旭山にゅーす・ぶろぐ

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2018年7月のすべての記事

 マヌルネコの近況

 マヌルネコの「グルーシャ」が埼玉県こども動物自然公園からやってきて10日か経ちました。

 その間のグルーシャの様子についてお伝えします。

 まず、グルーシャを導入して大事なのは旭山の環境、飼育の方法に慣れてもらうことでした。

 特に、埼玉では出入りのない室内1部屋で(飼育係が掃除や餌のために出入りする)、兄弟と飼育されていました。

 ですので、今回は一人暮らしと外との出入りがある飼育方法に慣れてもらう必要があります。

 到着してすぐは、できるだけ静かにして餌を与えるだけにします。

 グルーシャはすぐに餌は食べませんでしたが、次の日の朝にはきれいになくなっているので、夜こっそり食べているようでした。

 まずは、食欲が安定することが大事なので一安心です。

 5日目からは餌の回数を分けて与えます。

 人(飼育担当者)が来ると餌が出てくるということを覚えてもらい、人に対しての警戒心を下げることが目的です。

 だんだんと餌を置く→食べるの時間が短くなり、こちらを見る目つきも穏やかになってきた気がしました。

 8日目には餌を置いたら、すぐに目の前で食べるようになりました。

 また、檻越しに手渡しで餌を与えても食べてもくれました。とりあえず手渡しで食べる必要はないのですが、人⇔餌(いいもの)と結びつくことで人への警戒心がさらにさがり、今後体重測定などのトレーニングを行うときにも役立つので、その後も毎日少しずつ与えています。

 9日目には餌を隣の部屋(グルーシャの寝室は3部屋をつなげた形になっていて、それぞれの部屋の間にワイヤーで操作できる扉があります)に餌を置き、餌を食べるために移動したときに扉を閉めることができました。

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部屋をうろうろするグルーシャ、暗いのでぶれぶれです

 これが出来ると、旭山での部屋を移動する飼育方法にとりあえずは合格ということになり、屋内外の出入りも出来る目処がたちます。

 このような経過をたどり、7月29日、11日目にはじめて屋外との扉を開放することになりました。

 すぐには出ないかもしれませんが、グルーシャの気分で少しずつ外の環境にも慣れていってくれればと思っています。

と、思っていたら

 気がついたらグルーシャが室内のどこにもいません!

 もしやと思って外を見てみると

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屋外の高いところでくつろぐグルーシャ

 あっさりと屋外に出ていました。

 その後、30分ほどで室内に無事もどってきてくれました。

 この調子で旭山に慣れていってくれると思います。

※今後は基本的には屋外と屋内の出入り自由の展示としていきます。

※マヌルネコは暑さに弱いので、完全に屋外に慣れても夏の間はこの状態となりますので、来園されても見ることができるかはグルーシャ次第となります。

(獣医師・小獣舎担当:中村 亮平)

レッサーパンダの出産物語(1)

「しいくにゅーす」でお知らせしたとおり、レッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が7月11日に出産しました。これで4年連続の出産となりますが、今年はその出産に至るまでの経緯をお伝えしたいと思います

 レッサーパンダは通常6月から7月の初夏の時期に出産します。そして交尾はその4ヶ月ほど前の2月から3月くらいに行われるのが一般的です。

 旭山のチャーミンと渝渝ペアは今までも6月下旬から7月上旬に出産しているので交尾は3月上旬あたりと思われるのですが、最初の2回の出産時には交尾を確認することは出来ませんでした。

 確認できなかった理由として、数日にかけて何回も交尾が続き、その前後の行動の変化がわかりやすいペア(雌から雄への追尾行動など)と一日だけ短時間の交尾で終わり、行動の変化もあまりないペアがいるためです。残念ながら旭山のペアは後者の確認しづらいペアでした。

 そこで2017年シーズンは簡易的なカメラを設置して、交尾を初めて確認することができました。

 そして2018年シーズンはより万全な体勢でのぞむこととなりました。

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赤いマルで囲んだところにカメラがあります。


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看板の陰のこんなところにもカメラが…


 合計3台のカメラを設置し、屋外のどこにいても交尾を見逃しません。

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小獣舎のバックヤードでカメラのチェックをしてました。

 そして例年よりちょっと遅い2月中旬から同居を開始して、交尾の時を待ちました。

 すると3月8日と18日の2回、交尾が行われました。

 レッサーパンダの交尾の動画はコチラ → www.youtube.com/watch(新しいウインドウが開きます)

