第81回開催内容

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2016年2月24日

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第81回対話集会の様子

第81回は、「旭川市の総合計画」をテーマとして、神楽本町・神楽宮前・高野・神楽岡・旭神・神楽岡東・緑が丘・西御料地・緑が丘東地区にお住まいの方を始めとする市民等の皆さんと懇談しました。
31人の方が参加し、これからのまちづくりや地域の課題などについて意見交換を行いました。

日時など

日時

平成26年7月11日(金曜日) 午後6時30分から午後8時28分まで

場所

旭川市神楽公民館 木楽輪(木造館)
(旭川市神楽3条6丁目)

出席者

  • 旭川市長 西川将人
  • 市民等(31人)

対話の内容

市長あいさつ
市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明
意見交換

  1. 冬の災害対策などについて
  2. 町内会の加入などについて
  3. まちづくりについて
  4. 地域まちづくり推進協議会について
  5. ごみの適正処理について
  6. 除排雪について
  7. 総合計画について
  8. 対話集会について
  9. まちづくり基本条例について

市長お礼のあいさつ

(出席者の意見と市長のコメントについて、まとめたものを掲載します。)

(補足)この対話集会では、スライドを使用した場面もあり、文章として分かりづらい部分もあります。

市長あいさつ

本日は、皆様お忙しい中、まちづくり対話集会にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。市長に就任してから、地域や団体の皆様といろいろな形で意見交換をさせていただいていますが、神楽・緑が丘地域は今回で3回目となります。
旭川市では、現在の第7次総合計画が平成27年度で終了しますので、今年度と来年度の2か年で平成28年度以降の新しい総合計画の策定を進めています。まちづくり対話集会や市民検討会議、若手の市職員が中心となりつくったワーキンググループなどでの意見も計画づくりに生かしていきたいと思います。
本日御参加の皆様は、神楽・緑が丘地域の方々が多いかと思いますが、地域外の皆様からも、いろいろ御意見等を頂ければと思っています。御意見を頂く前に、旭川市の状況などについてお話をさせていただきます。
旭川は、川が多く自然豊かでありながら都市機能が集積した北海道第2の都市であります。また、病院、学校、福祉施設など北北海道、道北の中心都市としていろいろな役割も担っています。近年は、旭山動物園を始めとする観光施設に道外からの観光客の皆様もたくさん来ていただいていますし、旭川空港ではここ数年、台湾や韓国、北京、上海からも航空機が就航していまして、国際化が進んできています。また、旭川は地震などの自然災害が少ない地域でもありますし、おいしい農産物がたくさん採れる地域でもあります。
課題もいくつかありまして、大都市圏から離れていますので、経済活動をしていく上では不利なこともあります。また、人口減少、少子高齢化、市の財政状況も非常に厳しい状況が続いているというような課題もあります。

市長あいさつの様子

次期総合計画を策定していく上で大切になってくるのが、人口減少への対策です。人口の減少を止めるためには、地元の雇用や若い人たちが結婚して子ども産み育てやすいまちづくりが大切になってくると思います。これまでも保育所や留守家庭児童会の整備、企業の育成、誘致にも取り組んできましたが、更に力を入れていく必要があると思っています。
また、家具や木工、機械金属、鉄工などのものづくり産業も大変重要でありますし、農業では国際的な情勢もありますが、地域の農産物に付加価値を付けるなど、次の世代にこの豊かな農業地帯を引き継いでいくことが重要な課題であると考えています。
中心市街地の活性化も重要なテーマでありまして、いろいろな取組を実施する中で、買物公園の通行人数が昭和50年代以来、30年以上にわたり毎年減少してきたのですが、昨年度増加に転じました。この状況を継続できるよう、引き続きハード面、ソフト面の両方から対策を進めていかなければいけないと思っています。
また、地域の産業の育成も大切ですが、企業誘致の取組も進めており、今年から東京に事務所を設置しまして、首都圏の企業誘致の拠点として積極的に取り組んでいます。旭川は自然災害が少ないなどの有利な条件に、ここ数年いろいろな企業に関心を持っていただき新たな企業誘致につながっていることは、明るい材料の一つだと思っています。
地域活動では、町内会活動の停滞が大きな課題になってきています。高齢化ということもあるのですが、若い人たちが町内会の活動に参画をしない、あるいは町内会に加入をしないということが一つの要因でもあります。地域の活動や地域のきずなをどのようにして維持していくかは、若い世代の人たちにももっと地域に目を向けてもらえるような仕組みをいろいろと進めていかなければいけないと考えています。
医療や福祉については、人口当たりの医師数が道内でも1番であり、安心なまちということが言えます。
財政的には旭川市に限らず国も道も厳しい中でありますが、毎年借金も減らしてきておりますので、次の世代への負担をどのように減らしていくか、負担を掛けないようにどのように引き継いでいくかということも大変重要な課題であると考えております。
この後は、スライドを使いながら総合計画などについてお話をさせていただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明

