旭山にゅーす・ぶろぐ

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2022年3月のすべての記事

2022年3月28日 しいくのぶろぐ

サル舎近況

サル舎近況

気温が上がってきてサルたちが外で過ごす時間が長くなってきた今日この頃です。

サル舎で暮らす3種のサルたちは寒さに強くないので、冬期は基本的には「展示していません」なのですが、放飼場にはヒーター付き出窓があるのでコロブスとブラッザは冬の間もほぼ毎日放飼することができました。気温・天気・サルたちの様子を見つつ短時間の放飼でしたが、ずっと出窓にいるわけでもなく、体が温まると動き回ったりと外でも元気に過ごしていました。

(ワオは体温調節が上手ではないので放飼しない日が多く、放飼中もシュートを開放していつでも室内に入れるようにしていました)

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<出窓でくつろぐ兄妹>

7月に生まれたコロブスの「アクイラ」と10月に生まれたブラッザのこども(まだ性別確定できず、名前を決めかねています…)は順調に成長しています。それぞれ1歳年上の姉・兄がいて、きょうだいで楽しそうに遊んでいます。

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<ブラッザのこども>

冬の間に、古くなった丸太を交換したり、台を増やしたり、消防ホースを編んだ遊具を設置したりしてきました。

個人的には遊具がなかなかのヒットで、ワオとコロブスに同じものを設置してみました。最初、ワオの遊具の下のほうにエサかごを付けたら横の台の上からエサかごをひっぱり寄せていたので高い位置に付け替えました。コロブスは主にあんずとアクイラが使って遊んでいます。

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<アクイラ、アクロバティックな遊び方です>

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<そうじゃない…>

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<正しい(?)使い方>

あとは、体重測定を行いました。

こどもたちとワオは以前から量っていましたが、もっと重たい個体も量れるようにいつもと違う体重計を借りてきました。見慣れない体重計でもコロブスたちはあまり警戒せずに乗ってくれて、無事に量ることができました。ブラッザは警戒心が強く、どうにか体重計に触れずに大好きな落花生を取ろうとします。マキャベリはこどもの頃に経験したことがあったそうなので何回か試すうちに乗れるようになったのですが、モモはいまだに乗ってくれません。

今後は定期的な測定を継続しつつ、モモの練習を続けます。

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<ギガース、10.8kgでした>

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<マモル、慣れたものです>

最後におまけの写真を。

父のしっぽに自分のしっぽをからませるマモル。夕方、電気を消しに行くとよく見られる光景です。

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<仲が良い父と息子>

サル舎・北海道産動物担当:佐藤 和加子

2022年4月の壁紙カレンダーができました

2022年4月カレンダー

4月の壁紙カレンダーの動物はダチョウです。

4月のWEBカレンダーの動物はダチョウです。

ダチョウはアフリカの中部と南部の草原に生息しています。とべない鳥の仲間の走鳥類で、現存する鳥類の中で最も大きな体をしています。

卵の大きさは直径10センチ、重さ1.5キロもあり、これも鳥類最大です。

長く力強い脚には2本の大きな指があり、時速60キロもの速さで走ることができます。

オスの求愛のディスプレーは、すわりこんで翼を広げながら首を八の字にひねるという独特な行動をとります。

 WEBカレンダーのダウンロードはこちら。

お使いのパソコンのモニターのサイズ(ピクセル)を選んでクリックしてください。
カレンダー2204_16:9(画像形式(JPG) 1,678キロバイト)
カレンダー2204_16:10(画像形式(JPG) 1,888キロバイト)
壁紙2204_iphone(画像形式(JPG) 578キロバイト)

