第86回開催内容

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2016年2月24日

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第86回対話集会の様子

第86回は、「手話に関する条例(仮称)」をテーマとして、聴覚障害者の団体、市が実施する手話講習会の協力団体などの皆さんと、テーマに関わる意見交換を行いました。

日時など

日時

平成27年6月20日(土曜日) 午後6時30分から午後8時まで

場所

旭川市障害者福祉センター 2階 会議室1
(旭川市宮前1条3丁目)

出席者

  • 旭川市長 西川将人
  • 一般社団法人旭川ろうあ協会
  • 手話サークル連絡協議会旭川三親会
  • 北海道手話通訳問題研究会道北支部旭川班
  • 手話に関心のある市民等

(団体などの出席者68人)

対話の内容

(出席者の意見と市長のコメントについて、まとめたものを掲載します。)

市長あいさつ

市長あいさつの様子

本日は、土曜日で皆様御多用のところ、まちづくり対話集会に御参加いただきありがとうございます。また、皆様方には、日頃から市政の推進に御協力いただき、この場をお借りしてお礼申し上げます。
本日は、手話に関する条例をテーマにして、皆様からいろいろな御意見を頂きたいと考えています。全日本ろうあ連盟のホームページによりますと、現在、全国の13の市で手話に関する条例が制定され、北海道内の市では、名寄市と石狩市が条例を制定しているということです。中核市では、福島県の郡山市が条例を制定しています。昨年の12月にこのおぴったで障害者団体の皆様とお会いした時に、旭川市でも手話に関する条例の制定を進めていきたいというお話をさせていただきました。本日は旭川ろうあ協会や手話サークル連絡協議会旭川三親会の皆様、北海道手話通訳問題研究会道北支部旭川班の皆様、また、日頃から手話通訳として活動されている方、聾学校のPTAの関係の方などにお集まりいただいています。旭川市では、現在、手話通訳の聴覚障害者等協力員として41人に登録していただいており、そのうち3人は市の障害福祉課で専任の手話通訳者として勤務をしていただいています。また、毎年実施しています手話講習会では、初級・中級・上級コースを合わせて100人以上の方に受講していただいています。しかしながら、まだ市民の皆様に手話が広く知られていないということもありますので、もっと多くの方に手話を理解していただく上でも、条例の制定は大きな意義があると思っています。条例の制定をきっかけにして様々な取組を進めていく中で、例えば手話通訳を目指す人が増えたり、手話を理解できる人が増えることにつながっていけば良いと思います。手話に関する条例の内容は、全日本ろうあ連盟が示している市町村手話言語条例のモデルや既に条例を制定している他都市の事例を研究しながら、事務を進めていく予定です。
本日は、皆様方から手話に対する思いや条例への期待などの御意見を頂きたいと思っています。本日は対話集会という形で皆様にお集まりいただきましたが、今後も担当の福祉保険部で引き続き意見交換や協議をさせていただきたいと思っています。本日は、皆様の日頃からの思いなどたくさんの御意見を頂きたいと思いますのでよろしくお願いします。

意見交換

障害福祉課長

本日の進め方ですが、前半と後半に分けまして、前半は皆様の「手話に対する思い」と「手話条例への期待」について、後半は「手話に関する課題」、「手話の普及のために必要なこと」について意見交換したいと思いますのでよろしくお願いします。

