第7回新型コロナウイルス対策緊急まちづくり対話集会開催内容

情報発信元 広報広聴課

最終更新日 2020年8月20日

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第7回「新型コロナウイルス対策緊急まちづくり対話集会」は、新型コロナウイルスを乗り越えるために市民と行政がそれぞれの立場で何ができるのかをテーマとして、旭川家具工業協同組合、旭川機械金属工業振興会、旭川情報産業事業協同組合の皆さんと意見交換を行いました。

日時など

日時

令和2年7月14日(火曜日) 午前11時から午前11時30分まで

場所

旭川地場産業振興センター
(旭川市神楽4条6丁目)

出席者

  • 旭川市長 西川将人
  • 旭川家具工業協同組合、旭川機械金属工業振興会、旭川情報産業事業協同組合
    (団体の出席者3人) 

対話の内容

市長あいさつ

市長あいさつの様子
市長あいさつの様子

みなさん、こんにちは。本日は、新型コロナウイルス対策緊急まちづくり対話集会ということで、お声をかけさせていただいたところです。お忙しい中、お時間を取っていただき誠にありがとうございます。新しい生活様式ということで、市の行事においても感染拡大防止を意識した取組を行っているところであります。今回の対話集会も時間や人数を通常の対話集会よりも制限をかけた形での開催となりました。旭川においては、4月18日から新しい感染者が出ておらず、市民の皆さんが感染防止対策をしっかりととっていただいているおかげであると感謝しております。ただ、一方で東京を中心にまだまだ感染拡大が続いておりますので、いつ市内においても感染者が発生するか分からない状況である中、感染防止対策をとりながら経済を一日も早く以前の状況に回復していくことが今は重要であります。本日は、それぞれ事業をされている立場の皆さんからお話を聞かせていただいて、これからの旭川市としてのコロナウイルスの対策の参考とさせていただきたいという思いで、開催させていただきました。これまで、第1次、第2次、第3次と市として緊急対策をとっておりまして、7月22日にはまた議会がありまして、第4次の緊急対策を提案する予定であります。第5次以降もしばらくこれは中期的に市としても必要な対策をとらなければいけないという思いで取り組んでまいりたいと思いますので、そういった少し長い視点からも御意見をいただければなと思いますので、よろしくお願いします。

意見交換

(参加者)

まずは、私たちの旭川家具の業界の様子から報告したい。
家具は、顧客の購入意思決定と、納品のタイミングに時間差があることから、新型コロナウイルスにより社会経済活動がストップしてもすぐに影響は出ないため、売上的な影響はまだ大きくない。
4月、5月に関しては、百貨店や専門店がほぼクローズ状態で受注が減り、これからその影響が出てくる。更に来年も大変だと思っている。
世界的にコロナウイルス感染症ということで、経済的にも極めて危機的な状況が時間を追うごとに顕在化してくることを考えると、全体的に景気が悪くなることは明らかで、その影響は計り知れないと思う。
ただ、一方では多少希望的に考えれば、比較的住宅の中に籠もって生活することが多くなり、テレワークなど企業の活動も一般住宅内で行われているが、例えば地域の中に企業がオフィスを持ち始めたりすると、新たな需要が発生する可能性もあると思っている。
新しい需要を喚起することのほかに、北海道産の広葉樹を使って自然に負荷をかけないものづくりや暮らしを提案していくことを、これから更に進めていこうと思っている。

意見交換の様子1
意見交換の様子

(参加者)

私たちは、機械金属業界ということで、市長との対話集会に先だって、出入りしている資材業者と話をしてきた。
全体的に機械金属業界としては、新型コロナウイルス感染症による直接の影響で落ち込んだということはあまり感じられないが、今後どのようになるのかを一番心配している。
政府からはセーフティネットという中で、担保なしや金利なしなどの融資の施策があり、そのような部分では落ち着いているが、何年後かには返済が始まる。
さらに、国としても、来年の東京オリンピック開催、九州の大雨などの災害復興対策をコロナ対策と同時に進めていかなければならないなどの課題がある中で、旭川で商売している者としては、実際に国の予算がまともに執行されるのか懸念されるというのが全体の見方である。
直接影響を受けている小規模事業者や飲食店、観光関連などに対する施策は、色々な方面から手厚くみていただいているが、機械金属業界は、土木や建築、食品や家具屋さんなど異業種とも関連している中で、多方面で影響を受けやすい。
市長には、定期的に今日のような情報交換をしていただくことをお願いしたい。
我々はそのような情報を随時行政と経済界が共有した中で、今後どう組み立てていくかということを、これからのことを念頭に考えていくことが大切だと思う。
今日がそのきっかけとなり、今後も続けていただきたいということをお願いしたい。

