旭山にゅーす・ぶろぐ

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2012年7月のすべての記事

さて早くも一年の折り返し点を過ぎました。
北海道産施設の着工、大型草食獣館(仮称)の着工、中央のトイレ、
ボルネオにレスキューセンターの着工と続きます。
今年の夏は節電、最悪計画停電といわれていて
その対応も考えておきながらですが、動物園的には暑い夏になりそうです。

今年に入り例年になく多くの動物が出ていったり入ってきたりしています。
ライオン、シロテテナガザルなどの旅立ち、
ユキヒョウ、レッサーパンダ、シロテテナガザルなどを迎え入れています。
今後も予定が複数あります。
動物園の場合、自分で新たな相手を見つけたり
新たな住みかを捜すことはできませんから、
人間がコーディネートしてあげることになります。
次の代を育める可能性を探り最大限に努力するのが
命を預かる我々の使命でもあります。

新たな場所では新たな出会いが待っていることになります。
先日来たシロテテナガザルのメスは、
両親から離れて始めてのオスとの出会いでした。
環境にもすぐに馴染み、同居を開始しました。
お互いにちゃんと挨拶も交わし、
まだ若いメスもリラックスしているようでした。

そろそろ外の放飼場に出そうかと言っていた朝、
太股に怪我をしオスの姿を目で追い怯えて小さくなっていました。
おそらくエサを食べている時に、本来オスが食べるものに
ふと手を出してしまったことが原因ではないかと思われました。
怪我自体は見た目は大げさに見えますがとても浅いものだったので、
オスにしたらコラダメッ!程度だったのでしょう。
ただメスにとっては大きなショックだったことは想像に難くありません。
お客さんから「怯えきってかわいそう、なんで一緒にしておくの」
と言われたりします。

でもここで分けてしまっては、
自分たちで問題を解決するきっかけを奪ってしまいます。
お互いが性格を分かり合い、
ペアになっていく過程なのだと考えています。
勿論任せっぱなしではなく、エサの与え方に工夫をしたり、
お互いが前向きになれるように
環境を整えてあげることが自分たちの重要な仕事になります。

昔は猛獣類などのペアリングでは、精神安定剤などをあらかじめ投与し、
ごまかしながら同居を開始したりしました。
だんだんと投薬量を減らし同居できるように持っていくのですが、
一緒には居れてもペアにはなれない場合が大半でした。

その動物なりにお互いがコミュニケーションを取り合い、
関係を築いていくことが(人間から見ると荒々しく見えることもありますが)
その動物らしい生き方に繋がっていきます。