一般社団法人旭川ろうあ協会

私は一般社団法人旭川ろうあ協会の事務局長をしています。ろうあ協会では、手話条例に対して大きな期待を抱いています。旭川市は中核市で人口は約35万人です。その中に聴覚障害のある子供や大人、高齢者まで含めると約2,000人くらいいます。聴覚障害者のコミュニケーション方法は本当に様々です。私たちのように聞こえないろうあ者の場合は、手話で相手の話を理解しコミュニケーションをとっています。旭川市は全国で初めてのろうあ相談員の設置、手話通訳派遣制度、そして道内で初めて市議会での手話通訳を配置した大変素晴らしい実績があります。昭和40年に市職員や民生委員に対する手話講習会を開催、そして、昭和46年には市民を対象に手話の講習を開催しています。さらに、手話通訳を養成する講座を旭川市は独自に行っています。本当に敬意を表したいと思います。また、手話の普及、手話を学ぶ環境づくりにも本当に実績があります。しかし、旭川は聴覚障害のある方たちが安心して暮らせるまちなのでしょうか。私たちの言語は手話であり、手話は命でもあります。ろうあ運動のきっかけは、群馬の伊香保温泉が始まりで、そこに記念碑が作られました。全国ろうあ大会に参加した時に聞いた高齢のろうあの方の話を少しさせていただきます。男性で、生まれた時から聞こえない方です。親戚から厄介者にされ友達もなく、一人で寂しい暮らしをしていました。「あなた聞こえないのでしょう。あっちに行きなさい。」と言われたこともあったそうです。そのような環境で大人になり結婚をして家庭も持ちましたが、正月やお盆などでも親戚と打ち解けることができなかったのです。しかしながら、手話条例が制定されたことをきっかけとして、条例を知った親戚の方と何年か振りにお正月に会った時に、「今まで厄介者にして本当にごめんなさい。」と言われ、やっと聞こえないということの理解が得られたということです。その男性は本当に喜びました。今まで厄介者にされ苦しい思いをしてきたのですが、条例が制定されたことによってやっと理解に変わったのです。この男性は、苦しかった思い、また、条例のおかげで皆が理解してくれた、これから時代が変わっていくという思いを持っていましたが、記念碑を見ずに亡くなってしまいました。この男性の奥さんは、御主人の写真を持って記念碑の除幕式を見たという話を伺いました。聞こえないことを分かってほしい、皆に分かってもらえるまで頑張りたいと思っている方は全国にいますが、道半ばで亡くなる方もたくさんいると思います。私たちのコミュニケーションは手話であり、命に関わることもあります。いつでもどこでも手話で話せる環境を、旭川市は必ず作っていただけるのではないかと思っています。手話条例に対しては本当に期待をしています。旭川で生まれ育ちましたので、旭川で最期を迎えたいと思っています。

市長

いろいろな思いが伝わってきました。条例の制定に向けてしっかり頑張りますのでよろしくお願いします。

旭川市聴覚障害者等協力員

本日、市長と耳の聞こえない方、また、手話の関係者が集まってこのような会を開催するのは、五十嵐市政以来だと思います。当時、五十嵐市長にたくさんの意見を聞いていただいて、先ほど話がありましたが、旭川では全国で初めてろうあ相談員を採用したり、意見をいろいろな形で施策に反映していただきました。私は重度心身障害者施設に勤めていまして手話の通訳もしています。法律や条例を作るときには、歴史的な背景やいろいろな方々の思いなどが積み重なって出来上がると思います。今は手話を言語とする条例が作られるようになって、手話は耳の聞こえない方々の言葉であるという考え方が広がってきていますが、歴史的に見れば手話が言語であることを疑われてきたことがあります。手まねやジェスチャーのようなもので文法のない言語と見られてきました。1960年代くらいから欧米の言語学者が手話を研究し始めて、手話が音声言語と対等の言語であるということが証明されてきています。それから、失語症の研究から脳科学においても手話は言語として処理されているということが分かってきています。このような中で、手話に対する偏見などがだんだんと解消されてきて、特に聾学校の教育に手話を導入していこうという国際的な流れが起こり、今日に続いているという背景があると思います。日本でもろうの子供たちを持つ親の会が手話をろう教育の中から排除してきた歴史があり、ろうの子供たちから言語権が奪われているのではないかということで日弁連に対して人権救済の申立てを行うなどがあり、今日の条例の制定につながっていると思います。このようなことも前提に中核市の旭川市としてふさわしい条例になれば良いと思います。手話は言語でろう者の大切な文化であるということを認識していただいて、市民に対する手話の普及、それから旭川市における手話コミュニケーション環境をどのように確立していくかということが、手話条例にとって大きなテーマだと思います。そして、手話コミュニケーション環境の確立という中には、聴覚障害のある方だけではなく、盲、ろうの方々、特に重複障害のある方々も含まれるのではないかと思います。今までも、ろうあ協会などで手話について様々な施策が行われてきましたが、手話でコミュニケーションしている人たちだけではなくて、例えば要約筆記通訳、中途の難失聴者、難聴者の方々も含めて総合的に考えて手話条例が制定されるべきだと思います。すぐ何かができるということにはならないと思いますので、ろう団体や手話の関係者、ろう教育の方々、行政、学識経験者などを委員として委員会のような組織を作って、将来的な年次計画などについても話し合うことが大切だと思います。手話条例は鳥取から始まり広がってきていますが、いろいろな条例を見ますと、宣言で終わってしまうような不安のある地域もありますので、やはり中核市で歴史のある旭川で実りのあるものにしていくためには、先ほども言いましたが委員会のようなものを作らなければならないと思います。最後になりますが、聴覚障害のある方の施策を進めていくときには、核となる施設も必要だと思いますが、現在、北海道では札幌市に1か所あるだけですので、旭川市でも核となる施設で様々な相談業務などを実施していく必要があると思っています。