過去の壁紙カレンダー

過去のカレンダー
2022年3月分(キタキツネ)
2022年2月分(ライオン)
2022年1月分(アムールトラ)
2021年12月分(エゾシカ)
2021年11月分(シンリンオオカミ)
2021年10月分(イワトビペンギン)
2021年9月分(オオコノハズク)
2021年8月分(アビシニアコロブス)
2021年7月分(インドクジャク)
2021年6月分(ワオキツネザル)
2021年5月分(エゾモモンガ)
2021年4月分(フラミンゴ)
2021年3月分(オオワシ)
2021年2月分(キングペンギン)
2021年1月分(エゾユキウサギ)

アムールトラの「新(シン)」が引っ越しをします

新
移動する「新(シン)」

 アムールトラの「新(シン)」が3月31日に、長野県の茶臼山動物園に移動します。

 今回の移動は、茶臼山動物園にいるメスとの将来的な繁殖を目的とした移動となります。

 「新(シン)」は、2020年2月1日に旭山動物園で生まれ、2歳のオスです。

 新しい環境に一日でも早く慣れ、将来の繁殖にも期待したいと思います。

第22回旭山動物園動物読書感想文コンクールについて

旭山動物園では、児童の動物に対する関心を高めることを目的として、読書感想文コンクールを実施しています。

結果発表

たくさんのご応募ありがとうございました。受賞された皆様、おめでとうございます。

応募総数

45点

審査結果

結果一覧はこちらから

第22回旭山動物園読書感想文コンクール受賞者一覧(PDF形式 39キロバイト)

表彰式(中止)

表彰式は新型コロナウイルスの感染拡大を予防するため、中止とさせていただきます。ご理解をいただきますようお願い申し上げます。

主催

旭川市(旭山動物園)

第27回旭山動物園動物ふれあいフォトコンテスト

 旭山動物園では動物に対する理解や関心を深めてもらうと同時に、応募いただいた写真を通じて、動物のさらなる魅力発信につなげるため、フォトコンテストを実施しています。

 3月10日(木曜日)、審査会を行い、受賞作品が決定しました。

結果発表

 たくさんのご応募をいただきありがとうございました。受賞された皆様、おめでとうございます。

応募総数

 62点

審査結果

 結果一覧はこちらから。

第27回動物ふれあいコンテスト審査結果一覧(PDF形式 54キロバイト)

入賞数

 最優秀賞1点、優秀賞5点、入選14点

最優秀賞

R3

「トラ好戦」(細田 伸一さん)

表彰式及び作品展

 表彰式は新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、中止とさせていただきます。また、旭山動物園内やすらぎの森休憩所での作品展については、準備ができ次第、改めてご連絡いたします。

 なお、賞状、記念品についても準備ができ次第、送付いたします。

 ご理解いただきますようお願い申し上げます。

主催

 旭川市旭山動物園

協賛

 旭川信用金庫、株式会社厚友会、北海道コカ・コーラボトリング株式会社、日本航空株式会社旭川支店、富士フイルムイメージングシステムズ株式会社、ワンドリームピクチャーズ有限会社、NPO法人旭山動物園くらぶ

【まゆだま と 植物たち】

 大西です。

 いまや盛り上がっている私の担当動物をご紹介します。

 さっそく生まれた子の写真からご覧いただきましょう!

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 じゃじゃーん!

 ウガンデンシスオオツノカナブンの幼虫です。

 昨年4月に購入した成虫ペアは夏に死亡し、昨年10月に購入したペアもメスが死に、現在生きている成虫はオス1頭だけです。

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エメラルドに輝く成虫オス。美しいです。

 でもご心配なく!4月ペアの幼虫世代が成長し、とうとう繭玉(まゆだま)を作りました。

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カナブンの繭玉です

 カナブンはカブトムシと同様に地中で蛹になりますが、周囲の土をカチカチに固めます。

「繭玉」と呼ばれるそうで、私もはじめてお目にかかりました。想像以上にカチカチで、簡単には壊れなさそうです。

 計6頭が繭玉を作っています。待望の羽化までもう少しです。


 10月ペアの幼虫も大量に生まれています。彼らが成虫になるのは秋~冬でしょうか。

 このように羽化時期が異なるふたつのサイクルの個体群を飼育することで、成虫を展示できる期間を増やそうという試みです。果たしてうまくいくか、乞うご期待!