 動画で見ると、意外と長いじっくりとした交尾でした。

 しかし、交尾以外の時間はお互い離れて、いつも通りの行動ですので、もし生で見ることが出来た方がいたら、かなりラッキーだったかもしれません。

 さて、長くなってしまうので、レッサー出産物語は今日はこの辺で

 次回は「診断→いよいよ出産直前!!」予定です。


 ちなみに、今回紹介した監視カメラは北大との共同研究で申請した野生動物保護基金の助成金によって購入しました。

みなさんも動物園内で見たことがあるかもしれないペンギンの募金箱が野生動物保護基金です。

旭山の中のどこにあるのか探してみて下さい。

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ペンギンの募金箱(ちなみにペンギン館にはありませんよ)

(獣医師・小獣舎担当 中村 亮平)

【アムールトラのソーンがバックヤード飼育となります】


 2016年4月8日に生まれたアムールトラの「ソーン(オス)」は、2才3カ月齢を過ぎました。
 もうじゅう館のトラ舎では、午前中に「ソーン」、午後から「ザリアとナージャ」の入れ替え展示をおこなってきましたが、「ソーン」を他園館へ搬出する準備段階として、バックヤードで飼育することになりました。

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<ソーン>

 8月上旬には「ソーン」をバックヤード飼育に切り替える予定です。
 来園者のみなさんに「ソーン」をご覧いただくことができなくなってしまいますが、バックヤードでの様子はHPなどでご報告させていただく予定ですので、ご了承ください。
 なお、搬出先、時期については決まりましたらあらためてお伝えいたします。

「7月の読み聞かせ」ご参加ありがとうございました

7月の「絵本の読み聞かせ」が、14日(土)にありました。23名の方のご参加をいただき、ありがとうございました。
読み聞かせの後は、中村獣医師から動物の縞模様のお話がありました。「トラの縞模様は、縦縞でしょうか。それとも、横縞でしょうか。皆さんは、どちらだと思いますか。」トラを見た時、縞模様は地面に対して垂直に立って見えるので「縦縞」ではないかと考えるのではないでしょうか。「トラの縞模様は、横縞です。」と言われ、私も含め参加していた皆さんは驚かれた様子でした。背骨に対して平行なら「縦」。垂直なら「横」というふうに考えるのだそうです。その後のお話で、「トラのユニフォームを着ている球団がありますが、あの縞模様はどちらでしょうか。」との問いかけがありました。皆さんは、もうおわかりですね!
「なるほど~!」というお話でした。

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                                                中村獣医師から解説を聞く参加者の皆さん

次回の読み聞かせは、8月11日(土)11時からです。「かばくん」「カラス」の2冊の絵本を読みます。飼育担当からのお話は、当日のお楽しみに!
皆さんのお越しをお待ちしています。

(投稿者:動物図書館 稲 村 昌 弘)

【とわとみらいのミライトワ】


 東京オリンピック公式マスコットの名前が「ミライトワ」に決まったそうですね。
 このニュースが報じられた直後に某・スポーツ新聞さんから動物園に電話取材があり、
「マスコットがミライトワに決まりましたが、旭山動物園にはアムールヒョウのとわとみらいがいるそうですね。担当者としてどんなお気持ちですか?」
と質問を受けました。(いろんな取材がありますね~)

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<とわ(左) と みらい(右)。りりしいヒョウ情に成長しました。>

(※誤表記修正しました)

 どんな気持ちと言われましても(笑)ちょっととまどいましたが、動物園もオリンピックも相乗効果で盛り上がったらいいかな?と考え
「うれしいです!」
とお答えさせていただきました。

 とわとみらいの名前は一般公募で命名していただきました。オリンピックのマスコットにも似た名前が付けられたということは、あらためて「命名者さんのセンスが良い」と証明された、ということかもしれませんね!。
 昨年の、とわみらい命名式のようすはコチラ↓

www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/news-blog/breeding-news/d058405.html(新しいウインドウが開きます)


 東京オリンピックでたくさんの外国人の方が来日したら、動物園など日本の文化にも触れていただきたいですね。

 もうすぐ満1才。とわとみらいにとって、2年後の未来とはどうなっていることでしょうか?

(もうじゅう館担当:大西 敏文)

2018年8月の壁紙カレンダーができました

1808カレンダー

 8月のWEBカレンダーの動物はカルガモです。

 8月の動物はカルガモです。カルガモは日本全国で見られるカモの仲間です。マガモとは違い、オス・メスともに同じ模様をしています。旭山動物園のカルガモたちが暮らしている「ととりの村」では、昨年度まで改修工事を行っており、今春、リニューアルオープンいたしました。久しぶりに屋外に出たカモの仲間たちの繁殖が続いており、現在、マガモ、カルガモ、キンクロハジロのヒナを見ることができます。母親の後ろに一生懸命について泳ぐ元気なヒナたちの姿をぜひ、探してみてください。


