今年は10月に入り近年になく気温の低い日が続いています。
思い返すと昔はこんなもんだったようにも思います。
10月下旬の第3日曜日が閉園日だった頃、
雪の閉園日ということもありましたからね。
今年は冬タイヤへの履き替えも早めにしなければいけないのかな、
なんて思っています。
地球規模での気温上昇と同時に、気候の不安定化や、
局所的な寒冷化も言われるようになりましたが、
北海道は特に冬の厳しさは昔以上になるのかもしれません。
昨年から予定していたアムールトラのペアが、
やっと無事にアメリカからやってきました。
どちらもすでに若いけれど、立派な成獣の年齢での来園でした。
新しい環境に慣れる柔軟性という点で、
時間がかかるかなとは思っていましたが、
やはり、特にメスが未だに落ち着きません。
寝室を安心できる場所と認識してもらわないと、
屋外放飼場に出すことができないのですが(寝室に入ってこなくなるため)、
長期戦になりそうです。
ペアリングもまだまだ目処が立ちません。
さて、メキシコからやってきた雌カバの愛称が決まりました。
仮称「カバ子」と呼んでいましたが、やっと「旭子」と呼べます。
アサ子?昔いなかったっけ?そう思った人も多いのではないでしょうか。
実は2頭いました。
漢字か、カタカナか、ひらがなか、厳密には定かではないのですが…。
アジアゾウのアサ子と、エゾヒグマのアサコです。
どちらも旭山動物園が開園した翌年の昭和43年から旭山で暮らし始め、
アサ子は平成9年に、アサコは平成11年に死亡しました。
2頭ともおばあちゃんだったのですが、アサ子はちょうど今頃の季節に
足の裏に小さなケガをしてそれがもとで起立不能となり死亡しました。
半年の闘病生活でした。
アサコは狭い「小獣舎」から現在の「もうじゅう館」に引っ越して、
運動量も増え見違えるほどたくましい体つきになったのですが、
ある日動けなくなりました。
大腿骨の骨折でした。
筋力に骨の強さが伴わなかったことが原因でした。
この2頭から教えられたことは数えきれません。
揺るがない存在としてのアサ子、アサコでした。
再整備の節目として完成したきりん舎かば館の、新たな命として来園したカバ。
このカバは百吉と共に、今の旭山の動物たちの誰よりも長生きをするでしょう。
他の動物たちの何代にもわたる営みを見続ける、
そして旭山動物園を見続ける存在になることでしょう。
旭山の旭子、改めてどうぞよろしくお願いします。
そんな気持ちにさせられました。
旭子の成長と共に旭山動物園も歩んでいきたいと思います。
いい名前をもらってよかったね、「旭子」!