ゲンちゃん日記・平成28年9月「気候の変動とポケモンGOによる異変」

最終更新日 2016年9月19日

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ゲンちゃん日記・平成28年9月「気候の変動とポケモンGOによる異変」

夜動2016

(写真)今年の夜の動物園の様子。さる山からの眺め(※さる山は現在改修中)。

夜間開園(夜の動物園)も終わり、足早に秋の足音です。今年の夜間開園期間はたぶん過去にない雨ゼロの一週間でした。強い日差しと暑さにちょっとうんざりでしたね。そのせいなのか、お盆が終わってからの方が日中の来園者数は多くなりました。さらに海外から家族単位で訪れるいわゆる個人客が明らかに増えているように思います。路線バスで来園される海外の方が驚くほど多くなりました。例年とは違う来園傾向が見られた夏でした。


違うと言えば、なんと旭山動物園内でアブラゼミを目撃しました。数年前からなぜか数日間だけミンミンゼミの声を聞くようになったのですがアブラゼミとはビックリでした。本州ではクマゼミの分布域が北上していますが、北海道内でも道南から分布を広げている生きものがいるのかもしれません。ただミンミンゼミもアブラゼミも複数で鳴いているのは聞いていません。 夏休み期間中は本州から自家用車で北海道旅行をする方も多くいて、その途中で旭山動物園に足を運ぶ方もいます。過去にはたまたま北海道に来る途中の東北地方で傷ついた野鳥を保護して、旭山動物園に行くんだからその時に預けようと言うことで持ち込まれて保護をしたアオゲラやフクロウなどがいました。

もしかしたらアブラゼミもミンミンゼミも内地や道南で旅行の途中に子供が捕まえたんだけど、死んじゃうから放しなさいと言うことで、あるいはたまたま車の中や荷台の中に入って運ばれたものが放れたのかもしれません。神楽岡公園などではどうなのでしょう?市内には定着していて飛んできたのかもしれません。もっと調べなければいけない気がしてきました。

旭山は市内とは意外に環境が違うようで、20年以上前に市内で生まれ育ったイヌでフィラリア感染症で死亡したイヌを見たことがありましたが、旭山ではフィラリアに感染してもおかしくない動物たちで死後剖検してフィラリアに感染した症例を見たことがありません。
気候の変動はここ旭川でも旭山でも確実に起こっていることなのかもしれません。 

そうそう、なんと言っても今年の夏の異変はポケモンgoです。この手紙を書いている夜9時を過ぎても東門を上る車の音が絶えません。夜の動物園の期間中、顔がほんのり緑色に照らされている人の多いこと!オオカミが遠吠えをしても全く反応もせずにひたすらスマホの画面を見つめる人の多いこと!ちょっと寂しいやら悔しいやら複雑な思いでした。

開園50周年に向けてさる山のリフォームも始まります。動物たちの毎日は続きます。旭山動物園は前向きに進んでいきます。