WEBカレンダーのダウンロードはこちら

お使いのパソコンのモニターのサイズ(ピクセル)を選んでクリックしてください。

カレンダー1808_800x600(画像形式(JPG) 398キロバイト)  
カレンダー1808_1024x768(画像形式(JPG) 599キロバイト)  
カレンダー1808_1280x800(画像形式(JPG) 757キロバイト)
カレンダー1808_1280x1024(画像形式(JPG) 928キロバイト) 
カレンダー1808_1366x768(画像形式(JPG) 779キロバイト)
カレンダー1808_1680x1050(画像形式(JPG) 1,196キロバイト)

過去の壁紙カレンダー

過去のカレンダーはこちらからご覧ください

2018年7月分(エゾシカ)

2018年6月分(シマフクロウ)

2018年5月分(カバ)

2018年4月分(チンパンジー)
2018年3月分(キングペンギン)
2018年2月分(ホッキョクギツネ)
2018年1月分(シンリンオオカミ)
2017年12月分(アムールヒョウ)
2017年11月分(シマフクロウ)
2017年10月分(カピバラ)
2017年9月分(ニホンザル)
2017年8月分(ニホンザル)
2017年7月分(トナカイ)
2017年6月分(オランウータン)
2017年5月分(アザラシ・ダチョウ)
2017年4月分(ホッキョクグマ)
2017年3月分(タンチョウ)
2017年2月分(シロフクロウ)
2017年1月分(ニワトリ(ポーリッシュ))
2016年12月分(エゾタヌキ)
2016年11月分(レッサーパンダ)
2016年10月分(シンリンオオカミ)
2016年9月分(ヨーロッパフラミンゴ)
2016年8月分(シロテテナガザル)
2016年7月分(アムールトラ・ユキヒョウ)
2016年6月分(アビシニアコロブス)
2016年5月分(シマフクロウ)
2016年4月分(レッサーパンダ)

2018年7月25日 しいくのぶろぐ

クママド

クママド

 この時期、マリンエリアのスタッフはちょっと忙しくなります。
 ※マリンエリアとは…ほっきょくぐま館、あざらし館、ぺんぎん館です。
 それは、ほっきょくぐま館の窓拭き、ぺんぎん館プールとあざらし館プールの水を全部抜く掃除があるからです。

 その第一弾は、ほっきょくぐま館の窓拭きでした。みなさんがもぐもぐタイムで見ている大きな窓です。ホッキョクグマがいては、もちろん掃除はできません。なので、ホッキョクグマ収容後、スタッフはドライスーツを着用し脚立に登ったり、プカプカ浮きながら、汚れをゴシゴシと拭いていきます。乾いてしまった魚のウロコは強敵で、なかなかとれません。

 今回は1時間程ですべての窓はピカピカになります。次はぺんぎん館プール?あざらし館プールかな??

クママドぴかぴか

クママドピカピカ

あざらし館担当:杉村尚美

トナカイの「和香」の訃報

トナカイのわか
死亡したトナカイの「和香」

 7月20日にトナカイ舎で飼育していた、トナカイの雌の「和香」(11歳)が死亡しました。

 死因は急性鼓脹症(泡沫性)でした。

 ※「鼓脹症」とは胃内容物の異常発酵により、胃の中にガスがたまり呼吸などを妨げる結果、死亡する病気です。

 経過は、19日までは食欲もあり変わった様子はありませんでしたが、20日の朝に元気食欲の低下と歩行のふらつきが見られました。お腹周りが張っていることから鼓脹症と診断し、消化管を動かす薬を投与しましたが、午後に起立不能となりました。屋内に運び入れ、胃にチューブを入れ、お腹に針を刺してガスを抜く治療をしましたが、治療中に死亡しました。第1胃から第3胃に泡沫状のガスが貯留し、長い繊維質の胃内容物も認めました。

 また、下顎の門歯が摩耗していたことから、歯の不具合から青草の採食量が落ち、胃の中の環境が悪化したことによりガスが発生し鼓脹症となったと考えられます。

 「和香」は今年の5月15日に雌の子「ピコロ」を出産していますが、すでに離乳をしており、健康状態に心配はありません。母親を探して鳴いている様子がありますが、父親たちとの飼育を継続していくうちに解消することと考えています。

マヌルネコの「グルーシャ」が仲間入りしました

マヌルネコ
来園したマヌルネコの「グルーシャ」

 7月19日に埼玉こども動物自然公園よりマヌルネコの「グルーシャ」が来園しました

 「グルーシャ」は埼玉こども動物自然公園生まれの1歳(2017年4月20日生まれ)の雄になります。

 旭山動物園でのマヌルネコの飼育ははじめてです。

 「グルーシャ」は到着してすぐに、移動用のケージから寝室に出て、部屋の中を散策する様子がみられました。夕方には寝室の高い台のところで落ち着いた様子でこちらを観察してるようでした。与えた餌は20日の朝には完食しており、糞や尿も確認できています。