市長が説明に使用した資料(PDF形式)はこちらです。

資料(PDF形式 1,587キロバイト)

(市長)

(資料1ページ)
総合計画について、旭川市にはいろいろな計画がありますが、総合計画は最上位の計画です。平成28年度以降の次期総合計画について、これから約2年掛けて策定していきますので、多くの市民の皆様の御意見などを計画に生かしていきたいと思っています。

(資料2ページ)
次にまちづくりについてですが、市長に就任以降、いろいろな機会を通じて市民の皆様から御意見を頂いてきましたが、各地域では皆様が熱心にボランティア活動などに携わっていただいています。まちづくりの先頭に立って地域を盛り上げていただいている方々には、日頃から大変感謝をしております。日頃からそのような活動をしている皆様は、特にまちづくりに携わっているという意識を持っていないかもしれませんが、いろいろなボランティア活動や町内会で実施している街路の花壇の整備、あるいはゴミステーションの清掃などもまちづくりです。もちろん市役所の仕事もまちづくりです。

(資料3ページ)
まちづくりとは決して難しいものではなく、地域に住んでいる方がその地域のことを考えて、そして良くしていきたいという思いがまちづくりになるのではないかと思っています。

(資料4ページ)
また、地域のことはその地域に住んでいる方が一番良く知っていますので、皆様が自主的に花を植えたり、落ち葉の堆肥化への取組、通学路での見守り活動など、このような活動がこれからも継続されていくことが大切なことだと思っています。
地域には町内会や市民委員会、消防団、商工会などいろいろな団体がありますが、団体同士が連携した地域づくりを進めるということで、平成22年度から地域まちづくり推進協議会を立ち上げ、地域の課題や活性化などの協議をしていただいています。今年度は14地域で協議会がスタートしていますが、皆様のまちづくりへの思いが地域を元気にするエネルギーになっていくことを期待しているところです。

市長プレゼンの様子

(資料5ページ)

次に、グラフを見ていただきたいのですが、国立社会保障・人口問題研究所という機関が出したもので、26年後の2040年には、旭川の人口は10万人減少して

24万9,000人くらいになるという予測が出ています。さらに、少子高齢化が進展することにより労働人口が減少していくことになります。人口減少あるいは少子高齢化は旭川だけではなく日本全国の課題ではありますが、必要な政策をしっかりと実施していかなければいけません。
このようにいろいろな状況がありますが、今年の4月1日からまちづくりを進めていく上での基本的なルールを定めたまちづくり基本条例を施行しました。

(資料6ページ)
まちづくり基本条例は、旭川のまちづくりを進めていく上で、皆様との情報の共有や連携などについて定めていますので、多くの皆様に理解をしていただきたいと思います。

(資料7ページ)
条例には、四つの基本理念がありまして、キーワードは「ひと」、「地域」、「まち」、「広域」ということで、上から下に向かって範囲が広くなっています。人が生き生きと活躍しながら地域で支え合い、そしてまちの全体の活力の向上を目指していく。そして、旭川が道北、北北海道の拠点都市としての役割を発揮していくということが、これからのまちづくりに欠かせないものです。道北の拠点都市としてお互い連携し補いながら地域全体が良くなっていく、これを目指す中で旭川がリーダーシップを取っていくことが必要だと思っています。

(資料8ページ)
この四つの基本理念に基づいてまちづくりを行うことで、活力と安心に満ちた支え合って暮らせるまちを目指していくのがこの条例の目的であり、この理念を具体的にしていくのが次期総合計画です。

(資料9ページ)
総合計画は、先ほども申し上げましたが、市政における最上位の計画であり、目指すまちの姿が示されているものでなければならないと思っています。

(資料10ページ)
これから2か年掛けて計画を策定していきますが、今年度は多くの市民の皆様にも参加していただき、いろいろな御意見を頂きたいと思っています。市役所内でもいろいろな議論をスタートしていますし、対話集会や地域まちづくり推進協議会、市民検討会議などからの御意見も頂きながら、平成28年度以降の総合計画を策定していきたいと思っています。

