クマタカのヒナがふ化しています

最終更新日 2020年6月15日

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クマタカのヒナがふ化しています

クマタカヒナ
巣に戻す前日の様子

 5月23日に、北海道産動物舎で飼育展示しているクマタカのペアの子がふ化しています。ここ数年、順調に自然繁殖しているペアだったこともあり、繁殖技術向上のため、人工ふ化した個体を巣内に戻し、親鳥に育すうさせる方法を試みました。

 4月7日、産卵した卵をすぐに採卵して孵卵器で管理、人工ふ化を行いました(採卵後、親鳥には擬卵を抱かせています)。ふ化したヒナは人工育すうし、安定してエサを食べるようになったことを確認したのち、5月28日午後に巣内に戻し、擬卵を回収しました。巣に戻して10分程度で親鳥が抱すうし、その後しばらくして給餌も確認できました。現在もヒナは順調に生育しています。

 人工ふ化した個体を親鳥に育すうさせることで、人に対する刷り込みを最低限に抑えられることから、今回の手法は、生育後のペアの形成や繁殖、動物園で繁殖した個体の野生復帰につながると考えます。今後も、ヒナの生育を見守っていきます。