ライオンの「レイラ」の訃報

最終更新日 2018年4月11日

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ライオンの「レイラ」の訃報

レイラ
死亡したライオンの「レイラ」

 ライオンの「レイラ」(メス、22歳)が4月10日に死亡しました。

 昨年の11月にペア相手のオスの「ライラ」が死亡した後は1頭での飼育となり、もうじゅう館で暮らしていましたが、高齢のため冬期間は外の展示場に出たがらない日も増えていました。

 3月中旬より食欲の低下が見られ、餌を残す量が増えてきたので3月24日に麻酔下で検査を行いました。検査の結果、慢性的な炎症を疑う所見を認めました(白血球の増加)。

 翌日より抗生物質の投薬を始めましたが、食欲は回復せず投薬のみ少量の餌に混ぜて与えることが出来る状態でした。

 その後、投薬の餌も食べなくなり、部屋の移動をいやがるなど活力の低下が目立ってきました。そのまま経過を観察すれば徐々に寝たきりになり衰弱していくことが考えられましたが、体力のあるうちに状態を把握をすることと少しでも体調を回復させることを目的として、4月10日に再度麻酔を行ったところ、麻酔覚醒時に呼吸が停止し、蘇生措置を行いましたが死亡しました。

 解剖の結果、肝臓の変性の他、脾臓の腫大、肺のうっ血・水腫など心機能の低下を疑う所見を認めました。食欲低下の原因は加齢による肝機能の低下であると考えられ、麻酔による循環器(心臓)負担増加が原因の心不全と診断しました。

 

※「レイラ」の死亡により旭山動物園で飼育しているライオンはいなくなりました。今後は他の動物園とも相談しながら新たなライオンの導入を検討していく予定です。