第63回開催内容
第63回は、子どもたちに読書の楽しさ、絵本のすばらしさを伝えるために絵本の読み聞かせ・研究を行っている「旭川絵本の会」の皆さんと、日ごろの活動状況や今後の課題、市への提言などについて対話、意見交換を行いました。
日時など
日時
平成24年5月31日(木曜日) 午前10時30分から午前11時35分まで
場所
神楽公民館 研修室
(旭川市神楽3条6丁目 旭川市神楽市民交流センター2階)
相手団体
旭川絵本の会(北川武子代表)
出席者
- 旭川市長 西川将人
- 「旭川絵本の会」(敬称略)(当日の参加者8人)
北川武子、長谷川千恵美、成田暁子、太田みどり、原田暁美、福田洋子、久保田萬里子、五十嵐恵子
対話の内容
- 学校図書館への学校司書の配置について
- 旭川駅舎内の壁に動物の絵を描いて旭川をPRすることについて
- 市立図書館の整備、図書館のネットワークの充実について
- 「うぶごえへの贈りもの」事業について
- 「絵本の里」として宣伝することについて
- 子どもたちが作った動物の絵本を募集することについて
- 学校朝読書の推進と図書館の中・高校生向け蔵書コーナーを充実させることについて
- 読み聞かせ活動の場におけるコミュニケーションについて
- 図書館職員の専門性について
手遊びタイムの実演 - 図書館との連携による読み聞かせについて
- 中央図書館2階の飲食コーナーの飲み物について
- 読み聞かせ活動をとおした人づくりについて
絵本の読み聞かせ実演 - 「絵本フォーラム」の開催にかかわる費用について
市長あいさつ
おはようございます。
今日は「旭川絵本の会」の皆さまとの対話集会ということで、大変楽しみにしてまいりました。
日ごろから、皆さんには読み聞かせや図書館行政にかかわることなど、いろいろな部分で大変お世話になっております。この場をお借りして心から感謝御礼を申し上げたいと思います。
今、本市におきましても、「ななかまど読書プラン」をつくり、子どもたちにどのように本に親しんでもらうことができるかという取組みを進めておりますが、蔵書の整備も含めて図書館の整備も、財源の関係もあり、まだ十分ではないところもあるかもしれませんが、市の大きな柱の一つとしてこの取組みを進めているところです。
特に、小さい頃から絵本に接するということが、その子どもが将来本を読む、または文字が好きになるというきっかけになるということでありますので、生まれた赤ちゃんが最初に読む絵本ということで「うぶごえへの贈りもの」という事業を始めさせていただいておりますが、お父さんやお母さんから非常に好評だと聞き、大変ありがたく思っているところであります。
小さい子どもは自分で絵本を読むことができませんので、家庭の中で読み聞かせをすることが、大変重要だと聞いておりますし、またそのことが子どもが字を覚えて自分で本を読める年齢になった時、図書館に行って積極的に本を借りて、いろいろな知識を吸収しようという、知識力へ大きく繋がっていくのではないかと思っております。
そういった部分においても、絵本の会の皆さまには将来を繋ぐ若い世代、子どもたちの未来のために大変なお力添えをいただいてきているわけでありまして、今日は皆さま方からのお話を聞かせていただいて、勉強させていただきながら、市政の中で、皆さま方の思いやご意見を少しでも多く反映させていくことができる、そのような意見交換ができればなと思っています。これから1時間ほどではありますがどうぞよろしくお願いいたします。
北川代表あいさつ
「旭川絵本の会」代表の北川武子でございます。よろしくお願いいたします。
今日は市長との対話集会ということで、絵本の会としてはとても嬉しく思っています。 今、市長が言われました「うぶごえへの贈りもの」という、生まれた子どもさんに絵本を贈るという発想はブックスタートとしての意味合いでもありますし、私たち絵本の会としましても心強く思っております。そしてまた、本当に幼児のときから絵本に接して、それがやがて読書に繫がっていく人間をつくっていく、読書によって人間をつくられていくという本当に力強いお言葉をいただきまして嬉しく思っております。
私たちは、旭川市の図書館の整備におきましては、常日ごろからこうあってほしいということもありまして、市のまちづくりとして図書館を位置付けてほしいということで長い間活動してきましたが、平成5年5月に末広図書館が開館し、同年6月から絵本の会は末広図書館で読み聞かせをさせていただくようになり、早いもので来年で20年を迎えます。ですから、私どもの会も末広図書館と同じ誕生ということになります。また、平成7年5月に旭山動物園の図書室が開設され、その第1回目の読み聞かせから旭川絵本の会が担当しまして、平成14年10月で一応の役目を終え、今は市内各地の図書館で絵本の読み聞かせを続けてきているところであります。現在は東光図書館に毎週1回、永山図書館は月に1回、神楽図書館等でのこどもの日、夏休み、冬休み等のお楽しみ会に積極的に参加させていただいております。