(資料11ページ)
神楽・緑が丘地域の特徴について、どの地域でも同じですが、高齢化率が高くなる傾向にあります。高齢化率は宅地造成の時期などにもよりますので、時代とともに変わっていくものではないかと思います。

(資料12ページ)
市民の意識調査では、神楽・緑が丘地域は地域への愛着や地域活動の状況では全市の平均よりも高い数字が出ておりまして、地域への愛着を持っている方、地域に住み続けたいと思っている方が多い地域でもあります。地域内には三浦綾子記念文学館や神楽岡公園、旭川医科大学、中小企業大学校、高等学校など、いろいろな施設もあります。

(資料13ページ)
本日のテーマは旭川市の総合計画ですので、この後は皆様からの御意見を頂ければと思います。どうぞよろしくお願いします。

意見交換

1.冬の災害対策などについて

(参加者A)
私も単身赴任でしばらく首都圏にいましたが、旭川は住みやすく災害のリスクが少ないです。ただ、少ないと言いながらも、一昨年、他都市であったような真冬の長期停電に対する備えは遅れているという感じがします。北電に聞きますと、金属疲労や送電線の切断などの場合に、その日にすぐ停電が回復することができるかどうかは状況によるとの話でした。高齢者だけで住んでいる世帯では、電気が止まることは暖房、食事など生活の中で即支障が出てきます。また、ガソリンスタンドでもポンプでくみ上げていますが、これを手回しでないとガソリンがくめないというような状況になったときに、寒冷地特有のリスクがあると思います。市の中心部には低層の建物がたくさんありますので、買物もすぐできて2階に介護などの設備が整ったような建物ができれば、そこに住むことによる安心感が出てくると思います。旭川は札幌に出るのも東京に出るのも2時間ぐらいあったら出られる地域で、かつ日常生活で渋滞に遭遇しない、だいたい時間どおり目的地に着くというような地域性がありますので、寒いということを取り除けば、自然が豊かで素晴らしいまちだと思います。
もう一つ関連で言いますが、地域で民生委員や社会福祉協議会の担当の方が安否確認を行っています。通常の場合は明かりがついていないとか新聞がたまっているとか大体分かるかもしれませんが、先ほど申し上げたように、真冬に長期停電が発生したときに、その人たちだけでは対応は無理だと思います。そのときにネックになるのが、個人情報の関係で町内会の役員さんが自分の町内のどこに要援護者がいるか分からないという状況です。たまたま民生委員と町内会役員が重なっていれば、ある程度対応できるかもしれませんが、基本的にはそのような状況が発生するということです。旭川も本人の同意がなくても、命が優先するという観点から制度の見直しに取り組んでいただきたいと思います。
(市長)
冬の災害対策は、旭川も積雪寒冷地ですので、真剣に検討しなければいけないと思っています。

2.町内会の加入などについて

(参加者A)
地域でいろいろな取組がなされていることで、町内会に入ることの有り難さも当然感じていただけるのではないでしょうか。現在、町内会の加入率が6割前後しかないというのは、以前は葬儀は町内のお手伝いということもありましたが、今は葬儀の専門業者が行いますので、そのようなことが一つの要因だと思います。町内会に入会することによって、日常も安心して暮らせるという状況が生まれることを御理解いただければ、町内会の加入率も高まってくると思います。
(市長)
町内会に加入していただくためには、いろいろな視点でPRすることが大切だという思いで聞かせていただきました。
(参加者B)
町内会のことで聞きたいのですが、実際に町内会活動をしているのは高齢者がほとんどです。高齢者は町内会に入っていた方が安心だと思いますが、若い人が入っていませんので支えられません。町内会長の担い手がいないために、仕方なく引き受けている人がたくさんいます。ひどい場合は、町内会長がいろいろな部長を兼任しています。これからは強制や義務のようにしなければ、権利だけ主張しても駄目だと思います。
(市長)
町内会などコミュニティの活性化は全市的な大きな課題ですので、今後ともいろいろな取組を進めていきたいと思っています。
(参加者C)
先ほど町内会の話がありましたが、私も町内会長をしていまして、若い人はなかなか入ってくれません。まちづくり基本条例第8条では、職員は市民全体の奉仕者であり地域社会の一員としての役割を自覚し、ということが規定されています。市の職員は町内会には入っていますが、地域イベントにはあまり顔を出しません。地域には若い市の職員が何人かいるのですが、町内会に入っているだけですので、強制的に地域の行事に参加しなければならないというふうにしていいのではないかと思います。
(市長)
市の職員はもっと地域に入り込んでいくことが大切だと思っていますが、強制することは難しいと思います。担当部局では職員に対して町内会の大切さなどについてPRしていますが、今後もいろいろな取組をしていきたいと思っています。
(参加者D)

