってもらい、その気持ちを彼らの保全に繋げていくことだと思います。道内では今まさに同じように子育てをしている野生のシマフクロウのペアもいると思います。動物園の子育てペアを見ながら野生に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。


シマフクロウ

左からメス親、ヒナ1、ヒナ2(頭だけ)。オスは巣の外で見張っている。

巣内の奥に写っているのは叩かれてズレてしまったカメラ。


フクロウ・えぞひぐま館担当:大内章広

はじめまして!

 夏期開園初日は咲き乱れていた薄紅色も散り、あっという間にみずみずしい緑色が辺りを染める季節となって参りました。

 四月から新人飼育員として働いている高橋と申します。担当はワシ・タカなどの猛禽類、それからカバです。

 小さい頃から動物が好きで、「いつか旭山動物園に関わる仕事がしたい」という思いで、単身十勝からこの旭川に出てきた私にとって、今回このように飼育員として(しかも大好きなカバ担当として)働けることが未だに夢のようで、毎日楽しみながら業務にあたっています。

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寝室での百吉。放飼場の掃除が終わるのを待っています。

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旭子と凪子。あっという間に顔を覚えてくれました。

 とはいえ、前の部署ではもっぱらパソコンに向かって仕事をするのが常でしたから、猛禽たちの餌を配り歩き、カバのうんちを運び、餌を運び、プール掃除をし…。たくさん身体を動かす動物園の仕事に、ひゃ~!!となりながら頑張る毎日です。

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 水中凪子。凪子は私の姿を見つけるといつも近くに寄ってきます。

 ところで、この時期は猛禽たちの産卵シーズンでもあります。

 先輩飼育員に教えてもらいながら、私も採卵した卵を孵卵器(卵をあたためる機械)に入れてお世話しているのですが、表情豊かな成鳥たちと違いぴくりとも動かない卵と向き合う時間は、孵化するかどうか期待や不安でなかなか形容しがたい気持ちになります。

 無事に孵化したらいいなあ……。


 知識も経験もまだまだ先輩方の足下にも及びませんが、新鮮な気持ちを大切に、一歩一歩成長していけたらいいなと思います。

 小さい頃夢見た旭山動物園の飼育員さん。

 次は私が、誰かの夢になるような、誰かに夢を届けることのできる素敵な飼育員になれるよう、精進していきたいです。

 これからどうぞよろしくお願いします!

(猛禽・かば館担当:高橋 ひな)

エゾシカが来園しました

エゾシカ
来園したエゾシカ

 5月12日に、おびひろ動物園から、エゾシカ(メス)1頭が来園しました。
 現在は隔離をしながら徐々に環境に慣れさせています。環境に慣れたら他個体と同居をしていく予定です。
 今後は、来年の出産を見据え、繁殖を目指していきたいと考えています。

ホッキョクグマ親子の展示について

令和4年5月6日に発生した機械トラブルによる水質悪化のため、ホッキョクグマ親子の展示を中止としていましたが、水質の状況が改善しましたので、本日から展示を再開しております。