私たちがこれらの活動を通して常日ごろ感じているのは、旭川市の図書館がとてもしっかりしているということが私たちの活動への力強い後押しとなっているということです。図書館というのは、建物や蔵書があれば図書館ということではなく、そこに人がいることで血の通った図書館だと言えるということだと思います。
図書館の職員は一生懸命に仕事をしている様子がうかがえます。私どもは旭川市の図書館の一番の優れているところは、市内中心部に居ても、郊外に居ても、どこに居ても等しく図書館の恩恵、サービスを受けられるということです。それはひとえにこの旭川市の文化度を図書館の力で上げていることではないかなと思っています。すごく目に見えにくいのですが、幼い子どもたちが言葉を使えるようになっていく過程は、日々見ておりましてとても嬉しく思っております。
財政状況も厳しいと思いますが、やはり図書館の命は蔵書です。ですから図書費は従来通りに今後もつけていただきたいと思っておりますし、優秀な職員が今後も働ける環境をつくっていただければ、図書館のレベルアップにも繫がると思っています。やはり図書館で一人前になるということは10年、15年、20年かかると思います。ですから一定の年数が経ったら異動させるのではなく、その人たちがこの旭川市で活躍できる場を是非つくっていただきたいと思っています。図書館ほど行政の力を必要として発展する施設はないと思っていますので、これまで通りに市の運営で今後も続けていっていただきたいと思っています。
この後、皆さんからの意見になると思います。一言ごあいさつさせていただきました。今日はよろしくお願いいたします。
意見交換
1.学校図書館への学校司書の配置について
(五十嵐)
旭川市の多くの学校図書館には学校司書が配置されており、それは道内では稀な例です。これだけの大きなまちで、多くの学校図書館に司書がいるということは本当に珍しいことなので、この点は一番誇りにしていいところだと思います。
学校に司書がいることによって、子どもたちの本に対する取組みが全然変わってきます。まだ司書が配置されていない学校はありますが、今後も是非配置していただきたいと思っています。
(福田)
旭川の学校図書館には毎年、学校司書が配置されています。それは本当に市長が子どもたちを思う心の現れだということで心から敬意を表したいと思います。
(市長)
私が小学校低学年の時に、図書館で何冊本を借りたかというシールを貼ってもらい、クラスで一番借りた児童は先生から表彰状をもらえました。今でもやっているでしょうか。皆で競うように図書館で本を借りて、シールを貼ってもらったことを覚えています。その時は、図書館に行く回数が非常に増えましたね。
(福田)
今は各学校で、司書、学校の先生、補助員の方がいろいろな楽しい取組みをしています。愛宕東小学校の図書館でも楽しい取組みをしているので、もし良ければ視察されてみてはどうでしょうか。
(市長)
学校図書館は行ったことがあります。ちょうどその時に地域の方が読み聞かせをしていました。
2.旭川駅舎内の壁に動物の絵を描いて旭川をPRすることについて
(五十嵐)
旭川市は文学のまちということで、三浦綾子記念文学館などの文学館もあり、詩人の小熊秀雄さんも旭川にゆかりのある方ですし、絵本作家のあべ弘士さんや堀川真さんもいらっしゃいます。これもまた珍しいことだと思います。
そこで例えば、旭川駅舎内に動物の大きな壁画等があれば一層楽しくなるし、旭川のPRに繋がると思います。石川啄木像もできたので、今度は動物壁画等で子ども達が楽しめる空間や場所があればもっと良いと思います。
(市長)
なるほど、貴重なご意見ありがとうございます。
3.市立図書館の整備、図書館のネットワークの充実について
(福田)
今、市内には中央図書館のほか4つの地区図書館、それから分室が10、そして図書コーナーが1つあり、すべて市の直営となっています。私もいろいろなまちに行きますが、今やこれは非常に貴重なことです。私はいつも他のまちから来た方に、「旭川は旭山動物園も素晴らしいですし、文学館も素晴らしい、買物公園も素敵です。でも何より素敵なのは図書館なんですよ。図書館のネットワークがこんなに充実してる36万人都市は全国でも本当に珍しいと思います」とお話しましたら転勤族の方たちはとても驚きます。
(市長)
地元に住んでると、意外と分かりづらいものですよね。
(福田)
自分たちの持っている宝が分からないということもあります。市長も他のまちにお出掛けになられる時には是非、我がまちの自慢、誇りとして語っていただきたいと思います。また、もちろん図書館で本に出会うということも大事ですが、中・高校生などの若い人たちの健全な居場所として、本当にかけがえのないものだと思っています。
