レッサーパンダの訃報

最終更新日 2017年5月10日

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レッサーパンダの訃報

レッサーパンダのノノ
レッサーパンダの「ノノ」

 5月8日に、レッサーパンダの「ノノ(オス、14才)」が心不全のため死亡しました。

ノノは2004年に多摩動物公園からブリーディングローン(繁殖のための動物の貸し借り)で来園しました。当初ペアを組んでいたメスの娘娘(ニャンニャン)との間に1頭、2012年からペアを組んでいた栃(トチ)との間に2頭の子が繁殖成功していました。

2015年以降は高齢のため繁殖活動も終了し、レッサーパンダ舎で栃や最後の子の友友(ヨウヨウ)と暮らしていました。年齢からくる毛並みの悪化や筋力の低下はありましたが元気に生活していました。

2017年4月中旬頃より後肢のふらつきが見られ徐々に症状は悪化しました。4月に2回行った麻酔下での検査の結果、腰椎内の脊髄の圧迫による神経的麻痺と診断しました。4月の開園日には何とか展示に出ましたが、後肢は完全に麻痺し前肢のみではって移動する状態になっていました。

ステロイドの投与による内科的治療に反応が見られず、後肢の麻痺以外は異常がなく、食欲もあることから手術に耐えうる体力があると判断し5月4日に腰椎の外科的手術を行いました。しかし、術後の回復が悪く5月8日の朝に死亡しました。

解剖の結果、手術箇所でもある腰椎に脊髄硬膜外腫瘍を疑う病変を認め後肢の麻痺の原因と診断しました。死因については、心臓の肥大および胸水・腹水の貯留を認め、心不全による死亡と診断しました。