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2021年12月のすべての記事
年末のご挨拶
今年も終わります。皆さんにとって今年はどんな年だったでしょうか?旭山動物園は動物のことに関しては充実した年でしたが、運営という点では昨年以上に厳しい年となりました。ただSNSでの発信には工夫を凝らしてきました。来園していただけない状況の中でも、飼育動物たちと皆さんの心を繋ぐ架け橋としての役割を果たせるまでになってきたかなとの手応えを感じる年にできました。環境問題や生物多様性の保全に向けた実際の取り組みという点では不完全燃焼でした。
年の暮れ12月はホッキョクグマの誕生とチンパンジーのキーボの死という出来事がありました。旭山でのホッキョクグマの出産は21年ぶり(出産後育児をせず子は死亡)、このまま順調に成長し繁殖成功となると実に40年ぶりということになります。ちなみに繁殖成功と表現するのは生後半年以上生存してからとしています。今回の子、実は旭山動物園開園当初から飼育していた初代ホッキョクグマのシロウとユキから数えて5世代目の玄孫(やしゃご)になります。命が繋がってきたことに感無量でした。
そしてキーボの死。53歳の波瀾万丈の一生でした。旭山に来園したのが昭和50年で6歳の時でした。当時動物園はチンパンジーを園内に連れ出して芸をさせることが一般的な時代でした。時代の変化と共に芸の時代は終わり、動物本来の行動や営みを見てもらう場に変わってきました。キーボは激動の動物園の変革の中で暮らしてきました。旭山動物園最後の生き証人のような存在でした。キーボの死は旭山動物園の歴史の大きな一区切りのように感じます。キーボは隣室で群れの仲間に看取られながら最後を迎えました。その前日の晩、寝たきりでほぼ反応がなくなっていたのですが、自分が声をかけるとよろよろと起き上がり、じっと見つめてきました。しばらくして「おまえか!」と気づきふらつきながらも手の甲をこちらに向けて腕を伸ばし威厳を示しながら挨拶をしてきました。就職して初めて間近で見たキーボは芸をするかわいらしい動物ではなく計り知れない力を秘めた猛獣でした。キーボをとおして飼育することの意義を常に考えさせられ教えられ学びました。
速さはないけど確実に一歩ずつ踏みしめて歩む牛(丑)、我が道を単独で駆け抜ける虎(寅)。今年が終わり新しい年を迎えたいと思います。
キーボ 死の前日
園長:坂東元
2021年12月26日 | しいくにゅーす
チンパンジーの「キーボ」の訃報
チンパンジーの「キーボ」の訃報
12月26日の朝、チンパンジーの「キーボ(オス)」が死亡しました。53歳でした。
数年前から筋肉も落ち、行動も緩慢になるなど、老化は進行していました。
ここ数日、急速に衰弱が進行したため、寝室での隔離飼育としていました。隣の寝室で群れのメンバーが見守る中、26日朝、死亡していました。
解剖の結果、内臓等に異常は認められず、老衰と診断しました。
「キーボ」は、1968年8月30日多摩動物公園生まれで、1975年2月10日におびひろ動物園から来園しました。ここ数年は、群れの中でもひっそりと暮らしていましたが、他のチンパンジーからは慕われている存在でした。これまでに10頭の子孫を残しました。
2021年12月26日 | しいくにゅーす
ホッキョクグマの産室の様子が見られるようになりました
2021年12月25日 | お知らせ
2022年1月の壁紙カレンダーができました
2022年1月の壁紙カレンダーができました
1月の壁紙カレンダーの動物はアムールトラです。
1月のWEBカレンダーの動物はアムールトラです。
アムールトラはロシア極東部の針葉樹林に生息しています。トラの仲間では、最も体が大きく、最も北に生息しています。熱帯のトラに比べて毛足が長く、寒冷地に適応しています。
主にイノシシやシカなどを捕食します。前脚と肩の筋肉が発達し、後ろ脚は前脚より長く、跳躍に適しているなど、大型哺乳類を捕食するための体形を備えています。
WEBカレンダーのダウンロードはこちら。
お使いのパソコンのモニターのサイズ(ピクセル)を選んでクリックしてください。
カレンダー2201_16:9(画像形式(JPG) 1,678キロバイト)
カレンダー2201_16:10(画像形式(JPG) 1,888キロバイト)
壁紙2201_iphone(画像形式(JPG) 578キロバイト)
過去の壁紙カレンダー
2021年12月20日 | しいくのぶろぐ
イヌ小屋リニューアル
イヌ小屋リニューアル
こども牧場で飼育しているイヌ(ラブラドール・レトリーバー)の「だいち(オス)」の小屋を改築しました。
前までは、寝ていると見えにくく、扉がなかったため、雪が降っている日は室内にいました。
今年は、もう少し外で頑張ってもらおうと、動物園にあるもので作り直しました。
暖かいのか、小屋の中でのんびりしていることが多いです。
こども牧場では、私たちの身近にいる動物のイヌを通して、動物の気持ちになって、やさしく接してあげることや動物に興味を持って、知ってもらいたいと考えています。
旭山動物園に来た際は、ぜひこども牧場を見に来てください。
改築した小屋
だいち
こども牧場担当:山藤洋介
2021年12月17日 | しいくのぶろぐ
【祝・ホッキョクグマ出産!】
【祝・ホッキョクグマ出産!】
みなさま、40年間お待たせしました。
旭山動物園で実に40年ぶりに、ホッキョクグマの繁殖に成功しました!