(市長)
はい。どうもありがとうございます。
(太田)
今日欠席した会員のメッセージですが、この方は転勤で他のまちを数箇所回っている方です。『旭川は文化が大変充実して素晴らしい。人は旭川の財産です。まちづくりは人づくりと感じます。特に図書館とネットワークが充実しています。』これを是非市長へ伝えてほしいとのことでした。
(原田)
私が子どものころは、中央図書館が私の遊び場のようでした。失礼ですけど、中央図書館のお化けが出るような雰囲気が大好きでした。今は中央図書館も綺麗になり、地区図書館などもあちこちにできました。自分の子どもたちは近所の末広図書館を利用させていただきましたが、昔の図書館とは違い、綺麗で明るく、本の冊数も多く、すごくありがたいく思っています。本当に市役所の皆さんと北川先生のご尽力に感謝しています。
毎週私が本を借りに行く時に、子どもたちも連れて本を借りる生活を続けていました。今、子どもたちは大学生や社会人となりましたが、悩んだ際には本を読んでる気がします。なかなか年頃の悩んでいる子どもに親から話しかけることは難しいのですが、読んでいる本を見るとある程度悩んでいることも分かるような気もしますし、子どもたちが親や友達に話すということ以外に、本を読んでみるという選択肢が持てたことがとても良かったと思っています。
4.「うぶごえへの贈りもの」事業について
(長谷川)
子どもの頃からの読書環境はとても大事だと思いますので、「うぶごえへの贈りもの」はすごく素敵な取組だと思います。
(成田)
私は地域の「ふれあいサロン」で、若いお母さんや小さい子どもたちと関わることがありますが、3歳くらいの子どものお母さんと話ししている時に、「絵本を読んであげたりすることありますか」と聞くと、「いえ、一度も読んだことはありません」と言われたことがあります。ですから「うぶごえへの贈りもの」の取組みは本当に大事なことだと思います。
(久保田)
「うぶごえへの贈りもの」は本当に素晴らしい事業だと思います。贈られた本が親と子の心の絆を育てる手助けになっていると思います。小さい時にお父さん、お母さんに読んでもらった本がその子が大きくなった時に懐かしい温かい思い出として記憶に残っていきます。その子どもが大きくなった時に、親子で図書館の絵本の読み聞かせに来て楽しんでくれると嬉しいと思っています。
また、この「うぶごえの贈りもの」は、文字を覚えることにも役立つということですが、絵本は文字を覚えるだけではなく、簡素な言葉で人を思いやる心、助け合う心、正義感や勇気を出して強く生きる心などがたくさん書かれており、子どもだけではなく、疲れている大人の心も癒すという利点もあると思います。そういうことも心に留めていただきたいと思います。
(市長)
どうもありがとうございます。
(原田)
「うぶごえへの贈りもの」事業はすごくいいアイデアで嬉しく思っています。私には子どもが3人いましたので、それぞれに絵本を与えるということはできませんでしたが、自分の名前が書いてある自分だけの本を持つということはすごく幸せなことです。時々古本屋で名前が書いてある絵本があると、お母さんの愛情がすごく伝わってきます。「うぶごえへの贈りもの」は子どもが初めての他人からもらう愛情だと思います。絵本は何年も使えるものですから、その本がその子からその子ども、またお孫さへと引き継がれていくことは、本当に素敵なことです。
5.「絵本の里」として宣伝することについて
(長谷川)
旭川には絵本作家がたくさんいらっしゃるのに、あまり知られてないので、もっと発信してほしいと思っています。近隣町で「絵本の里」として頑張ってる町もありますが、旭川にも絵本作家がたくさんいますので、絵本の里としての宣伝もできるのではないでしょうか。
6.子どもたちが作った動物の絵本を募集することについて
(長谷川)
今注目されている旭山動物園と深い関わりのあるあべさんもいらっしゃるので、動物の絵本の賞をつくるというのはどうでしょうか。ななかまど読書プランもすごく素敵だなあと思います。例えば、子どもたちを対象にして、動物の絵本を応募してみたり、絵本を読むだけではなく、子どもたち自身が絵本づくりに関わるようなことができればと思います。
7.学校朝読書の推進と図書館の中・高校生向け蔵書コーナーを充実させることについて
(長谷川)
図書館には小さい子ども向けの絵本はたくさんありますが、中・高校生向きのコーナーがもっと増えていくといいなと思います。今は小・中学校だけでなく、高校でも朝読書の時間があります。私の娘も小さい頃は絵本をたくさん読んでましたが、年齢が上がるにつれて読む時間が取れなくなっています。学校での朝読書の時間があるおかげで、本を読む時間が確保され、何冊も読んでおります。その取組みがない学校があれば是非取り組んでほしいと思いますし、学校に持っていくのに便利なお勧めの中・高校生向きの文庫本が図書館にたくさんあるといいと思います。