市長

条例を運用していく上で規則などを制定し、様々な施策を実施していくことになりますが、その過程に委員会などの場で関係者の皆様と一緒に話し合うことが必要になってくると思います。その仕組み作りをこれから検討していかなければならないと思います。

一般社団法人旭川ろうあ協会

私は現在、道営住宅に住んでおり、日常的な挨拶は問題ないのですが、年に一度の総会では、皆が何を話しているのかが分かりません。話のポイントのメモはもらっているのですが、分からないことが多くだんだんと参加しなくなりました。そのような場にも手話通訳を付けていただきたいと思っています。また、以前JRで友人と旅行に行った際に途中で事故があったのですが、アナウンスも聞こえませんので近くの方に状況を書いて教えてくださいと頼んでも「分かりません。」との返事でした。しばらく待ってJRの職員に状況を確認したのですが、時間が掛かりますので少しお待ちくださいという簡単な説明だけで、どのような状況でいつ戻れるのか分かりませんでした。JRの職員に限らず皆が手話を覚えてほしいと思います。

市長

日常の暮らしの中で感じている率直な御意見をお話ししていただきました。本当に貴重なお話だと思います。

旭川中途難失聴者協会

本日は、手話が主なテーマになっていますが、文字も大事ですので手話と文字を一緒にした条例を作っていただきたいと思います。

障害福祉課長

条例が制定され始めた時は、手話言語条例という名称が多かったようです。最近では要約筆記など幅広いコミュニケ―ションの支援等に配慮した条例になっている傾向があると思います。

一般社団法人旭川ろうあ協会

本日のまちづくり対話集会は、五十嵐市長の時以来の開催ということで大変うれしく思っています。手話は、私たちろうあ者にとって日常生活や職場でのコミュニケーションの方法ですので、市民に対する理解を広げ、不便なくどこでも手話が使えるような環境を作ってほしいと思います。ある方が病院に行った時に、手話通訳もいない中、看護師が何かを問いかけてくるのですが内容が分からず、2時間以上も待ったということがありました。聞こえない方が病気になり夜中に倒れても、電話をすることができません。FAXをしたくても書けない方もいます。命に関わることもありますので、いつでもどこでも手話が使えるような環境が必要で、例えば、交通事故に遭ったとき、そこに手話通訳者がいなければどのように伝えてよいか分かりません。すぐに手話通訳の方が駆け付けてくださると本当に助かると思います。

市長

病院に行ったときや体調が悪いときは不安になることがあります。少しでも皆様のお力になれるような施策を実施することが大事ですし、条例の制定もその一つだと思います。

一般社団法人旭川ろうあ協会

本日は二つ申し上げたいと思います。まず、一つ目は、職場についてです。30年以上民間企業に勤めていますが、一番大変なことは人間関係で、コミュニケーションの方法が一番課題です。例えば、会社でのミーティングのときに、聞こえる人同士は話しながら資料を読んだりということができますが、私は聞こえませんのでどんなことが話されているのかが分かりません。どのようなことを話しているのかと尋ねても、聞こえないからいいですというような対応をされます。また、大切な連絡が伝わってこないこともあり、本当にこれで良いのかと感じています。
もう一つは、災害が発生したときが不安です。旭川は比較的災害が少ない地域ですが、いつ起こるかは誰にも分かりません。過去には大きな水害がありましたが、情報が伝わってきませんでした。