意見交換の様子

私も町内会長をしており、自営業をしている関係で旅行者などが道の駅や三浦綾子記念文学館の場所を尋ねてくることが、年に100回くらいあります。向かいにはマンションがあり、全国から単身者の方が来ていまして、旭川は良いまちと言っていますので、もう少しこの旅行者や地方から来た方に道の駅など分かりやすくしなければ、富良野地区や他の地域の方に観光客も流れていくと思います。私の町内にも市の職員が住んでいますが、その方は立派な方で、資源ごみの回収等いろいろな行事に必ず出てきます。我々年寄りは自分の好きな時間帯に会議など設定しますので、当然現役の方は出席できません。町内会も行事の仕方を考えないと、今の若い者は駄目だと言っているだけでは何も変わりません。
(市長)
町内会の方からも上手にアプローチをしていただくということも大切なことだと思います。また、市でも町内会に入っていない人たちにいろいろな情報を提供して、参加してもらえるような取組を更に進めていかなければなりません。町内会と市が連携していくことが大切だと思っています。

3.まちづくりについて

(参加者E)
まちづくりの話が先ほどから出ていますが、市民の気持ち、それから市長の基本姿勢がとても大切だと思っています。8年前に議会で私は市長の所信表明演説を聞きました。感動しました。なぜなら対話の中から市政をつくり出していくと熱く語ったからです。ずっと期待していましたが、最近は期待しなければ良かったと思っています。その理由として、市は、市民とパートナーシップを組んでとか、あるいは協働の精神でと言うのですが、実際そのようになっているのか最近疑問に思っています。要するに、民主的手続を踏んだかのように見せて、市民に仕事を丸投げしているのではないかと思っています。
(市長)
行政とのパートナーシップ、協働について御意見がありましたが、市民の皆様に行政の仕事を押し付けるという考えは全く持っておりません。もし誤解を招いているのであれば、しっかりと対話をしながら溝を埋めていく努力は、行政として必要だと思います。
(参加者H)
対話集会の資料を1ページめくると平仮名で、まちづくりとはまちを良くすること、確かにそのとおりです。それから、まちづくりとは道路や橋を造ること、とあります。確かに道路や橋ができると暮らしやすくなります。氷点橋やクリスタル橋は、私の小さな頃から橋を造るという動きがあったと思うのですが、行政にお金がないということですぐには実現しませんでした。公共事業は早くした方が良い場合もあり、土地が高くなってから何十億円も出して造るのは少しおかしいと思います。市民が安心して生活ができるようにするためには、不安なことは行政が解決してくれるということではないかと思います。
それから、図書館が月曜日に休館となっていますが、サービス業ですのでせめて祝日は開館すべきと思います。職員をやりくりすれば開館できると思います。これも一つのまちづくりだと思います。
それから、橋が二つできたことによって十字街が大変渋滞しています。神居方面へ抜ける信号を何とか改善してほしいと警察に要望もしたのですが、予算がないと言われて返されたらしいのです。聞くところによりますと、平成大橋を1車線増やすというような話は聞いていますけれども、交通渋滞は解消できないと思います。やはり思い切ってバイパスを造ることが必要ではないかと思います。先ほどから皆様もいろいろと意見を言っていますけれども、実現されないのであれば、このような会議に出る必要はないと思います。
(市長)
図書館の開館は、今後の課題として検討させていただきたいと思います。
また、橋が開通したことに伴う国道237号の渋滞について、バイパス等を整備することはすぐには難しいと思いますが、信号機の設置で緩和されるようなことがもしあるとすれば、北海道公安委員会に市からも要望をしていかなければいけないと思っています。
(参加者I)
旭神町に居住している者です。環状線から大正橋側は、整備され素晴らしいまちができましたが、環状線から東神楽町側は昔のままで全然造成されていません。ここだけ取り残されているということで、地域の皆様は悔しい思いをしています。なぜかと言いますと、近くに医大などの病院がありますので、老人施設などが多くなってきていますが、農家をしている方もいますので、微量の農薬を使用して野菜などを栽培しています。現実にこのような状況もあり、以前から住んでいる人は皆高齢化していますので、宅地にしてほしいという気持ちでいます。それから、近隣の町では宅地化が大変な勢いで進んでいます。旭神町も宅地造成してくれれば3,000戸ぐらいは家が建つと思います。旭川市はこれから人口の減少がどんどんと加速すると思いますので、ここで考え方を変えて見直していただきたいと思います。
もう一つ、観光について話をしたいと思います。旭川空港から旭川に入る時の玄関口は旭神町です。そこに縦90センチメートル横60センチメートルぐらいの旭橋の絵の看板が立っていますが、東神楽町は素晴らしい看板が立っています。私の東京の友人に旭川の観光やサービスについて聞いてみたことがあります。大体看板を見ただけでお客さんを迎える姿勢が分かると言っていましたので、見直しをしていただきたいと思います。
また、飛行場からの交通量も増えていますので、信号の設置もお願いしたいと思います。
(市長)
旭神町の環状線から外側については、都市計画や今後の人口減少の中で、市街化区域を拡大することは大変難しい部分もあります。ただ、地域の振興は大切なことですので、検討していかなければならないと思っています。
信号機についても、市に多くの要望が寄せられています。市でも警察や公安委員会に伝えてはいるのですが、なかなか実現しない状況です。
(参加者J)
これからの旭川は福祉環境を充実させ、高齢者が安心して住めるまちにしてほしいと思います。人口の減少は仕方ないと思いますが、高齢者でも旭川はこれから住めると言えるようなまちを目指してほしいと思います。
除雪の問題や町内会役員の後継者不足などいろいろありますが、福祉環境づくりは人づくりだと思います。
(参加者E)
人口は増やそうとしても増えませんので、減少は仕方ないと思っています。年寄りが多くなるのであれば、年寄りにやさしいまちづくりを大きく掲げていけばいいと思います。
(市長)
全国的に高齢化が進行していますので、これから高齢者が安心して住めるということは本当に大切なことだと思います。