(市長)
学校での朝読書はどのようなかたちで行っているのですか。
(長谷川)
朝、学校に着いてホームルームが始まるまでの15分間行っており、学校に着くと皆自然に本を広げているようです。本は家から持ってきたり、先生が教室に準備してくださってる場合もあります。学校の図書館に行って借りることもできます。
(市長)
そうですか、とてもいい取組みですね。
(福田)
約20年前に、鳥取県のある高校で朝10分間本を読むという取組みを始めたところ、それが全国に波及しました。どのような効果があったかといいますと、例えば学級崩壊、登校拒否などが収まっていったということが「クローズアップ現代」に取り上げられ、とても素晴らしい教育的な効果があると思います。図書館の方にお聞きしたら分かると思いますが、旭川でもかなり定着してきているそうです。
(五十嵐)
朝読書では低学年に地域の方がボランティアで読み聞かせをしているところもあります。
8.読み聞かせ活動の場におけるコミュニケーションについて
(成田)
ふれあいてサロンで、お母さんに「小さい子どもに一生懸命話しかけてあげるといいよ」という話をすると、「赤ん坊だから話しかけても何も分からないでしょう」と言われることもありました。サロンでは若いお母さんが短い時間でも子どもを他の人に見てもらって気持ちをリフレッシュしたいということもあり、お母さんたちとのコミニケーションもすごく大事だと感じていますし、この活動をやってこられた先輩がたくさんいて、これからは私たちも次の世代に繋げていけるような活動をこれからもしていきたいと思っています。
(太田)
育児にストレスを感じてきているお母さんたちが、図書館での私たちの「お楽しみ会」に参加して、手遊びなどで子どもとふれあっている時、お母さんも子どももすごくうれしく思って喜んでいるという感じが伝わってきます。4、5歳ぐらいになると、男の子は少し照れるのですが、とても嬉しい顔をします。ですから、ふれあうことの大切さをとても感じます。
(市長)
どうもありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
(成田)
永山図書館で月に1回、東光図書館で週に1回、木曜日に活動しています。東光図書館では多い時で30人くらいの親子が来てくれることもあります。約20分の短い時間ですが、終わっても直ぐ帰らず、母親同士で情報交換などをしていますので、そのような繋がりを求めて来ていることが伝わってきます。
9.図書館職員の専門性について
(太田)
普段子どもと接していて、私もどの本が良いのか、どの紙芝居が良いのか分からない時がありますが、そういう時に図書館の職員の方に相談すると、「これなんかいいと思いますよ」とか「こういうのがありますよ」と的確にいろいろなことを教えてくださり、助けていただいております。本当に図書館には専門的な知識を持っている職員がたくさんいらっしゃいますので、そういう方たちに助けられながら本当に自分たちが楽しく子どもたちと接してやっていけるということに大変感謝しています。
(市長)
ありがとうございます。
手遊びタイムの実演
(市長)
手遊びというのはどのようなものですか。
(北川代表)
じゃあ、ちょっと一つ皆さんでやりましょうか。
(皆さんで、手遊び「アンパンマン」の実演をしていただきました。)
(市長)
皆さんお上手ですね。とても盛り上がりますね。ありがとうございました。
10.図書館との連携による読み聞かせについて
(原田)
私は図書館のほか、井上靖記念館や日韓友好親善協会などでボランティアをしておりましておりますが、それぞれ図書館と連携するとすごく楽しいことができると思います。昨年は科学館や美術館との共同の事業がありました。今年は日韓友好親善協会が図書館と連携して、韓国と日本のそれぞれの絵本を読むことが可能と言っていただけて、すごくありがたいと思っています。
また、市民委員会などが行う地域の夏まつりで、私個人で絵本を読んだことがあったのですが、子どもたちはとても喜んでくれました。このように、いろいろな場面で図書館ってこんなに楽しいんだよ、絵本ってこんなに楽しいんだよと紹介していくと、図書館に来てくれる子どもももっと増えていってくれるようになると思っていますし、またそのような図書館側の柔軟な体制にとても感謝しています。これからも是非いろいろなところとの連携した取組みを企画していただければありがたいと思っております。
11.中央図書館2階の飲食コーナーの飲み物について
(原田)
