第77回開催内容

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2016年2月24日

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第77回対話集会の様子

第77回は、「旭川市の総合計画」をテーマとして、西・中央・大成・朝日・新旭川・北星・旭星・旭星西・川端・近文東・近文西地区にお住まいの方を始めとする市民等の皆さんと懇談しました。
25人の方が参加し、これからのまちづくりや地域の課題などについて意見交換を行いました。

日時など

日時

平成26年5月28日(水曜日) 午後6時30分から午後8時7分まで

場所

旭川市民文化会館 3階 大会議室
(旭川市7条通9丁目)

出席者

  • 旭川市長 西川将人
  • 市民等(25人)

対話の内容

市長あいさつ
市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明
意見交換

  1. 観光などについて
  2. 人口減少対策について
  3. 公共交通について
  4. 企業誘致について
  5. 対話集会などについて
  6. まちづくり基本条例などについて
  7. 旭川駅について
  8. 市政の長期的な展望について
  9. 地域まちづくり推進協議会について

市長お礼のあいさつ

(出席者の意見と市長のコメントについて、まとめたものを掲載します。)

(補足)この対話集会では、スライドを使用した場面があり、文章が分かりづらい部分もあります。

市長あいさつ

本日は、第77回目のまちづくり対話集会に御多用のところ御参加いただきまして誠にありがとうございます。
今回は、市内の中心部及び中心部に比較的近い地域の皆様方に御案内をさせていただきましたので、御案内の地域の方々が多いかと思いますが、地域外から御参加の方もいらっしゃることと思います。

市長あいさつの様子

これからの時間は皆様方から御意見を頂いたり、意見交換をさせていただきたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。
この後は、スライドを使いまして本日のテーマであります旭川市の総合計画についての概要や進捗状況を説明しまして、その後、皆様方から御意見を頂きたいと思います。
旭川市は現在、第7次総合計画の期間内にあります。この計画は10か年ということで平成27年度で計画期間が終了しますので、平成26年度から2か年かけて平成28年度以降の次期総合計画の策定の作業を進めているところです。本日は皆様から旭川の将来的な視点からも御意見を頂きたいと思います。
また、総合計画だけではなく地域における課題や地域に対してのいろいろな思いなどについても、この機会に是非聞かせていただければと思っています。
簡単ですが冒頭の挨拶に代えさせていただきたいと思います。本日は皆様どうぞよろしくお願いします。

市長から「旭川市の総合計画」及び「旭川市まちづくり基本条例」についての説明

市長が説明に使用した資料(PDF形式)はこちらです。

資料(PDF形式 1,266キロバイト)

(市長)

(資料1ページ)
それでは、スライドを使いながら説明をさせていただきます。総合計画とは何かといいますと、旭川市には福祉や教育、社会資本整備などいろいろな計画がありますが、総合計画は市の計画の中で一番上位の計画です。この総合計画が土台となっていろいろな計画が策定されています。先ほどお話ししましたが、現在の計画が平成18年度から平成27年度までですので、現在は次期総合計画の策定作業を進めているところです。総合計画は旭川の将来を決める大変重要な計画になりますので、できるだけ多くの皆様の思いや声を反映させた計画にしたいと思っています。

(資料2ページ)
それでは、まちづくりについて皆様と一緒に考えてみたいと思います。私が市長に就任してから、対話集会などいろいろな機会に皆様から頂いたアイデアなどを市政の中に生かし様々な取組を進めてきました。そして、地域のボランティアなどまちづくりの現場で御活躍をされている方はたくさんいらっしゃるのですが、まちづくりに参加しているというような意識を持たれている方が少ないのではないかと思います。まちづくりはとても範囲が広く、道路や橋などの建設、町内会活動、いろいろなボランティア活動などもまちづくりになります。また、市役所の仕事もまちづくりに重要な役割を担っています。

(資料3ページ)
「まちづくり」は決して難しいものではなく、まちづくりに関わっている人が協力して一緒にまちを良くしていこうということが大変重要であり、このようなことを多くの市民の皆様に感じていただくことが良いまちづくりにつながっていくと思っています。