市長

御意見のとおり、災害が発生したときに情報をどのように伝えるかということは非常に大切なことです。

手話サークル連絡協議会旭川三親会

私は授産施設のB型事業所に勤務していますが、指導員にも手話ができる方が本当に少ないです。指導員の方は障害のある方との関わりが多いので、手話を学ぶことが大切だと思います。今の職場にも聴覚障害のある方が2人いますので、指導員の方にはもう少し手話に関わっていただきたいと思います。

市長

手話を使える方をどのように増やしていくか、また、手話を教える方の養成も重要な課題だと思っています。

手話サークル連絡協議会旭川三親会

意見交換の様子

手話サークル連絡協議会の会長をしています。私も手話サークルで20年間勉強していまして、まだまだ手話が下手なのですが、サークルに入ったきっかけは、職場で受付をしていた時にろうあのお客様が来て、意思の疎通ができず、お客様に迷惑を掛けてしまったことでした。手話を知らなければ聴覚障害のある方とコミュニケーションができないという苦労がありますので、通訳とまでいかなくても手話を学ぶ人が増えたら良いと思います。この間、ある会社の役員の方から聴覚障害のあるお客様が来たときの対応について相談を受けました。お客様とのコミュニケーションがなかなか難しくて迷惑を掛けているので、どのようにしたら社員が手話を学ぶことができるだろうかということでした。市でも講習会を実施していますと紹介したところ、時期も限られているので難しいとのことでした。出前講座のようなことができないか、市役所やろうあ協会に相談したらどうでしょうかということをお話ししました。やはり、コミュニケーションの手段として、手話を学ぶ機会を増やすことを手話条例にも入れていただきたいと思います。また、講習会を更に広めて小学校や市役所、市議会などの窓口で手話を使っていただけると良いと思います。手話の条例を制定した市町村の中には、特別授業かは分かりませんが、幼稚園、小学校、中学校で手話講座を実施している所もあるようですので、そのようなことにも配慮した条例にしてほしいと思います。

市長

幼少の頃から手話に接する機会があるかないかによって、手話に対する考え方が随分と違ってくると思います。これまでそのような機会は少なかったのかもしれませんが、条例の制定により手話に接する機会が増えれば、多くの皆様に関心を持ってもらえると思います。

北海道旭川聾学校PTA

私は富良野市在住なのですが、旭川聾学校のPTAとして参加しています。旭川の聾学校には南は砂川市から北は稚内市、富良野市の子供も通学しています。旭川市は道北で一番大きな市ですので、旭川が条例を制定することによって聾学校の教育にも影響が出てくると思いますし、富良野市やもっと小さなまちにも条例化の動きが広まれば、親元を離れて学校に通う子供たちが減っていくと思っています。学校に通っていた方に聞くと、寄宿舎での生活は辛かったと言っていました。普通学校の先生も手話ができるようになれば、親元を離れて寂しい思いをしながら勉強する子供たちが減っていくと思います。旭川が条例を作ることによって北北海道全体が変われば良いと思っていますので、他の市町村の見本になるような条例を作っていただきたいと思います。

市長

本日は遠くから御参加いただきありがとうございます。条例の制定により聾学校に通う子供たちにも良い影響が出るのではないかと思います。また、旭川は道北で一番大きな都市ですので、旭川の取組によって周辺の自治体に良い影響が出るという期待は持てると思います。やはり、それぞれのまちの特色を生かした取組が大切だと思います。

北海道旭川聾学校PTA

旭川聾学校のPTA会長をしています。現在、聾学校が廃校になるのではないかと心配しています。小樽や釧路は生徒数の減少により廃校になってしまいました。子供たちにとって仲間がいることは、とても大切なことだと思います。生まれつき聞こえない子供にとって、手話は自然に獲得できる言語であり、聾学校でも手話はなくてはならないものになっていまして、教育でも手話を活用していこうということで、先生方もとても頑張っています。地域の学校との交流で子供が下水処理施設に社会見学に行った時、聞こえる子供たちと一緒でしたので、職員の方は一生懸命説明してくださるのですが、あまり聞き取れなかったようでほとんど分からずに帰ってきたことがありました。せっかく参加したのですから、何かを得て帰ってきてほしかったと思います。施設の方が手話をできれば良いのですが、急には難しいと思いますので手話通訳の派遣についても条例に規定していただけると、子供の教育にも良い影響があると思います。今、ろうの教員も増えてきていまして、旭川聾学校にも数名いますけれども、教員が引率する際にも情報保障が必要になりますので、学校からの要請により通訳の派遣をお願いしたいと思います。また、市の健診に行った時のことですが、保健師でも聞こえない子供の知識がほとんどなく、相談しようにも分かりませんと言われてしまい寂しい気持ちになります。これからは、聞こえない子供を持つ親御さんに対して情報の提供やアドバイスを頂ければと思います。そのためには、職員の方が知識を持つことが大切ですので、条例を検討する中で考えていただきたいと思います。