 今後は小獣舎の以前ウンピョウを展示していた部屋で展示する予定ですが、「グルーシャ」の様子(食欲の安定や環境への慣れ)を見ながらの展示開始になります。また、マヌルネコは暑さに弱いため、夏の間は屋外展示場と涼しい室内の寝室を出入り自由とする可能性が高いので、来園されても必ず見ることが出来るわけではないことをご理解ください。

 ※マヌルネコはシベリア南部から中国、イラン、アフガニスタン等の高地に生息する小型ネコ科動物で体重は約2.5kgから5kg程度になります。

 ※日本の動物園では5つの園館で14頭が飼育されており(2017年末データ)、旭山動物園が6園館目になります。

 ※今回の導入は繁殖目的ではなく、同種の国内での飼育園館を増やす分散飼育の目的で行っています。将来的に雌を導入して繁殖させる可能性はありますが、今のところ予定はありません。

【イワトビペンギンの子育て動画をアップしました!】

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 イワトビペンギンの親鳥がヒナに給餌する動画を、Youtubeの旭山動物園公式ページにアップしました。

 担当者・佐藤くんの解説テロップ付きです。英語版もありますのでぜひご覧ください!

動画はコチラ

イワトビペンギンの親鳥からヒナへの給餌 www.youtube.com/watch(新しいウインドウが開きます)

英語版はコチラ

Rockhopper Penguin Feeding for a chick  www.youtube.com/watch(新しいウインドウが開きます)

(動画編集:獣医師・ぺんぎん館担当 佐藤 伸高)

モユク☆カムイ99号が完成しました!!

表紙のマヌルネコ
今回の表紙はマヌルネコ

 「モユク☆カムイ99号」が完成しました!!

 今回の表紙は、今年7月に来園した「マヌルネコ」です!

 モユク☆カムイは、飼育展示スタッフ手作りの情報誌です。日々、変化していく動物たちの様子や動物園のできごとなど、現場のスタッフだからこそ知ることのできる情報が盛りだくさん。

 動物園に遊びに来た際には、ぜひ手にとってみてください!

 モユクカムイ99号へのリンクはこちら

もくじ

1・ぼくは動物大使  ネコじゃないよマヌルネコ

2・特集       新かぴばら館・新フラミンゴ舎徹底解剖!

3・飼育研究レポート シマフクロウの繁殖について

4・夏の思い出    獣医実習生がやってきていました

5・新人紹介     飼育員になり半年経ちました

6・主なできごと   編集後記・飼育動物数

入手方法

 モユク☆カムイは、動物園東門管理事務所、園内サポートセンタ-、動物図書館で入手することが出来ます。また、郵送での取扱いも行っています。詳しくは旭山動物園までお問い合わせください。

 モユクカムイについての詳細はこちら

レッサーパンダが出産しました

レッサーパンダ出産
レッサーパンダの赤ちゃん

 7月11日にレッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が出産しました。

 「渝渝」と「チャーミン」のペアは2015年から4年連続の繁殖成功になります。

 3月に2回交尾が見られ、6月には超音波画像診断(エコー)により2頭の胎児が確認できていました。出産に備えて6月中旬より「渝渝」を展示中止とし、屋内飼育としていました。

 7月11日の朝に餌の竹を産箱に運び入れている様子があり出産が近いと思われ、監視カメラで見守っていました。15時過ぎに1頭に室内の産箱の外で出産してしまいましたが、すぐにくわえて産箱に運びいれ、その後16時に2頭目も確認することが出来ました。

 出産後の「渝渝」は落ち着いた様子で、こどもをなめたり、授乳する様子も確認できています。14日の朝に「渝渝」が餌を食べるために箱の外に出ている間に、産箱の中のこどもを肉眼で確認できました。2頭とも元気な様子でした。

 今後約3ヶ月は室内のみでの子育てとなるので、屋外で展示できるようになるのは11月頃を予定しています。

 それまでの様子は随時HPで報告していく予定です。

モユク☆カムイ98号が完成しました!!

表紙のハヤブサ
今回の表紙はハヤブサ

 「モユク☆カムイ98号」が完成しました!!

 今回の表紙は、今年4月に来園した「ハヤブサ」です!

 モユク☆カムイは、飼育展示スタッフ手作りの情報誌です。日々、変化していく動物たちの様子や動物園のできごとなど、現場のスタッフだからこそ知ることのできる情報が盛りだくさん。

 動物園に遊びに来た際には、ぜひ手にとってみてください!