2002年に「ほっきょくぐま館」がオープンしてから、はや19年。悲願の繁殖成功となりました。
あべ弘士さんの壁画がついに現実に
ホクトとピリカのペアリング経緯はYoutubeの公式ページに動画をアップしていますので、どうぞご覧ください。
↓ホッキョクグマ ホクトとピリカのペアリング日記 リンクはこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=e_1dvEZ_jio&t=94s
過去のオレ、ピリカ出産したぞ!(自己との会話)
なお動画の中で大西が「旭山でのホッキョクグマ繁殖は41年ぶり」と言ってますが、40年ぶりの間違いでした。すみません!
ホクトもピリカも、本当によくがんばった!彼らこそ最大の功労者であることに異論はありません。
でも動物たちだけじゃなく・・・ほっきょくぐま館の設計者、歴代のホッキョクグマ担当者、種別調整者、動物移動担当の職員など「園を挙げての努力がついに実った」のだと思います。
「優秀なだれか一人」の成果より、ときにはチームの方がより大きな成果にたどり着くこともある。ホッキョクグマ繁殖成功は、それを証明したのではないでしょうか。
3頭出産した子のうち2頭が死亡してしまったのは本当に残念です。しかし残る1頭は順調に生育しています。
出産時の子の体重は推定500g。体重約200kgの母親ピリカの400分の1です。
人間の体重に換算すると、体重60kgの女性が150gの子を産むことになりますから、未熟児どころじゃありません。
400分の1しかない子を懸命に育てるピリカ
小さな小さな命を大事そうに抱えて世話するピリカ。初産ながら育児に奮闘するピリカを見ていると「元気に育ってくれ!」と応援せずにはいられません。
さて恒例となった「産室のモニター展示」ですが・・・只今、展示用のモニターを発注しております!
配線が50m以上になりそうで大変ですが、モニターが到着次第設置する予定ですのでお楽しみに。
またYoutubeにも動画をアップする予定ですので、そちらもどうぞお楽しみに!