市長

せっかく社会見学に参加しても、ただ見るだけではもったいないことだと思います。手話を使える方がもっと増えること、また、何かあったときには通訳の方を派遣できるような体制を整えることが大切だと思います。市の保健師もいろいろな知識を取得して経験を積むことが大事だと思います。

障害福祉課長

ここからは、手話通訳者の派遣や養成などの課題、手話を普及するため必要なことについて、皆様から御意見などを頂きたいと思います。

一般社団法人旭川ろうあ協会

意見交換の様子

手話の普及に関してですが、仕事をしたくても聞こえないという理由で採用されないことがあります。また、会社に入っても、周りの人が手話を覚えるようなことをしない会社もあります。来年度から障害者差別解消法が施行され、その中で合理的配慮が求められます。できれば、手話条例の中にもこの文章も取り入れていただければ、市民の皆様や企業にも理解しやすいのではないかと思います。これも手話の普及の一つになるのではないかと思います。

市長

条文を検討していく上で、法律との関係も研究しながら条例の制定を進めていきたいと思っています。

旭川市聴覚障害者等協力員

先ほど聾学校の生徒の保護者の方からも話がありましたが、ろうの教員も増えてきていますし、手話で教育をしていこうという方向になってきていると思います。子供たちが教育の中で手話を第一言語として身に付けて社会に出たときに、手話を使って生きていけるのか、ということが先ほどから出ている病院などの話につながってきていると思います。やはり、教育もそうですが、社会が一体となって耳の聞こえない人たちのことを考えていかなければなりません。手話通訳の派遣や養成については、市の障害福祉課が中心になって進めていると思いますが、例えば教育委員会や市立病院で聴覚障害についての認識が広がっていないのではないかと、先ほどからの意見を聞いて感じました。
手話の普及と手話コミュニケーションの環境という二つの大きなテーマが手話条例の中にあると思います。そのうちの手話の普及について、先ほど三親会の会長さんから、小学校で手話の授業をできないかという意見がありましたが、今は外国の方が英語教育の助手として小学校や中学校に年4~5回くらい派遣されて授業をしています。それと同じように小さい時に手話に出会うことも大切なことだと思いますので、そのような取組ができれば良いと思います。耳の聞こえない方が直接学校に行って、自分たちの生い立ちなどを伝える、そして、手話を勉強してもらうことが、将来社会生活の中で耳の聞こえない人と接するときの大切な体験になっていくと思います。現在、「あさひかわ」という副読本が小学校の社会科の授業で使われているようですが、そういう物にも手話や聴覚障害について記載して、耳の聞こえない方と一緒に勉強する方法もあると思います。それから本日は、旭川市が作成した「暮らしの中の手話」という本を持参しました。これは昭和56年の国際障害者年の時に、旭川市では推進委員会が作られてそこで作成されたもので、どこに行けば手話が学べるとか、また、耳が聞こえないとはどういうことかなどが書かれています。このような本を作成して、小学校への配布や行政機関に置くことも良いと思います。その他、ホームページで市長が手話で挨拶している動画を載せたり、旭川ろうあ協会の会員が観光地を巡って、手話で紹介をするようなことをしても良いと思います。
次に、手話の環境について考えると、中心になるのは手話通訳の方たちだと思うのですが、市の専任手話通訳者は本来4人なのですが現在は3人しかいません。なぜかと考えますと、非常勤の嘱託職員という雇用形態ですので、身分が保障されていないところが大きいと思います。実は手話通訳士には試験があり、昨年の合格率は11.1パーセントでした。10人に1人しか受からない非常に難しい試験であり専門性が高いのですが、身分がなかなかついてこないのが現状です。どんなに良い条例ができても、身分保障がない中で本当に耳の聞こえない人の支援ができるのか、例えば看護師や医師のような専門職の方々と同じような身分保障があって初めて手話条例などが良い方向に進むのではないかと思います。旭川が全国で初めてろうあ相談員を置いて全国に広がっていったように、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