 モユクカムイ98号へのリンクはこちら

もくじ

1・ぼくは動物大使  最速ハンター ハヤブサ

2・特集       みんなだいすき!うんちのお話!

3・飼育研究レポート カバの百吉と旭子の成長と今後の展望

4・こども牧場からのお手紙 新たなスタート

5・主なできごと   編集後記・飼育動物数

入手方法

 モユク☆カムイは、動物園東門管理事務所、園内サポートセンタ-、動物図書館で入手することが出来ます。また、郵送での取扱いも行っています。詳しくは旭山動物園までお問い合わせください。

 モユクカムイについての詳細はこちら

7月14日(土)11:00から動物図書館で絵本の読み聞かせがあります。

 7月に入って、太陽が出た日はわずかでしたね…。

植物も昆虫も動物にとっても日光は大切なものですが、こんなに太陽が出ない日が続くと、気持ち的にもどんよりしてしまいがちですね。

 そんなどんよりな天気でも、濃い緑の葉と鮮やかな紫の花「ノハナショウブ」は満開です。後ろに見えるシラカバとのコントラストが、とてもキレイだなって思いました!

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 (晴天だった7月8日に撮影)

 「ノハナショウブ」は、さる山の横の坂にありますが、もう一種類、紫の花を咲かせている場所があります。

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 (北海道の初夏を告げるラベンダー)

 この花は「ラベンダー」。こども牧場に、ラベンダーの花壇もあるので、ぜひ見に行ってみてくださいね。

 そんな、さる山にも近く、こども牧場の隣にある、動物図書館から絵本の読み聞かせのお知らせです。

今月の絵本の読み聞かせは7月14日(土)11:00からです。

今回の絵本は、

一頭のゾウがいろんな動物に「しましま」模様を借りに行く「しましまかしてください」と、一頭のキリンがいろんな動物にあこがれる夢を見る「キリンですけど」です。

この2冊の絵本は、生き物の「魅力」や「特徴」を伝えてくれていますよ。

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 (7月の読み聞かせの本、2冊)

 また、絵本の読み聞かせの後には、飼育スタッフによる「絵本に出てきた動物の解説」があります。今回は、いろんな動物が絵本の中に登場します。飼育スタッフならではの、詳しく、興味がわく解説を聞くことができますよ。ぜひ、遊びにきてくださいね!

※動物図書館では、絵本の読み聞かせのスタンプカードを用意しています。絵本の読み聞かせに参加していただくとスタンプを押すことができ、5個で努力賞、夏期・冬期すべて(全10回)参加していただいた方には皆勤賞として、プレゼントをお渡ししています。

投稿者 動物図書館 北川裕美子

アオイのこと

 シンリンオオカミのアオイが旭山に来て約1ヶ月経ちました。

 今回の移動に関して、「なぜ?」「旭山?」と思われた方もいるでしょう。

 アオイは10歳。もう高齢の域に入ります。

アオイ

アオイ同居前

 現在、国内のシンリンオオカミは大きく分けると2つの系統(血統)があります。

 というか2つしかないのです。

 そんな中、アオイは国内の他の個体とは血縁がありません。

 オオカミはペア・群れの絆が強く、一度群れができるとペアの組み替えを行うことは難しい動物です。

 血統だけを見てペア形成を考えるならば、新しい血統を作ることは可能ですが、現実的ではないのです。

 旭山で飼育しているヌプリ(オス)は2016年に群れから分けて以降、搬出先を探していましたが、なかなか声がかかりませんでした。

 (群れから分けたのは年齢的・身体的にも成熟したヌプリと父親とのトラブルを未然に防ぐためです)

 その後、一緒に群れから分けた妹たちがいなくなり、1頭になってしまいました。

 今後どう飼育していくか考える中で、東山動植物園のオオカミ担当の方とお話しする機会があり、アオイが長く1頭で暮らしていること、現時点でペアを組む予定はないことを伺いました。

 群れで長く暮らし、いろいろな経験もあり、性格が穏やかなヌプリなら、アオイと一緒に暮らせるのではないかと考 え、両園で協議し、今回の移動を実現することになりました。

 年齢的にも繁殖のチャンスは1~2回かと考えています。

 繁殖できなかったとしても、それぞれ1頭で暮らすよりも、2頭で暮らせるほうがかれらにとって良いことなのではと思っています。

 (もちろん、相性が悪くなければ、ですが)