中央図書館の2階の飲食コーナーの自動販売機にはコーヒーとジュース系しかありません。できれば、お茶や水もおいてほしいと思います。以前、お茶を持参していった時に、隣りに居合わせたおじいさんから「悪いけどお茶くれないかい。ここ甘いのしかおいてないんだよね」と言われたことがあります。ご検討いただければありがたいと思います。
(市長)
分かりました。ありがとうございます。
12.読み聞かせ活動をとおした人づくりについて
(北川代表)
今、読み聞かせのボランティアサークルがたくさんあります。
各図書館、公民館などで来るか来ないか分からない子どもたちのために、練習をしたボランティアの方々が3冊から5冊の絵本を用意して来られています。毎回会場で待機して、子どもたちを待っています。この地道な活動には本当に頭が下がります。私もずっと続けてきたのですが、これは簡単そうでとても難しいことです。どうしても家庭の都合などでボランティアができなくなることがあり、これを続けることは並大抵の努力ではないと思います。ですから、図書館等の職員の皆さんの受入れ体制や協力に感謝しています。
読み聞かせは本当に目立たない活動です。このような地味な活動は光が当たりにくいと思います。本を1冊読んで直ぐ経済効果があるのかとか、その子はどうなるのかというのは目に見えませんが、幼い時にお母さんと子どもが絵本を通じてふれあっていると、大きくなった時には親子の信頼関係もできていますから、そういう意味で本当の人づくりだと思います。ですから、旭川市の人は図書館で育って、旭川市のために英知を使い働いてくれるような人たちが多く育って、その人たちが働く場所があるといいと思います。せっかくそのように育った人たちが市内で働きたいと思っても、市外で仕事を探さないといけないということがありますので、残念に思っています。
私たちとしては、全力を上げて人づくりのための力になりたいと思っていますので、是非ご理解いただきたいと思います。
(市長)
ありがとうございます。
絵本の読み聞かせ実演
(北川代表)
短い絵本を一冊読んで差し上げようと思っていますが、よろしいですか。
(市長)
ぜひ、お願いします。
(「旭川絵本の会」の成田さんが、絵本の読み聞かせをしてくださいました。)
読み手 成田さん
タイトル「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
作・絵 「いとうひろし」
(市長)上手ですね。子どもたちは引き込まれるでしょうね。
絵本の中に大人も自分の身に置き換えて入っていくことができ、ドラマが流れていくようで、子どもだけでななく、大人も勉強になりました。素晴らしかったです。
(北川代表)
はい。皆さん日々研さんを積まれております。
13.「絵本フォーラム」の開催にかかわる費用について
(五十嵐)
絵本の会で行っている「絵本フォーラム」は、昨年から「子どもゆめ基金」の助成を受け、図書館で開催しています。現在は年に1回の開催なので、できれば年に2回実施したいと考えています。1回はゆめ基金の助成金で開催して、もう1回を図書館で予算を付けていただけたらいいと思っています。また、中・高校生を対象とした講演会なども開催すると、なお一層、子ども達がいろいろなところに興味を持つことができると思います。具体的な対象は別として、フォーラム1回分の予算を図書館で付けていただきたいと思っています。
(市長)
次年度の検討とさせていただきたいと思います。
(北川代表)
今年のPRですが、7月1日、日曜日に中央図書館で内田麒太郎さんをお呼びしまして、「絵本フォーラム」を私たちの主催で子どもゆめ基金を活用して開催します。内田さんの絵本は楽しく子どもたちにも大変人気があります。
市長終わりのあいさつ
いろいろと貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございます。
まず何よりも旭川絵本の会の皆さんが楽しみながら活動していただいていることが、本当に素晴らしいと思いました。そのように楽しんで活動しているという雰囲気が、子どもたちや、また子育てでストレスが溜まっているお母さんたちに伝わって、気分転換になって、明るい気持ちになってもらえているのだろうなと思いました。
皆さんもそれぞれお忙しい中で活動をされているので、本当に大変だと思いますが、これからもこのような活動を是非続けていただけたら、ありがたいと思いますし、私どもも、もっといろいろなかたちでお手伝いができないのか考えていきたいと思います。今日は図書館の館長も来ておりますが、館長を通じていろいろと提案していただきたいと思います。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。今日は本当にありがとうございました。