(資料4ページ)
地域のことはその地域の方が当然一番よく知っていますし、地域の課題や魅力などを一番熟知されている方々が、地域においてその役割を果たし能力を発揮していただくことが大変重要だと思っております。町内会単位で花壇に花を植えていただいたり、登下校の子供たちの見守り活動などを行っていただくなど大変ありがたく思っています。市内には町内会や市民委員会、消防団、民生・児童委員の皆様、商店街等で組織している商工会など様々な活動団体がありますけれども、このような団体の皆様が一堂に会してまちづくり、地域づくりを行っていくことができる組織として、平成22年度に地域まちづくり推進協議会を立ち上げました。今年度は市内14か所でこの協議会を立ち上げまして、地域の課題やまちづくりなどについていろいろな立場から協議をしていただいており、また、そこからいろいろな事業の展開へとつながっています。地域の皆様が持つ地域への愛情や誇りが大きなエネルギーになっていけば、素晴らしい地域になっていくと思っています。

(資料5ページ)
グラフを見ていただきたいと思いますが、国立社会保障・人口問題研究所が出した本市の将来の人口推計です。このデータは、最近、新聞等でも大きく報じられておりまして皆様方も御承知のことと思います。

市長プレゼンの様子

この予測によりますと26年後の2040年には現在の人口から約10万人減少し、また、高齢化率は40パーセントを超え、65歳以上の人口は1万5,000人増加するとされています。人口減少や少子高齢化が進んでいることや、私たちのライフスタイルが変わってきていることもあり、改めて地域の結びつきが重要になってくると認識しているところです。このように人口減少の推計が出ておりますが、何とか人口が減少しないような取組を進めていくことが大変重要ですので、このようなことが総合計画の中でも大きな柱になっていくと思っています。また、地域力を向上させて地域のつながりを大切にし、市と市民が今まで以上に意思疎通を図りながら連携して旭川のまちを盛り上げていきたいという思いを込めて、まちづくり基本条例を制定し、4月から施行したところです。

(資料6ページ)
この「まちづくり基本条例」は、まちづくりを進めていく上で市民の皆様や市が共有をしておかなければならない考え方や市民参加、まちづくりの仕組みなどをルールとして定め、皆で力を合わせてより良い旭川をつくっていくことを目的としています。

(資料7ページ)
この条例の中では、まちづくりを進める上で重要な四つを基本理念として示しておりますが、キーワードについてはこちらに出ております上から順番に「ひと」、「地域」、「まち」、「広域」というように上から下に向かって大きな範囲となっています。ひとが生き生きと活躍し、地域で支え合いながら、まちの活力の向上を目指し、そして、北北海道の拠点都市として旭川が役割を発揮していくことが旭川のまちづくりに欠かせないものであると考えています。

(資料8ページ)
こうした四つの理念に基づいてまちづくりを行うことで、「より一層活力と安心に満ちた、お互いに支え合って暮らせるあたたかいまち」を目指していきたいと思っています。また、条例の理念を具体的にしていくためにも次期総合計画は大変重要な位置を占めていくと考えています。

(資料9ページ)
総合計画については、先ほども申し上げましたが、市における一番上位の計画であり、本市が目指すまちの姿を示すものです。

(資料10ページ)
今年度から2か年掛けてこの計画の策定をしていきますが、今年度については市民の皆様にできるだけ多く御参加をいただき、また、市役所の若手職員も加わって一緒に検討を進めていきたいと思っております。市ではこれまでも地域力の向上に力を入れてきておりますが、このまちづくり対話集会や地域まちづくり推進協議会などで御意見を頂いて計画に反映をしていきたいと思っています。
以上、簡単ですが総合計画の説明をさせていただきました。

(資料11ページ)
ここからは、本日お越しの皆様とテーマに沿ってお話をしていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。