(参加者)

情報産業事業協同組合の立場として話をすると、業界においては現時点では大きく売上げが落ち込んだというところまでにはなっていない。
我々の業界は、企業を相手にしており、これから投資などが抑えられたり、企業が弱ったりすると徐々に影響は出てくると思っている。
自分の会社もそうであるが、もし感染者が出た場合に企業を維持していくのにどうしていけば良いのかが分からない。
社内で感染者が出たことを想定して、在宅勤務などに取り組んだが、仕事の効率は落ちる。
データセンターなど常時人が管理している部分もあり、もし感染者が出た場合に、どのように体制を維持するのかは悩むところである。
本州の顧客の中で、社員の中に感染者が出て、会社を何日か閉鎖しなければならなくなったというところも出てきている。
もし感染者が出たときに会社として、どうすれば良いのかということを考えていかなければならないので、情報発信していただきたいと思う。

(参加者)

例えば、社員が感染した場合、会社はどう対応していけば良いのか。
社員は当然入院すると思うが、会社も例えば何日間か休まなければならないのか、社員全員の検査をどのような形で行うべきか、その辺のマニュアルが分からない。

(市長)

基本的には、保健所で指導させていただきます。
社員の方と濃厚接触者の方はPCR検査を受けていただき、その間は出社を自粛していただきます。

(参加者)

会社としては、営業を止める必要はないということか。

(市長)

企業としては、感染者が判明した段階で営業を止めることはありませんが、例えば50人の従業員のうち30人が感染して運営が回らないとなれば、別の判断が入ってくると思います。
1~2名の感染者が出た段階で仕事を止めることはしていないです。

(参加者)

もし感染者が出た場合、業務は縮小する体制をとるが、誰に感染しているのかが分からないので、早めにPCR検査などで調べていただく中で業務を続けるしかないと思う。
そのような細かいところの情報があるとありがたい。

(参加者)

市民は、すぐ保健所に相談するという流れがあり、個人を管理することはできている。
企業経営者としては、社内での感染の場合にどうすれば良いかということについて、保健所からマニュアルを出してもらえるとありがたい。

(市長)

もっと企業の皆さんにとって分かりやすいものがあれば良いと思います。
業種によっても違ってくると思います。

(参加者)

特に私たちの業種はものづくりなので、絶対現場に人がいなければならなく、テレワークということにはならない。

(市長)

接客する仕事とそうでない仕事でも違います。

(参加者)

初期の段階の基本的な部分でいいので、社員の中に感染者が出た時に企業がどう対応していけば良いのか、マニュアルがあればありがたい。

(市長)

基本的に事業を止めていただく必要はないですが、誰が感染しているのか分からない中で仕事をしていくということについて不安はあると思います。

(参加者)

今は、落ち着いている状況ですが、速やかに対応をしていただくことで、働く人も安心していければ良いと思う。

意見交換の様子2
意見交換の様子

(市長)

内部でも議論させていただきます。

(参加者)

長期的な話であるが、我々旭川家具業界は、地元にある北海道産の広葉樹を使っており、非常に森との関わりが強い。
コロナの問題も、九州の豪雨も、本を正せば人間が環境に負荷を与え続けたことが原因なので、変えていかなければならないと思う。
幸い、我々には豊かな森林資源があるので、家具産業にとどまらず、もっと森と生きるということをテーマにしてはどうかと思う。
昨年の10月に旭川市がユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市に認定されたということを受けて、今議論を進めているところであり、分かりやすく「森とつくる」、「森とくらす」、「森とあそぶ」というキーワードを元に様々な活動ができないかと考えている。
「森とつくる」というのは我々のような家具産業や木工クラフト、大きく言うと住宅建築が当てはまる。また、公共建築を北海道の針葉樹を使って作ることも当てはまる。
今年の4月には、北の森づくり専門学院ができて、林産試験場や北方建築綜合研究所もあり、インフラは整っているので、針葉樹を使って、様々なものを木で作って、環境に負荷をかけない社会を実現するんだということを、旭川が先例になって取り組んではいかがかと思う。