4.地域まちづくり推進協議会について

(参加者E)
先ほど話のあったまちづくり推進協議会について、支所ごとに7地域に設置して今年から14地域ですが、私は2年前までどこにあるのか何なのかさっぱり分かりませんでした。先ほど市長も大事な話と言っていましたが、神楽の市民はごく一部しか知らないと思います。これで本当にまちづくりができるのかという気がしています。それから、まちづくり推進協議会、町内会、市民委員会、それぞれの役割をどう考えたらいいのか分かりません。まちづくり推進協議会の中身が市民委員会の活動と合致しています。防犯や除雪など市民委員会でも取り組んでいます。まちづくり推進協議会には補助金がありますけれども、昔はお金が付いたらということもありましたが、今はそうではないと思います。まちを活性化していこうという気持ちはとても分かりますが、その思いにどのように応えたらいいか分かりませんので、しっかりと市民の同意を得ながら進めてほしいと思います。
(市長)
地域まちづくり推進協議会の役割については先ほども説明をさせていただきましたが、町内会や市民委員会の役割ももちろんある中で、それとは別に地域のいろいろな団体の皆様に協議会で意見交換や情報共有をしていただくことが、協議会の一つの大きな役割だと思っています。また、協議会の委員は現在10数名ですけれども、もっと皆様に知っていただくためには、協議会に関連した団体などをどんどん増やして関わっていただき、いろいろな人に関心を持っていただくことが必要だと思っています。
(参加者H)
神楽まちづくり推進協議会の委員になって先月1回目の会合に出たのですが、どのような趣旨で協議会ができたのか分かりませんでした。多くの委員も同じだと思いますが、本日ここに来たら何か分かると思って期待して来たのですけれども、やはり分かりません。
(市長)
地域まちづくり推進協議会については、今後機能的になるようにしていきたいと思います。