意見交換

1.観光などについて

(参加者A)
旭川には川がたくさんあり整備もされていますので、川を使って観光客など市外の人を呼び込むようなことを考えていただきたいと思います。
(市長)
川を一つの地域資源としてどのように活用するかは大きな課題だと思っていますので、いろいろと検討させていただきます。
(参加者B)
平和通買物公園に観光バスの駐車場と公衆トイレを造っていただきたいと思います。観光バスを降りた人はトイレに行きます。観光バスの駐車場とトイレはどこの都市にもありますが、旭川の駅前にないのは残念です。現在は大雪アリーナが観光バスの駐車場となっていますが、平和通買物公園に造ってほしいです。平和通買物公園は日本で初めての歩行者天国ですので見たいと言う方がいるのですが、観光バスの止まる所がありません。
(市長)
平和通買物公園に観光バスの駐車場と公衆トイレの設置ということで、観光の振興にも貴重な御意見ですので今後の参考にさせていただきます。
(参加者C)
近頃は札幌に皆行ってしまいますので、旭川の人口はだんだん減って札幌が増えるという状況です。私は恵庭に3年いましたが、札幌から東京へ行く場合と旭川から東京へ行く場合ではどちらが便利が良いかというと、旭川の方がはるかに便利が良いです。千新歳空港は吹雪で飛行機が飛ばないことが相当ありますが、旭川空港はほとんどありません。そのような面では旭川は札幌より良いと思います。
そして、旭川は観光の面でとても良い所があります。先ほど川を利用してほしいという話がありましたが、忠別川には秋に鮭が上って来ます。その川の近くに食堂でもあれば、家族皆で鮭が上ってくるのを見たりできます。川の環境を良くすれば鮭はきちんと産卵するのです。
それから公衆便所も大いに造った方が良いと思います。費用も掛かると思いますが、アメリカではどのトイレに行っても入り口に掃除する人がいて、トイレを出るときに何セントか渡すわけです。このようにすると公衆便所を造っても汚れなくなりますので考えてみてもいいと思います。
それから観光のことについてですが、旭川や旭川の周辺には層雲峡や天人峡、美瑛など様々な良い所があります。東南アジアなどからも多くの観光客が来ているようですが、旭川空港へ着いたときにどこに行けばいいのか全然分からないということがあります。旅行会社が付き添うこともありますが。私は旭川に公立大学を開設して、その大学に観光科を作って、大学生にアルバイトで旭川を案内させるというのもいいと思います。私の息子のことですが、本州の大学に行って観光などのアルバイトをしていまして、仕送りの面で随分助かりました。昨日のテレビで見ましたが、国立大学の初年度に納める入学金が平均して82万円だそうです。もし、旭川市立の大学を造っても、初年度納入金を82万円ずつもらえれば収入も相当あると思いますし、観光の面でもいろいろなことができると思います。昔旭川に外国人が何名か来たときに、私の家に外国人を3年間泊めたこともあります。息子はまだ小学校1年生くらいだったと思いますが、そういう付き合い方をしてきたおかげで、大学を卒業しても外国人と話せるようになりました。小さい頃から外国人と付き合わせたことは私の家にとってはとても参考になりました。
また、空港と中心部をモノレールでつなぐということも案としてあります。
(参加者D)
先ほど河川の話がありましたが、河川に桜を植えてはどうかと思います。また、例えば冬まつりに箔を付けて冬季にトライアスロンを開催してみてはどうでしょう。奇抜かもしれませんが、世界でも実施したことがないと思いますので、旭川から世界的にPRしたらいいと思います。
二つ目は、トイレに外国語の表示をした方が良いと思います。旭川には外国語の表示看板が少ないので、いろいろな所に英語、ロシア語、中国語、朝鮮語、フランス語、スペイン語、ドイツ語などで表示をしていただきたいと思います。
(参加者F)
駅前の開発がどのようになっているのか分からないのですが、旭川の観光といえば動物園ですけれども、動物園に行くバスはどこから乗るのか分からない方がいます。駅前を整備する以前は市の観光案内所がありましたが、今はありません。旭川には三浦綾子記念文学館や井上靖記念館などいろいろな所がありますので、駅前に分かりやすく案内をしていただきたいと思います。旭川は意外と不親切と言われています。
(市長)
現在は観光物産情報センターを旭川駅内に設置しています。観光ボランティアの方が何人か常駐していただいて運営していますが、分からない方もいますのでしっかりとPRしていかなければならないと思います。また、動物園行きのバス停は現在は元のアサヒビルの所にありますが、駅前広場の工事が終了しましたら駅前に移りますので分かりやすくなると思います。観光で来られる方にも分かりやすいということが大事ですので常に心掛けていきたいと思います。
(参加者I)
私は現在、縁があり旭山動物園で案内等の業務をさせていただいていますが、私の考えでは、前職の経験もあるのですが、動いていないものより現在人の目が注目しているところをもっと転がす、つまり動物園のことです。この春のゴールデンウィークはキリンやカバの施設もオープンして、来場者が2万人を超えた日もありました。私たちは忙しかったですが、皆喜んでいました。