デザイン都市のデザインとは目的ではなくて、良い社会を作る、豊かな暮らしを作る、良い産業などのアウトプットを求めるといった方法論としてデザインがある。逆に言うと「何を」というインプットの部分で言うと、森林資源を有効に使うということだと思う。
上川総合振興局管内のGDPは約1兆6千億円ある。森林の公益的機能価値という言葉があるが、これは、治水、二酸化炭素を吸って酸素を出す、風光明媚な環境を作るなど、森林が一般的な経済活動とは認知されていないものの、実際には価値を生み出しているという評価額であり、上川総合振興局管内で言うとGDPを超える。
1兆7千億円くらいの価値があると言われており、トータルすると非常に経済価値があるという言い方もでき、それを徹底的に生かすという方法を考えていけば良いのではないかと思っている。
旭川市の人口ビジョンや第8次総合計画などを改めて読んでみた。平成28年に上川中部定住自立圏共生ビジョンというものがあり、1市8町で構成されている中で、言葉を間違えないようにしなければならないが「もっと旭川に来て住んでください」ということをもっと発信していけば良いと思っている。
例えば、先日、東川町の移住促進の取組の新聞記事が出ていた。また、大手の茶類販売会社がニセコ町に本社を移すという話もあり、まさにそういう時代だと思う。
旭川は、政府が発表した中では一番地震も起きない。また、自然は豊か、食べ物もおいしい、土地も広いなどの魅力もたくさんあるので、市として、旭川に住むことをアピールすると良いと思うので、是非お願いしたい。

(市長)

周辺の8町と連携して、地域の魅力を発信して、移住定住につなげていくことは大事なことであります。
これまでも行っていますが、更に力を入れて何とか地域の活性化につなげていかなければならないと思います。

(参加者)

コロナウイルスの影響で、今は3密を避けようとしている中で、本当に旭川は3密にならないような環境がある。
我々はずっとコンパクトシティと言って、機能性や都市化を求めてきたが、田舎でも良いのではないかということも考えている。
本当に少し目先を変えて、特に密を避けるという状況では、旭川は田舎であることを前面に出して、売り出していけば可能性がある地域になっていくのではないか。

(参加者)

旭川市のホームページで移住に関することについて調べてみると、2017年と2018年に宝島社が出版した雑誌の「住みたい田舎ランキング」で北海道の中で旭川が2年連続で第1位になったと紹介されていた。こういうことももっとアピールすると良い。

(市長)

しっかりPRする必要があると思います。

(参加者)

旭川に住んで、あまり不便なことはそんなにないと思います。医療体制もしっかりしている。
あとは学生を旭川に踏みとどまらせたり、外から学生に来てもらうなどは必要。
旭川の人口減はショックである。札幌に人が集まっていることは、旭川の街として将来的に心配である。

意見交換の様子3
意見交換の様子

(市長)

何とかして一極集中を是正していかなければならないと思います。地方都市がこれからどう生き残っていくか大事です。

(参加者)

またこのような機会があると良い。

(市長)

コロナの問題に限らず、業界の皆さんと行政が定期的に意見交換するのは大事なことだと思っています。

市長お礼のあいさつ

本日はありがとうございました。短い時間でしたが、業界の皆さんから貴重な話を聞かせていただきました。業界によって影響を受けている内容が違うと改めて実感することができました。中期的にも長期的にも必ず影響が出てくると思いますので、それにどう備えていくか、市も今からしっかり考えていかなければならないと思っております。今後も、それぞれ業界の現場の声をしっかり聴かせていただき、一緒に地域経済を守っていければと思っておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

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