5.ごみの適正処理について

(参加者F)
市政やまちづくりを市と市民との協働という観点から、ごみ適正排出協力員制度について意見を述べさせていただきます。ここに来ている皆様方も、ごみ適正排出協力員をほとんどの方が分かっていないと思います。これは、旭川市に1,284ある町内会で町内会の中の1人を推薦して、市長が任命して、その地区のごみの適正排出に関する業務をするというものです。自分には関係ないということではなく、ここに来ている誰かが当たるかもしれないのです。この協力員制度は、条例による家庭排出ごみの適正排出の促進、生活環境保全や快適な生活環境づくりを市と協働ですることが目的となっています。市では今年の9月から準備を始めて、来年度から本格的に実施すると聞いています。まず、結論から言いますと、この支援制度はどのような発想でできたのか、また、町内会などへの周知がされてきたのか疑問に思っています。市民全体、それから1,284町内会に関わる大きな問題ですので、現在進行している計画を一時差し止めして、民意を十分に反映させた民主的な議論をしていただきたいと思います。
市の廃棄物に関する条例によると、市の責務と市民の責務に分かれていまして、市の責務として第3条に市は廃棄物排出を抑制しと書いてあり、これらに関する市民及び事業者の意識の啓発を図るように努めるものとしています。現在、市の関係部署の職員等が、私たち市民に対して普及啓発や周知などを行っています。ごみ通信、家庭ごみ分別のカレンダー、監視パトロールなども市の責務として実施しています。
また、市民の責務として第5条には、市民は廃棄物の排出を抑制し、再利用を図り、分別排出し、なるべく自ら処分し、それから廃棄物の減量、適切な処理に関し市の施策に協力しなければならないとあります。私たち市民は有料のごみ袋を購入して分別排出し、大型ごみについては有料ステッカーを購入して処置するなど、条例のとおり市の政策に協力してごみの適正排出に努めています。なぜ市が自らの責任として実施すべきものを各町内会から協力員を1人出して市が任命して、腕章着用、協力員証を携帯させ、ごみ適正排出活動という極めて重い責任負担を押し付けるのか疑問でなりません。これは市民がやるべきことなのか、市の押し付けに等しいと思います。
どこの町内会でも先ほどから話が出ているとおり、高齢者が多く役員の担い手がいないなど、同じ事情、境遇を抱えているものと思っています。その中から協力員を推薦するのは極めて困難だと思っています。私の町内会では役員をやっている人がほとんどいません。何とか名前だけでも貸してほしいと頭を下げて、名簿に載っているだけの役員がほとんどです。町内会の3分の2は高齢者、共稼ぎです。役員になるのであれば町内会を脱退すると言われることもあり、とても厳しい現状です。
最大の問題は、この制度を検討・議論して決定に至った過程だと思っています。市政の問題はありますけれども、市民委員会連絡協議会の環境衛生部会で議論されただけで、地区市民委員会や各町内会とは議論されていませんので、民意が反映されたものではありません。市と市民の協働が何かと問われることのないように、この制度に関して廃案を含めてもう一度検討していただきたいと思います。
(市長)
ごみ適正排出協力員制度は、まだ本格実施ではありませんが、今年度、モデル事業として協力をいただける30から50程度の町内会を募集する予定です。その状況なども見ながら、本格的な実施ができるかどうかの判断が必要になると思います。
(参加者A)
ごみの関係です。除雪とごみに掛かる費用は、使いっぱなしで何も残りません。一昨年で家庭生ごみも集荷と焼却で約8億円以上掛かっているということで、私はあさって公民館で生ごみの堆肥化講習会を開催しますけれども、生ごみを出している家庭を10世帯減らせば8,000万~1億円の費用が減るわけです。そうすると1,000万円くらいの経費で1億~2億円減らすというような、限られた予算を上手に使う知恵を是非市民の意見も聞きながら出してほしいと思います。
(市長)
ごみの問題は御意見のとおりだと思います。今後もいろいろな取組を実施していきたいと思いますので、皆様の御協力をお願いします。

6.除排雪について

(参加者G)
あと3~4か月したら雪のシーズンに入りますので、除排雪の抜本的な対策について少しお聞きしたいと思います。
ここ何年間はとんでもない量の雪が降って、自分の家から出られないということが何度かあります。毎年10月の末に神楽、西神楽地区の除排雪の総会があって、いろいろお話は伺ってはいますが、生活道路はシーズンが終わるまでに何回か排雪しないとザクザクになり、車両の通行や人が歩くのに支障が出ているのが実情です。
それから、私の地区は昭和30年代ぐらいに宅地化になり、自分の敷地内ぎりぎりに家を建てていますので排雪する所がありません。それでやむを得ず道路に少し捨てたりもしています。新しい住宅街ですとしっかりとした都市計画がされていますから、そういう場所も確保されていますけれども、この辺の地区は道路自体も狭くて曲がりくねった状態です。雪捨て場がなくてやむを得ず道路の交差点へ積むことにより、交通の妨げになることも実際の問題としてあります。
もう1点ですが、除排雪の業者の関係です。私の地区は毎年変わらず同じ業者でして、手慣れていると思いますが、年々雑になっていますし、その業者の技術力などによって除排雪に格差があります。除雪業務も毎年入札していると思いますが、除雪だけでは会社も大変だと思いますので、市でも業者に年間を通して仕事ができるような体制をとっていただきたいと思っています。また、除雪の予算も増やしていただきたいと思います。
最後になりますけれども、平成大橋の下流に雪堆積場がありまして騒音の問題や、水害指定地域に入っている地域もありますので、洪水の対策も併せてお願いしたいと思っています。
(市長)