意見交換の様子

そのような中、旭川のまちを見たときに、いろいろな花があったり、江丹別のチーズが有名だったり、三浦さんの記念館があったりと点在しているものを結び付けるプロジェクトとか能力などがどうなっているのかと、2年ほど住んで感じております。私は動物園で1年半ほどお世話になっていまして、タイからの観光客と秋には高齢者がとても多いです。そうしますと車椅子などの充実が言われます。また、花を見て怒る人はいません。入り口の花のモニュメントは、札幌の大通公園の近くで働いていたことがありますが、とてもみすぼらしいです。これだけ有名になった動物園に何でもっと愛がないのかという気がします。そのほか、動物園の職員についてですが、あいさつをしない職員がいます。公務員にありがちな上下関係ということではなく、パートナーシップの精神で一緒にやっていくということを、もう一度考えていただきたいと思います。川も良いですしトイレも造らなければいけない。しかし、全国的に有名な旭山動物園をもう少し転がすには何が必要なのか。ゾウやゴリラが来るということではなく、お金を掛けずにできること、それはお花を植えることです。花であれば春光台の辺りとつながると考えています。
(市長)
旭山動物園は本当に大切なところですので、もっと工夫の仕方があると思います。

2.人口減少対策について

(参加者C)
旭川市の人口がだんだん減っていくという話がありました。旭川市に住んで70年くらいになりますが、その間45年間ほど中学校と高等学校の教員をしていました。教え子たちが旭川にどのくらい残っているかというと、工業高校や高等専門学校を卒業した生徒はほとんど本州へ行ってしまいます。それから、大学に進学した生徒も皆それぞれ本州へ行ってしまいます。男の子がたくさん向こうに行ってしまい、女の子は理想の人がどんどんいなくなりますのでなかなか結婚しないのです。結婚をしないと人口がどんどん減っていきますので、優秀な男の子たちが旭川に落ち着けるようにしてほしいと思います。
大学生が奨学金をもらう場合、無利子の奨学金は大体30パーセント、有利子は70パーセントくらいです。そして、有利子の奨学金を返済するときに利息が10パーセントずつ掛かるということです。自分の子供が本州の大学へ行った場合には奨学金という相当大きな借金を背負うことになるわけです。地元に大学があれば本州へ行かなくても良いと思います。
このような取組により旭川の人口を是非増やしてほしいということと、札幌よりも旭川へ来たらお客さんが困らないようなまちにして、旭川の人口を増やしてほしいと思います。
(市長)
今後は若い人を含めどのように人口を増やしていくかということが、まちづくりの根幹に関わってくると思います。
(参加者G)
次期総合計画を作るということで資料を見させていただきました。日本の人口が減るということは旭川の人口も減るのです。グラフがありますけれども、実はこの左側には過去のグラフがあります。1960年の旭川の人口は、約30万人で25万人から緩やかに増えて、今はこのグラフの頂点から下がるところです。つまり、旭川の人口は先祖返りのような傾向ですが、残念ながら中身が違います。高齢者が多くなってきているということです。このグラフを見たら分かりますが、就労世代の人がとても少ないです。企業誘致と言われていますが、旭川がこのような人口構造になると困った問題が起きます。若年労働者がどんどん減っていくという危機感を、是非今日集まっている皆様も考えてほしいと思います。これからの旭川は、皆がトイレも造ってほしいとかバスなどと言っても、市は検討します、考えておきます、参考にしますと言うのですが、なかなか改善されません。
(参加者H)
旭川のまちに住む若い人たちのために聞いてほしいのですが、私には息子がおりまして、旭川に呼ぼうと思い声を掛けたら、旭川には仕事がないので無理だと言われました。また、地価も安く古い家を売りに出してもただのようなものです。