 現在は短時間の同居から始め、徐々に時間を長くしています。

 開始時からお互いをしつこく気にすることもなく、むしろ1頭ずつでいるときよりもそれぞれが落ち着いて過ごしているようにも見えます。

 終日同居を目指し、経過観察を続けていきます。

 非公開施設での飼育のため、皆さんにはご覧いただけませんが、時々ブログで状況をお伝えできればと思っています。

同居

くつろぐアオイと横を通り過ぎるヌプリ

オオカミの森・北海道産動物舎担当:佐藤和加子

イワトビペンギンのヒナはいま

 6月7日にふ化したイワトビペンギンですが、すくすくと成長しております。飼育担当としてはホッとしているところです。しかし、ここでひとつ問題があります。

 イワトビペンギンの巣は室内展示場の奥の高い位置にあるのですが、イワトビペンギンのヒナが下に落ちてしまうことがあるのです。もちろんこれはヒナが立派に成長している証拠なのですが、まだまだ成長段階にあるヒナは下にいるキングペンギンなどに攻撃されてしまうことがあります。このため、危険防止のため夜間はイワトビペンギンのヒナと両親を隔離しています。

イワトビヒナ

写真1:すくすくと成長しているヒナ

ぺんぎん館屋内

図1:山から落ちると危険がいっぱい

 また日中も、スタッフが長い時間ぺんぎん館から離れる際には、ヒナを隔離することがあります。すくすくと成長しているヒナの姿を多くの方にご覧頂きたいのですが、危険防止のため館内から見えない時間ができてしまうことご了承ください。

ぺんぎん館担当・獣医師:佐藤伸高

動物園だより249号「クロスワードパズル」の答え発表! 抽選会も行いました!

 動物図書館から発行している「動物園だより」249号で実施した、クロスワードパズルへのたくさんのご応募、ありがとうございました。

今年は、旭川市内、近郊の富良野市、美瑛町のほか、札幌市や東京都、神奈川県など全国各地の方からご応募いただきました。ありがとうございました。

さて、大変遅くなりました! 

「クロスワード」答えを発表させていただきます。

答えは6文字。

  

 shiahukuro

(クロスワードの答えの鳥)

この鳥の名前です。

 

 kotae

 (クロスワードの答えです)

答えは「シマフクロウ」でした。

先日、2羽のヒナが無事巣立ったばかりの鳥の名前が、今回のクロスワードの答えでした。

ほとんどの皆さんが正解していましたよ!

そして、6月末、坂東園長に、厳選なる抽選を行いました。

 

chusen

(抽選を行う坂東園長)

   抽選で選ばれた20名の方には、7月2日に賞品を発送させていただきました。当選者の皆さん、おめでとうございました。

 

syohin

(こども牧場のヒツジの毛を使った シマフクロウのヒナのストラップ)

 当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきますことをご了承ください。

クロスワードに挑戦していただいた皆さん、ありがとうございました!

引き続き「動物園だより」「どうぶつえんみにだより」をよろしくお願いいたします。

(投稿者 動物図書館 北川裕美子)

 連携団体 イベント一覧

9月 たびうさぎファミリー ワクワク!段ボール遊具づくり
屈斜路湖アドベンチャーキャンプ
自然観察会「エゾライチョウ編」
みんな助けて!旭山動物園VS特定外来植物
10月 日本海から太平洋まで歩く!黒松内40kmウォーク
親子自然観察会「十勝石観察会編」
大地と星の観察会
森の幼稚園体験会
十勝三股の自然に触れる集い「植樹体験」
動物園でネイチャーゲーム!
自然観察会「地形地質編」
たびうさぎファミリー 大雪の森の中での遊び
自然の中での原体験活動 自家製の済みを使って調理しよう
11月 秋の自然館まつり
忍者キャンプ!

たびうさぎファミリー ワクワク!段ボール遊具づくり

開 催 日 平成30年9月15~16日(予定)
集合場所 国立大雪青少年交流の家(北海道上川郡美瑛町白金温泉)
定  員 20組程度
料  金 各回によって、参加費が異なります。
申 込 先 大雪青少年交流の家
TEL 0166-94-3121
FAX 0166-94-3223
E-mail taisetsu-suishinshitsu@niye.go.jp
URL https://taisetsu.niye.go.jp/?page_id=263

屈斜路湖アドベンチャーキャンプ

開 催 日 9月15~17日(予定)
集合場所 大雪山自然学校(北海道上川郡東川町西4号北46番地)
対  象 小学校1年生~中学校3年生
料  金 18、000円(非会員は+1、000円)
申 込 先 大雪山自然学校
TEL 0166-82-6500
FAX 0166-82-6500
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://daisetsu.or.jp

自然観察会「エゾライチョウ編」

開 催 日 9月23日
集合場所 ひがし大雪自然館
服  装 野外活動に適した服装
持  物 双眼鏡、5円玉2枚
申 込 先 ひがし大雪自然館
TEL 01564-4-2323
FAX 01564-4-2323
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://www.ht-shizenkan.com