除雪についてですが、当初の予算では20億円程度ですけれども、昨年度は予算を補正しまして、最終的には26億円くらいの予算規模になりました。

意見交換の様子

除雪の予算は決して減っているわけではないのですが、ここ数年は雪の降り方も変わってきていまして、地域の皆様からの除雪に対しての要望が増えてきているのが現状です。以前に比べると公共事業が少なくなってきている関係で、事業者も重機を持ちきれなくなってきていることもありますし、オペレーターの高齢化・人材不足も問題となっています。除雪体制をどのようにして維持していくかは、人材や重機の確保を含めて、事業者と一緒に考えていかなければ解決できない問題だと思っています。そして、必要な予算はこれからもしっかりと確保していきたいと思っておりますし、今年の冬は、昨年より良い除雪体制となるよう事業者の皆様とも話合いをしていきたいと思います。
(参加者A)
除雪についてですが、予算が20数億円と先ほど説明がありましたけれども、ダンプが何度も河川敷を往復するとお金が掛かると思いますので、地域の空き地を所有者に同意を得て堆積場として利用し、固定資産税の軽減をすることにより経費が掛からなくなるかもしれませんので、考えていただきたいと思います。
(市長)
雪の堆積場については、永山の市民委員会で町内の空き地を提供していただいて活用するというような活動を、何年か前から実施しています。このような取組を全市に広げていきたいという希望を持っておりますので、協力いただける地域があれば是非進めていきたいと思っています。

7.総合計画について

(参加者K)
私はつい最近小さな町から来たもので、来た当初はこのまちの方々は自立されている、これが官民パートナーシップの効果なのかと思っていましたが、今いろいろお話を聞きましたら問題点もあると感じました。細かいことはあまり分かりませんが、次期総合計画についてお伺いします。市には市債が1,800億円くらいあります。その中の500億円近くは臨時財政対策債で、これについては100パーセント交付税に算入されますのでそれは結構だと思いますが、ただこれは再延長はないと国の方から出ていますので、今使われている50億なり70億円を市民サービスが低下しないようにどのように捻出するのでしょうか。以前の分は交付税で入ってきていると思いますが、減債基金の残高を見ると入ってきたものが減債基金に積まれていないと思いますので、基金に積んだ方が良いと思います。そうしなければ、一般財源から捻出しなければならないので、全体として予算が膨れ上がってしまいます。それは別としても、臨時財政対策債が使えなくなったときに住民サービスが低下しないかをお伺いしたいと思います。
(市長)
本来であれば国が交付税で措置するべきものなのですが、国の財源が不足しているため臨時財政対策債で賄っている状況です。元利金などは後で交付税措置されることになってはいますが、実際に国も財源が不足していますので、このような状況が将来も続くかどうかは難しいと思います。臨時財政対策債もなくなった分、果たして交付税で措置されるかは分かりません。現在は約400億円くらい交付税が入ってきていますけれども、減ることになれば大変なことになりますので、国に対して市長会などを通じて要望をしていく必要があります。もし交付税が減少した場合は、それに合わせて予算を組んでいかざるを得なくなりますので、何かを削減していかなければなりません。その結果として、市民サービスが低下するということも場合によっては出てくるかもしれませんので、優先順位を付けていくという作業を市民の皆様とも一緒にしていかなければいけないと思いますし、市民の皆様に理解していただくような努力を行政もしていかなければいけないと思います。
(参加者A)
個々の問題はたくさんあると思いますけれども、限られた予算の中で住みやすいまちづくりを進めていく上で、もう少し知恵を絞っていただきたい部分がかなりあります。
一つは、人口減少で課題になってきている空き地、空き家の対策です。空き家をなぜいつまでも取り壊さないかというと、固定資産税が建物が建っていれば軽減されますので、自然に倒壊するまで置いておく、これがいろいろな問題として出てきています。ある程度の年月を過ぎて資産的に価値がゼロというような建物は、その土地への固定資産税の軽減をやめていかないと、今後10万人人口が減るということは、現在旭川の1世帯当たりが2.1人前後ですから、単純に考えると26年後には4~5万世帯が空き家になってしまうということになります。次の総合計画では、空き地、空き家対策を抜け道のないものにしていただきたいと思います。
(市長)
空き家と固定資産税の関係については、国にも要望していかなければいけないと思っています。