3.公共交通について

(参加者D)
バスについてですが、大型ばかりではなく乗客が少ないときは小さなバスで運行したらいいと思います。是非バス事業者と話合いをしてもらいたいと思います。また、バスの時刻表のことですが、土・日曜日は時刻が変わりますので高齢者には分かりづらいです。このようなことから、バスに乗らないで自家用車で外出しますので、高齢者の事故が多発しています。土・日曜日も平日も同じ時間にバスが来るということが高齢者には大事なことだと思います。
(市長)
バスを含めた公共交通機関はこれから特に大切になってきますので、市でもバス事業者と運行方法やバスの小型化などについて検討しています。

4.企業誘致について

(参加者E)
まちづくり対話集会のチラシの「寄せられたご意見等の中から市政に反映したもの」というところに、最初に「企業誘致の実現」という言葉があります。これについて説明をしてください。
(市長)
企業誘致についてですが、企業を誘致して働く場所を作っていくことはとても大切だという意見を市民の皆様からも多く頂いております。これまでも企業誘致の取組を進めてきており、今年の春から東京に企業誘致を担当する事務所を開設しました。旭川市職員が2名駐在して企業誘致活動を進めているところです。
ここ数年の実績ですと、コンビニエンスストアにポテトサラダやカボチャサラダなどを供給している静岡の企業が近文に工場を立地し、約200人を雇用して工場を稼働しています。その他、コールセンターやコンピュータ関係の企業の誘致も実現してきています。引き続きいろいろな企業とお話をさせていただきたいと思います。来週は東京で企業を訪問して、いろいろと意見交換をさせていただく予定です。
(参加者E)
先ほどの企業誘致の件ですが、どのような企業か詳しく教えてください。
(市長)
要点をお話しします。いろいろな機会に新聞等でも取り上げていただいていますが、静岡に本社があるヤマザキという会社です。これまでは静岡を拠点に全国に製品を流通していました。旭川を選んでいただいたのは、まず企業が必要としているジャガイモ、カボチャなどが旭川や旭川周辺でたくさん採れるということです。採れた原材料をすぐに加工して、高品質のまま流通させることができます。北海道の中でも何か所か候補地があったと伺っていますが、是非旭川にという思いをずっと伝えていまして、それが伝わった結果です。また、旭川は道路が整備されていることや、35万都市ですので苦労せず優秀な人材を確保できるということもありまして、最終的に旭川に決定していただきました。東京などでこのようなことを紹介させていただいて旭川に関心を持っていただければ、第2、第3の企業誘致につながっていくと思います。
(参加者E)
次の質問ですが、企業誘致について6、7年前に市長に情報提供をしました。それについての回答がありません。必要であればどのような情報かということを皆様に申し上げたいと思います。
(市長)
私どももいろいろな関係先を通じたり、あるいはその会社の方々にお会いしたときに話をさせていただいたり、情報収集をした結果、実現性はまだ低いと判断しました。
(参加者E)
コンピューターなどの記憶装置製造工場の誘致について、本当に企業の本社に問い合わせたのでしょうか。
(市長)
企業誘致担当の職員が当時いろいろと協議をして、すぐにはそのような環境にはないということで今日に至っています。
(参加者E)
私は市長に4回手紙を出しましたが返事がありません。どのような企業誘致かと皆様に申し上げます。投資額が数千億円。新たなる雇用が1,000人以上、固定資産税が百数十億円入るという企業誘致です。このことを手紙に書いたのですが、6か月経っても返事がありません。一流企業の誘致問題は部下に任せるのではなく、市長自身がやるべきことだと思います。
(市長)
手紙も読ませていただきましたし、担当職員に任せていたわけではなく、現実としてまだ可能性が低いということを、私の責任で判断をして今日に至っていると理解していただきたいと思います。
(参加者G)
私の会社は本社が東京にありまして、旭川では旭川の農産物を東京の方にいろいろ紹介することを手掛けさせてもらっています。ヤマザキさんとは懇意にさせていただいています。静岡の会社が旭川に来て、日本のトップブランドの企業を相手に頑張っています。せっかく誘致した企業ですので、是非皆で育てていただきたいと思っています。