みんな助けて!旭山動物園VS特定外来植物

日  時 平成30年9月29日 13:30~15:00
集合場所 旭山動物園 東門モニュメント前
定  員 小学生以上20名
雨 天 時 雨天決行(大雨の場合中止あり) ※中止の場合こちらから連絡します
持  物 帽子・軍手・長靴・雨天時雨具・飲み物など。
料  金 無料
申 込 先 旭川市旭山動物園
TEL 0166-36-1104
※申込は9月8日9:00~9月28日まで。
※募集は定員になり次第終了します。

日本海から太平洋まで歩く!黒松内40kmウォーク

開 催 日 10月6~8日(予定)
集合場所 大雪山自然学校(北海道上川郡東川町西4号北46番地)
対  象 小学校1年生~中学校3年生
料  金 18、000円+交通費(非会員は+1、000円)
申 込 先 大雪山自然学校
TEL 0166-82-6500
FAX 0166-82-6500
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://daisetsu.or.jp

親子自然観察会「十勝石観察会編」

開催日時 10月7日 10:00~12:00
集合場所 上士幌周辺
定  員 20名
対  象 親子参加
料  金 無料
服  装 野外活動に適した服装
集合解散 上士幌町役場駐車場
予  約 要予約
申 込 先 ひがし大雪自然館
TEL 01564-4-2323
FAX 01564-4-2323
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://www.ht-shizenkan.com

大地と星の観察会

開 催 日 平成30年10月7~8日
集合場所 国立大雪青少年交流の家(北海道上川郡美瑛町白金温泉)
対象と定員 小学生を含む親子14家族45名、学校教員などの指導者5名
料  金 小学生2、050円、中学生以上2、080円+1家族・1指導者1、000円(材料費)
     (シーツ洗濯代200円、食事弁当代:小学生1、550円・中学生以上1、580円、保険代300円)
持 ち 物 参加費、健康保険証のコピー、ヘッドライト、防寒着、登山靴または運動靴、雨具(上下分かれたもの)、リュックサック、水筒(飲み物)、行動食、着替え、入浴・洗面道具、常備薬、その他宿泊に必要なもの
申 込 先 大雪青少年交流の家
TEL 0166-94-3121
FAX 0166-94-3223
E-mail taisetsu-suishinshitsu@niye.go.jp
URL https://taisetsu.niye.go.jp/?page_id=263

森の幼稚園体験会

開 催 日 平成30年10月13日
集合場所 大雪山自然学校前(北海道上川郡東川町西4号北46番地)
持 ち 物 動きやすい服装(長袖、長ズボン)、つば付きの帽子、履き慣れた靴、着替え、リュック
対  象 親子、森のようちえん活動に興味のある方
定  員 こども20名、大人10名
料  金 300円/ひとり(保険代、食材費)
申 込 先 大雪山自然学校
TEL 0166-82-6500
FAX 0166-82-6500
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://daisetsu.or.jp

十勝三股の自然に触れる集い「植樹体験」

開催日時 10月13日 13:00~16:00
開催場所 十勝三股
定  員 20名
対  象 小学校3年生以上
料  金 無料
服  装 野外活動に適した服装
持 ち 物 長靴、軍手、帽子
集合解散 ひがし大雪自然館
予  約 要予約
申 込 先 ひがし大雪自然館
TEL 01564-4-2323
FAX 01564-4-2323
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://www.ht-shizenkan.com

動物園でネイチャーゲーム!

開催日時 平成30年10月14日 13:30~15:30
集合場所 旭山動物園 野外ステージ前
定  員 小学生以上15名
雨 天 時 雨天決行(大雨の場合中止あり)※中止の場合こちらから連絡します
持 ち 物 雨天時は雨具
料  金 無料
申 込 先 旭川市旭山動物園
TEL 0166-36-1104
※申込は9月23日9:00~10月13日まで。
※募集は定員になり次第終了します。

自然観察会「地形地質編」

開催日時 10月14日 9:00~12:00
開催場所 上士幌周辺
定  員 20名
対  象 どなたでも
料  金 無料
服  装 野外活動に適した服装
持 ち 物 ハンマー(ある方)
集合解散 上士幌町役場駐車場
予  約 要予約
申 込 先 ひがし大雪自然館
TEL 01564-4-2323
FAX 01564-4-2323
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://www.ht-shizenkan.com

たびうさぎファミリー 大雪の森の中での遊び

開 催 日 平成30年10月20~21日(予定)
集合場所 国立大雪青少年交流の家(北海道上川郡美瑛町白金温泉)
定  員 20組程度
料  金 各回によって、参加費が異なります。
申 込 先 大雪青少年交流の家
TEL 0166-94-3121
FAX 0166-94-3223
E-mail taisetsu-suishinshitsu@niye.go.jp