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 マダガスカルゴキブリ(以下マダゴキ)の水槽には「ゴキゴキルーペ(要は虫メガネ)」を再設置。マダゴキたちの姿をじっくりと観察できます。

 また、マダゴキ水槽にはマダガスカル原産の植物たちを植えてあります。

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 奥にひっそり植えてあるのはパキポディウム・ゲアイー。観葉植物マニアから愛される珍奇植物。鋭いトゲをもつ特異な姿はマダゴキにもキャラ負けしません。

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 鉢植えしてあるのはマダガスカル・ジャスミン。きれいな白い花をつけます。つる植物で、伸びた新芽に次々と花を咲かせる・・・はずなのですが、新芽が出たそばからマダゴキに食べられてしまい、一向に伸びませんでした。

 樹液に弱毒があるはずなのですが、マダゴキたちは気にせず葉を食べます。おそるべき生命力。

 しかしここに来て急に新芽が伸びてきました。

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待望の新芽が。

 このままマダゴキに食べられずに生長すれば、念願の開花をご覧いただけるかもしれません。


 まだまだご紹介したい点はたくさんありますが、今回はこのへんにしておきます。

 見どころいっぱいのアフリカ水槽、みなさんお見逃しなく!

P.S.私のもう一つの担当動物(白くて危険なヤツ)も繁殖がうまくいってるらしいです。そちらが気になる方は公式YouTubeの方をチェックしてみてください。

(アフリカ水槽 ホッキョクグマ担当:大西 敏文)

ゲンちゃん日記・令和4年3月「動物たちの新生活の準備」

オオカミ(今にも遠吠えが聞こえてきそうなオオカミ)

雪あかりの動物園、夜間開園も無事に終わりました。イベント的なことは一切できませんでしたが、静けさの中でオオカミの遠吠えが園内に響き渡り、とても印象的な夜になりました。すっかり定着してきたインスタライブだけは連日行い、好評をいただきました。
 手紙を書いている今は2月中旬。日中の最高気温が高く、雪の少ない日が続いています。雪あかりの動物園で展示する予定だった、風船に水を入れて作る水滴型のランタンが計画どおりに製作できなかったり、水温が思ったように下がらないため、あざらし館の流氷再現も断念せざるを得ませんでした。もしかしたら、この手紙が届く3月中旬には雪解けが進み、地面が見えているのではないかと心配になります。
 さて、動物たちですが、ホッキョクグマの子は生後2か月で体重約8キログラムとなり、順調に成長しています。じっとしていると縫いぐるみと見間違えてしまいそうな容姿ですが、動きに力強さも感じられるようになってきました。キングペンギンのひなは、巨大キウイのような茶色い姿から、羽根の換羽が進み、大人ペンギンに日々成長しています。
 冬から春にかけての寒冷な時期は、動物への負担が少なく、引っ越しに適しています。旭山動物園からはユキヒョウ・レッサーパンダ・ゴマフアザラシ等が、他の動物園に旅立ちました。送り出すときは少し寂しさがあるのですが、いずれも新天地で新たなペアを組むことになります。命をつなぐことに期待を大きく膨らませつつ、新たに迎え入れる動物の準備も進めています。
 この手紙が届く頃には、夏期開園のセレモニーができるのかな?えぞひぐま館のオープンイベントはできるのかな?など、春に向けて具体的な調整を始めなければいけません。新緑の匂いを思いっきり吸い込める春になるといいですね。

                                     令和4年3月16

                                     旭山動物園 園長 坂東 元

「旭山動物園だより」&「どうぶつえんみにだより」の最新号を発行しました!

エゾユキウサギ1

(なんだか、真っ白じゃない! 汚れてる?)