5.対話集会などについて

(参加者G)
今日は、市長が来る対話集会ということで楽しみにして来ました。初めて来ましたが、対話ということですのでもう少しやり取りがあったり、夢を語ったりというようなことがあるのかと思ったのですが、形式的な感じで旧年来の旭川スタイルに少し不満を持っています。
(参加者H)
今日は新聞を見て来ましたが、会場を見ますと若い人がいないということが不思議だと思います。私の年齢は80歳に近く妻も寝たきりの状態で、昨年は市のお世話になりました。私は、市長への手紙を出していますが、一つも答えが返ってきません。広報誌でも手紙を出してほしいと載せていますが、市長は手紙に目を通していないのだと思います。ある人に聞きましたら抜粋して見ているとのことです。それであれば何を書いても意味がありません。それから、市には駅やまちづくりの関係でもいろいろと話をしますが何一つ回答がきません。市民の意見より大学の教授などの意見しか聞かないとしか思えません。
(市長)
市民の皆様の声はしっかりと聞いていかなければいけないと改めて思いました。やはり意見交換などをして、意思疎通をどのように図るのかが一番大切だと思っております。今日は広報広聴課の担当者も来ておりますので、これからも皆さんの御意見を聞かせていただきたいと思います。
(参加者I)
定年になり、48年ぶりにふるさとに戻って旭川で暮らすことにしました。この対話集会がどのような会なのかよく分からずに来たのですが、少し今残念なのは、初対面で皆様には失礼ですが、市長に愚痴を言う時間にしてしまったということで、正直に言って腹立たしく思っています。
(参加者J)
ここまで聞いていまして職員も大変だろうと思いますが、この対話集会の問題点は、意見の一方通行で、特にいろいろと市政に対する不満を感じている方の不満のはけ口にしかなっていないところです。それは、市長を始め市側からの反応がないから一方通行になってしまうのと、出席する市民の方々にも建設的な対話をしようという自覚が足りないところが問題だと思います。