8.対話集会について

(参加者L)
集会の終了時間ということは分かりますが、市民参加であれば、まだ話したい人がいる中で、この時間帯に来られない若い人たちの分まで発言しなければならないのです。朝まで討論するぐらいの気迫でなければ駄目なのではないでしょうか。
(参加者E)
市長は対話から市政をつくると言っていますので、最初から時間制限があるような対話集会ではなく、未来が展望できるような、そういう対話集会にしてほしいです。

9.まちづくり基本条例について

(参加者L)
このような集会に出席した以上は、若い方の立場も踏まえて発言してあげないと市政に反映できなくなってしまいますので発言します。この集会は市民参加ということで開催されているのですが、市民参加と言いながら、まちづくり基本条例が市民からの要望があって作られた条例なのか疑問です。そんな話が持ち上がった記憶がありません。原案ではこの条例は最高規範ということになっていましたけれども、今回見てみると市政運営における最上位となっています。この最上位というのはどの程度の意味なのか、日本国憲法を超えるような条例なのか、それとも先人たちが作ってきた条例との整合性はどうなのかなど、チェックできる機能を持っているのでしょうか。同じものをもう一度条例化しようとしているのではないかと思います。
また、条例の中に協働という言葉がよく出てきますけれども、協働という言葉は辞書や端末に入れてもすぐに出てくる文字ではなく、わざわざ最近つくられた造語ということが分かりました。このように曖昧な言葉を条例に使う理由を説明していただきたいと思います。
(市長)
まちづくり基本条例については、名称は違いますが、制定している自治体が全国には結構あります。条例を制定し、条例を上手に生かしてまちづくりをしている他都市の事例もありましたので、旭川においても条例を制定することが、これからのまちづくりを進める上で必要と考え、先の第1回定例会に提案をさせていただきました。議会でもいろいろ議論がありましたけれども議決をいただき、4月から施行しています。
条例の優位性ということですが、日本国憲法が最上位でその下に法律や条例がありますので、決して日本国憲法を超えるようなものではありません。
協働というのは最近全国の自治体でもよく使われている言葉であり、条例等で使用することが不適切という認識はありません。
(総合計画担当部長)
協働については、市民参加推進条例にも使用していまして、市民の方とそれから市とが目的に向かってお互い役割と責任を持って、協力しながら進めていくという意味です。
(参加者L)
それであれば昔からある協同という言葉でいいと思います。改めて曖昧な協働という言葉を使う理由はどこにあるのでしょうか。
(総合計画担当部長)
協同で会社を興すということとは大分違う意味で使っています。
(総合政策部長)
協働というのはパートナーシップという概念で、共に手を携えてお互いをパートナーとして認め合って、お互いを尊重し合いながら地域社会をつくっていこうということです。行政だけのまちづくりでは、市民ニーズに十分応えられず、市民の満足感も得られなくなってきていますので、市民の皆様の意見をいろいろ聞きながら、一緒に手を携えて良いまちをつくっていくという試みが全国で行われてきています。市民も行政も一緒になってまちづくりを進めていくことが、皆が満足できるまちにつながっていくということです。

市長お礼のあいさつ

時間の制約もありまして、まだ御意見のある方もいらっしゃるかと思いますが、また別の機会にいろいろとお話を聞かせていただきたいと思っています。手紙でもお寄せいただければ、私も読ませていただきますのでよろしくお願いします。本日は皆様方から様々な御意見を頂きまして本当に有意義な時間を過ごすことができました。本日頂きました御意見は、これからの市政や次期総合計画の策定に生かしていきたいと思います。皆様方におかれましては、地域でリーダー的な役割を果たしていただいておりますけれども、これからも市政にお力添えをいただければと思います。本日は、対話集会に御参加いただきありがとうございました。

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