自然の中での原体験活動 自家製の炭を使って調理しよう

開 催 日 平成30年10月27日
集合場所 大雪山自然学校前(北海道上川郡東川町西4号北46番地)
持 ち 物 動きやすい服装(長袖、長ズボン)、つば付きの帽子、履き慣れた靴、着替え、リュック、タオル、おにぎり
対  象 小学生、幼児、親子
定  員 こども20名、大人10名
料  金 300円/ひとり(保険代、食材費:当日お支払いください)
申 込 先 大雪山自然学校
TEL 0166-82-6500
FAX 0166-82-6500
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://daisetsu.or.jp

秋の自然館まつり

開催日時 11月3日 10:00~12:00、13:00~15:00
開催場所 ひがし大雪自然館
対  象 どなたでも
料  金 100円
集合解散 ひがし大雪自然館
予  約 要予約
申 込 先 ひがし大雪自然館
TEL 01564-4-2323
FAX 01564-4-2323
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://www.ht-shizenkan.com

忍者キャンプ!

開 催 日 平成30年11月23日(予定)
集合場所 大雪山自然学校前(北海道上川郡東川町西4号北46番地)
対  象 小学校1年生~中学校3年生
料  金 18、000円+交通費(非会員は+1、000円
申 込 先 大雪山自然学校
TEL 0166-82-6500
FAX 0166-82-6500
E-mail desk@daisetsu.or.jp
URL http://daisetsu.or.jp

【どこにすんでいるのかな】

 みなさん「兵庫県」「イタリア」「マダガスカル」それぞれどこにあるかわかりますか?

 さすがに兵庫県はわかると思いますが、海外になると「あのあたりかな」という風になってくると思います。

 そのいろんな国の中でいろんな動物がいますが、動物園に来て「あの動物はあの国にすんでいる」とわかる人は少ないと思います。

 たとえばこのペンギンどこにすんでいるかわかりますか?

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 このペンギンはフンボルトペンギンという名前でフンボルト海流沿岸にすんでいます。

・・・ですが、多くの方は「フンボルトどこなの?」となってしまうのではないかと思います。

 そこで、みなさんの好きな動物でかまいません。

 どこにすんでいるか調べたり、その国がどんなところでどこにあるのか知ってみたりすると、意外とおもしろいかもしれないです。

 是非みなさんの好きな国にはどんな動物がいるのか?あの動物はどこにいるのか?

 興味を持って見てはいかがでしょうか。

(ぺんぎん館担当:畑野 和輝)

「旭山動物園だより」&「あさひやまどうぶつえんみにだより」最新号を発行しました!

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シロテテナガザルファミリーの夏の一コマ

  7月になっちゃいましたね。もう2018年が半分終わってしまいました…。

これから暑い夏がやってくるんですね。

園内の動物たちも、どんどん夏仕様になってきていますし、トナカイやエゾシカは赤ちゃん、北海道産動物舎やととりの村やぺんぎん館ではヒナが生まれているので、子育ての様子を観察することができますよ!

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(イワトビペンギンのヒナもだいぶ大きくなりました)

 さて、先日、新しい「動物園だより」と「どうぶつえんみにだより」を発行しました。

「動物園だより」では、エゾシカやトナカイ、シマフクロウやイワトビペンギンなどの子育てをレポートしています。種類や棲む環境によって、生まれ方、育て方、育ち方はさまざまです!

「どうぶつえんみにだより」は、フクロウのなかまを一挙、紹介しています。比べてみるとなかなか興味深いものがありますよ。

投稿者:動物図書館 北川裕美子

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旭山動物園だより251号 

内容:子育てシーズン到来

 dayori251

「旭山動物園だより」はこちらからダウンロードできます(新しいウインドウが開きます)

あさひやまどうぶつえんみにだより84号

内容:フクロウのなかま

mini84  

「あさひやどうぶつえんみにだより」はこちらのページからダウンロードできます。(新しいウインドウが開きます)

スズメ祭り

 北海道産動物舎で今年もスズメが巣立ちました!

 体の大きさはほぼ大人と同じですが、色が薄く、ほほの黒い点がないのが特徴です。

 まだヒナ同士で一緒にいることが多く、親がエサをくわえてくるとヒナたちは口をあけてねだっています。

 スズメは身近な野鳥ですが、子育ての様子を近くで見られるのは動物園ならでは。

 ぜひぜひ見に来てくださいね!

スズメ1

どれがヒナでしょう?

スズメ2

エサをもらうヒナ(右)

北海道産動物舎・オオカミの森担当:佐藤和加子