6.まちづくり基本条例などについて

(参加者G)
まちづくり基本条例ができて、地域で何かをしなさいということです。まちづくり推進協議会が14か所にできましたけれども、どこを切っても金太郎あめのようで、本当に次の役員の担い手がいなくて大変です。市民委員会や町内会は加入率がどんどん落ちています。市では頑張ります、増やしますと言って10年になりますが、数字はずっと落ちていて今では61点数パーセントというのが実態です。これは、皆で自分たちの地域をもう1回見詰め直して、トイレを造ってくれたら管理は地域で実施します、というようなことをまちづくり推進協議会や町内会などの団体が声を上げてほしい、これが、実はまちづくり基本条例なのです。
先ほど川の話が出ていましたが大賛成です。旭川は川のまちで、石狩川の上流で源流域と言うんです。実は、国では広域の市町村はこの流域で考える時代がきたということが最近話題として出てきました。つまり、美瑛町や愛別町、上川町も含めて旭川が今やっている範囲よりもさらに広い石狩川上流流域のまちづくりということが求められています。繰り返しますが、まちづくり基本条例には広域と書いています。これは、そのように皆でまちづくりをしましょうとの確認を是非これから進めていただきたいと思います。ただ一つ苦言を申し上げますと、例えば川のまちをつくろうとすると、川のまち何とか条例とか、緑と言えば緑の何とか条例とか要綱など様々なものを作ります。これは全部行政の中にしまってあり、市民にはなかなか伝わりません。今回のまちづくり基本条例も皆様方はどのような方法で知りましたか。せいぜい関心のある人は説明会もありましたが、あさひばしの5月号に今日の資料にあるようなことが要約されていましたので見ているかもしれません。実は市長は、過去の市議会での市政方針でも、自治基本条例として位置付けてまちづくり条例にとても熱い思いを語っていました。しかし、出来上がったまちづくり基本条例を広報広聴という担当がありながら、実はこの5月号ぐらいのレベルのものしか紹介していません。そこに旭川市の大きな問題があります。参考までに、東京の三鷹市が大分前にまちづくり基本条例と同じように、三鷹市自治基本条例を作りました。ここにあるのは三鷹市の広報の号外です。一番先頭に市長が4月1日に新しい職員を迎えて、心新たにまちづくり条例、住民基本条例、自治基本条例をこれからの職員たちが実践することを誓わせましたということが書いてあります。だから作った条例を市民が知らないという現象が起きないのです。でも旭川は違います。市役所の職員もいますのではっきり申し上げますが、例えば旭川には基本になるもの、先ほど言いましたまちづくり基本条例、それから市民活動基本方針があります。市民活動基本方針というのは、今はやりと言ったら失礼ですけれども、協働などを進めましょうという方針のものということを市で確認しました。見たことありますか。なかなかないと思います。なぜないかというと市の職員が見ていないからです。市の職員が見ていないという証拠をお示しします。これは平成19年にアンケートを取って市の市民生活部で出したものですが、聞いて驚かないでください。この重要な旭川市市民活動基本方針をよく知っている職員は4.1パーセントとなっています。よく知らないが内容を少し見たことがある職員が20パーセント。それから5年経過し、まちづくり基本条例を作ろうという気運がありました平成25年に調査をしました。旭川市市民活動基本方針をよく知っていますかという問いに、よく知っていると回答した割合は4.2パーセントです。これが実は、市役所と市民をぎくしゃくさせている実態です。これは、我々市民も甘えてばかりではなく一緒になってやるけれど、市役所の職員も努力しなさいという数字です。それと同時に、市の職員が忙しくてできないのであれば、市の職員を増やさざるを得ないのです。将来の最上位になる総合計画の中にそのような見通しも入れていかないと、行政改革ばかりでは駄目なのです。市の職員が減らされることには大賛成なのですが、そのことが我々に跳ね返ってくることを実感しなければならないのです。

7.旭川駅について

(参加者H)
旭川はこれから人口が減っていくのに大きな駅を造りました。市には何回も話していますが、何一つ聞いてくれません。私は帯広出身で43年前に旭川に来ました。帯広の友達が来たときに、あの駅は鉄工所かと言われました。駐車場もなぜ駅前に建てたのでしょうか。この間、駅の人と話をしましたが、私たちの責任ではないので市に行って聞いてくださいと言われました。市も同じことを言いますので、どこに聞いたらいいのか分かりません。田舎に田舎のような物を造っても駄目で、旭川駅も同じだと思います。

8.市政の長期的な展望について

(参加者J)
今回は総合計画という長期的な計画がテーマですので、長期的な展望を聞きたいと思います。人口が10万人減ると、生産年齢人口は総人口よりももっと割合として大きく減ります。そうしますと税収が相当減っていくわけです。旭川市は市域が広いのでインフラを維持・更新できるかということが大きな問題だと思います。今でも財政が厳しい中で除雪や道路の補修などを一生懸命していますが、人口が10万人減り、生産年齢人口がもっと減り、税収が大きく落ち込むとこれらを維持できなくなってきます。このことについてどのように乗り切るのか、展望を聞きたいと思います。
 

意見交換の様子

(市長)