先日、ゆっくりロードのエゾユキウサギを観察していたら、
なんだか色が白くないことに気付きました。

真っ白じゃないんですよ。

汚れてるのかな? とも思ったのですが…

うっすら茶色

(うっすら茶色いのです)

もう(?)夏の毛が下からはえてきてるんです!

エゾユキウサギ、これからどんどん冬の白い毛が抜け、

茶色っぽい夏の毛に換わります。

さて、先日、動物園だより・みにだよりを発行しました。

動物園だよりでは、「動物たちの寒さ対策」特集にしてみました。

もうすぐ寒さ対策が終わる春を迎えますが、どのようにして寒さをしのいでいるのか、

動物別にまとめてみたので、ぜひ、読んでみてくださいね。

みにだよりでは、「みずのなかを『およぐ』」生き物をシルエットクイズで紹介しています。

旭山動物園には、水の中を泳ぐことができる生き物が何種類かいます。

園内では水中の様子も観察できるので、ぜひ、今度来園したときの

動物観察の参考にしてみてくださいね。


投稿者:動物図書館 北川裕美子

旭山動物園だより281号

内容:動物たちの寒さ対策

281

「旭山動物園だより」はこちらからダウンロードできます(新しいウインドウが開きます)

 あさひやまどうぶつえんみにだより114号

内容:みずのなかを「およぐ」

   114

「あさひやどうぶつえんみにだより」はこちらのページからダウンロードできます。(新しいウインドウが開きます)

ジェンツーペンギンが来園しました

 しいくにゅーすでお知らせした通り、ジェンツーペンギンが1羽来園しました。

 来園後すぐは隔離スペースで飼育していましたが、エサを食べるようになり、少し慣れた様子だったので9日から他の個体と合流させました。

 合流した時も他の個体はあまり気にすることなく穏やかな様子でひと安心です。

 このまま少しずつ旭山の環境に慣れてくれると良いと思っています。

新入り

新入りは左の個体です


ぺんぎん館・アフリカタテガミヤマアラシ担当:田中千春

ジェンツーペンギンが来園しました

来園したジェンツー
来園したジェンツーペンギン

 3月4日に、愛知県の豊橋総合動植物公園よりジェンツーペンギンが来園しました。

 来園したのは1歳のメス1羽です。

 数日間は隔離スペースで飼育していましたが、現在は展示スペースにて他の個体と過ごしています。

箱、箱、箱。

 動物の移動たびに悩むことがあります。今回は移動用の輸送箱はどうしようかと。

 輸送箱の条件ですが、まずは動物園にはいろいろな大きさの動物がいるので、それぞれの大きさに合った箱でなければいけません。そして当たり前ですが輸送中に動物が逃げないようにすることが重要です。そして、輸送中にある程度中で自由に向きを変えられたり、横になったりできる広さがいります。ただし、あまり広過ぎるのもよくありません。  

 例えば鳥などはあまり広いと、翼を中で広げることで怪我する可能性もあります。限られた時間での移動ですから、少し窮屈かもしれませんが怪我をさせないための広さということも考えないといけません。猫やイヌを飼っているかたはキャリーケースを想像してもらうと良いかもしれませんね。動物の大きさに対してそんなに大きくないと思います。

 大体の大きさが決まったら次は箱の調達です。大体調達方法は三つ。

 一つ目は特定動物といわれる飼育に登録が必要な動物たちを移動する場合。このときは許可を受けた檻を使う必要があること、動物の大きさが様々なため、動物輸送業者や他の動物園から借りることが多いです。最近だとライオンの移動に使った檻は業者に借りました。

 2つ目は、園にストックされている各種大きさの輸送箱でなんとかなる場合。

 そして3つ目は、園で自作する場合です。自作だと大きさは自由に作れるので良いのですが、輸送中に絶対に壊れないことが必要なので、なかなか気を遣います。他園から輸送用に送られてきた箱に補強をすることもあります。

 動物の移動は箱のことが気になるお仕事でもあるのです。

箱

箱のストックはありますが、なかなか合うものはありません

主幹:池谷優子