市長

先ほど御紹介いただいた本を学校で活用することや動画でのPRは、貴重な御意見として聞いていました。専任手話通訳者は非常勤の嘱託職員として勤務していただいていますが、身分的には不安定な部分もあるかもしれませんので、条例を検討していく中で考えていかなければならないと思っています。

北海道手話通訳問題研究会道北支部旭川班

手話条例を制定するに当たって、是非、検討委員会を設置していただきたいと思います。石狩市、鳥取市などの自治体が多くの市民の声を生かすために、ろうの方はもちろんですが、様々な障害のある方などを含めた検討委員会を設置して、激しい議論をしながら手話条例が生まれたということを情報としていただいています。旭川でも検討委員会を設置して、ろうの方を含めて内容を議論していただきたいと思います。それにはまず、委員の交通費くらいは予算化をお願いしたいと思います。市民が検討委員会に入れば、市民が知る一つのきっかけになると思います。

市長

条例の制定を進めていく上で、広く皆様の御意見をお聞きすることは非常に大切なことですので、検討させていただきます。

一般社団法人旭川ろうあ協会

現在、ろうあ協会の独自事業として、デフ・コミュニティサロンふくろうという集まる場を豊岡に作っています。もともと聞こえない方々から30年~40年くらい前に皆で集まる場が欲しいということでろうあ会館を建てまして、その後、しばらく皆が集まることはなかったのですが、昨年、皆が集まれる場ということで始めました。そこでは、定年を迎えた方、若くても仕事がない方など、いろいろな方が集まって小物を作ったり、交流したり、週5回ほど開催しています。旭川ろうあ協会の皆様も半数以上は60歳以上で、そのうち一人暮らしの方が多くいますので、今後どのようになっていくのか心配しています。これは聞こえる方も同じだと思いますが、聞こえない方が一人で暮らすのではなく、聞こえない人たちのための施設を作っていきたい、また、そういう計画を進めていかなければならないと思います。ですが、ろうあ協会だけでは限界がありますので、行政の方々と共に進めていきたいとも思っています。単純な交流の場ではなく、町内会との連携や地域の方々との交流を大切にしていかなければならないと思います。万が一のときには、近所の方々との交流があれば、すぐに対応していただけるのではないかとも思っています。基本的には聞こえない方々のための施設を作って自由に集まる、又は何かを作る、そして手話を普及していくようなことを想定しています。旭川には聴覚障害に関わる施設がありませんので、行政のお力をお借りしたいと思っています。

市長

皆様が集まる場はとても大切ですし、もっと多くの皆様に知ってもらうことも必要だと思います。行政も皆様と一緒になって頑張っていきたいと思っています。

一般社団法人旭川ろうあ協会

手話の普及の方法についてですが、インターネットで調べてみますと、手話に関わる条例を制定した際にイベントを開催している所があります。帯広市は、条例の制定はしていませんが、今年の7月に手話フェスティバルが開催されると聞いています。旭川でも手話普及のためのイベントなどを開催していただければと思います。

市長

条例が制定されれば、広く皆様に知っていただくためイベントの開催も良いと思いますし、毎年続けていけるようなイベントであればもっと良いと思います。

一般社団法人旭川ろうあ協会

行政にお願いしたいことが二つあります。一つ目は、ろうあの方のことを分かってもらうために、手話条例シンポジウムというようなものを是非開催してほしいと思います。
二つ目は、職員の皆様が手話で話せるように、手話を覚えてほしいと思います。

市長

先ほどイベントの話もありましたが、市民の皆様に知ってもらうためにシンポジウムなどの開催は必要になってくると思います。どのような形式が良いのか、これからいろいろ検討していきたいと思います。職員についても、まず手話に関心を持つことが大切だと思います。

市長お礼のあいさつ

本日は、皆様から大変貴重な御意見を頂きありがとうございました。まだまだいろいろな御意見があると思いますが、本日はこれで終了とさせていただきます。条例の制定に向けて、本日頂いた御意見も参考にしながらしっかりと検討していきたいと思います。今後も、皆様と一緒に進めていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。本日はありがとうございました。

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