アムールヒョウの「アテネ」の訃報について

最終更新日 2020年12月20日

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アムールヒョウの「アテネ」の訃報について

アテネ
死亡した「アテネ」

 2020年12月20日にアムールヒョウの「アテネ」が死亡しました


 アテネは2004年7月4日に広島市の安佐動物公園で双子の兄弟の「キン」とともに産まれ、オリンピックにちなんで「アテネ」と「キン」と名付けられました。

 2頭は2005年7月21日に祖母にあたる「サクラ」の生まれ故郷である旭山動物園にそろって来園しました。


 来園した当初は1歳ということで2頭一緒にくらしていましたが、性成熟してからはオス同士の同居が困難となり、2頭別々で飼育していました。

(2015年にメスの「ルナ」がロシアから来園し、2頭との相性を見た結果、キンとペアリングを行い2017年にルナは2頭出産しています)


 アテネは2020年2月に歩様の乱れと嘔吐が見られたことから麻酔下で検査を行い、右股関節不全と慢性腎臓病と診断しました。股関節不全は若いときからの慢性的なものと思われ、特に治療は行いませんでした。慢性腎臓病はネコ科動物では高齢で頻繁に見られる病気で、治療により完治するものではないため、投薬によって残った機能を維持することに努めました。

 投薬の効果で、春から夏にかけてアテネの食欲は安定し元気に過ごしており、途中に行った検査でも腎機能の数値の改善が見られました。

 しかし、11月に行った検査では数値の悪化が見られ、その前後から嘔吐も時々再発しました。12月に入ってからは徐々に食欲が減退し、12月11日に麻酔をかけて点滴等行い、少し回復したものの、その後再び食欲はなくなりました。

 最後の1週間は完全に食べなくなっていたものの、自力で歩行はしており、前日の12月19日には短時間屋外にも出ていました。

 12月20日の朝に寝室で亡くなっているところを発見しました。


 解剖の結果、腎不全の影響による消化管粘膜からの出血が認められ、死因は老衰(慢性腎不全)と診断しました。