(ほっきょくぐま館・アフリカ水槽担当:大西 敏文)
2021年12月17日 | しいくにゅーす
ホッキョクグマが出産しました
ホッキョクグマが出産しました
12月10日にホッキョクグマの「ピリカ」が3頭出産しました。13日までに2頭が死亡しましたが、1頭が順調に育っています。まだまだ余談を許さない状況ですが、旭山動物園でホッキョクグマの子どもが無事に育つのは40年ぶりとなります。
先日しいくにゅーすでお伝えしましたが、「ピリカ」の様子は、寝室にカメラを設置していることから、モニターでの観察を続けています。授乳も確認することができ、今のところは順調に育っている様子がうかがえます。
今後、寝室の様子をライブ映像で見ることができるようにモニターを設置する予定ですので、それまでの間お待ちください。
2021年12月16日 | 園長(ゲンちゃん)日記
ゲンちゃん日記・令和3年12月「冬期開園を迎えた旭山動物園」
ゲンちゃん日記・令和3年12月「冬期開園を迎えた旭山動物園」
(エゾユキウサギの親子)
先月、冬期開園を無事に迎えることができました。10月に続いて、延期に次ぐ延期となっていた修学旅行生などの来園が多くなっています。この時期は北海道と他の地域との寒暖差が大きいので、道外から来た学生の中には、寒そう!と、こちらが震え上がるような格好をしている子もいます。でも一般客の団体はとても少なく、園内は落ち着いています。もっとも、11月・12月は地元の人はあまり動かない時期ですよね。雪も少なく「寒いだけ」というこの時期は、雨が降るくらいなら雪の方がいいなと思うこともあります。
そういえば、冬期開園から週末も含め、もぐもぐタイムを再開しています。少しずつ旭山動物園らしさを出していきたいと考えています。年が明けたら雪あかりの動物園も実施したいです。まだまだ大きな声で旭山動物園に来てね!とは言えない状況ですが、できることは淡々と、しっかりやっていきたいと思います。
今年を振り返ると、エゾモモンガ舎のオープンなど、北海道の動物の飼育展示エリアが充実しました。新しい施設で、エゾユキウサギの繁殖もありました。巣穴も掘らず、子は生まれたときから茶色い毛に覆われ目も開き、人間の子供の拳くらいの大きさで、あれは縫いぐるみだ、と言ったら誰もが信じるくらいの愛らしさです。ウサギを飼いたい!という声も聞こえてくるのですが、「みんなが飼っているのはカイウサギ=アナウサギ=rabbitで、エゾユキウサギ=ノウサギ=hareなんだよ」と即席でガイドをするなど、来園者と一緒にエゾユキウサギの成長を楽しみながら見守りました。
冬に向かって繁殖をする可能性がある動物、次の春に向けて繁殖の準備をする動物、冬はしんしんと静かですが、大切な季節でもあります。しっかりと準備を怠らず新しい年を迎えたいですね。
令和3年12月16日
旭山動物園 園長 坂東 元
2021年12月8日 | お知らせ
「けん引式車椅子」を寄贈していただきました
「けん引式車椅子」を寄贈していただきました
西門前で駐車場を営業されている「どうぶつえん西門前有料駐車場」様から、「けん引式車椅子(JINMIKI ジンミキ 防災仕様)」を1台寄贈していただきました。
起伏の多い本園において、通常時はもちろんのこと、緊急時には特に活躍することと思います。西門に配置しておりますので、是非、ご利用ください。
「どうぶつえん西門前有料駐車場」様からは、平成21年度から毎年継続して、これまでに3,600本超の雨傘や手洗い用消毒液、園内のトイレに設置しております温水洗浄便座(ウォシュレット)を寄贈していただき皆様にご利用いただいております。
また、平成13年度から冬期開園期間中、来園される皆様が無料で駐車場を利用できるようご協力いただいております。
これらの多大なるご貢献に対し、旭山動物園より深く感謝申し上げます。
どうぶつえん西門前有料駐車場のホームページ
どうぶつえん西門前有料駐車場のホームページはこちらから
URL:https://zoop.jp(新しいウインドウが開きます)
【子どもは風の子】
今年はなかなか雪が積もらない旭川ですが、気温は日に日に低くなってきており、寒さが苦手なカバたちには厳しい季節になってきました。
冬が近づくと、お父さんカバの百吉やお母さんカバの旭子は、外への扉を開けてもなかなか外へ出ようとしなくなります。さらに雪が降ってくると、いよいよ出ていかなくなり扉の前のスペースで寝そべり、籠城状態になってしまいます。
健康のために短時間でも日光に当たらせたい飼育係と、暖かい部屋でぬくぬく過ごしたいカバとのせめぎ合いの毎日です。
さらに百吉は週1回の寝室プール掃除の後はプールにも入らなくなり、次の日まで陸で寝て過ごすようになります。
新しく入れた水はヒーターで加温されているのですが、百吉はもっとぬるくなるのを待ってから入りたいようです。
そんな中、迷いもなく寒い外へと駆け出して雪と戯れ、水換え後のプールにもいつも通り入ってくれるのが、もうすぐ2才になる凪子です。
寒くても元気いっぱいの凪子
ヒトもカバも「子どもは風の子」なのは同じのようで、雪を楽しんでいるように見えます。
雪の中で過ごすカバに会いに、ぜひ動物園にお越し下さい。(籠城していたらごめんなさい)
(かば館・飼料担当:佐橋 智弘)
2021年12月3日 | しいくにゅーす