人口の減少とまちの集約が遅れたことにより自治体が破綻することもあります。旭川も人口が減っていくと予想されていますが、道内には人口が半分又は3分の1になるまちがこれから出てくると思います。このようなことを考えると、道路、橋、上下水道など造成面積が広い中で全部を維持できるかというと、将来難しくなっていくかもしれません。これ以上都市を拡張していかないことも必要ですので、ここ10年くらいは都市計画の中で市街化区域の拡大もしていません。これからは、郊外の人たちがまち中に移住していただくような政策を進めていく必要があると思っています。それには中心部に高齢者向けのものを含めた住宅の建設を、行政の立場からも進めていかなければいけないと思っています。
(参加者J)
基本的には賛成です。コンパクトシティーということだと思いますが、ただ郊外に住んでいる人をまち中に呼び込もうとしても、全員がはい分かりましたと言って住むわけではありませんので、そうすると歯抜け状態になってしまいます。例えば、神居、江丹別、西神楽などの住民が中心部に移住してもらえればいいのですが、全員が移住しないと結局人が住んでいますので、道路の補修や除雪も必要です。また、ライフラインの整備や市民サービスも必要ですので、コストはそんなに変わらないと思います。確かにコンパクトシティー化は実施していかなければいけないのですが簡単ではありません。まち中に高齢者住宅を造れば皆来るということではないのですが、やらなければならないのは間違いありません。それを実効性のある政策にする研究を今からしないと間に合わないと思います。例えば、今被災地で集団移転をしています。反対もありなかなかまとまらないのですが、津波で移転せざるを得ないということで実施しています。旭川は状況が違いますが、これからの財政と人口面の状況を考えると、部分的に集団移転のようなことを試行して実効性を確認して研究していく必要があると思います。この場合に、政治がたぶんハードルになって、その地区その地区でその市会議員の方も要望を背負っていますと合意ができないこともあると思いますが、何かお考えがあれば聞かせてください。
(市長)
土地は個人所有になっていますので、市で強制的にということは大変難しいと思います。モデル的に地域の皆様としっかり話合いを行い、行政も支援して住民の皆様の理解を得た上であれば実現可能かと思いますが、大変難しいことだと思いますので今後研究していくことが大切だと思います。
(参加者G)
過去5・6年間、市の物事の考え方が中心市街地なのです。旭川は六つの町村が合併していますので、それぞれの旭川市民にふるさとがあるのです。永山、東旭川、東鷹栖も中心市街地です。私は北門町に来て8年になりますが、果たして三百数十ヘクタールの中心市街地という範囲に住んでいる市民は、自分は中心市街地に住んでいるという自覚はあるのでしょうか。そのような目線で考えると絶対にまち興しはできません。そろそろ中心市街地から離れないと、これ以上市民全体で税負担はできません。一両20メートルのJRが5両で100メートルなのです。180メートルの駅を造ったということが問題だと言っているのです。この中心市街地に旭川市民全部が集まるのは不可能ですので、集約は中心市街地ではないのです。地域の中で人のつながりや中心市街地の機能をきちんと位置付けして、コミュニティ交通も実施していくことが必要です。
(市長)
先ほど中心市街地の話をしましたが、集約ということでは、例えば永山にも市街地があります。人口も約4万5千人いますけれども、歯抜けの状態になってきた場合は永山の中で集約を図るということが必要です。

9.地域まちづくり推進協議会について

(参加者G)
まちづくり推進協議会も支所地域で作って、中心市街地一辺倒の政策で批判が出ないように支所地域でガス抜きをしたのです。中心市街地という一つの事業をしながら支所地域のガス抜きをするために、まちづくり推進協議会を実施しているのも事実なのです。
(市長)
地域まちづくり推進協議会が、いろいろな部分で地域を盛り上げていく役割を担っていただきたいという期待を持っています。支所は現在7か所にあり、いずれも合併で旭川市になりましたが、その地域地域のコミュニティは今でも残っていると思います。地域まちづくり推進協議会は、地域を盛り上げていかなければならないという思いで七つの支所地域から始めて、それが現在は14地域で活動をしていただいています。何とかそれぞれの地域が活性化していくことが理想だと思います。

市長お礼のあいさつ

本日、皆様から頂いた御意見はしっかりと受け止めて、行政としてするべきことをしていかなければならないと思います。市民の皆様が日頃から心穏やかに暮らしていくことが、まちの幸せや平和につながっていきます。一人でも多くの方が幸せに暮らしていくことができるまちをつくっていくことを目標にして頑張っていかなければならないと思っています。本日は短い時間で申し訳なく思っておりますが、また、別の機会でいろいろな話を聞かせていただきたいと思います。本日はありがとうございました。

お問い合わせ先

旭川市総合政策部広報広聴課広聴係

〒070-8525 旭川市7条通9丁目 総合庁舎6階
電話番号: 0166-25-9100
ファクス番号: 0166-24-7833
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